• 更新日 : 2026年6月22日

福利厚生のトレンドとは?人気の福利厚生10選や導入時のポイントなどを解説

Pointいま人気の福利厚生にはどのような傾向がある?

社宅などが減り、特別休暇や資格取得支援などのヒトモノ制度が広がっています。

  • 退職金や住宅手当など経済的に支援する制度が支持される
  • 特別休暇や両立支援などワークライフバランス重視が増える
  • 導入後は社内アンケートで利用率や満足度を測定する

社員のニーズを事前に調べ、自社に合う制度を選びましょう。

現在どのような福利厚生が流行しているのでしょうか。本記事では、近年の福利厚生の動向やトレンド、人気の福利厚生の特徴などを解説します。

トレンドの福利厚生を導入するメリットやポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

近年の福利厚生の動向は?

近年の福利厚生の動向として、豪華な社宅や保養施設など「ハコモノ」と呼ばれる制度は減少傾向にあります。

ハコモノの福利厚生はバブル期に注目されていましたが、近年の景気の低迷により、企業独自での運営が難しくなっています。

代わりに増加しているのが、特別休暇や資格取得支援などを通じて、社員の働きやすさを向上させる「ヒトモノ」の福利厚生です。

ハコモノの制度より低コストで運営できるほか、社員のワークライフバランスへの関心が以前より高まっている点が増加している理由です。

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人気の福利厚生10選

ここからは、人気の福利厚生を10選ピックアップして紹介します。

1.退職金制度

退職金制度は老後の生活を安定させられるため、多くの人から支持を得やすい制度です。近年は、定年退職後に公的年金のみで暮らしていけるか、不安を感じる人は少なくありません。

企業にとっては、勤続年数や役職に応じて退職金の支給額を決めることで、社員が長期間定着しやすくなるメリットがあります。

2.家賃補助や住宅手当

家賃補助や住宅手当など、居住費を支援する制度も人気です。毎月の固定費が抑えられることから、実質的に収入を増やせる点が人気の理由にあげられます。

とくに、家賃が高い都市部で働く社員や事業所を構えている人にとっては、大きな恩恵を受けられるでしょう。

3.特別休暇

特別休暇は、法律で定められている有給休暇に加えて、企業が独自に設ける休暇制度です。ワークライフバランスへの関心が高まっていることから、人気の福利厚生のひとつです。

代表的なものとして以下があげられます。

  • 誕生日休暇
  • 慶弔休暇(結婚や出産、葬儀の際に取得できる休暇)
  • リフレッシュ休暇(長年勤務した社員が、心身の回復を目的に取得できる休暇)

業務へのモチベーションが維持しやすくなるため、社員の生産性を向上させやすいメリットがあります。

4.保養所やレクリエーション施設などの優待利用

保養所やレクリエーション施設には、たとえば宿泊施設やスポーツクラブ、テーマパークなどがあげられます。

企業がこれらの施設と契約することで、通常よりも割引された価格で利用できるようになります。

プライベートを充実させやすい点で、人気が高い福利厚生です。

特別休暇と併せて導入することで、ワークライフバランスに配慮した企業としての評価を高められるでしょう。

5.外部飲食店で利用できる食券の配布

外部の飲食店と連携することで、社員に食券を配布することが可能です。退職金制度や家賃補助と同様に、経済的な恩恵を受けられる点で人気があります。

食事補助の制度としても活用できるため、社内食堂がない場合はとくに有効です。

6.運動会などのレクリエーション活動

レクリエーション活動は、職場の雰囲気を重視する人から支持を集めやすい制度です。

レクリエーション活動には、新入社員の歓迎会や社員旅行なども含まれます。異なる部署の社員同士で交流できるため、社内コミュニケーションの活性化につながります。

たとえば、イベントで親睦を深められると、業務中の連携や相談がしやすい環境が作れるでしょう。

7.社員持株会

社員持株会とは、社員が給与から一定額を拠出することで、自社の株式を購入できる制度です。

社員持株会は通常より有利な条件で株を取得できるため、資産形成の手段として労働者から注目されています。

自社の株主になることで業績への関心を高めやすいため、社員の当事者意識を育む効果も期待できるでしょう。

多くの場合、企業が奨励金を支給することで、より多くの株式を購入できる仕組みが採用されています。

たとえば、拠出金に対する奨励金の割合が10%に設定されている場合、給与から10,000円を拠出すると、11,000円分の株式を購入することが可能です。

関連記事:従業員持株会とは?仕組みやメリット・デメリット、非上場企業の注意点

8.治療や介護、育児などと仕事の両立支援

治療や介護、育児などと仕事の両立支援も人気です。たとえば、時間単位の育児休業や介護休暇といった、ライフイベントに合わせて柔軟に働ける制度があげられます。

人気の理由には、社員が「ライフステージが変化しても、キャリアを諦めずに働き続けられる」と安心できる点があげられます。

突発的な通院や子どものお迎えなどにも対応しやすくなり、日々の負担が軽減されるのも魅力のひとつです。企業にとっても、社員の離職リスクの軽減が期待できます。

9.メンタルヘルス相談

メンタルヘルス相談は、産業カウンセラーや社外の専門機関による相談窓口を設け、社員が精神的な不調を相談できる環境を整える取り組みです。

近年は、過度な業務量や人間関係など、業務上のストレスへの向き合い方について、多くの人が関心を持っています。

仕事の悩みを相談しやすい職場は安心して働けるため、社員から求められやすい福利厚生のひとつです。

10.社外の自己啓発サービスの提供・経費補助

資格取得や語学学習、オンライン研修など、社員の自己啓発を支援する福利厚生も人気です。

自己啓発を通じて仕事で成果を出すことは、市場価値を高められるメリットがあります。

結果的に収入の向上にもつながるため、社員から支持が得やすい福利厚生のひとつです。

人気のある福利厚生の特徴

ここからは、人気のある福利厚生の特徴を3点解説します。

経済的な支援を行っている

福利厚生の中でも、社員を経済的に支援する制度はとくに人気があります。

たとえば、以下のような制度があげられます。

  • 退職金制度
  • 家賃補助や住宅手当
  • 外部飲食店で利用できる食券の配布
  • 社員持株会
  • 社外の自己啓発サービスの提供・経費補助

導入を検討する際は、日々の業務からプライベートまで社員の生活をイメージしながら考えてみましょう。

ワークライフバランスを促進している

社員のワークライフバランスに配慮した福利厚生も、人気が高い制度です。たとえば「特別休暇」や「治療・介護・育児などと仕事の両立支援」が該当します。

休暇を増やすと社員の満足度を高めやすくなりますが、対応できる業務量は少なくなります。

休暇制度を設計する際は、社内の仕事量を考慮して、業務に支障が出ない範囲の日数を意識しましょう。

社員の健康維持を目的としている

社員の健康維持を目的とした福利厚生も人気があります。

たとえば「運動会などのレクリエーション活動」は、身体を動かすきっかけを作れるため、健康維持をサポートできます。

「メンタルヘルス相談」も、こころの健康をサポートできるでしょう。

また、健康診断や人間ドックの費用負担も有効な選択肢です。

人気の福利厚生を導入するメリット

ここからは、人気の福利厚生を導入するメリットを解説します。

社員のエンゲージメントを高められる

エンゲージメントとは、社員が会社に対して抱く愛着心や貢献意欲を指します。

社員のニーズに合わせて福利厚生を整えると「会社が自分たちのことを考えてくれている」という実感を持ってもらいやすくなります。

エンゲージメントが高まると、社員がより積極的に業務へ取り組みやすくなり、生産性の向上を見込めるでしょう。

採用力の強化につながる

人気の福利厚生を導入することで、採用力が強化できる点もメリットです。

求職者は就職先を選ぶ際、給与や仕事内容だけでなく、福利厚生の内容も確認します。

経済的な支援やワークライフバランスに配慮した福利厚生を設けることで、求人の応募数の増加につながります。

応募数が増えると、優秀な人材に出会える可能性も上がるため、組織の生産性をより高めやすいでしょう。

福利厚生を導入する際のポイント

ここからは、福利厚生を導入する際のポイントを解説します。

事前に社員のニーズを把握する

福利厚生を導入しても、社員のニーズに合わない場合、積極的に活用されない可能性があります。

制度が活用されなければ、コストが無駄になってしまうため、福利厚生に関するニーズを事前に調査することが重要です。

社員のニーズを把握するためには、社内アンケートや、面談での個別ヒアリングを実施すると効果的です。

「長く勤めたいと思える福利厚生は何か」「現状の制度で不満を感じる点はあるか」などを質問して、具体的な要望を収集しましょう。

すべての社員が公平に利用できるようにする

福利厚生を導入する際は、すべての社員が公平に利用できる制度の設計も大切です。

コストを抑えるために、福利厚生の利用には一定の条件を設けるケースが見られます。しかし、条件が厳しいと特定の社員が活用できず、不満につながる可能性があるため注意が必要です。

たとえば、食事補助の支給条件を「4日以上フル出勤した週のみ」だと、育児や介護で時短勤務している社員は利用が難しくなります。

条件を設ける際は、すべての社員が活用できる内容にすることを意識しましょう。

予算を明確にしておく

福利厚生の導入前に、どの程度の予算を確保できるか明確にしておくことも重要です。

たとえば、導入前に社員1人当たりの月間コストや年間総額を試算し、全社員が利用する場合でも継続できるかを見極めましょう。

予算があいまいなまま制度を設けてしまうと、各種手当の提供コストが想定以上に膨らんだ際に、途中で福利厚生を廃止せざるを得なくなる可能性があります。社員の不満にもつながるため、明確にしておきましょう。

導入後に効果測定を実施する

福利厚生を導入したあとは、効果測定を実施することも重要です。

定期的に導入効果を測定しないと、福利厚生の利用者が少ない場合でも、改善されないまま放置してしまう恐れがあります。

効果測定の方法には、社内アンケートでの満足度調査や、各制度の利用率の集計などがあげられます。

また、福利厚生の導入にかかった費用をもとに、投資対効果を算出し、より低コストで実現できないかを考えることも大切です。

満足度や利用率、投資対効果などに問題がある場合は、制度内容の変更や利用条件の見直しを検討しましょう。

福利厚生代行サービスの活用を検討する

福利厚生を導入する際は、福利厚生の企画や運営を外部企業に委託できるサービスの活用を検討するのも有効な手段です。

福利厚生代行サービスなら、制度設計の手間を省けるうえ、幅広いメニューをまとめて提供できるため、福利厚生がスムーズに進めやすくなります。

とくに、総務担当者が少なくなりやすい中小企業にとっては、コストを抑えながら制度を充実させる恩恵が大きいでしょう。

なお、福利厚生の一環として社宅を提供するなら「マネーフォワード クラウド福利厚生賃貸」がおすすめです。

管理会社との契約や請求管理など、面倒な手続きを代行でき、低コストで福利厚生を導入できるため、ぜひ検討してみてください。

福利厚生のトレンドに関するよくある質問

最後に、福利厚生のトレンドに関するよくある質問を紹介します。

女性に人気の福利厚生は?

女性に人気の福利厚生には、たとえば以下があげられます。

  • 特別休暇
  • 住宅手当・家賃補助
  • 旅行・レジャーの優待
  • 社員食堂・食事補助
  • 生理休暇

ワークライフバランスを促進する特別休暇や、経済的な支援につながる住宅手当・家賃補助などは好まれやすい制度です。

生理休暇のような、女性ならではの体調の悩みに寄り添う制度も人気です。

ユニークな福利厚生の事例は?

ユニークな福利厚生の事例として、東京都のゲーム開発企業が導入した「無限バナナ」があげられます。

無限バナナとは、オフィスにバナナを常備し、社員がいつでも食べられる食事補助の制度です。

ユニークな福利厚生の事例を調べておけると、低コストで社員からの満足度が上がる福利厚生があるので、導入時の参考にしてみてください。

経団連の福利厚生費調査はいつ終了した?

経団連(日本経済団体連合会)が実施していた「福利厚生費調査」は、2019年度に行われた「第64回 福利厚生費調査」を最後に終了しています。

本調査では、主に国内企業の福利厚生費の動向がまとめられていました。

最新の公的機関の調査データから福利厚生の動向を追いたいなら、労働政策研究・研修機構(JILPT)「福利厚生に関する労働者調査」がおすすめです。

労働者の勤務先で導入されている福利厚生を確認できるため、最新のトレンドを把握する際の参考にしてみましょう。

参考:定期調査結果 | Policy(提言・報告書) | 一般社団法人 日本経済団体連合会 / Keidanren
参考:独立行政法人 労働政策研究・研修機構(JILPT)

なお、社宅制度の導入を検討しているなら「マネーフォワード クラウド福利厚生賃貸」がおすすめです。社宅の完備を外部に委託できるため、総務担当者のリソースが少なくても簡単に導入できます。


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