• 更新日 : 2026年9月11日

1on1の質問項目を効果的に選ぶには?上司の悩みと解決策を徹底解説

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Point1on1の質問項目はどう選ぶ?

1on1の質問項目は、関係性・業務・キャリア・セルフケア・連携の5テーマを目的別に使い分けることが効果的です。

  • 評価面談と明確に切り離して運用する
  • 質問テーマを複数用意し形骸化を防ぐ
  • 準備・記録・分析の6ステップで定着させる

Q. 部下の本音を引き出す質問のコツは?

A. Yes・Noで終わらない質問を使い、雑談で場をほぐしてから本題に入ると効果的です。

1on1ミーティングを導入する企業が増える一方で、現場では1on1の質問項目に悩む上司が少なくありません。何を聞けばよいか分からない、部下から本音を引き出せないといった声も多く聞かれます。本記事では1on1の目的整理から、目的別の質問例、質問項目を定着させる運用ステップまでを体系的に解説します。

1on1とは?

1on1(ワンオンワン)は部下の悩みを整理し、次の一歩を明確にするための対話の場です。評価面談とは目的が異なり、日常業務のつまずきを解消することに主眼を置きます。両者を混同したまま質問項目を組み立てると、部下が本音を話しにくくなるため、まず違いを理解しておくことが重要です。

1on1の目的とは

1on1の目的は評価ではなく、部下の状況を言語化し、必要な支援をその場で判断できるようにすることです。1on1は評価面談と異なり、15〜30分程度の短時間の対話を、毎日・毎週・毎月といった高頻度で繰り返す点が特徴です。

つまずいた場面を具体的に振り返ると、どこで動きが止まったのかが見えやすくなり、次に試す方法もその場で決まりやすくなります。興味のある領域や不安のポイントが把握できれば、任せる業務の量や種類を微調整でき、小さな挑戦をしやすい状態が整います。

1on1と人事評価面談の違い

1on1は未来の行動を整える対話であり、評価面談とは目的も扱う内容も異なります。評価面談は過去の成果を基準に評価を下すため会話が一方向になりやすく、同じ姿勢で1on1を進めると部下が意見を出しにくくなります。両者の違いを整理すると以下のとおりです。

項目 1on1(1on1ミーティング) 評価面談(人事評価面談)
主体 部下 会社・上司
目的 成長支援・課題解決 評価・処遇の決定
頻度 週1回〜月1回程度 四半期〜半期に1回程度
内容 悩み、キャリア、業務課題など幅広い 目標の進捗、成果評価が中心

1on1は今後やりたい仕事や課題を一緒に整理し、部下の考えを引き出す時間です。評価の緊張を避けつつ率直な相談と業務改善につなげるためにも、両者を意図的に分けて運用する必要があります。

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1on1の質問項目はなぜ形骸化する?

1on1が形骸化する背景には、質問の作り方に共通した課題があります。以下の3点を振り返ることで、準備や進め方を見直すきっかけになります。

毎回似たような質問をしてしまうから

同じ質問を繰り返すと1on1が浅くなり、部下の考えを引き出しにくくなります。状況確認に寄りすぎると、悩みの背景や思考の癖に触れるきっかけがなく、会話が固定化してしまうためです。

たとえば「今週はどうでしたか」だけでは、仕事・成長・モチベーションといった別の視点に移りにくく、内容が単調になります。質問の軸を複数用意しておくだけでも、進捗報告に終始せず気づきの生まれる対話に変えやすくなります。

テーマやゴールをすり合わせずに進めてしまうから

テーマが曖昧なまま始めると話題が散らばり、深い対話に踏み込みにくくなります。その結果、話した割に前進した手応えがなく、1on1の質問項目そのものへの信頼が薄れてしまいます。

目的を共有しないまま雑談の延長で進めると、進捗確認だけで終わり、次の行動につながる示唆も出にくくなります。最初に「今日はどこまで扱うか」をそろえておくことで、対話の軸が定まり、質問項目も整理しやすくなります。

踏み込むべき領域を避けすぎてしまうから

背景や気持ちに触れずに進めると、雑談に近いまま終わり、部下の本音に届きません。パフォーマンスの話に限定してしまうと、動機づけや成長につながる重要な部分を見落としがちです。

悩みの根っこやキャリアの方向性に触れないままでは、支援としての1on1が機能しにくくなります。適度に踏み込む質問項目を増やすことで、部下の動きやすさに直結する対話に変わっていきます。

1on1で使える質問項目は?

1on1の質問項目は、目的ごとにテーマを決めておくと進行が安定します。目的に合わせて質問を切り替えることで、部下の考えが整理され、対話の質を高められます。

信頼と安心を育てる関係性の質問

安心して話せる空気があるかどうかで、1on1で扱える話の深さは大きく変わります。信頼関係を育むためにも、ポジティブな話題から会話を始めることが有効です。

「最近うれしかった瞬間はありましたか」といった質問は、話しやすい雰囲気をつくると同時に、部下の価値観を把握する手がかりにもなります。「一週間でホッとした場面はありましたか」のような軽い振り返りを本題前に挟むことで、部下の緊張がほどけやすくなります。

今を可視化する業務・学習の質問

状況を整理できると、次に動く方向がつかみやすくなります。「最近対応が難しいと感じた業務はありましたか」という質問は、課題の糸口を把握するきっかけになります。

難しいと感じた業務への対応の仕方を確認すると、行動の傾向も見えてきます。課題だけを話題にすると責められていると感じられる場合もあるため、「逆にうまく進んだ場面はどんなところですか」と成功体験もあわせて聞くことが効果的です。

未来を描くキャリア・成長の質問

キャリアの方向性を言語化できると、日々の行動に意味を見いだしやすくなります。「今後やってみたい業務のイメージはありますか」という質問から掘り下げると、進みたい道が見えてくる場合があります。

「1年後どうなっていたら嬉しいと感じますか」という問いは、必要な経験の整理につながります。言葉が出てこない場合は、「一緒に考えてみてもいいですか」と寄り添う姿勢を示すことで、部下の安心感を支えられます。

メンタルと環境を整えるセルフケア質問

早めに部下の負荷に気づけると、大きな不調を防ぎやすくなります。関係性を整えたうえで「最近よく眠れていますか」といった質問を会話の糸口にするとよいでしょう。

「仕事以外のことでも気がかりなことはありますか」という問いは、意外な話を引き出すきっかけになります。相手のペースに合わせて聞くことで、相談しやすい前提が整います。

チームを進化させる連携・改善の質問

チーム全体を整えるには、まず詰まっている箇所を把握することが大切です。「チームで動く上で困っていることはありますか」という質問は、課題を見つけるきっかけになります。

内容を確認したうえで、本人がどうしたいと考えているかを確認し尊重する姿勢が重要です。チームメンバー全体の状況を多角的に捉えつつ、必要に応じて経過を追っていくことが求められます。

5つの質問テーマ早見表

目的別の質問項目を一覧化すると、場面に応じた使い分けがしやすくなります。

テーマ ねらい 代表的な質問例
関係性 安心して話せる土台づくり 最近うれしかった瞬間はありましたか
業務・学習 現状の可視化 最近対応が難しいと感じた業務はありましたか
キャリア・成長 将来像の言語化 今後やってみたい業務のイメージはありますか
セルフケア 不調の早期発見 最近よく眠れていますか
連携・改善 チーム課題の把握 チームで動く上で困っていることはありますか

1on1の質問項目を活かす場づくりのコツは?

質問項目そのものの質だけでなく、場のつくり方によって1on1の効果は大きく変わります。安心して話せる場が整うと、部下の表情や言葉に変化が現れやすくなります。

雑談を心理的安全性のウォームアップに変える

日常の話題から始めると、最初の緊張がほぐれやすくなります。声の調子や表情を見ながらペースを合わせることで、1on1をスムーズに進めやすくなるためです。

数分軽く話したあとに本題へ移ると、相談するハードルを下げられる場合があります。短い雑談でも、安心して話しやすい土台をつくる効果が期待できます。

評価ではなく興味で聴くスタンスを身につける

評価の目線をいったん脇に置き、共感しながら話を聞く姿勢が重要です。話を聴く姿勢があるだけで、部下は安心して話しやすくなります。

助言したくなる場面が出てきても、まずは「現状についてどのように考えていますか」と認識を合わせることで、認識のずれを防ぎ、適切な助言につなげやすくなります。なお心理的安全性の測定手法としては、ハーバード大学のエイミー・エドモンドソン教授が提唱した7つの質問による評価も知られており、1on1の場づくりを見直す際の参考になります。

参考:あなたの職場では 「心理的安全性」は保たれていますか?|公益社団法人千葉県看護協会

話題の切り替えで深さと軽さを両立させる

部下の状況によっては深刻な内容が続く場合もあります。話が煮詰まってきたときは、いったん軽い話題を挟むだけで呼吸が整いやすくなります。

雑談から本題へ戻る場面でも、短いワンクッションを入れるだけで話す準備が整います。面談の最後に当日の気づきを一つ共有すると、次の面談につなげやすくなります。

1on1の質問項目を定着させるには?

1on1の質問項目を継続して効果的に運用するためには、準備・進行・振り返りの流れを段階的に整えることが重要です。以下の6ステップに沿って仕組みをつくると、現場での再現性が高まります。

STEP1【準備】1on1の目的を明文化し、評価面談と切り離す

面談前に目的をひとつだけ決めておくと、冒頭の会話に迷いがなくなります。評価に関わる話題を避ける姿勢を示すだけで、部下は身構えずに話せます。最初にテーマを共有すると、お互いの目線がそろい、対話の入り口がなめらかになります。

STEP2【設計】質問テーマの配列とアジェンダ雛形を整える

部下のタイプごとに聞きやすい質問を複数パターン用意しておくと、場面に合わせて話を広げやすくなります。毎回の流れを軽く固定しておくと準備の手間が下がり、質問項目の雛形は一度作れば繰り返し使えるため、上司側の負担も徐々に軽くなります。

STEP3【実施】探索質問から合意形成、次アクションの確認へ

まず状況を整理し方向性をそろえると、会話がスムーズに進みます。締めのタイミングで次回までに一つだけやってみることを決めると、日々の行動に変化が出やすくなります。段階を意識して進めるだけで、迷いのない1on1になります。

STEP4【記録】要点ログ化と共有ルールを仕組み化する

面談後は、次回につながりそうな点を簡潔に記録に残しましょう。事実ベースで書くと個人差が出にくく、読み返したときに状況を正確に思い出せます。書き方の形式を統一しておくと、チーム全体の共有が一気に楽になります。

STEP5【分析】会話傾向を可視化する

蓄積した記録を整理するだけでも、話すテーマの偏りや上司側の口癖が浮き上がります。部下と上司の話す時間の割合を確認すると、どこから調整すべきかが分かる場合があります。月に一度振り返る習慣が、聞き方の幅を広げます。

STEP6【拡張】良問ナレッジ共有とマネージャー育成へ展開する

うまくいった質問項目や進め方をまとめて共有すると、チーム内で再現しやすくなります。部署をまたいで知見を交換すれば、相談しやすい空気が根づいていきます。ナレッジの蓄積が、次のマネージャーを育てる土壌になります。

質問項目の記録を継続することで、1on1が単発で終わらず、改善の軸が徐々に形成されていきます。蓄積されたログは、部下の成長曲線や悩みの傾向を読み解く手がかりにもなります。

1on1の対話を深めるコツは?

1on1の質問項目を今日から変えるには、質問の質・場づくり・振り返りの3点を同時に見直すことが効果的です。この3つを意識するだけで、対話の深まり方は大きく変わります。

Yes・Noで終わる質問を控えめにすると、部下が考えを広げやすくなります。最初の数分だけ雑談を挟んだり、相手の発言に一度でも共感を返したりすると、場の緊張が和らぎ、本題へ自然に移行しやすくなります。

どの質問項目が役立ったかを簡単に記録しておくと、自分の聞き方の癖や改善点が見えてきます。小さな見直しを積み重ねることで、1on1全体の質が自然に底上げされていきます。

質問項目を軸にした1on1運用のポイント

1on1の質問項目は、関係性・業務・キャリア・セルフケア・連携という5つのテーマを使い分けることで、部下の本音を引き出しやすくなります。評価面談との違いを明確にし、準備から記録・分析までの運用ステップを整えることで、1on1ミーティングの質問集は現場に定着しやすくなります。

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