白色申告で申告書を作成する際には、「帳簿のつけ方」と「関係書類の保存」の2点がポイントとなります。

1. 白色申告の帳簿のつけ方

白色申告場合、帳簿付けは複式簿記ではなく、単式簿記で行なうことになります。

2. 関係書類の保存

白色申告のための帳簿や関連する書類には、一定期間保存しておく義務があります。

具体的には、収入金額や必要経費を記載している帳簿(法定帳簿)は7年、業務に関して作成した上記以外の帳簿(任意帳簿)は5年間保存しておく必要があると定められています。また、帳簿に付随する書類に関しては、5年の保存が義務付けられています。

実際にどのように帳簿を作成していくのかとその際のポイントをみていきたいと思います。まずは、白色申告での帳簿作成の際に用いることになる単式簿記に関して、解説します。

単式簿記

単式簿記は簿記の手法の一つで、取引を結果の一面のみに着目して記録・集計する記帳法のことを指します。資金の収支の部分を重視し、財産・債務に関しては収支の結果と考えることになります。また、一つの取引に対して1つの科目のみが記録されることになります。

具体的には、現金出納帳や預金出納帳を基にして記載を行なうため、専門知識を持っていなくてもその年の収支とその時点での残高を確認することが簡単できることが特徴となっています。

ちなみに現金出納帳は、現金の収支に関する明細を記録し、その地点での残高を明らかにするために用いる帳簿のこと、預金出納帳は、普通預金、当座預金などの入出金を記載した帳簿のことを指します。

また、期首残高と収益の合計金額と、期末残高と費用の合計金額が必ず等しいものになるので、月末、期末などでの決算時にきっちり照合を行なうことが重要となります。

なお、上記のように単式簿記は取引の一面だけに着目すればいいため、2面に着目する必要がある複式簿記と比較して簡単に作成することができます。帳簿としての信頼性にも複式簿記と比較して、欠ける部分があるため、税務調査を受けた際に推計課税をされてしまうリスクがあります。

白色申告の帳簿をつける際には、上記のように単式簿記で付けることになります。

次に実際の帳簿のつけ方に関して、解説します。

白色申告の帳簿のつけ方

白色申告のための簡易帳簿の作成は、以下の5種類の書類を作成することで行います。

1.現金出納帳

現金出納帳とは、会計において現金の収入と支出を時系列に記録するための会計帳簿です。現金の収入がどこから発生し、どこで現金が使われたかがすぐに分かるようになっています。毎日頻繁に入出金する現金を一目見て分かるようにできている実務重視の帳簿となっており、現金取引の少ない企業では現金出納帳を作成しなくても、総勘定元帳や仕訳帳があれば問題がないといえます。

最初の行の摘要欄に「前年より繰越」と記載し、前年末の現金の在高を現金残高欄に記載します。年度途中で開業した場合は、最初の行の摘要欄に「元入金」と記載し、開業時に事業用資金とした現金の在高を現金残高欄に記載します。

現金による売上は、基本的に1取引ごとに相手方などを記載をしますが、現金小売や少額な現金卸売の場合は、日々の総額での記載もできます。

また、保存している伝票、納品書控などで品名、数量などの取引内容が確認できるものは、相手方別に日々の総額のみを記載することもできます。

2.売掛帳

売掛帳には、商品などの掛売りや売掛金の回収状況を記載します。得意先ごとに口座を設け、得意先の氏名、住所、電話番号などを記載します。

最初の行の品名欄に「前年より繰越」と記載し、その得意先に対する前年末の売掛金の残高を差引残高欄に記載します。

3.買掛帳

買掛帳には、商品などの掛買いや買掛金の支払の状況を記載します。仕入先ごとに口座を設け、売掛帳と同じように仕入先の名称などを記載します。

最初の行の品名欄に「前年より繰越」と記載し、その仕入先に対する前年末の買掛金の残高を差引残高欄に記載します。

4.経費帳

経費帳には、仕入以外の旅費交通費、水道光熱費、修繕費、租税公課などの費用を記載します。

5.固定資産台帳

事業で使用する建物や車両などは、減価償却資産として、資産の取得費用を法定耐用年数で分割し、必要経費へ参入します。これらの減価償却資産は、固定資産台帳を記帳して管理することになります。

減価償却資産は、個々の資産ごとに口座を設け、取得価額などから減価償却額の計算を行い、取得価額から償却額を引いた金額などを記載します。

なお、この台帳は年末にまとめて記入してもかまいません。

白色申告も帳簿の記帳が義務化します

白色申告において、これまでの記帳・帳簿等の保存制度の対象者は、前々年分あるいは前年分の事業所得等の金額の合計額が300万円を超えた方でしたが、平成26年1月から白色申告の方で事業や不動産貸付等を行う全ての方は、記帳と帳簿書類の保存が義務化されました。売上等の収入金額、仕入や経費に関する事項について、取引の年月日、売上先・仕入先その他の相手方の名称、金額、日々の売上げ・仕入れ・経費の金額等を帳簿に記帳する義務があります。但し、記帳の際は個別の取引毎に記帳する必要はなく、一日の合計金額をまとめて記帳するなど、簡易的な記帳でもよいことになっています。白色申告を選択されている方は注意してください。



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