- 更新日 : 2024年9月4日
人事異動の内示とは?意味や辞令との違い、秘密の理由を解説
4月や10月は人事異動のシーズンであり、多くの人が新たな部署へ配属されます。人事異動は、いきなり行われるのではなく、内示の後であることが通常でしょう。
当記事では、人事異動の内示について解説を行います。「内示を口外してはいけないのか」、「内示を断ることはできないのか」など、疑問をお持ちの方はぜ参考にしてください。
目次
内示とは?
内示とは、一般に公表する前の段階で、内々に伝えることを意味する言葉です。人事異動における内示は、異動が正式に発表される前の段階で、上司や担当者によって本人に伝えられます。
本項では、内示の時期や内定との違いなど、詳しい内容について解説を行います。
内示の時期・タイミング
内示の時期に、何週間前や何日前といった決まり事はありません。そのため、どのようなタイミングで伝えてもよいことになりますが、準備などの関係上ある程度の余裕を持って行われることが一般的です。
また、転勤などの住居移転を伴う内示の場合には、準備に多くの時間が掛かります。そのため、通常よりも早めに伝えられることが多いでしょう。
内示は義務?
内示を義務付ける法律は存在しません。そのため、企業による内示は義務ではないことになります。しかし、引継ぎなどの関係から通常は内示を行い、準備期間を設けています。また、内示は、自社内だけでなく、取引先へ迷惑を掛けない配慮からも必要となるでしょう。
内示と内定の違い
内示も内定も公表前の段階で、本人に対して伝えること自体に違いはありません。しかし、内定が昇進や採用が決まったことを伝えるために行われるのに対して、内示は通常準備のために行われる点で違いがあります。
内示と辞令・発令との違い
辞令は、人事分野における決定事項の公表通知を意味し、内示の後に通知書が本人に交付されます。また、発令は辞令などを発する場合に使われる言葉で、「辞令を発令する」のように使用されます。
人事異動の内示と辞令・発令の流れ
内示を行う前には、昇進や転勤の対象となる人物の特定が必要です。特定された対象者が適任と判断されれば、本人に対して内示を行います。準備期間経過後、正式な人事異動の辞令が発令され、本人に通知書が交付されます。
人事内示の種類
人事異動においては、さまざまな場面で内示が行われます。本項では、内示が行われる種類ごとに、その内容について解説を行います。
異動、役割変更
異動の内示は、現部署から他部署へ配属される場合に使用されます。もっとも一般的な人事内示の例といえるでしょう。また、部署は変わらないものの、担当する役割が変更となる場合にも内示が行われることがあります。
転勤
転勤は、現在の住まいを変更しなければならないことが通常です。そのため、準備期間も長く必要であり、他の人事内示よりも早い時期に行われます。また、転居を伴うなど、生活への影響が大きいため、転勤の内示は本人の意思確認も兼ねています。
昇進、昇格
昇進は、社内での役職が上がることを意味し、「課長に昇進した」などのように使用されます。一方の昇格は、職務遂行能力などに応じて設定された社内等級が上がることを意味する言葉です。昇進と昇格のどちらに対しても、内示が行われる場合はあります。
その他
その他に人事内示が行われる例としては、出向が挙げられるでしょう。出向は、会社に籍を残して関連会社などで勤務する「在籍出向」と籍を残さない「移籍出向」があります。通常どちらに対しても、正式な発表前に内示が行われます。
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人事内示の伝え方、通達方法
内示の伝え方に、決まった形式などはなく、会社によって自由な方法を選択して構いません。会社によっては、メールで行われる場合もあるでしょう、しかし、通常人事異動は本人に対する影響が大きく、直接上司や担当者から口頭で伝えられる場合や、文書として交付される場合がほとんどです。
口頭による内示の場合は、他の者のいない会議室や応接室などにおいて、上司や担当者と一対一で行われることが多くなっています。また、文書による場合は、内定通知書などを会社のフォーマットに則って作成し、交付します。
内示の前に確認すべきこと
内示として本人に伝える前に、その内容が適切か確認することが重要です。一般的に内示が行われた時点で、伝えられた本人は内容が決定事項であると受け止めます。そのため、後になって撤回するとなれば、準備に要した時間や手間が無駄になってしまいます。朝令暮改のような人事を行う会社であると、不信感を抱かれる恐れもあるでしょう。
また、人事異動の内容が不合理である場合には、権利の濫用として無効になる可能性も存在します。懲罰的人事異動や、明らかに不適任な役職への就任といった内容でないか確認することで、後のトラブル発生防止につながります。
内示を断ることはできる?
内示は、昇進や昇格といった喜ばしい内容ばかりではありません。望まぬ部署への異動や、家族を残しての転勤などは断りたいと考えるのが通常です。
しかし、会社には従業員に対する人事権があります。そのため、就業規則等に異動や転勤を受け入れなくてはいけない旨が記載されている場合、その内示を拒否することは通常できません。異動や転勤があることを承知したうえで、雇用契約を結んでいる以上は、内示に従うことが必要です。どうしても断りたい場合には、退職を選択するほかないでしょう。
ただし、既に述べた通り、内示の内容が懲罰的なものであったり、明らかに不合理な内容であったりする場合には、権利の濫用として無効となります。このような場合であれば、例外的に内示を断ることも可能でしょう。
内示は秘密にすべき?言ってしまったらどうなる?
内示は、正式な発表前に行う内々のものです。そのため、当然外部に内容を漏らすようなことがあってはなりません。役員など高い役職への就任における内示は、経営戦略上重要な意味を持ちます。社長就任が発表前に漏れてしまえば、会社の株価にも影響を及ぼしかねません。
仮に内示を外部に漏らしてしまった場合には、懲罰の対象となる可能性もあります。昇進や昇格であれば、不適任であるとして取り消される場合もあるでしょう。喜ばしい内容であれば、誰かに伝えたくなるでしょうし、不本意な内容であれば、愚痴を言いたくなります。しかし、秘密にすべき期間は、しっかりと守り、胸の中だけにしまっておきましょう。
意識的に内示を漏洩することが問題なのは当然ですが、意図せぬ漏洩が起きる場合もあります。内示通知書の置き忘れや、他の者がいる場所での口頭による内示には注意しなくてはなりません。内示に限らず、情報漏洩はコンプライアンスにも関わってくる問題のため、細心の注意を払いましょう。
内示を正しく理解しよう
人事におけるさまざまな場面で、内示は行われます。しかし、内示はいつどこで行ってもよいものではなく、適切な伝達方法やタイミングが存在します。
当記事では、内示に関わる内容について、詳細な解説を行ってきました。伝える側も伝えられる側も当記事を参考に、内示を正しく理解してください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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