【その他】保険料を前払いした場合

このガイドでは、保険料を前払いしていた場合の一般的な仕訳例をご紹介します。

• 保険料を前払いした場合どんな処理をするの？
• 保険料を前払いした場合

保険料を前払いした場合どんな処理をするの？

事業用の損害保険料をまとめて前払いした場合、勘定科目「前払費用」を使用して仕訳を登録します。

「前払費用」とは？

「前払費用」とは、事業の営みに必要なサービスを継続的に受けるために支払った代金のうち、まだサービスを受けていない分を指す勘定科目です。

前払いした経費（前払費用）は、そのサービスを受けた年度で経費として計上する必要があります。
しかし、国税庁の通達により、支払った金額が1年以内の前払費用であれば、「短期前払費用」としてその年の経費に計上する処理も認められています。
「短期前払費用」で処理する場合は、支払った年度に「経費」として計上しましょう。

仕訳計上の流れ

1. 実際に損害保険料を支払った際に、「前払費用」として資産に計上する仕訳を登録します。
   
2. 実際にサービスを受けた際に、サービスを受けた分について「前払費用」から経費に振り替える仕訳を登録します。
   

重要！

生命保険料や地震保険料など、プライベート用の保険料を支払った場合は以下のガイドをご参照ください。
【その他】保険料を支払った場合
処理方法などについてご不明な場合は、税理士などの専門家や税務署へご相談ください。

保険料を前払いした場合

本項では、保険料を前払いした場合の具体的な仕訳例を紹介します。
保険料を前払いした場合の仕訳は、「振替伝票入力」画面で登録してください。

具体例

• 今年度は2023年度である。
• 2023年8月1日に、2023年8月分～2024年7月分の損害保険料「132,000円」をまとめて支払った。
• 「132,000円」のうち、2023年分の損害保険料は「55,000円」であり、2024年分の損害保険料は「77,000円」である。
• 損害保険料は事業にかかるものである。

事前準備

費用をまとめて前払いした場合の仕訳には、勘定科目「前払費用」を使用します。
勘定科目「前払費用」は初期値で登録されていないため、あらかじめ勘定科目「前払費用」を追加する必要があります。

1. 「各種設定」＞「勘定科目」画面を開き、「＋決算書科目追加」をクリックします。
   
2. カテゴリに「その他流動資産」を選択し、決算書科目に「前払費用」と入力します。
   ※勘定科目は決算書科目と同じ内容が自動で入力され、税区分は「対象外」が自動で選択されるため、操作不要です。
   
3. 「登録」をクリックします。
   
4. 勘定科目「前払費用」が登録されていることを確認します。
   

実際に前払いした時

「振替伝票入力」画面で借方・貸方に以下を設定した仕訳を登録します。

• 借方・・・勘定科目「前払費用」・税区分「対象外」・金額「132,000円」
• 貸方・・・勘定科目「普通預金」・税区分「対象外」・金額「132,000円」

今年度（2023年度）の決算時

「振替伝票入力」画面で借方・貸方に以下を設定した仕訳を登録します。

• 借方・・・勘定科目「損害保険料」・税区分「非仕」・金額「55,000円」
• 貸方・・・勘定科目「前払費用」・税区分「対象外」・金額「55,000円」
• 「決算整理仕訳として登録」にチェックを入れる

あわせて、「決算・申告」＞「次年度繰越」画面で次年度繰越を行います。
「次年度繰越」画面で「データを繰り越して次年度を作成」をクリックすることで、「前払費用」の残高を次年度に繰り越せます。

翌年度（2024年度）の決算時

「振替伝票入力」画面で借方・貸方に以下を設定した仕訳を登録します。

• 借方・・・勘定科目「損害保険料」・税区分「非仕」・金額「77,000円」
• 貸方・・・勘定科目「前払費用」・税区分「対象外」・金額「77,000円」
• 「決算整理仕訳として登録」にチェックを入れる

【補足】登録した決算整理仕訳の確認方法

「決算整理仕訳として登録」にチェックを入れて仕訳登録すると、仕訳に「決算整理」のスタンプが付き、「仕訳帳」画面などで「決算整理」の仕訳のみを検索できます。

検索方法の詳細については、以下のガイドをご参照ください。
Q. 登録した仕訳の検索方法を教えてください。