- 更新日 : 2025年7月24日
リフレーミングとは?意味や効果、メリットを具体例を用いて解説
リフレーミングとは、物事や状況の見方を別の視点から捉え直すという心理学の用語です。ネガティブな事象も視点を変えることで、前向きな気持ちになったり、コミュニケーションを円滑にしたりするメリットがあります。
ビジネスでもリフレーミングは活用できます。ここでは、リフレーミングの意味や具体的な活用方法について解説します。
目次
リフレーミングとは
リフレーミングとは、物事や出来事、状況などの枠組み(フレーム)を変えることで、別の視点を持てるという心理学の用語です。有名な例え話に、「コップに入った半分の水」があります。「まだ半分ある」「もう半分しかない」という2つの視点で表現すると、同じコップの水の量でも感じ方が異なります。
理論的背景としての心理学
リフレーミングは、コミュニケーション心理学の用語です。思い込みや固定観念を別の視点から捉え直すことで、新しい見方を得る思考法を指します。リフレーミングにより物事を柔軟に捉えることで、行き詰まりを打開したり、問題を健康的なメカニズムに変えたりすることが期待できます。
コップの例は一例ですが、枠組みを変えるという思考は、さまざまなシーンで応用できます。例えば、「相手の視点に立ってみる」というのもリフレーミングの一例です。視点を変えることで、別の問題に気づく可能性があります。リフレーミングという、枠組みを変えて見直すことが、問題解決のきっかけになるかもしれません。
ポジティブシンキングとどう違う?
物事の見方を変え、ネガティブをポジティブに捉えるリフレーミングと似た言葉に、ポジティブシンキングがあります。ポジティブシンキングは、常に前向きな気持ちを保つ取組みです。
両者の大きな違いは、心の持ち様です。ポジティブシンキングでは、前向きな心は人生をより良くしていくという発想からくるため、何事も前向きに捉えることに重点が置かれます。
一方、リフレーミングは同じ物事でも見方を変えることに重きを置いており、視点をどこに置くか、枠組みをどう見直すかということがポイントとなります。リフレーミングを活用すれば、一見ポジティブな良いことに思える出来事も、何かしらの問題があることに気づくことがあります。発想の転換と考えるとわかりやすいでしょう。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
続いてこちらのセクションでは、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを簡単に紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。
人事・労務の年間業務カレンダー
毎年大人気!人事労務の年間業務を月別にまとめ、提出や納付が必要な手続きを一覧化しました。
法改正やシーズン業務の対応ポイントについて解説するコラムも掲載していますので、毎月の業務にお役立てください。
人事・労務担当者向け Excel関数集 56選まとめブック
人事・労務担当者が知っておきたい便利なExcel関数を56選ギュッとまとめました。
40P以上のお得な1冊で、Excel関数の公式はもちろん、人事・労務担当者向けに使い方の例やサンプルファイルも掲載。Google スプレッドシートならではの関数もご紹介しています。お手元における保存版としてや、従業員への印刷・配布用、学習用としてもご活用いただけます。
給与計算ミスを防ぐ60のチェックリスト<完全版>
給与計算ミスの発生を防ぐため、雇入れ直後・異動直後などのシーン別に確認すべきポイントを完全保存版・チェックリストとしてまとめました。
起こりやすいミスの傾向についても解説していますので、ぜひ業務にお役立てください。
従業員情報の一元管理を実現する方法
従業員情報の収集や転記、複数システムの情報更新など「従業員情報の管理」が複雑になっていませんか?
この資料では、従業員情報の管理でよくあるお悩みとマネーフォワード クラウド人事管理を活用した業務改善方法を紹介します。
リフレーミングの種類
リフレーミングは、何を見直すかによっていくつかの種類に分けられます。ここでは、リフレーミングの種類を紹介します。
出来事や状況のリフレーミング
出来事や状況のリフレーミングとは、起こった状況への解釈を見直すものです。何かしらの嫌なことやネガティブなことに遭遇したとき、リフレーミングによってポジティブな思考に転換できれば、次の行動を起こしやすくなります。
例えば、仕事で新しい企画を提案して却下され、やり直しを命じられた場合、「この仕事に向いていない」と落ち込んでしまうことがあるかもしれません。その際、リフレーミングによって視点を変えれば、「難易度の高い仕事にチャレンジするチャンスをもらえた」と良い面に気づき、前向きな気持ちになることができます。
パーソナリティのリフレーミング
性格や気質は、生まれつきのものとして、変わらないと考えてしまうことが多いものです。しかし、これらのパーソナリティーもリフレーミングの対象となります。見方を変えることで、他人の良い面に気づくことができます。
例えば、「〇〇さんは大人しくて主張が少ない」という見方を、リフレーミングすると「〇〇さんは周囲の状況をよく見て判断している」となるかもしれません。パーソナリティーのリフレーミングは、人間関係の問題の打開や、適材適所の人員配置など、ビジネスにも活用できます。
行動のリフレーミング
自分の行動もリフレーミングで捉え直すことができます。リフレーミングは、「やってしまいがちな行動」「クセ」を直す際に活用できます。
例えば、仕事で何か失敗したとき、「またやってしまった」「どうせ自分はだめだ」と落ち込んでしまうことがあるかもしれません。リフレーミングを活用すると「どうしたら失敗しなかったのだろう」「何をすれば成功していただろう」と、別の視点から行動を捉え直すことができ、問題行動の改善につながります。
リフレーミングのメリット・効果
リフレーミングは、自分の気持ちの切り替えや人間関係の円滑なコミュニケーションに役立ちます。また、ビジネスシーンでは、リフレーミングをテクニックとして身につけることで、チームビルディングや課題解決能力の向上に役立てることができます。
モチベーションがアップする
仕事で起こった出来事や事象に対して、別の見方をすることで、モチベーションアップにつながります。大変な出来事や難しい仕事も、リフレーミングすることで新しいチャレンジや成長の機会と捉えることができます。
人間関係が円滑になる
他者の短所ばかりが目についていても、リフレーミングを用いることで長所に気づくことができます。チーム内の人間関係の円滑化だけではなく、マネジメントにも必要となる重要なテクニックです。
課題解決能力が向上する
職場のメンバーがリフレーミングを活用することで、課題解決能力が向上します。なぜなら、失敗して落ち込んだ際にも、視点を切り替えることで、「成功するにはどうすれば良かったのか」「この問題点を解決できれば成功できる」と、物事を打開する改善ポイントに気づけるからです。
仕事においてリフレーミングはどう活用できる?
ビジネスの場面でも、以下のような状況でリフレーミングが活用できます。
同僚に対する印象
「同僚のAさんは仕事に対して熱意がない」
Bさんは、チームメイトのAさんに対して、仕事に熱心ではない人という印象を持っています。なぜなら、定時になるとすぐに退社してしまうからです。会社の飲み会に誘っても3回に1回しか参加しません。ときには有給休暇を使って休んでしまうこともあります。
以上の状況をリフレーミングし、AさんはBさんに対して別の印象を持つようになりました。
「同僚のAさんは仕事のマネジメントが上手にできている」
Aさんは、実は家庭の都合で早く帰る必要がありました。有給を使うのも家族のケアをするためです。決められた就業時間のなかでAさんは役割を十分にこなし、目標も達成しています。Aさんの優れたタイムマネジメント能力について、Bさんは自分も見習おうと思いました。
このように、同僚への見方が変わることでチーム内の人間関係も円滑になります。また、BさんがAさんの上司のケースでは、Aさんの評価そのものに影響します。リフレーミングを身につけることは、物事や人間関係を円滑にする重要なスキルだといえます。
仕事がうまくいかなかったとき
「自分はこの仕事に向いていないし、会社もいい環境じゃない」
Cさんは、新しいプロジェクトに対して、上司のDさんからフィードバックを受けました。そのなかには、「〇〇ができていない」というネガティブなものも多く、Cさんのプロジェクトへのモチベーションがすっかり低下してしまいました。
Cさんは、自分の能力や会社の状況についてネガティブな印象を抱いています。リフレーミングをすることで、ものの見方を変えてみます。
「成長のチャンスをもらえたんだ。Dさんにもっと指導してもらおう」
Dさんからのフィードバックのなかには、「〇〇してみたら?」「〇〇についてもっと考えてみよう」と、プロジェクトをより良いものにするためのアドバイスが含まれていました。また、Cさん自身、はじめて取り組む大きなプロジェクトです。やる気はあっても、いろいろと能力的に足りない部分を改善する必要があると気づきました。
このように、リフレーミングを用いることで、自分に足りない部分があったとしても、それを克服するための前向きな行動につなげることができます。
リフレーミングの使い方・方法
リフレーミングは、日々のちょっとしたことから実践することができます。例えば、日頃よく使う表現を言い換えてみることは、さまざまなシーンで活用できるでしょう。
- 「大人しい」→「真面目、努力家」
- 「ふざけている」→「陽気、ムードメーカー」
- 「負けず嫌い」→「粘り強い、一生懸命」
このように、ネガティブなワードをポジティブなワードにリフレーミングする訓練をすることで、物事の視点を切り替える能力を養うことができます。また、自分が他者に対して、日頃からかけている言葉も、もしかしたらリフレーミングすることで、違った印象になるかもしれません。
リフレーミングを活用し組織作りに役立てよう
リフレーミングを活用することで、コミュニケーションの方法を改善することや、自分の欠点やクセに気づくことができます。また、物事の視点を切り替える訓練は、客観的に状況を捉える力や柔軟な思考を養い、課題解決能力を向上させます。
リフレーミングは、研修のほか、日頃からいつもと違う言葉を用いたり、想像力を働かせたりすることで実践することができます。リフレーミングについて学び、職場で活用することで、人材育成や組織作りにつなげましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
就業規則の退職1ヶ月前ルールは絶対?民法の2週間前ルールとの違いや注意点を解説
退職を決意したとき、多くの方が最初に確認するのが会社の就業規則ではないでしょうか。そこに「退職する際は、1ヶ月前までに申し出ること」といった記載を見つけ、「これは絶対守らなければな…
詳しくみる【テンプレ&例文あり】訃報とは?連絡のタイミングや書き方を解説|社長・役員の場合
訃報とは、人が亡くなったことを関係する人達に伝えることです。訃報の連絡方法には、電話、手紙、電報、メール、SNSなど、連絡相手の立場や亡くなった方との関係性により様々です。本記事で…
詳しくみる労働基準法第16条とは?違約金・罰金の禁止をわかりやすく解説!
労働基準法第16条は、労働契約の不履行に対する違約金・損害賠償の予定を禁止する規定です。簡単に言えば、従業員が会社を辞める際などにあらかじめ罰金や賠償金の支払いを約束させる契約は違…
詳しくみるパワハラによるうつ病で示談金は請求できる?相場や示談の流れを解説
パワハラによるうつ病を発症した場合、業務災害と認定されれば労災保険が適用される一方、民法上は上司などの加害者による不法行為にも該当します。法律上、労災保険の給付請求権と民事上の損害…
詳しくみる労働条件通知書に記載すべき絶対的記載事項とは?必須項目や記載例も紹介
労働条件通知書には、明記することが法律で義務付けられている絶対的記載事項があります。 ただ「絶対的記載事項には何が該当するの?」「どのような点に注意して書いたら良いの?」などと疑問…
詳しくみる転籍とは?出向との違いやメリット・デメリットを解説!【テンプレート付き】
新卒採用であれ中途採用であれ、退職などの特別な事情がなければ通常は採用先の企業で勤務を続けることになります。しかし、人事異動の一環として他企業に籍を移す場合もあるでしょう。 当記事…
詳しくみる



