• 更新日 : 2026年9月10日

在職証明書とは?勤労証明書・在籍証明書との違いや書き方、発行手続きを正しく行うには?

Point在職証明書とは何か?

在職証明書とは、会社への在籍事実を証明する書類で、就業証明書・就労証明書など複数の名称で呼ばれます。

  • 保育園申請・転職・住宅審査で必要
  • 会社に発行義務はないが大半が対応
  • 保育園用はこども家庭庁の様式が原則

Q. 在職証明書と退職証明書の違いは?

A. 在職証明書は在籍事実の証明で発行義務なし。退職証明書は労働基準法で発行が義務付けられています。

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在職証明書とは、従業員が会社に在籍していること、または在籍していたことを客観的に証明する書類です。就業証明書や就労証明書、雇用証明書、勤務証明書など会社によって呼び名は異なりますが、いずれも同じ役割の書類を指します。本記事では、在職証明書の意味や必要になるケース、記載項目、作成時の注意点、発行の手順までをまとめて解説します。

在職証明書とは何か?

在職証明書とは、会社に在職中、または過去に在職していたことを証明するための書類です。基本的には、在籍している、または在籍していた会社の人事や総務の担当部門が発行します。

法律上、在職証明書という単一の名称や統一フォーマットが定められているわけではないため、会社や地域によって呼び方が異なります。呼び名は違っても、証明する内容や使われる場面はほぼ共通しています。

就業証明書・就労証明書・雇用証明書・勤務証明書との違い

就業証明書、就労証明書、雇用証明書、勤務証明書は、いずれも在職証明書とほぼ同じ内容を指す名称です。会社の在籍状況や勤務状況を第三者に証明するという目的は共通しています。

  • 就業証明書:会社への在籍状況や勤務状況を証明する書類。在職証明書と同義で使われることが多い
  • 就労証明書:従業員がその会社で働いている事実を証明する書類。保育園入園の申請書類として使われる際にこの名称が使われやすい
  • 雇用証明書:会社への在籍や雇用関係の有無を証明する書類。在職証明書とほぼ同義
  • 勤務証明書:会社に所属していることを証明する書類。転職や保育園入園の際の提出書類として使われる

このように名称は複数存在しますが、依頼された書類に記載すべき項目が満たされていれば、名称の違いが問題になることはほとんどありません。

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在職証明書と退職証明書の違いは?

在職証明書と退職証明書の最も大きな違いは、証明する対象の在籍状況と、会社に発行義務があるかどうかの2点です。前者は在籍事実の証明であるのに対し、後者は法律で発行が義務付けられた書類という点で性質が異なります。

必要になる場面の違い

在職証明書は保育園の入園申請や住宅ローンの審査などで求められ、退職証明書は転職時の提出書類や国民健康保険・国民年金の加入手続き、失業保険の手続きなどで必要になります。転職の場面では、提出先によって在職証明書と退職証明書のどちらを求められるかが異なる点に注意が必要です。

会社の発行義務の違い

在職証明書には会社側の発行義務がありませんが、退職証明書は労働基準法第22条により、従業員から請求があった場合に発行が義務付けられています。退職証明書の作成を拒否した場合、罰則の対象になる可能性がある点も大きな違いです。

なお、退職証明書を請求できる期間は退職日から2年間とされており、この期間を過ぎると会社側の発行義務は消滅します。

参考:退職時の証明(第22条)|栃木労働局

在職証明書はどんなケースで必要になる?

在職証明書は、保育園の入園申請や転職活動、住宅の審査、外国人労働者のビザ手続きなど、就労の事実を客観的に示す必要がある場面で幅広く求められます。以下、代表的なケースを見ていきましょう。

ケース 主な提出先 求められる目的
保育園・保育所・学童の入園申請 自治体・保育施設 保護者の就労状況の確認(保育の必要性の判定)
転職活動 内定先の会社 履歴書内容との照合
賃貸物件・住宅ローンの審査 不動産会社・金融機関 安定した収入や返済能力の確認
公務員への転職 官公庁 応募条件(在職年数など)の確認
ビザの申請・更新 出入国在留管理庁など 就労資格の確認

子どもが保育園・保育所・学童に入園を申請する時

保護者の就労を理由に子どもを預ける場合、在職証明書(就労証明書)の提出が求められます。これは、保護者に「保育の必要性」があるかどうかを自治体が確認するためです。

すでに通園している場合でも、多くの自治体では毎年の提出が必要とされています。基準となる勤務時間は自治体ごとに異なるため、必要な項目を事前に確認しておくとよいでしょう。

認可外保育園の場合

認可外保育園では、在職証明書の提出が不要なケースが多く見られます。これは、認可外の施設は保育理由を問わず、施設独自の入園基準を満たせば子どもを預けられる仕組みになっているためです。

転職を行う時

転職活動においても、内定先の企業から在職証明書(就業証明書)の提出を求められることがあります。提出された履歴書や職務経歴書の内容を照合する目的で使われるのが一般的です。

賃貸物件や住宅ローンの審査を受ける時

不動産会社や金融機関の審査では、安定した収入があるかどうかを確認するために在職証明書が使われます。家賃の支払いやローンの返済が継続的に可能かどうかを見極める材料の一つです。

ただし、収入は源泉徴収票や課税証明書でも確認できるため、必ず在職証明書の提出が求められるとは限りません。

公務員への転職時にも必要?

公務員への中途採用でも、在職証明書が求められるケースがあります。「一般企業に一定期間以上在職していた」といった応募条件を満たしているかどうかを確認するためです。職歴の詳細を確認する手段としても使われます。

外国人労働者がビザを申請・更新する時

在日外国人労働者が就労ビザや永住ビザを申請・更新する際にも、在職証明書の提出が求められることがあります。この場合、正式には「就労資格証明書」という名称で扱われるのが一般的です。

在職証明書に記載する項目は?

在職証明書には、氏名や在籍期間、雇用形態、給与額など、就労の事実を客観的に示すための項目を記載します。提出先が定める様式がある場合は、その様式に従って記載するのが基本です。

記載項目 内容
氏名・性別 証明対象の従業員の氏名とふりがな
生年月日 従業員の生年月日
住所 従業員の現住所(退職者の場合は在職当時の住所)
現職の採用年月日 現職での採用日
雇用期間 無期の場合は開始日のみ、有期の場合は期間
雇用形態 正社員・契約社員・パート・アルバイト・派遣社員など
仕事内容・役職 従事している業務内容や役職
就労形態 固定時間制・変形労働時間制・フレックスタイム制・シフト制など
勤務日数・時間帯 就労する曜日、休憩を含む1日と1週間の就労時間
給与・年収 基本給や直近の給与支払実績、手当を含む金額
会社の印鑑・押印 代表者名の右に押印

保育園入園用の証明書については、次章で紹介するこども家庭庁の標準様式に記載項目がまとめられています。

在職証明書を作成する際の注意点は?

在職証明書の作成では、退職者の在職時の情報を使うことと、個人情報の取り扱いに注意することが重要です。証明書には多くの個人情報が含まれるため、扱いを誤ると信用問題につながります。

退職した従業員の場合も、在職当時の情報を記載する

退職者について作成する場合、現在の住所や氏名ではなく、在職していた当時の情報を記載します。結婚などによる改姓があった場合も同様に、在職時点の情報を優先しましょう。

情報漏洩のリスクに注意する

在職証明書には氏名や住所、給与額といった個人情報が細かく記載されています。書類を放置せず、適切に保管・管理することが求められます。情報が漏洩すると、会社のセキュリティ体制に対する信頼を損なうおそれがあります。

英文の証明書が必要かどうかを事前に確認する

外資系企業への転職などでは、英文の在職証明書を求められる場合があります。社内に英文フォーマットがない場合は、対象の従業員に必要項目をあらかじめ確認しておくとスムーズです。

在職証明書のフォーマットに決まりはある?

在職証明書には法律で定められた統一フォーマットはなく、提出先が指定する様式に従って作成するのが基本です。ただし保育園入園用については、全国共通の標準様式が用意されています。

転職時に必要な在職証明書

転職時の在職証明書には決まった様式がないため、転職先の会社が求める記載内容を満たすことが重要です。提出先が確認したい項目を網羅していなければ、証明書としての目的を果たせません。

保育園入園の際に必要な就労証明書

保育園・保育所や認定こども園の入園・更新時には、こども家庭庁が示す「就労証明書の標準的な様式」が全国的に原則使用されています。2024年9月に子ども・子育て支援法施行規則が改正され、この様式が法令上の様式第一号として定められました。

自治体によっては独自様式の受付を継続している場合もあるため、提出前に申請先の自治体窓口で確認しておくと安心です。

参考:「就労証明書」に関する情報|こども家庭庁

在職証明書を発行する手続きの流れは?

在職証明書の発行は、従業員が必要事項を確認し、人事・総務部門に依頼、会社が作成して交付するという流れで進みます。従業員と雇用主のそれぞれが行うべきことを、STEPごとに確認しましょう。

STEP1:提出先に必要な項目・情報を確認する(従業員)

証明を必要とする従業員自身が、提出先の求める記載項目を事前に確認します。記載漏れがあると再依頼が必要になり二度手間になるため、細かい点まで確認しておくことが大切です。

STEP2:人事・総務部門へ発行を依頼する(従業員)

従業員は、勤務先の人事・総務部門に在職証明書の発行を依頼します。依頼の際は、必要な項目や提出期限をあらかじめ整理して伝えると、担当者の負担軽減につながります。

STEP3:在職証明書を発行する(雇用主)

人事・総務担当者が証明書を作成します。勤務時間や雇用形態などの記載内容に誤りがないか、誤字脱字や記入漏れがないかを必ず確認しましょう。

STEP4:提出先へ提出する(従業員)

作成された在職証明書を、従業員自身が提出先に届けます。多くの提出先では発行から3ヶ月以内の証明書のみ有効とされているため、提出時期には注意が必要です。

在職証明書に発行義務はある?

会社には在職証明書の発行義務はなく、法律上は作成を拒否することも可能です。発行を義務付ける法令が存在しないためです。

ただし、在職証明書を発行することによる会社側のデメリットは特にないため、依頼を受けた際にはほとんどの会社が対応しているのが実情です。

在職証明書を従業員自身で作ることはできる?

在職証明書は、従業員が自分で作成しても証明書として通用しません。会社の代表者などによる押印がなければ、在籍の事実を証明する書類として認められないためです。

そのため、在職証明書は必ず勤務先の人事部や総務部といった担当部門が作成する必要があります。

発行理由を会社に伝える必要はある?

従業員が在職証明書の発行を依頼する際、発行理由を会社に伝える義務はありません。会社側にも発行義務がないため、理由を伝えずに依頼された場合に対応しなかったとしても問題にはなりません。

とはいえ、担当者がスムーズに対応できるよう、可能であれば利用目的を伝えることが望ましいといえます。会社によっては、発行申請書に利用目的の記入欄を設けているところもあります。

在職証明書の基本を押さえ、スムーズな発行につなげよう

在職証明書とは、会社への在籍事実を証明する書類で、就業証明書や就労証明書、雇用証明書といった名称で呼ばれることもあります。会社に発行義務はないものの、多くの企業は依頼に応じているのが実態です。保育園入園用の就労証明書については、こども家庭庁の標準様式が原則化されているため、目的に応じた様式や記載項目を事前に確認し、正確でスムーズな発行につなげましょう。

勤労証明書(在籍証明書)の作成にあたっては、テンプレートを活用することもおすすめです。必要に応じ、以下のテンプレートをご利用ください。

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