- 更新日 : 2025年2月27日
傷害保険は確定申告・年末調整で保険料控除の対象?給付金についても解説!
万が一のケガなどに備えて加入するのが傷害保険です。
生命保険に加入している場合は生命保険料控除がありますが、傷害保険にも保険料控除があるのでしょうか。
ここでは、傷害保険が保険料控除の対象になるのか、それとも個人事業主の経費になるのかなど、給付金を受け取った場合の処理について解説します。
目次
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傷害保険は確定申告・年末調整で保険料控除の対象?
はじめに、傷害保険が保険料控除の対象になるのかどうかを見ていきましょう。
そもそも傷害保険とは?
傷害保険とは、ケガをしたときに保険金が支払われる保険のことです。傷害保険のケガには定義があり、急激・偶然・外来の事故の場合にケガと認められます。
例えば、転んで骨を折った場合などは、急激・偶然・外来の事故としてケガと認められるため傷害保険の対象です。あくまでケガが対象の保険なので、病気は補償対象外です。
傷害保険に含まれる保険契約は?
傷害保険に含まれる保険契約は原則、次の保険金に対するものです。
- 死亡保険金
- 入院保険金
- 通院保険金
- 手術保険金
- 後遺障害保険金
傷害保険は、ケガをした日から180日が基準です。例えば入院保険金は、180日を限度として支払われます。また、通院保険金は、ケガをした日から180日以内で、通院した90日を限度として支払われます。
傷害保険は保険料控除の対象外
結論からいうと、傷害保険は保険料控除の対象外です。
後述するように、介護医療保険は、病気やケガによって保険金が支払われており、保険料控除の対象になっています。
一方、傷害保険はケガによる場合のみ保険金が支払われ、病気では保険金が支払われず、保険料控除の対象外になります。
保険料控除の対象となる保険の種類
生命保険料控除の対象となる保険の種類は、次の3つです。
- 生命保険料
生存(満期保険金)または死亡により保険金が支払われる - 介護医療保険料
病気やケガにより、保険金が支払われる - 個人年金保険料
年金の給付をする
個人事業主は確定申告で傷害保険料を経費にできる?
個人事業主の経費になるものは、事業に関係する支出です。傷害保険料は、事業をしている人、していない人に関係なく加入でき、事業でないケガでも保険金が支給されます。そのため、事業に関係する支出とはいえず、経費にできません。
一方、保険料でも事業に関係あるものは、経費として認められます。例えば、販売商品に対する損害保険料や、倉庫などの事業で使う建物の地震保険料などは、経費になります。
そのほか、個人事業主が経費にできる費用については、次の記事で詳しく解説しています。こちらをご参照ください。
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年金払積立傷害保険の給付金は確定申告が必要
次に、給付金を受け取った場合の処理について見ていきましょう。
傷害保険は、ケガをした場合に保険金を受け取れます。ケガで入院や通院をした場合の医療費を補填する目的で支払われた保険金には、原則税金がかかりません。そのため、傷害保険による給付金を受け取ったとしても確定申告は不要です。
また、傷害保険の中には「年金払積立傷害保険」といって、傷害の保証を受けつつ、満期になると年金形式で給付金を受けられる保険があります。年金払積立傷害保険の給付金は「雑所得」になるため、確定申告をして税金を支払う必要があります。
その年に受け取った年金すべてが雑所得になるわけではなく、掛金を差し引いた額が「満期保険金の雑所得」になります。満期保険金の雑所得の金額は、次の計算式で求めます。
傷害保険は保険料控除や経費の対象外
傷害保険は、生命保険料控除の対象となる保険契約に基づいた保険ではないため、保険料控除が受けられません。
また、事業に関する支出にあたらないため、個人事業主の経費にすることもできません。確定申告の際に、間違って生命保険料控除や経費に含めないようにしましょう。

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よくある質問
傷害保険とは何ですか?
傷害保険とは、ケガをしたときに保険金が支払われる保険のことです。詳しくはこちらをご覧ください。
傷害保険は生命保険料控除の対象になりますか?
傷害保険は、生命保険料控除の対象になりません。詳しくはこちらをご覧ください。
傷害保険は個人事業主の経費になりますか?
傷害保険は、個人事業主の経費になりません。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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