• 更新日 : 2024年10月17日

封書の郵便料金はいくら？差額切手の貼り方・マナーについても解説

2024年10月1日より、封書の郵便料金が値上げされます。本記事では、定形郵便と定形外郵便の料金体系や対象となる封書のサイズ、新旧価格の差額への対応方法をまとめました。さらに、郵便料金の値上げに伴う年間コストの試算や、事業者が取るべき対策についても詳しく解説しています。

封書の郵便料金はいくらになる？【2024年10月1日より値上げ】

2024年10月1日から郵便料金が改定され、定形郵便物の料金体系が大きく変わります。これまで25g以内と50g以内で分かれていた区分が、50gまでの一律料金110円に統一されます。

この改定の主な理由は、デジタル化の進行に伴う郵便物の減少によって、郵便事業が赤字続きとなっていることです。事業の健全化を図るため、料金の見直しが行われました。新しい料金に対応するため、26円と22円の差額用の切手も新たに発行されます。改定後の定形郵便物の料金は、以下のとおりです。

参考：2024年10月1日（火）から郵便料金が変わります。｜郵便局

なお、定形外郵便の料金表については、後述のA4封筒の「A4封筒の発送方法と郵便料金」で表記しています。

その他の郵便料金については以下の記事をご覧ください。

請求書の基礎知識

【30年ぶり・最大34.9%】2024年10月1日に郵便料金が値上げに！家計・企業への影響と対策とは？

2024年10月から郵便料金が値上げされます。特に、通常はがきや定形郵便物など、利用頻度の高い郵便物について、30％超の値上げ幅となっているため、紙書類の多い企業では、郵送料の増加などの影響が懸念されています。この記事では、郵便料金の改定の詳細や背景、実際の影響額と郵送料を減らすための対応策などを説明します。2024年10月1日（火）から郵便料金が最大34.9%値上げされる2024年10月1日（火）から郵便料金が値上げされます。特に値上げ幅の大きい通常はがきは63円→85円で約35％の値上げとなり、一般的によく利用される定形...

一般的な封書は定形郵便料金に対応

日常生活やビジネスシーンで頻繁に使用される一般的な封書は、多くの場合、定形郵便の規格に適合しています。これにより、比較的安価な定形郵便料金で郵送が可能です。ここでは、「どのような封筒が定形郵便の基準を満たしているのか」や「一般的に使用される封筒サイズと定形郵便の関係」について詳しく解説します。

定形郵便のサイズ

郵便物を送る際、定形郵便として扱われるかどうかは、サイズや重さによって決まります。定形郵便は定形外郵便に比べて送料が廉価なため、請求書を送付するなどビジネスシーンでは多く活用されています。一般的な封書、定形郵便物のサイズは、次のとおりです。

定形郵便で送れるもの・送れないもの

定形郵便で送れるものには、ビジネスシーンでよく利用される書類が含まれており、これらは問題なく普通郵便で送付可能です。また、商品券も普通郵便で送れますが、安全性を考慮すると書留での送付がより望ましいでしょう。切手についても、普通郵便での送付に問題はありません。これらのアイテムは、定形郵便の規格に適合していれば、通常の郵便サービスを利用して送れます。

一方で、定形郵便で送れないものは、次のとおりです。

参考：郵便法　第17条（現金及び貴重品の差出し方）｜e-Gov法令検索
郵便物として差し出すことができないもの｜日本郵便

定形郵便料金で送れる封書サイズ

定形郵便料金で送れる封筒は、主に洋形封筒と長形封筒です。角形封筒は、角形8号のみが定形郵便です。

洋形封筒

洋形封筒は、封入口が長辺にあるタイプの封筒で、カマス貼りとダイヤモンド貼りの2種類の形状があります。ビジネスから個人まで幅広く利用され、特に招待状やグリーティングカードの送付に適しています。和風の長形封筒に比べて洋風な印象を与えるため、用途や場面に応じて使い分けられることが利点です。定形郵便料金で送れる代表的な洋形封筒の種類は、以下のとおりです。

長形・角形封筒

長形封筒は、縦長の形状が特徴的な封筒です。A4用紙を横三つ折りにして入れるのに適しており、請求書や納品書など折っても問題ない書類の送付によく利用されます。

角形封筒は、A4やB4サイズの書類を折らずに封入できるため、ビジネスシーンで広く使用されています。正方形に近い形状で、封入口は短辺側です。多くの種類は定形外郵便ですが、重要書類や写真を折り曲げずに送れる点がメリットです。

定形郵便料金で送れる長形・角形封筒の代表的な種類は、以下になります。

定形外郵便料金となる封書サイズ

定形郵便の他にも定形外郵便物（規格内）も値上げされます。ここでは、料金と該当する封筒のサイズについて解説します。

定形外郵便物（規格内）の新旧料金表

A4用紙を折らずに、角形2号などの定形外郵便物で送る際の料金表は以下のとおりです。

参考：2024年10月1日（火）から郵便料金が変わります。｜郵便局

定形外郵便物（規格内）の封筒サイズ

定形外郵便物の規定は、以下のとおりです。

このうちの規格内は、表のオレンジの箇所が該当します。

定形外郵便物（規格内）に当てはまる封筒の主なものは、以下のとおりです。

封書に差額の郵便料金・切手を貼るマナー・NG例

封筒への切手の貼り方には、いくつかの重要なポイントがあります。まず、切手の位置は封筒を縦にした際の左上が適しています。これは郵便局の機械が、郵便物をスムーズに仕分けるようにするためです。

切手の枚数に制限はありませんが、多数の切手を使用することは避けるべきです。特にビジネス文書では、余った切手の寄せ集めのような印象を与えてしまうと、受け取る側に良くない印象を与える可能性があります。したがって、切手を貼る際は、位置と枚数に配慮し見た目にも配慮した丁寧な対応を心がけることが大切です。

封筒・郵便料金の値上げに伴う年間コストは？

2024年10月1日からの郵便料金の値上げにより、事業者は年間コストの増加を考慮する必要があります。例えば、これまで定形郵便物の25g以内は84円、50g以内は94円で発送できましたが、新料金では50gまで110円に統合されます。ここでは、定型郵便物（25g以内）を月に500通・1,000通・5,000通を郵送するケースで試算してみます。

このように表計算ソフトを使って、どの程度のコストアップになるのか試算してみましょう。

封筒・郵便料金の値上げに対する事業者の対策例

郵便料金の値上げは多くの企業にとって悩ましい問題ですが、適切な対策を講じることにより、コスト増を抑えることも可能です。ここでは、事務書類やカタログ、帳票の電子化といった、企業が取り組める具体的な対策を紹介します。

見積書や請求書などを電子メール、SMSなどに切り替える

郵送の手間やコストを削減したい場合は、電子メールやSMSへの切り替えを検討してみるのも一つの方法です。これにより、見積書や請求書をすぐに送信できるため、費用だけでなく時間も節約できます。また、紙の請求書をスキャンして保存したい事業者にとっても、電子メールでの送付は便利です。電子メールに添付して送信することで、スキャンの手間が省け、受け取った書類をそのまま保存できます。

紙のカタログなどの電子カタログ化

紙のカタログやパンフレットを電子カタログに切り替えることで、コストの削減が可能です。カタログ制作には郵送コストだけでなく、印刷や保管にかかる費用も発生します。そのため、郵便料金の値上げを機に、多くの企業が電子化を進めて課題を解決しようとしています。電子カタログは、デジタルプラットフォームを活用することで、迅速かつ効率的に顧客に情報を届けられると注目されている媒体です。

帳票の電子化を検討する

郵便料金の値上げに対する有効な対策として、帳票の電子化があります。請求書や納品書をPDFなどの電子形式での発行により、発送作業と郵送費の削減が可能です。電子化の方法には、「Excelで作成した帳票をPDF化する方法」と「システムを利用する方法」があり、法令対応や業務の効率化を考えた場合、システムの利用が適しています。この方法は、法規制に合わせやすく、長期的なコスト削減と効率向上が期待できます。

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デジタル化を視野に入れて郵便コストを見直そう

2024年10月の郵便料金値上げを見据え、早めに対策を立てることが重要です。まずは封書の郵便料金を再確認し、全体のコストに与える影響を把握する必要があります。同時に、見積書や請求書の電子メール送信への切り替えや紙のカタログの電子化、帳票のデジタル化など業務のデジタルシフトを積極的に検討していきましょう。

• 監修：マネーフォワード クラウド請求書

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