- 更新日 : 2024年12月13日
業務・作業依頼書とは?書き方や作成ポイント・テンプレートを紹介
業務・作業依頼書とは、業務内容や作業の詳細、依頼事項を明確に伝えるための文書です。業務・作業依頼書を使用することで、双方の認識違いやトラブルを防ぎ、スムーズな業務進行を実現できます。当記事では、業務・作業依頼書の基本的な書き方、役立つテンプレート、作成時の注意点を詳しく解説します。初めて依頼書を作成する方や、より効果的な依頼書を作成したい方は、ぜひ参考にしてください。
目次
業務・作業依頼書とは?
業務・作業依頼書とは、特定の作業を依頼するときに必要な情報と指示をまとめた書類です。依頼する業務の内容に合わせて「SEO提案依頼書」や「デザイン依頼書」のように呼ばれることもあります。
外部に業務委託をするときや、社内の部署に業務指示を出すときは、依頼内容を正確に伝えなければ高い成果を得られません。業務・作業依頼書を作成すると相手が依頼内容を理解しやすくなり、指示通りの業務遂行を期待できます。
業務・作業依頼書の無料テンプレート
業務・作業依頼書を作成する際は、テンプレートを活用するとよいでしょう。テンプレートには必要な項目があらかじめ作られていて、業務・作業依頼書を簡単に作成できます。
業務・作業依頼書の無料テンプレートは以下のページで紹介しています。
業務・作業依頼書を作成する目的
業務・作業依頼書は、以下の3点を目的として作成します。
依頼内容を明確化する |
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業務・作業依頼書を作成することで、依頼内容を明確化して相手に誤りなく伝えられます。 業務の依頼は口頭やメールでも行えるものの、簡易的なやり取りでは相手に依頼内容や依頼目的を正しく伝えられません。業務・作業依頼書は発注者の意図を正確に伝え、受注者が指示を都度確認できる利点もあります。 |
外注時の相見積もりを取りやすくする |
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外注時には、複数の外注先候補で依頼費用や提案などの相見積もりを取るケースが少なくありません。 業務・作業依頼書は発注する業務内容を明確に示せるため、外注先候補との交渉がしやすくなり、相見積もりをスムーズに取れます。 |
トラブル回避に役立つ |
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業務・作業依頼書は依頼内容や条件を文書として残すことができ、契約後のトラブル回避に役立ちます。 例として成果物に不備があれば、業務・作業依頼書の指示内容をもとに成果物の不備を指摘できます。「言った・言わない」のトラブルが発生しにくくなり、不備がある部分の修正指示も出しやすくなるでしょう。 |
業務・作業依頼書は発注者と受注者間で発生しやすい認識の齟齬やトラブルを防止できるため、なるべく作成することが大切です。
業務・作業依頼書の書き方・入れるべき項目
業務・作業依頼書と一口に言っても、社内依頼か外注依頼かによって記載すべき内容には多少の違いがあります。
以下で紹介する基本的な項目の中から、依頼内容に合わせて項目を選び取る必要があるでしょう。
作業の目的
作業の目的は、発注者がなぜ作業を依頼したかを明確に示すための項目です。「作業に対してどのような成果を期待しているか」を具体的に記載します。
受注者が依頼要件を理解するためのベースとなるため、業務・作業依頼書には必ず作業の目的を含めましょう。
依頼者の情報
依頼者の情報には、主に下記の内容を記載します。
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依頼者の情報を記載することにより、受注者が依頼内容についての連絡をしやすくなります。依頼者の情報がない業務・作業依頼書は信頼性が低くなるため、基本的に記載すべき項目です。
作業の期限・完了日
作業の期限・完了日には、「成果物をいつまでに納品してほしいか」という納期を記載します。
依頼内容によっては成果物の調整や修正が必要となるケースもあるため、作業の期限・完了日は余裕を持って設定することが大切です。また、作業の進捗について中間報告をしてほしい場合は、中間報告の提出日程も盛り込みます。
作業内容
作業内容には、受注者にどのような作業をしてもらいたいかを具体的に記載します。作業の手順や方法を示し、必要に応じて参考資料も提示しましょう。
受注者にとって、作業内容は受注時に確認するだけでなく、作業中にも都度確認をする項目です。担当業務をどのように進めればよいかが分かるよう、視覚的に見やすく作成してください。
作業における注意点
作業における注意点は、作業内容で示した手順や方法について注意点がある場合に記載する項目です。
作業の安全性や品質基準を守ってほしいときや、業務上の情報について取り扱い方を示したいときなどに、該当の作業についての注意事項を提示します。作業における注意点を作成する際は、社内の規定やマニュアルを参考にするとよいでしょう。
報酬・支払条件
報酬・支払条件には、発注者が支払う報酬額や支払い方法、報酬支払の期限などを記載します。記載する金額について、消費税の有無や源泉徴収が発生するかどうかも記載しましょう。
なお、業務・作業依頼書を作成した後に相見積もりを取る場合は、報酬額は未定となるため報酬・支払条件は作成不要です。文書として記録に残したい場合は、相見積もり後の依頼段階で報酬・支払条件を記載します。
業務・作業依頼書の作成ポイント
業務・作業依頼書は人に渡す書類であり、記載内容に間違いやミスがあると信用問題にもつながるため、送付前に内容をよく確認しましょう。
内容にミスがないことに加えて、読む人が分かりやすいように記載することも大切です。最後に、業務・作業依頼書を作成するときのポイントを3つ解説します。
依頼内容は具体的に記載する
受注者が業務・作業依頼書を読んで作業のやり方をすぐ理解できるよう、依頼内容は具体的に記載しましょう。依頼内容が具体的であるほうが、受注者は作業手順や成果物をイメージしやすくなり、発注者との認識の齟齬を抑えられます。
依頼内容を具体的にするには、数字を活用することがおすすめです。記事作成であれば全体の文字数や見出しごとの文字数を指定し、パンフレット制作であれば用紙サイズ・枚数を指定します。
また、成果物のイメージを提示することも、認識の齟齬をなくすために有効な方法です。成果物のイメージに対してどの部分を変更してほしいかなどを伝えると、発注者・受注者の双方が共通の認識を持てます。
5W3Hを意識する
業務・作業依頼書で情報を抜け漏れなく伝えるためには、5W3Hを意識しましょう。
5W3Hとは、情報を整理するときに使われるフレームワークです。下記の8つの要素を意識することで、重要な情報を明確に捉えられます。
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特に社内向けの業務・作業依頼書を作成する際は、文章の丁寧さや体裁よりも分かりやすさが重要となります。読んだ人が期日・場所や目的について疑問を持つことがないよう、5W3Hを意識して情報をきちんと盛り込んでください。
相手の立場になって文章を書く
業務・作業依頼書を読む相手は、社内の人の場合もあれば、取引先など社外の人の場合もあります。相手の立場や自社との関係性を考えて、適切な文章を書くことが大切です。
社内向けの業務・作業依頼書であれば、大仰な挨拶や自社についての説明などは不要です。依頼したい内容を不足なく伝えられるよう、シンプルな文章を心がけます。一方、社外向けの業務・作業依頼書では依頼文に敬語表現を使います。初めて依頼する場合であれば、自社の事業内容についても簡単に説明する必要があるでしょう。
また社内向け・社外向けのどちらであっても、文章は一文を短く区切ったほうが読みやすくなります。文章が長文になる場合は改行や段落も使いましょう。
まとめ
業務・作業依頼書は、業務のスムーズな遂行をサポートする重要なツールです。業務・作業依頼書を正確に作成することで、依頼者と受注者間の認識のズレを防ぎ、トラブル回避につながります。さらに、具体的な内容を記載することで、受注者の業務負担を軽減し、効率的な作業を促進します。依頼内容をしっかりと整理し、受注者がスムーズに業務を進められる依頼書を作成しましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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