• 作成日 : 2022年12月23日

見積書の宛名の書き方は?御中や様の使い分けマナーも解説

見積書の宛名の書き方は?御中や様の使い分けマナーも解説

見積書に記載する宛名の敬称は「御中」以外にも多岐にわたります。宛名の敬称は個人名の有無、会社名のみなのかなどの条件によって適したものが異なるからです。

この記事では、見積書に宛名を記載する際の適切な書き方や注意点を、具体例を挙げながら解説していきます。

見積書の宛名はどう書く?

見積書には、誰に宛てて見積書を作成したのかを示すために宛名を記載する必要があります。

会社名だけの場合、個人名を含む場合で適した敬称が変わるので、適切な敬称を使用して宛名を書くようにしましょう。宛名について、書き方の見本とともに紹介していきます。

「御中」は法人宛てに使う

「御中」は会社名や団体名などに使用する敬称です。見積書作成時に送付する会社の担当者までわからないときなど、宛名が会社名のみになるときは「御中」を使用します。

「中」は組織の「中の人」という意味があり、「御」という丁寧語を添えて「御中」となります。宛名の敬称として御中を使う場合、具体的には下記のような形になります。

【記載例】
株式会社○○ 御中
株式会社○○ 営業部 御中

「様」は担当者宛てに使う

「様」は個人名に使用する敬称であり、相手を尊敬する意味で使うものです。見積書を送付する部署や担当者まで詳細にわかるときは、個人名まで記載して敬称をつけます。個人名まで記載する際も、会社名や所属も合わせて記載するのが一般的です。様を敬称として使う場合、宛名は下記のようにように記載すると良いでしょう。

【記載例】
株式会社○○ 営業部 山田○○様

「殿」を担当者宛てに使う場合もある

「殿」は、様と同じように個人名に使用する敬称ですが、近年では同格または目下の相手に使用するとの見方がありますので、あまり使用されません。対外的な文章には「様」を用いた方が無難でしょう。

ただし、見積書を送付する担当者の役職までは把握していても、個人名まではわからないときは、役職名に添える敬称として使用することがあります。具体的には、下記のような書き方になります。

【記載例】
株式会社○○ 営業部長殿

なお、公用文や賞状・表彰状、社内文書などでは立場の上下を問わずに殿が用いられるケースもあります。

見積書に宛名を書く際に注意すること

見積書作成時の宛名の書き方について、注意点をいくつか取り上げます。

先方に送付先を確認しておく

宛名を書く際には、あらかじめ先方に送付先を確認しておきましょう。

会社対会社という形で送付する文書は会社名宛てで送付して問題ありませんが、先方の担当部署や担当者まで記載されていると、受け取り先の処理がしやすくなる場合もあります。送付先について先方から指定があるようなら、それに従って宛名を記載しましょう。

御中と様を併用しない

「御中」は会社名や団体名に、「様」は個人名に使用する敬称と説明しました。これらの敬称は同時に使用することはありません。「○○株式会社御中 ○○様」のような表記は誤りです。

個人名まで記載する場合は「○○株式会社 ○○様」という正しい表記で見積書を送付しましょう。

会社名を略さない

宛名を記載する際は、略称は使わず正式名称で記載しましょう。会社名は「株式会社◯◯」「合同会社○○」のように、会社形態を正しく記載する点に注意しましょう。
(株)や(有)などの会社形態の略称は使用しません。

連名の場合の書き方

見積書の宛名を連名にする場合は、個人名ごとに「様」をつける点に注意しましょう。まとめて一つだけ様をつける記載は、敬称がついていない方に失礼にあたります。

不適切な例と正しい例は、下記のとおりです。

【NG例】
◯◯株式会社
営業部 山田○○
田中○○ 様

【正しい表記例】 ◯◯株式会社
営業部 山田○○ 様
田中○○ 様

見積書に記載すべきこと

見積書は契約の前段階で作成する、契約した場合の金額や取引の内訳を示す書類です。見積書には、宛名以外にも次のような内容を記載します。

  • 差出人の名称
  • 見積書の通し番号
  • 発行日
  • 見積りの合計金額
  • 見積りの内訳(品目、単価、個数、合計)
  • 項目ごとの小計や消費税額
  • 見積書の有効期限
  • 備考

見積書の通し番号は必須ではありませんが、複数の条件で見積書を提出する場合のように、書類を管理する際にあった方が便利です。備考欄は、補足などがあれば記載します。

見積書の書き方や各項目の詳細については以下の記事で詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。


また、こちらからは見積書のテンプレート(Excel)を無料でDLできます。

郵送する際の宛名

見積書を郵送する際は、封筒にも宛名が必要です。書き方は見積書の宛名と大きく変わりません。封筒の表側の中心付近に会社名や個人名を記載します。敬称は見積書作成時と同様に、会社名のみなら「御中」、個人名を記載するなら「様」を用います。

会社名のみと個人名ありで見積書の宛名の敬称は異なる

見積書の宛名は、会社名宛てと個人名宛てで敬称が異なります。相手方に失礼のないように、書き方や注意点を押さえておきましょう。見積書に限らず書類送付時の宛名の書き方は共通していますので、一度ルールを覚えておくと他の書類を作成するときにも便利です。

よくある質問

見積書の宛名はどのように書くべきですか?

一般的に、会社のみの場合は「御中」、担当者の個人名まで記載するときは「様」の敬称を使います。詳しくはこちらをご覧ください。

見積書の宛名を書く際に気をつけるべきことはありますか?

あらかじめ送付先を先方に確認しておくこと、御中と様を併用しないこと、(株)など会社形態の略称を使わないこと、連名の際は個人名ごとに様を記載する点に注意しましょう。詳しくはこちらをご覧ください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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