- 更新日 : 2026年6月22日
カフェテリアプランの申請方法とメニュー一覧!使い方・手順をわかりやすく解説
住宅・食事・健康など代表的なメニューを用意し、課税区分を整理しながら設計します。
- 食事補助は2026年4月から非課税上限が月7,500円へ拡大される
- 旅行費やチケット類は換金性が高く原則として課税対象になる
- ポイントを全員へ均等付与し換金性をなくすと全額が非課税となる
導入前に税理士と確認し、経理フローを整えておきましょう。
「カフェテリアプランでどんなメニューを用意すべきかわからない」「申請方法や税務処理が複雑そうで不安」という人事担当者・経営者は少なくありません。
カフェテリアプランは従業員一人ひとりが必要な福利厚生を自分で選べる制度として、多様な働き方への対応や公平性の確保に効果が期待できます。
本記事では、住宅・食事・健康・育児介護など代表的なメニュー一覧を示したうえで、導入ステップや課税非課税の判断基準などを体系的に解説します。メニュー選定の実務的な情報として、ぜひ参考にしてください。
目次
カフェテリアプランとは?
カフェテリアプランとは、従業員へ一定のポイントを付与し、用意された福利厚生メニューから必要なものを自由に選んで利用できる制度です。
「カフェテリア」という名称は、好きな料理を自由に選べる食堂スタイルに由来しています。
カフェテリアプランは1980年代にアメリカで生まれ、日本では1995年にベネッセコーポレーションが初めて導入しました。
近年は、働き方の多様化や同一労働同一賃金への対応を背景に、大企業だけでなく中小企業でもカフェテリアプランの導入が広がっています。
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カフェテリアプランの主なメニュー8選
カフェテリアプランのメニュー内容は企業ごとに異なり、どの福利厚生を用意するかによって、従業員満足度や制度利用率が大きく変わります。
ここでは、カフェテリアプランでよく導入される代表的なメニューを紹介します。
①住宅・生活支援
住宅・生活支援は、カフェテリアプランの中でもポイント消化率が高い人気メニューです。
家賃補助・住宅手当・社宅入居・独身寮・住宅融資利子補給などが代表的な選択肢として挙げられます。
特に、持ち家や賃貸、単身、ファミリーなど、従業員のライフスタイルによって必要な支援が異なるため、カフェテリアプランと相性がよい分野です。
また、引越し費用補助や社宅費用補助などを含めると、転勤や入社時の生活移行を支援する設計も可能です。
②食事・飲食補助
幅広い従業員が利用しやすい定番メニューである食事・飲食補助は、職場での昼食代補助や提携飲食店での割引など、日常的に利用しやすいメニューです。
社員食堂の運営・食事券・置き型社食サービスなど提供形態も多様で、企業規模や職場環境に合わせて導入できます。
また、食事補助は一定条件を満たすと非課税で提供でき、2026年4月からは非課税上限が月額3,500円から7,500円へ引き上げられました。
非課税要件を満たす形で設計すると、企業・従業員双方の負担を抑えながら福利厚生を提供しやすくなります。
参考:令和8年度税制改正の大綱
③健康・メンタルヘルス支援
健康・メンタルヘルス支援は、従業員の健康維持や生産性向上につながりやすい人気メニューです。
フィットネス施設利用補助は特に利用率が高い傾向で、スポーツジム・ヨガ・水泳など幅広いサービスを対象にできます。
また、人間ドック・生活習慣病健診・予防接種の補助を取り入れると、受診へのハードルを下げながら、疾病の早期発見や予防にもつなげやすくなります。
なお、従業員本人の人間ドックや予防接種は非課税対象になる一方、家族分は課税対象になるため、税務上の区分整理も重要です。
④スキルアップ・学習支援
スキルアップ・学習支援は、従業員の成長と企業の人材育成を同時に後押ししやすいメニューです。
資格取得費用・各種スクール受講・書籍購入・パソコン講座など、自己研鑽を支援する制度を導入する企業も増えています。
特に、業務に直接関係する研修や資格取得費用は非課税で提供でき、コスト効率よく支援しやすい点も特徴です。
また、セミナー参加費やオンライン学習ツール利用補助を取り入れると、働き方に合わせた柔軟な学習環境を整えられます。
⑤育児・介護の両立支援
育児・介護の両立支援は、離職率改善や定着率向上につながりやすいメニューです。
育児施設やベビーシッターサービス利用補助、育児用品購入補助などを通じて、子育てと仕事を両立しやすい環境づくりを進める企業も増加傾向です。
また、介護施設・介護サービス利用補助や介護用品購入補助を取り入れると、介護と仕事を両立する従業員の負担軽減にもつながります。
近年は、育児・介護メニューが生産性向上へ与える影響も重視されており、ポイント単価を高めに設定する企業も増えています。
⑥財産形成
財産形成メニューは、従業員の将来不安軽減や長期的な定着促進につながりやすい支援制度です。
毎月の積み立て支援は、少額でも長期間継続すると、まとまった資産形成につながりやすく、老後資金への不安軽減も期待できます。
また、FP(ファイナンシャルプランナー)相談の利用補助を組み合わせると、資産運用や生活設計について専門家へ相談しやすい環境を整えられます。
⑦保険
保険メニューでは、生命保険や医療保険など、個人では加入コストが高くなりやすい保障制度を福利厚生として補助できます。
万が一の病気や事故へ備えながら、家計負担軽減につなげやすい点が特徴です。
また、保険は年齢や家族構成によって必要な保障内容が異なるため、選択型のカフェテリアプランとも相性がよく、個別ニーズへ対応しやすくなります。
一方で、福利厚生として保険を導入する場合は、換金性のある商品券型との違いを整理しながら、課税関係を明確にしておく取り組みも重要です。
⑧リフレッシュ支援
リフレッシュ支援は、従業員の余暇充実やモチベーション向上につながりやすい人気メニューです。
たとえば、宿泊や旅行費補助は特に利用率が高く、年齢やライフサイクルを問わず幅広い従業員が活用しやすい点が特徴です。
また、テーマパーク・映画・コンサート・スポーツ観戦などのチケット補助やレジャー施設利用補助も、多様なニーズへ対応しやすいメニューとして導入されています。
クラブ活動やレクリエーション支援へ活用し、社内コミュニケーション活性化につなげる企業もあります。
ただし、旅行費補助やチケット類は換金性が高いと判断されやすく、原則として課税対象になるケースがあるため注意が必要です。
カフェテリアプランを導入するメリット
カフェテリアプランは、福利厚生費の管理や公平性確保、従業員満足度向上など、複数の課題へ同時に対応しやすい福利厚生制度です。
ここでは、カフェテリアプランを導入する代表的なメリットを解説します。
福利厚生費を管理しやすい
カフェテリアプランは、福利厚生費を管理しやすい点が大きなメリットです。
従業員一人ひとりへ一定ポイントを事前付与する仕組みのため、「従業員数×付与ポイント」で年間コストを把握しやすくなります。
また、従業員の利用状況によって予算が大幅に変動しにくく、中長期的な予算計画を立てやすい点も特徴です。
ポイント消化率や利用傾向を分析すると、利用されていないメニューを整理しながら無駄なコスト削減にもつなげられます。
採用力・定着率の向上につながる
カフェテリアプランは、採用力や定着率向上につながりやすい福利厚生制度です。
求人情報へ「カフェテリアプラン導入」と記載すると、多様な働き方へ対応した企業イメージをアピールしやすくなります。
特に、ライフスタイルに合わせて福利厚生を自分で選べる点は、価値観の多様化が進む若手や中途採用層へ響きやすい特徴です。
給与だけでは差別化しにくい業界でも、福利厚生の充実度が応募理由や入社判断につながるケースが増えています。
また、導入後の従業員満足度や定着率向上は、採用コスト削減にもつながります。
公平な福利厚生を提供できる
カフェテリアプランは、全従業員へ公平な福利厚生を提供しやすい制度です。
全員へ同じポイントを付与すると、雇用形態・年齢・家族構成に関わらず、同等の福利厚生を利用できる環境を整えられます。
また、同一労働同一賃金への対応としても活用しやすく、正規・非正規を問わず公平なポイント付与によって法令リスク軽減も期待しやすい制度です。
カフェテリアプランを導入するデメリット
カフェテリアプランは、制度設計や運用方法によって、コスト増加や利用率低下につながるケースもあります。
ここでは、カフェテリアプラン導入前に把握しておきたい代表的なデメリットを解説します。
設計・運用にコストがかかる
カフェテリアプランは、導入時の設計や運用にコストと工数がかかりやすい制度です。
メニュー設計やシステム構築、ポイント管理、従業員への周知など、導入初期には多くの作業が発生します。
特に、自社でポイント管理システムを構築・運用する場合は、担当者の人件費や継続的なシステム保守費用も発生します。
運用負担を抑えるには、アウトソーシングも活用しながら、自社の従業員数や予算規模に合った運用方法を選ぶ意識が重要です。
利用されないメニューが生じやすい
カフェテリアプランでは、従業員ニーズに合わないメニューが利用されず、制度が形骸化するケースもあります。
特に、ライフスタイルや勤務環境と合っていない場合、ポイントが消化されずに終わる可能性も少なくありません。
また、都市部以外の勤務地では提携施設が少なく、立地の問題から実質的に利用できないメニューが生じるケースもあります。
制度内容や申請方法を十分に理解できていない場合、利用率低下につながりやすくなります。
利用率が低い状態では、コストをかけても十分な効果を得にくいため、従業員アンケートなどを活用しながらニーズを把握し、継続的にメニュー改善をおこないましょう。
ポイント失効と課税リスクへの対応が必要
カフェテリアプランでは、ポイント失効や課税リスクへの対応も必要です。
たとえば、単年度精算方式を採用している企業の場合、未消化ポイントを翌年度へ繰り越せないケースも多くみられます。
ポイント失効の課題がある場合、ポイントを使い切れなかった従業員から不満が出たり、無理にポイントを消化しようとして、不要なメニューを選んだりするケースもあります。
また、カフェテリアプランでは課税対象と非課税対象のメニューが混在しており、税務上の判定も必要です。
役職や報酬額に応じたポイント付与や換金性のある設計は制度全体が課税対象になる場合もあるため、導入前に税理士と確認しながら経理フローを整備しておきましょう。
カフェテリアプランの申請・導入4ステップ
カフェテリアプランは、制度を導入するだけでなく、継続的に運用・改善しながら定着させていきましょう。
ここでは、カフェテリアプラン導入・運用の基本的な4ステップを解説します。
①プランの設計と目的の言語化
まずは、カフェテリアプラン導入の目的を明確に整理します。
採用強化・定着率改善・同一労働同一賃金対応など、経営課題と結びつけながら目的を設定しましょう。
また、従業員アンケートや既存福利厚生の利用状況を分析し、実際にどのようなメニューへ需要があるのかを把握したうえで設計へ進めます。
メニュー選定は、「ポイント消化率が高いもの」「企業として重視したい支援」「法令対応として必要なもの」の3軸で整理すると設計しやすくなります。
さらに、自社運営と代行サービス活用のどちらが適しているかも検討しましょう。
②運用手法の確定と体制整備
運用方法を決める際は、ポイント管理や申請フロー、税務処理まで含めて体制を整えましょう。
代行サービスを利用する場合は、メニューの充実度や1名あたりの月会費、システムの操作性、サポート体制などを比較しながら選定します。
さらに、課税メニューと非課税メニューの区分を経理担当者や税理士と事前に確認し、給与計算へ反映できる体制も整えておきましょう。
従業員構成や勤務地特性を整理しておくと、自社ニーズに合うメニュー提案を受けやすくなります。
③従業員への周知
カフェテリアプランの導入時には全従業員向け説明会を実施し、制度目的やメニュー内容、申請手順、ポイント有効期限などを丁寧に周知しましょう。
また、FAQやマニュアルをイントラネットや社内報で常時確認できる状態にすると、問い合わせ件数を抑えながら利用促進につなげやすくなります。
さらに、ポイント残高確認や申請状況確認をスマートフォンやWeb上で完結できる環境を整えると、忙しい従業員でも利用しやすくなります。
④フィードバック
カフェテリアプランは、導入後の改善によって精度を高める取り組みも大切です。
ポイント消化率やメニューごとの利用件数を定期的に分析し、人気メニュー拡充や利用されていない制度の見直しを進めましょう。
また、従業員から「使いにくい点」「追加してほしいサービス」などのフィードバックを収集すると、実態に合った制度改善につなげやすくなります。
利用率が低い場合は、立地やニーズ、周知不足といった原因別に分析しながら、対策を検討しましょう。
さらに、税制改正や法改正があった場合は、就業規則や給与計算処理も含めて速やかに見直す必要があります。
カフェテリアプラン導入のポイント
カフェテリアプランを機能させるためには、制度導入後の運用体制整備も重要です。
ここでは、実務担当者が特に押さえておきたいポイントを解説します。
従業員への周知を徹底して利用率を高める
カフェテリアプランについて、従業員への周知を徹底して利用率を高めましょう。
たとえば、ポイント有効期限が近づいたタイミングでリマインド通知を送る仕組みがあると、失効による不満を防ぎながらポイント消化率向上につなげやすくなります。
また、利用しやすいメニューを特集形式で紹介したり、実際に利用した従業員の声を共有したりすると、制度への関心を高めやすくなります。
早い段階で、従業員に「使って良かった」という実感を持ってもらう取り組みが、制度定着のポイントです。
課税・非課税の判断基準を正しく理解する
カフェテリアプランでは、課税・非課税の判断基準を正しく理解しておきましょう。
課税・非課税の判定はポイント付与時ではなく、従業員がメニューを利用した時点でサービス内容に応じて判断されます。
また、制度全体を非課税として運用するには、「全従業員へ均等にポイントを付与している」「ポイントに換金性がない」といった2つの要件を満たす必要があります。
税務処理を誤ると不納付加算税が発生する可能性もあるため、税理士と事前に確認しながら経理フローを整備しておきましょう。
自社に合ったアウトソーサーを選ぶ
カフェテリアプランは、外部サービスへの運用委託によって、担当者負担を大きく軽減しやすくなる制度です。
たとえば、ポイント管理・申請受付・メニュー更新などをアウトソーサーへ任せると、社内工数削減につながります。
また、自社の従業員構成や勤務地特性を整理しておくと、ニーズに合った提案を受けやすくなります。
アウトソーサーの実績や契約企業数だけでなく、長期的に継続できるコスト水準かどうかも含めて判断しましょう。
特に、住宅支援制度や社宅制度は、導入後の管理工数が大きくなりやすい分野です。
最近は、マネーフォワード クラウド福利厚生賃貸 のように、社宅制度の運用支援サービスを活用しながら、無理なく社宅制度や住宅支援制度を運用する企業も増えています。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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