- 更新日 : 2022年11月7日
個人事業主は社長を名乗れる?肩書きの違いやルールを解説!
一般的には、会社といえば必ず「社長」がいると考える方が多いでしょう。職種を問わず、名刺などには「代表取締役」「社長」という肩書きが入っているケースがほとんどです。
一人親方で屋号をつけて起業される方や、フリーランスで兼業を営む方、いわゆる個人事業主で収入を得ている方が社長を名乗ることは許されるのでしょうか?
仕事内容は同じでも法人と個人事業主に違いはあるのか?社長を名乗るための手続きやメリット・デメリット、開業費などの初期費用、社会保険などの経費や税金の違いなどについて解説します。
目次
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個人事業主は社長を名乗れる?
結論から言えば、個人事業主であっても「社長」を名乗ることはできます。
「社長」というのは、会社を経営するにあたって社内業務を統括する権限者の総称であって、法的に定められたものではありません。したがって、個人事業主であっても「社長」を名乗ることは可能です。
そもそも個人事業主とは?
そもそも「個人事業主」とは何でしょうか?個人事業主とは、その名の通り個人の人格で事業を行っている方を指します。
会社の形態には大きく分けて「法人」と「個人事業主」の2つがあります。
「法人」は、商業登記の手続きをすることで会社法によって「法人格」という人格を与えられます。事業を行うときは、法人のなかにいる個人ではなく、この「法人格」を通して事業を行います。
これに対して「個人事業主」の場合、商業登記というものがありません。例えばフリーランスの方のように、あくまで個人の人格を通して事業を行うことになります。
「個人事業主」として開業する方法と「法人」を設立する方法では、それぞれメリット・デメリットがあります。どちらが自分のビジネススタイルに合っているのか、十分考慮したうえで判断しましょう。
なお、個人事業主について詳しく知りたい場合は、以下のリンクを参照してください。
個人事業主と法人社長の違いは?
始めに触れましたが、「社長」とは、社内業務を統括する権限者の総称でしかありません。極論を言えば、誰でも「社長」を名乗ることは可能なのです。
では、個人事業主が名乗る「社長」と、法人の代表者が名乗る「社長」では何が違うのでしょうか?答えは「法的に認められているか否か」にあります。
法人の社長とは?
個人事業主と法人の社長の違いは会社法における法的な位置づけにあります。

個人事業主は事業を営むにあたって個人=自然人としての地位で事業を代表します。これに対して法人は、商業登記によって与えられた法人格という仮想の人格を、社長が個人=自然人としての地位のまま代表します。
つまり「社長」という総称に、法的な地位を付与したのが「法人の社長」ということになります。
法人と個人事業主の起業の手続き
法人を起業する場合は、定款を作成しそれに基づき商業登記を行います。これに対して、個人の場合は商業登記が必要ありませんので、比較的簡単に起業することができます。
起業後は、法人であれば「法人設立届」を本店所在地の税務署や都道府県、市区町村に提出することになります。また、個人事業主は「開業届」を納税地を所轄する税務署に提出します。
開業費用の取扱い
新規開業の広告宣伝に要した費用や印鑑代、名刺代などを開業費用と呼びます。
個人事業主、法人問わず、開業前に要したこれらの特別な費用は、「開業費」として繰延資産として資産計上することができます。「開業費」として計上した資産は「任意償却」といって、任意の時期に費用に振り替えることが可能です。
収入、経費の範囲と税金
収益や費用については、個人事業主も法人も認識基準はほぼ同じであるといえます。共通していえるのは「事業にかかる費用しか認められない」という点でしょう。
大きく違うのは、利益に対して課税されるのが個人事業主は「所得税」、法人は「法人税」であるという点です。
社会保険の取扱い
社会保険の適用については、個人事業者と法人では取扱いが異なります。
個人事業者の場合「常時雇用する従業員が5人以上」になれば社会保険に加入しなければなりません。これに対して法人の場合「業種や事業規模にかかわらず必ず」社会保険に加入しなければなりません。
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個人事業主にふさわしい肩書きとは?
個人事業主とはいえ、会社を代表するわけですから、それに相応しい肩書きをつけたほうが
社外への印象が変わり信用が得られる可能性があります。では、どのような肩書が相応しいのでしょうか。
「代表取締役」は会社法上の名称
よく名刺に「代表取締役社長」という役職を付けている方がいます。厳密にいえば「代表取締役」と「社長」はその役割が違います。代表取締役は「対外的な責任を負う責任者」であり、社長は「社内を統括する責任者」ということになります。
しかし、実務上は代表取締役が社長を兼務するよう定款で定めている会社が多く、会社法の代表取締役=社長=対外的な責任を負う責任者となるのが一般的です。
肩書きは「代表」「代表者」で
個人事業者には商業登記はありません。したがって「代表取締役」という肩書きを使うのは虚偽記載になりますので、使用することはできません。また「社長」という肩書きも、本来であれば代表取締役=社長というイメージを連想させますので好ましいとはいえません。
「代表」「代表者」という表現であれば誤解を招くことなく個人事業者でも使用することができます。
肩書き以外で個人事業主が名刺に記載すべき情報・役職は?
事業をアピールするためにも使う名刺ですが、ここに事業内容がわかるような記載をすることで、より一層宣伝効果が高まります。
屋号、職種、役職など仕事内容がわかる肩書きを記載
肩書きをつけるのであれば、個人事業で営む業務内容がわかる肩書きや屋号をつけるのがよいでしょう。例えば、「ファイナンシャルプランナー」「デザイナー」「ライター」など、自分が営む職種をアピールできれば相手もあなたの事業を理解しやすいでしょう。
SNSの積極活用を
スマートフォンやタブレットの普及が進み、いつでもどこでもSNSを利用するという方が増えています。名刺に、SNSのアカウント情報を記載して自分の仕事内容を積極的に外部発信していくのも有効な方法です。ただし、SNSのなかには商用での利用が禁止されているものもありますので注意してください。
個人事業主は社長と兼業できる?
繰り返しになりますが個人には商業登記がありません。「社長」というのは、社内業務を統括する権限者という位置づけでしかありませんので、個人事業主が社長を兼業することは十分可能です。ただし、外部に「社長」という肩書きを発信する際には相手に法人格を連想させることがないよう、注意する必要があります。
相手に誤解を与えない肩書きを名乗りましょう
自分では意識しなくても、代表として事業を営んでいれば周りは「社長」として認識するものです。ただ、個人事業主は法人とは違います。「社長」という肩書きで取引先に誤解を与えないよう、無難な肩書きを名乗るようにしましょう。
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よくある質問
個人事業者が「社長」を名乗るのは可能か?
名乗ることは可能ですが、誤解を招く恐れがあるので注意が必要です。詳しくはこちらをご覧ください。
個人事業主と法人の社長の違いは?
商業登記により、法的根拠を付与されたのが法人の社長です。詳しくはこちらをご覧ください。
個人事業主の肩書きで適切なのは?
営む事業の具体的な職種名や、「代表」「代表者」といった誤解されない肩書きがおすすめです。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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