確定申告書の控えを閲覧したい! 紛失して再発行するには?

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確定申告 再発行 疑問

過去の所得を知りたい場合や、所得証明で必要な確定申告書の控えを無くしてしまった場合は、確定申告書を提出した税務署に所定の手続きを行うことで、過去の所得情報を入手することができます。
この記事では、過去の申告書を閲覧する閲覧請求の手続きと申告書の再発行である開示請求の手続きについて、詳しく解説していきます。

過去の申告書への手続きは2つ! 閲覧請求と開示請求

過去に提出した確定申告書の情報を知るには、以下の2つの手続きがあります。


閲覧請求
納税者本人または代理人が、税務署の窓口で過去に提出した申告書を閲覧することができます。代理人が閲覧する場合は、委任状が必要になります。
閲覧の際にはメモ、写真撮影が可能です。閲覧請求では、紙面の申告書控えをもらえません。

開示請求
納税者本人または代理人が、郵送または窓口で「保有個人情報開示請求書」を提出し、後日、確定申告の控えを受け取ることができます。所得証明などで申告書の控えが必要な場合の手続きです。

閲覧請求は窓口で行うためすぐに対応してもらえますが、開示請求は確定申告の控えを受け取るまでにある程度の日数(2週間から1カ月が目安)がかかってしまいます。

また、閲覧請求と開示請求の対象書類は以下の通りです。

  • 所得税及び復興特別所得税申告書
  • 法人税及び地方法人税申告書、復興特別法人税申告書
  • 消費税及び地方消費税申告書
  • 相続税申告書
  • 贈与税申告書
  • 酒税納税申告書
  • 間接諸税に係る申告書
  • 各種の申請書、請求書、届出書及び報告書等
  • 納税者が上記の申告書等に添付して提出した書類(青色申告決算書や収支内訳書など)

    ※「申告書」には確定(納税)申告書のほか修正申告書、中間申告書、準確定申告書、訂正申告書、還付申告書を含みます。ただし、清算確定申告は含みません。

(引用: 国税庁 申告書等閲覧サービスの実施について(事務運営指針)より)

閲覧請求の手順

閲覧請求は、確定申告書の控えを発行してもらえませんが「申告書等閲覧申請書」を窓口で提出することで、当日その場で申告書を閲覧することができます。

閲覧請求の流れは以下の通りです。

  1. 確定申告書を提出した税務署で「申告書等閲覧申請書」を提出する
  2. ※代理人が提出する場合は上記に加えて「委任状」が必要です

  3. 申告書を閲覧する(メモ、写真撮影が可能)

次に、納税者本人が閲覧請求をする際に必要なものは以下の通りです。

  • 申告書等閲覧申請書
  • 本人確認書類(運転免許証、健康保険証、住民基本台帳カードなど)
  • 印鑑

印鑑は必ず使用するものではありませんが「申告書等閲覧申請書」に不備があった場合や、窓口で「申告書等閲覧申請書」を作成する場合に必要になります。

次に、代理人が閲覧請求をする際に必要なものは以下の通りです。

  • 申告書等閲覧申請書
  • 委任状
  • 印鑑登録証明書(委任状の実印に対するもの)
  • 代理人の本人確認書類(運転免許証、健康保険証、住民基本台帳カードなど)
  • 代理人の印鑑

代理人が閲覧請求をする場合は、納税者本人(委任者)による委任状が必要になります。
この委任状に納税者本人の実印(届出印)の押印があるため、この印鑑に対する印鑑登録証明書が必要です。印鑑登録証明書は申請日前30日以内に発行されたものに限られます。

代理人の印鑑は、納税者本人が閲覧請求をする場合と同様に必ず使用するものではありませんが、「申告書等閲覧申請書」に不備があった場合や、窓口で「申告書等閲覧申請書」を作成する場合に必要になります。

最後に補足として、令和元年(2019年)9月1日より閲覧時の写真撮影が可能になりました。ただし撮影した画像データを所得証明のために使用することはできません。
当然のことながら、撮影した画像データの取り扱いには十分に注意しましょう。

開示請求の手続き

開示請求は申告書の控えを再発行してもらう手続きです。
閲覧請求とは違い、申告書の控えを入手することができますが、ある程度の日数(2週間から1カ月が目安)がかかってしまいます。

開示請求の流れは以下の通りです。

  1. 確定申告書を提出した税務署の窓口または郵送で「保有個人情報開示請求書」を提出する
    ※代理人が税務署の窓口で提出する場合は上記に加えて「委任状」が必要です
  2. 後日、開示の可否の通知が届く
  3. 後日、税務署の窓口または郵送で申告書の控えを受け取る

注意点として「保有個人情報開示請求書」は2種類あり、開示する個人情報の内容が保有個人情報か特定個人情報かで違ってきます。保有個人情報と特定個人情報の違いは、マイナンバーの記載の有無です。マイナンバーの記載がある申告書を希望する場合は、特定個人情報用の「保有個人情報開示請求書」を提出しましょう。

さらに、「保有個人情報開示請求書」を提出する際は、再発行を希望する申告書の件数で手数料がかかります。(1件につき300円)

次に開示の可否の通知は、可能な場合は「保有個人情報の開示をする旨の決定について(通知)」が届きます。不可の場合は「保有個人情報の開示をしない旨の決定について(通知)」が届きます。

次に、申告書の受取方法は自分で窓口受取か郵送かを選択することができます。

最後に納税者本人が窓口で開示請求を行う際に必要なものは以下の通りです。

  • 保有個人情報開示請求書
  • 手数料分の収入印紙または現金(件数×300円)
  • 本人確認書類(運転免許証、健康保険証、住民基本台帳カードなど)
  • 印鑑

また、代理人が窓口で開示請求を行う際に必要なものは以下の通りです。

  • 保有個人情報開示請求書
  • 委任状(特定個人情報に係る開示請求用)
  • 印鑑登録証明書(委任状の実印に対するもの)
  • 手数料分の収入印紙または現金(件数×300円)
  • 代理人の本人確認書類(運転免許証、健康保険証、住民基本台帳カードなど)
  • 印鑑

代理人が開示請求をする場合は、納税者本人(委任者)による委任状が必要になります。
この委任状に納税者本人の実印(届出印)の押印があるため、この印鑑に対する印鑑登録証明書が必要です。印鑑登録証明書は申請日前30日以内に発行されたものに限られます。

なお、印鑑登録証明書に換えて委任者本人の運転免許証または個人番号カード(通知カードは不可)等のコピーを委任状に添付することもできます。

最後に補足として、どうしてもマイナンバーの記載がない申告書を取得したい場合は、本人または法定代理人が開示請求を行う必要があるため注意が必要です。

所得証明で気を付けること

源泉徴収票などの所得証明書類がない方は、確定申告書の控えが所得証明になります。
特に審査の厳しい金融機関では、確定申告書の控えに税務署の受付印が必要になることもあります。

開示請求をした後や、今後の確定申告書を所得証明に使用する場合は、税務署の受付印がある申告書の控えを保存するように気を付けましょう。

今後の確定申告書を郵送で提出する場合は、申告書控えと返信用封筒を同封して提出することで、税務署の受付印がある申告書の控えにすることができます。
住宅ローンや審査の厳しい融資を検討している場合は、特に気を付けましょう。

まとめ

閲覧請求と開示請求について解説しました。
閲覧請求は、税務署の窓口に行った当日に対応してもらえる手続きです。
開示請求は、確定申告書を再発行してもらうため、2週間から1カ月程度かかってしまう手続きです。
特に、開示請求をする場合は、期日までに余裕をもって事前に備えておくことが重要です。

【参考】
国税庁 申告書等閲覧申請書
国税庁 保有個人情報開示請求書 様式1 本人及び法定代理人
国税庁 保有個人情報開示請求書 様式2 本人、法定代理人、任意代理人
国税庁 「申告書等閲覧サービスの実施について」の一部改正について(事務運営指針)

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

監修:並木 一真(税理士/1級FP技能士/相続診断士/事業承継・M&Aエキスパート)

並木一真税理士事務所所長
会計事務所勤務を経て2018年8月に税理士登録。現在、地元である群馬県伊勢崎市にて開業し、法人税・相続税・節税対策・事業承継・補助金支援・社会福祉法人会計等を中心に幅広く税理士業務に取り組んでいる。



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