- 更新日 : 2026年1月6日
個人アプリ開発は儲からない?理由と月5万円の達成シミュレーションを紹介
個人アプリ開発は「儲からない」と聞くこともありますが、月5万円程度の収益を目指すことは現実的に可能です。ただし、多くの競合やリソース不足により、収益化のハードルが高いのも事実です。成功するには、収益モデルの理解、市場の選定、そして継続的な努力が欠かせません。
この記事では、個人アプリ開発が「儲からない」と言われる理由、収益化の現実的なシミュレーション、具体的な収益モデル、開発から集客までのステップまで、網羅的に解説します。
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個人アプリ開発は儲からない?「儲からない」と言われる理由とは
個人でのアプリ開発は大きな成功を夢見られる一方で、「儲からない」という声も多く聞かれます。まずは、その背景と現実的な収益目標について整理しましょう。個人アプリ開発が収益化しにくい背景には、市場、リソース、収益設計の3つの理由があります。
市場の競争が激化しているから
App StoreやGoogle Playには無数のアプリが存在し、その中で新規の個人開発アプリがユーザーの目にとまること自体が難しくなっています。さらに、新規参入のハードルが技術的に上昇し、かつ、算入規制が厳しくなっているという現状があります。
企業と比べリソースが不足しているから
個人は企業に比べて開発やマーケティングにかけられるリソース(時間・資金)が圧倒的に足りません。開発後の集客や広告宣伝がうまくいかず、ダウンロード数が伸び悩むケースは少なくありません。
収益化の設計が難しいから
収益化の仕組み(マネタイズ)の設計が難しい点も、個人アプリ開発は儲からないと言われる理由の一つです。単にアプリをリリースするだけでは収益は発生せず、ユーザー体験を損なわずに広告や課金へ誘導する高度な設計が求められます。
個人アプリ開発で月5万円稼げる?
個人アプリ開発で月5万円稼ぐことは、現実的な目標です。しかし、多くの人が「儲からない」と感じるように、そのハードルは決して低くありません。アプリの収益化には、明確な戦略と継続的な努力が不可欠です。ここでは、その現実と達成の難易度を具体的に解説します。
月5万円の収益も現実的だが簡単ではない
「儲からない」と言われる一方で、個人開発で月5万円の収益を達成することは、決して不可能ではありません。特定のニッチな需要を捉えたり、継続的なアップデートでファンを掴んだりすることで、安定した収益を上げている開発者は存在します。
ただし、そのためには適切な戦略が必要です。「一発当てよう」と考えるのではなく、ユーザーの課題を解決するアプリを地道に開発し、改善を続ける姿勢が求められます。10万ダウンロードされても収益は数万円、というケースも珍しくなく、収益化への道のりは簡単ではないと認識しておきましょう。
【収益シミュレーション】月5万円稼ぐために必要な指標
仮に、収益モデルを「アプリ内広告(Google AdMob)」に設定した場合、月5万円を稼ぐために必要な指標をシミュレーションします。
収益は主に「DAU(1日あたりのアクティブユーザー数)」と「eCPM(広告表示1,000回あたりの収益額)」で決まります。eCPMはジャンルや時期、広告の配置によって変動しますが、ここでは仮に300円(0.3円/1表示)と設定します。
| 月間収益目標 | eCPM (仮) | 必要な月間広告表示回数 | 必要なDAU (1人10回/日 表示) |
|---|---|---|---|
| 50,000円 | 300円 | 約166,667回 | 約556人 |
| 100,000円 | 300円 | 約333,334回 | 約1,111人 |
| 200,000円 | 300円 | 約666,667回 | 約2,222人 |
※あくまで簡易的な試算です。
例:
この試算のとおり、月5万円の収益でも、毎日500人以上のユーザーが継続的に利用してくれるアプリを作る必要があります。これが「簡単ではない」と言われるゆえんでしょう。
個人アプリ開発の主な収益モデルは?
個人アプリ開発で収益を上げる方法は、主に4つのモデルに分類されます。それぞれの特徴を理解し、開発するアプリの性質に合ったモデルを選ぶことが重要です。また、それぞれの単一モデルではなく「ハイブリッド構成(広告+課金の組み合わせ等)」により高い収益性が目指せます。
アプリ内広告(Google AdMobなど)
アプリ内広告は、最も多くの個人開発アプリで採用されているモデルです。アプリ内に広告枠を設け、ユーザーが広告を閲覧・クリックすることで収益が発生します。Google AdMobなどが代表的です。
ユーザーは無料でアプリを利用できるため導入のハードルが低い一方、大きな収益を得るには多くのユーザー数(DAU)と広告表示回数が必要です。広告の表示位置や頻度を誤ると、ユーザー体験を著しく損ねる可能性もあるため、バランス感覚が求められます。
アプリ内課金(アイテム・機能追加)
アプリは基本的に無料で提供し、特定の機能の解放、ゲーム内アイテムの購入、コンテンツの追加などをユーザーに有料で販売するモデルです。
ユーザーは必要な機能や欲しいアイテムだけにお金を払うため、納得感を得やすいのが特徴です。ただし、ユーザーが「お金を払ってでも使いたい」と感じる魅力的な機能やコンテンツを提供できなければ、収益にはつながりません。
有料アプリ(買い切り型)
アプリをダウンロードする際に、ユーザーが一度だけ料金を支払うモデルです。
リリース時にまとまった収益を見込める可能性がありますが、現代のアプリ市場では「まず無料で試したい」というユーザー心理が強いため、購入のハードルは高くなります。よほど専門性が高い、あるいはブランド力があるアプリでなければ、このモデルだけで成功するのは難しいでしょう。
サブスクリプション(月額・年額)
サブスクリプションとは、特定の機能やコンテンツへのアクセス権を、月額または年額で提供するモデルです。一度契約してもらえれば、安定した継続収益(ストック型収益)が見込めるのが最大の魅力です。
ただし、ユーザーに継続して料金を払い続けてもらうためには、定期的なコンテンツの追加や機能のアップデートが不可欠です。開発・運用のコストも継続的に発生するため、個人開発で維持するのは相応の覚悟が必要になります。
個人アプリ開発で収益化を目指す6つのステップとは?
収益化を視野に入れた個人アプリ開発は、計画的に進める必要があります。ここでは、アイデア出しからリリース後の運用までを6つのステップで解説します。
解決したい課題・ニッチな需要のリサーチ
成功するアプリの多くは、明確な「課題解決」または「ニッチな需要」を満たしています。まずは、あなた自身や周囲の人が感じている「不便」や「面倒」を探すことから始めましょう。
多くの人が使う巨大市場(レッドオーシャン)で大企業と戦うのではなく、特定の層に深く刺さるニッチな市場(ブルーオーシャン)を見つけることが、個人開発の成功の鍵です。
市場調査と競合分析
解決したい課題が見つかったら、すでに同じようなアプリが存在しないか、App StoreやGoogle Playで徹底的に調査します。
競合アプリが存在する場合は、そのアプリの機能、収益モデル、そして「ユーザーレビュー」を詳しく分析しましょう。とくにレビュー欄は、ユーザーの「不満」や「満たされていない要望」の宝庫です。競合が満たせていないニーズこそ、あなたのアプリが入り込む隙間になります。
収益モデルの選定
市場調査と開発するアプリの性質をふまえて、最適な収益モデルを選びます。
たとえば、毎日起動してもらうツール系アプリなら「アプリ内広告」、特定の層が深く使う専門的アプリなら「サブスクリプション」や「アプリ内課金」が合うかもしれません。開発の初期段階で収益化の導線を設計しておくことが重要です。さらに、単一の収益モデルより複数モデルの組み合わせ(ハイブリッド)にも注目しましょう。
最小限の機能(MVP)で開発・リリース
最初から完璧なアプリを目指す必要はありません。まずは、リサーチした課題を解決できる「最小限の機能(MVP: Minimum Viable Product)」を実装し、できるだけ早くリリースし、市場にて検証することを目指します。
機能が多すぎると開発に時間がかかりすぎ、途中で挫折する原因になります。また、市場に出してみなければ、そのアイデアに本当に需要があるかはわかりません。「小さく早く」市場の反応を見ることが大切です。
継続的なアップデート
アプリはリリースしてからが本番です。ユーザーからのフィードバック(レビューや問い合わせ)を真摯に受け止め、バグの修正や機能の改善を継続的に行いましょう。
ユーザーの声に耳を傾け、アップデートを続ける姿勢がアプリの評価を高め、ファンを増やし、結果として収益につながります。放置されたアプリは、すぐにユーザーから見放されてしまいます。
マーケティングと集客
良いアプリを作っても、その存在を知ってもらわなければダウンロードされません。個人開発者が使えるマーケティング手法は限られますが、工夫次第で効果は出せます。
たとえば、SNS(Xやnote)での発信、ターゲット層が集まるコミュニティでの紹介、ASO(アプリストア最適化)による検索流入の改善など、できることから取り組みましょう。
収益化の成功確度を高めるアイデアの出し方は?
多くの開発者が悩むのがアイデアです。ここでは、収益化につながりやすいアイデアを見つけるための3つの視点を紹介します。
自身の不便や課題から探す
まずは、あなた自身が日常生活や仕事で感じている不便や課題をリストアップしましょう。
自分が最も熱心なユーザー(当事者)であるため、課題の解像度が高く*、本当に必要な機能が何かを深く理解できます。また、自分自身が「欲しい」と思えるアプリであれば、開発のモチベーション維持にもつながるでしょう。
*課題が非常に具体的で、細部まで明確に言語化できている状態
既存アプリのレビュー(不満点)を分析する
すでに人気のあるアプリや、自分が狙うジャンルの競合アプリのレビューを分析しましょう。とくに注目すべきは「星1〜2」の低評価レビューです。
そこには、ユーザーが感じている不満や満たされていない要望が具体的に書かれています。その不満を解消するアプリを作ることができれば、既存アプリのユーザーを奪える可能性があります。
市場のトレンドとニッチな需要をかけ合わせる
市場の大きなトレンド(たとえば、AI、健康志向、副業ブームなど)と、ごく一部の人が持つニッチな需要をかけ合わせる方法も有効です。
たとえば、「AI(トレンド)」と「特定の趣味の記録(ニッチ)」をかけ合わせる、「副業(トレンド)」と「特定のスキルの学習(ニッチ)」をかけ合わせる、といった具合です。大きなトレンドに乗りつつ、競合がいないニッチな領域を狙います。
個人アプリ開発で狙い目市場を見つける方法は?
個人開発者が大企業に勝つためには、戦う市場を選ぶ戦略が不可欠です。ここでは、「ジャンル」「収益化」「地域/言語」の3軸で、狙い目となるニッチ市場の考え方を示します。
市場攻略の3軸を意識する
個人開発の戦略では、大企業が参入しにくい「狭く、深く、特殊な」市場を狙うことを意識しましょう。
ジャンル
ゲームやSNSのような激戦区は避け、専門的なツール、特定の趣味、ローカルな情報など、ターゲットが明確なジャンルを選びます。
収益化
広告モデルは競合が多く薄利多売になりがちです。特定のユーザー層に深く刺さるなら、買い切り型やサブスクリプションも選択肢に入ります。
地域/言語
グローバル展開はリソースがかかります。まずは日本語(国内市場)に特化するか、あえて競合の少ない特定の言語圏を狙うのも戦略です。
ニッチジャンルの狙い方を具体例で紹介
個人開発者が狙いやすいニッチ市場の考え方の例は、以下です。
| 軸 | 激戦区(避けるべき) | 狙い目(ニッチ)の例 |
|---|---|---|
| ジャンル | 汎用的なタスク管理 | 特定の資格試験(例:電験三種)専用の学習記録アプリ |
| 地域 | 大手ニュースアプリ | 特定の地域(例:XX市)のイベント・開店情報に特化したアプリ |
| 収益化 | 無料+広告(薄利多売) | 専門家向けの高度な計算ツール(有料買い切り) |
このように、ターゲットを極限まで絞り込み、「この機能ならこのアプリしかない」という状況を作り出すことが、個人開発の成功戦略です。
個人アプリ開発にかかる費用は?
アプリ開発には、初期費用と運用(固定)費用がかかります。収益化を目指すなら、これらのコストを把握しておくことが不可欠です。
開発に必要な初期投資(PC・ソフトウェア)
アプリ開発を始めるために最低限必要な機材です。すでに持っている場合は、新たな費用は発生しません。
PC(MacまたはWindows)
開発環境によります。iOSアプリ(iPhone/iPad向け)を開発・リリースするには、Macが必須となります。
開発ソフトウェア
Xcode(iOS)やAndroid Studio(Android)、VS Codeなどは無料で利用できます。
リリースと運用に必要な固定費
アプリをストアで公開し、運用を続けるためには、主に以下の固定費(年間)がかかります。これらは収益がゼロでも発生するコストです。
| 項目 | 費用(目安) | 概要 |
|---|---|---|
| Apple Developer Program | 12,980円/年 (2025年現在) | App StoreでiOSアプリを公開するために必須 |
| Google Play デベロッパー | 25ドル (初回登録時のみ) | Google PlayでAndroidアプリを公開するために必須 |
| サーバー・DB費用 | 月額0円~数千円 | データを保存する機能などが必要な場合。Firebaseなど無料枠で開始できるものも多い。 |
個人開発であっても、iOSアプリを公開し続けるには毎年約1.3万円のコストがかかることは、あらかじめ認識しておきましょう。
副業で個人アプリ開発を行う際の注意点は?
会社員が副業として個人アプリ開発に取り組む場合、技術的な問題とは別に、社会的なルールを守る必要があります。とくに注意すべき3つの点を確認しましょう。
会社の就業規則(副業許可)の確認
会社の就業規則を確認し、副業が禁止されていないか、あるいは許可制・届出制になっていないかを確認しましょう。
就業規則に違反した場合、懲戒処分の対象となるリスクもあります。アプリ開発が副業にあたるかどうか不明な場合は、人事・労務担当者に確認するのが最も確実です。
住民税で会社に知られる可能性
副業が許可されていても、会社に知られたくない場合もあるでしょう。副業の所得(収入から経費を引いたもの)が増えると、翌年の住民税の金額が上がり、会社の給与担当者がその変動に気づく可能性があります。
確定申告の際、住民税の納付方法で「普通徴収(自分で納付)」を選択すれば、副業分の住民税通知が会社へ行くのを防げる場合があります。しかし、この方法は現在はかなり実現しにくい状況となっており、現実的ではありません。
年間所得20万円を超えたら確定申告が必要
会社員(給与所得者)であっても、副業による「所得」が年間で20万円を超えた場合は、原則としてご自身で確定申告を行う義務が発生します。
ここでいう「所得」とは、アプリの広告収益や売上(収入)そのものではなく、そこから開発者アカウントの費用やサーバー代などの「必要経費」を差し引いた金額です。収益化を目指すのであれば、税務の知識も必要になります。
儲からなくても個人アプリ開発を続ける価値はある?
たとえアプリが直接的な収益につながらなかったとしても、個人開発の経験には大きな価値があります。
ポートフォリオとして転職・案件獲得に活きる
「アプリを企画・開発し、ストアにリリースして運用した」という一連の経験は、エンジニアとしての強力な「実績(ポートフォリオ)」になります。
とくに異業種からの転職や、フリーランスとして案件を獲得する際、口頭でスキルを説明するよりも実際にリリースされたアプリを見せる方が、はるかに説得力があります。
スキルアップと技術習得の実績になる
会社での業務では、使用する技術や担当範囲が限られることも多いでしょう。個人開発は、自分が学びたい新しいプログラミング言語やフレームワークを、実践を通じて習得する絶好の機会です。
企画から設計、開発、インフラ、マーケティングまで、プロダクト開発の全工程を一人で経験することで、技術力だけでなく、プロジェクト全体を見通す力も養われます。
継続が「個人の信用」につながる
たとえ小さなアプリでも、バグ修正やOSのアップデート対応を地道に継続している開発者は、ユーザーや他の開発者からの信用を得られます。
SNSや技術ブログで開発の過程や学んだことを発信すれば、それが個人のブランドとなり、新たな仕事やキャリアにつながる可能性もあるでしょう。
個人アプリ開発の経験を活かしたキャリアとは?
個人開発で得たスキルと実績は、収益化とは別の形であなたのキャリアを豊かにします。
副業(受託開発)案件の獲得
個人開発アプリがポートフォリオとなり、企業から「うちのアプリも作ってほしい」といった受託開発の依頼が来る可能性があります。
また、フリーランスエージェントやクラウドソーシングサイトに登録する際も、リリース実績があれば、高単価な副業案件を獲得しやすくなるでしょう。
フリーランスエンジニアへの転身
個人開発で収益化のノウハウと開発スキルを磨き、安定した収益源(アプリ収益や受託案件)を確保できれば、フリーランスエンジニアとして独立する道も見えてきます。
会社員という枠にとらわれず、自分のスキルで稼ぐ力を身につけることは、現代において大きな強みとなります。
IT企業への転職・キャリアアップ
特に本業がエンジニアではない方が個人開発を経験した場合、その実績を武器にIT企業へエンジニアとして転職する、というキャリアパスも描けます。
すでにエンジニアとして働いている方にとっても、個人開発の経験は、リーダーやプロダクトマネージャーなど、より上流の工程やマネジメント職へのキャリアアップに役立つでしょう。
「個人アプリ開発は儲からない」と諦めず、現実的な戦略と継続で一歩を踏み出そう
個人アプリ開発で大きな収益を上げるのは簡単ではありませんが、「儲からない」と諦めるのは早計です。月5万円という現実的な目標を立て、戦略的にニッチ市場を狙い、そして何よりも開発と改善を継続することが重要です。
たとえすぐに収益化できなくとも、その過程で得られるスキル、実績、そして信用は、あなたのエンジニアとしてのキャリアを確実に豊かにするでしょう。この記事を参考に、ぜひ最初の一歩を踏み出してみてください。
マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例
データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
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