• 更新日 : 2026年7月7日

【2026年最新】人材育成のトレンドとは?人材育成施策も紹介

Point人材育成の最新トレンドとは?

2026年の人材育成トレンドは、リスキリング支援・AI活用学習・次世代リーダー早期育成の3つが核心です。

  • リスキリングでデジタル対応力を強化
  • AIが個人最適な学習を自動提案
  • 若手リーダーを早期に計画的育成

Q. 今注目される人材育成トレンドは何ですか?
A. リスキリング支援・AI活用のアダプティブラーニング・次世代リーダーの早期育成など9つのトレンドが注目されています。

人材育成を検討している企業の中には、時代に即した最新の手法をとり入れたいと考えている担当者もいるでしょう。

そこで本記事では、人材育成の概要からトレンドの手法、基本的な施策について解説します。人材育成を実施する際のポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

人材育成とは?

人材育成とは、従業員のスキルや能力を高め、企業の発展に貢献できる人材へと育てる取り組みのことです。

たとえば、研修の実施やメンター制度などの人材育成施策を実施することで、従業員はスキルが身につき、業務への対応力や専門性が高められます。

従業員それぞれがスキルアップすることで、組織としての生産性が向上し、最終的には企業の売上拡大へとつながるでしょう。

なお、以下の記事では、人材育成の考え方や手法について解説しています。併せて参考にしてみてください。

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人材育成トレンド9選

ここからは、近年注目されている人材育成の取り組みを紹介します。

1.人的資本経営と情報開示の義務付け

人材をコストではなく「価値を生み出す資本」と捉え、企業の成長につなげる人的資本経営が注目を集めています。

背景には、2023年から上場企業を対象に始まった人的資本情報の開示義務化があります。

これにより、「人を育てる環境や仕組みが整っているか」が、投資家や求職者から企業を評価する重要な指標となっているのです。

こうした背景から、経営目標の達成に必要な人材像を明確にし、それに連動した人材育成計画を社内外へ開示する動きが見受けられます。

自社の人材育成計画を開示することは、企業の社会的評価を高めるだけでなく、ブランディングの向上や円滑な資金調達、優秀な人材の獲得にもつながるでしょう。

2.リスキリングの支援

リスキリングとは、時代の変化に合わせて新しい職務や業務に必要なスキルを身に付ける取り組みです。

生成AIをはじめ、デジタル技術の進化に伴い、従来の業務のあり方が大きく変化しています。

そのため、既存の知識をアップデートするだけでなく、データ分析やプログラミングなど、未経験分野のスキルを身に付ける重要性が増しているのです。

新規事業立案ワークショップやデータ分析の研修など、実践的な人材育成プログラムを提供する取り組みが盛り上がっています。

3.次世代リーダーの早期育成

20代後半〜30代の優秀な若手・中堅層を早くから抜擢し、計画的に次世代リーダーを育てていく動きが盛り上がっています。

近年は先の読めないVUCAの時代ともいわれており、過去の成功体験が通用しなくなっています。

そこで、柔軟で思い切った決断ができる若いリーダーを確保することへの注目度が増しているのです。

具体的な取り組みとして、まず入社年次に関わらず、パフォーマンスとポテンシャルをデータで評価し、次世代のリーダー候補を選別します。

対象者には役員や社長が直接メンターとなり、経営目線をインプットしていくといった育成プログラムを実施しましょう。

4.AIを活用した最適な学習

AIが従業員のスキルレベルや学習履歴、理解度、キャリア志向を分析し、一人ひとりに最適化された学習を自動で割り出すアダプティブラーニングが注目されています。

従来の、企業側が一律で人材育成プログラムを提供する体制では、受講者それぞれに内容が最適化されておらず、非効率な学習となっていました。

一方、生成AIや学習管理システム(LMS)を活用することで、個人に合わせた教材の自動生成や学習のレコメンドが安価かつ高精度で実現できることが期待できます。

5.対面研修とオンライン研修の組み合わせ

対面での研修やオンライン研修、eラーニング、OJTなど、異なる研修方法を組み合わせた「ブレンディッドラーニング」も注目されています。

コロナ禍以降、出社とリモートワークを組み合わせる働き方が一般化したため、研修もその動きに合わせる必要が出てきました。

基礎知識や理論はオンラインでeラーニングを使って学習し、議論やロールプレイングなどを対面で実施するという仕組みが導入されています。

インプットとアウトプットを効率的に実施できるため、学習定着率の向上も期待できるでしょう。

6.マイクロラーニングの実施

マイクロラーニングとは、1回あたり3分〜5分程度の短い時間で完結する学習コンテンツを提供し、隙間時間に知識を習得させる教育手法です。

ビジネスパーソンは日々の業務に追われており、まとまった研修時間を確保することが困難になっています。

そのため、場所を選ばずに隙間時間で学習できるマイクロラーニングが注目されているのです。

1動画1テーマに絞った構成が特徴であり、「名刺交換の基本」「適切なExcel関数の使い方」などを配信します。

短い時間で完結されるため、学習へのハードルが低く、継続しやすいのも利点です。

7.ゲーミフィケーションの活用

ゲーミフィケーションとは、ゲームの要素を人材育成にもとり入れ、受講者のモチベーションや継続性を高める手法です。

従来の研修や実習などは、受講者にとって退屈な印象を与えてしまい積極的に参加してもらうのが困難でした。

そこで、バッジ・ポイント・ランキングなどのゲーム要素を盛り込むことで、デジタルゲームに親しんだ若手層に、学習への自発的な参加を促す取り組みが注目されています。

たとえば、以下のような取り組みが挙げられます。

  • 学習アプリ内でテストの正答数を競い合い、上位者には社内で使えるポイントやバッジを付与する
  • 自分がどのレベルまで到達したかをバーでレベルを示すことで、達成感を演出する など

8.採用・定着直結型のインターンシップ

入社希望者に対して、実際の業務を長期間経験してもらい、入社後の即戦力化とミスマッチ防止を狙うインターンシップが注目されています。

深刻な人手不足が続いている中、採用後の早期離職は企業にとって大きな損失です。

入社を前提としたインターンシップを実施することで、企業側は「入社後に本当に活躍できるか」、応募者側は「社風や実際の業務が自分に合うか」を事前に確認できます。

インターンシップは通常学生を対象にしていますが、キャリアチェンジを希望する未経験人材を対象にした社会人インターンを実施する企業も見受けられます。

9.ジョブローテーションの実施

ジョブローテーションとは、社員を定期的に異なる部署や職種へ配置転換し、多様な実務経験を積ませる手法です。

ビジネス環境の変化が激しく、これまでのように1つの職種のみを極めていればいいという考え方が崩れつつあります。

ジョブローテーションを実施することで、複数のスキルを兼ね備えた人材育成を目指す動きが盛り上がっています。

ただし、従業員自身の希望に沿わない配置転換は、エンゲージメントの低下や離職を招くリスクがあるため注意しましょう。

基本的な人材育成施策

人材育成の施策は、トレンドのほかにもさまざまなものがあります。

ここでは基本的な施策を4つピックアップしてご紹介します。

OJT(On-the-Job Training)

OJTは、職場で実際の業務を通じて必要な知識やスキルを習得させる教育手法です。上司や先輩社員がトレーナーとなり、現場での実務をこなしながら技能やノウハウを伝えます。

実務に即した教育が行えるため、成果に直結しやすいのが特徴です。また、外部研修のように会場費や受講料が不要で、業務を止めることなく実施できるのも利点です。

ただし、指導内容が属人化しやすく、教える側のスキルや忙しさによって教育の質に大きなバラつきが生じる恐れがあります。

指導者向けのOJTトレーナー研修を実施したり、標準的な指導マニュアルを作成・共有したりすることで、組織として均一化した人材育成を実現できるでしょう。

Off-JT(職場外訓練)

Off-JTは、通常の業務を一時的に離れて行う研修全般を指します。該当する施策は集合研修や外部セミナー、eラーニングなどです。

専門の講師や標準化されたプログラムを用いるため、品質が安定しており、基礎から応用までの知識を体系的に学べます。

一方で、学んだ内容が現場の実情とかけ離れており、実務に活かされないというケースも少なくありません。

研修を企画する段階で現場の管理職にヒアリングを行い、「今、現場のメンバーに足りていない要素は何か」を逆算してプログラムを選定するといいでしょう。

1on1ミーティング

1on1ミーティングとは、直属の上司と部下が週1回〜月2回、定期的に行う1対1の面談です。評価面談や進捗報告とは異なり、部下の成長支援やキャリア形成が主な目的です。

業務上の課題だけでなく、成長実感やキャリア目標について話し合うことで、部下の不安を解消させます。

1on1ミーティングは、部下が主役として対話を行い、上司は傾聴に徹しましょう。上司からの指摘や発言が多くなると、部下のモチベーションが低下する恐れがあるためです。

階層別研修

階層別研修とは、新入社員・中堅社員・管理職など、社員の職位や役割に応じて必要なスキルや知識を体系的に習得させる研修です。

キャリアの段階に応じて必要な能力を習得させられるのが特徴です。従業員自身も「今の自分に求められる役割や能力」が明確になるため、自然に行動変化を促せるでしょう。

具体的には、各キャリア階層に応じて、以下のような知識やスキルの習得を意識した研修が実施されます。

新入社員・若手向け ビジネスマナーや会社の基礎知識など、社会人としての基礎を習得させる
中堅社員・リーダー層向け 部下育成やプロジェクト管理など、マネジメントに関するスキルを習得させる
管理職・経営幹部向け 組織マネジメントや経営戦略、コンプライアンスなど、リーダーに求められる知識を習得させる

なお、ほかの人材育成施策については、以下の記事で詳しく解説しています。併せて参考にしてみてください。

人材育成を実施する際のポイント

人材育成を成功させるためには、いくつか押さえておくべきポイントがあります。たとえば、以下のとおりです。

事前に目標を設定する

人材育成を開始する前に、「誰が」「いつまでに」「どのような状態(スキル・行動・成果)になっているべきか」という目標を明確に定義しておきましょう。

目標が曖昧なままでは育成の方向性が定まらず、従業員も何を学ぶべきか迷ってしまいます。

その結果、「研修を実施すること自体」が目的化してしまい、多額の投資をしても成果に結びつかない恐れがあるためです。

人材育成の方向性を明確にすることで、従業員と企画側の双方が目指すべき姿が可視化できます。

現場の課題に即した施策を実施する

人材育成の方針や施策を検討する際は、現場のマネージャーや実務担当者と連携し、実際の業務で直面している課題を踏まえて設計しましょう。

トレンドや一般論だけを意識した一律の研修を行うと、現場の実情とはかけ離れたものになります。

実務で役に立たない施策ばかりになってしまい、現場の負担を増やすだけになるでしょう。

そのため、現場の声を拾い上げて、実務に深く関わるスキルや知見を扱える人材育成施策を企画、実施する必要があります。

これにより、受講者のスキルの定着率が向上し、業務改善や生産性向上といった、企業が期待する成果を得られるようになるでしょう。

効果測定を行い改善を繰り返す

施策を実施して終わりにせず、満足度アンケートや理解度テスト、行動変化などを測定し、次回以降の施策に向けて改善を繰り返しましょう。

効果測定を行わなければ、施策のどこに問題や課題があったのかが検証できず、同じ失敗や効果の薄い研修を繰り返す恐れがあるためです。

客観的な評価をもとに改善し続けることで、自社に最適な育成施策を実施できるでしょう。


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