• 作成日 : 2026年7月7日

従業員満足度が低い会社の特徴は?原因と改善のためのステップを解説

Point従業員満足度が低い会社の特徴とは?

従業員満足度が低い会社は、離職率の高さ・モチベーション低下・業績悪化が連鎖して起きています。

  • 特徴は離職・低意欲・キャリア不透明の5つ
  • 放置すると採用コスト増・顧客満足度低下を招く
  • 改善は評価制度・働き方・交流環境の見直しから

Q. 従業員満足度が低い会社に共通する特徴は?
A. 人材が定着しない、業績が安定しない、社員のモチベーションが低い、キャリアパスが不透明、ワークライフバランスが崩れているの5つが代表的な特徴です。

優秀な社員の離職が続き、社内に活気がないと感じている人事担当者の方もいるでしょう。

従業員満足度の低下は、人材流出だけでなく、生産性や業績の悪化にもつながりやすい深刻な課題です。

自社が当てはまるかどうかは、満足度が低い会社の特徴や原因を知り、現状を客観的なデータで測ることで判断できます。

本記事では、従業員満足度が低い会社に共通する特徴や原因を整理し、現状を測る方法から、満足度を高める具体的な改善ステップまでを解説します。組織の立て直しを目指す経営者や人事担当の方は、ぜひ最後までご覧ください。

従業員満足度が低い会社の特徴

従業員満足度が低い状態にある会社には、いくつか共通して見られる特徴があります。ここでは、社内で見過ごされがちな代表的な5つの特徴を解説します。

人材が定着しない

満足度が低い会社の特徴として、早期離職が続き、常に採用活動を繰り返している状態にあることがあげられます。

従業員満足度が低いと、社員からの職場環境や待遇への不満がたまっており、社員が「この会社に長くいてもメリットがない」と見切りをつけやすくなってしまいます。

目安としては、入社3年以内の若手社員の離職率が業界平均を大きく上回っているケースなどが該当します。

慢性的な人手不足に陥り、採用にかけた費用や育成の時間も回収できないまま流出が積み重なっていってしまうでしょう。

業績が安定しない

売上や利益が伸び悩み、下降傾向にあることも従業員満足度が低い会社の特徴のひとつです。

社員のモチベーションや会社への愛着の低下が、提供する製品やサービスの質に直接表れやすいためです。

現場の士気が下がることで顧客対応の遅れやミスが生じ、クレームの増加やリピート客の減少につながるケースなどが考えられるでしょう。

社員のやる気は目に見えにくい要素ですが、満足度の低さは巡り巡って会社の業績の悪化につながります。

従業員のモチベーションが低い

指示待ちの姿勢が目立ち、社員の自発的な行動が見えにくい状態も危険な特徴です。

「頑張っても努力が正当に評価されない」「意見を言っても反映されない」といった諦めの感情が、職場に蔓延しているためです。

たとえば、会議の場で誰も発言しようとせず、業務改善に向けた新しいアイデアが集まりにくくなります。

前向きな提案の少なさや発言の少なさも、満足度の低さを映す重要な手がかりになります。

キャリアパスが不透明である

将来の昇進やキャリアパスが見えにくい状態も、満足度が低い会社に共通します。

人事評価の基準が曖昧であり、社内にロールモデルとなる目標の先輩社員が少ないためです。

5年後や10年後の自分の成長した姿をイメージできないと、従業員は現状への不安を抱えやすくなるでしょう。

成長意欲の高い若手ほど、キャリアの見通しが立たない環境に見切りをつけて離職を選びやすくなります。

キャリアの見通しのなさは、優秀な人材の流出に直結しやすい特徴です。

ワークライフバランスが崩れている

長時間労働が常態化し、仕事と私生活の両立が難しい状態も、満足度を著しく下げます。

特定の人へ業務が過度に偏っていたり、有給休暇を取りにくくする古い組織風土が残っていたりすることで起こりやすい状態です。

残業が当たり前の雰囲気になり、休むことに罪悪感を抱かせるような状況の場合は注意が必要です。

心身の疲労が蓄積し、生活との釣り合いが崩れて限界に達すると、欠勤や休職といった形で表面化することもあります。

広告

この記事をお読みの方におすすめのガイド4選

この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。

※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。

人事・労務の年間業務カレンダー

2026年版 人事労務の年間業務カレンダー

毎年大人気!人事労務の年間業務を月別にまとめ、提出や納付が必要な手続きを一覧化しました。

法改正やシーズン業務の対応ポイントについて解説するコラムも掲載していますので、毎月の業務にお役立てください。

無料ダウンロードはこちら

従業員の見えない不満や本音を可視化し、従業員エンゲージメントを向上させる方法

従業員エンゲージメントを向上させるためには、従業員の状態把握が重要です。

本資料では、状態把握におけるサーベイの重要性をご紹介いたします。

無料ダウンロードはこちら

エンゲージメントサーベイを用いて、離職防止を推進する⽅法

離職防止には従業員エンゲージメントの向上が効果的です。そのために、従業員の状態把握が必要です。

本資料では、従業員の状態を把握する具体的な手段としてマネーフォワード クラウドサーベイをご紹介します。

無料ダウンロードはこちら

エンゲージメント向上につながる福利厚生16選

エンゲージメント向上につながる福利厚生16選

多くの企業で優秀な人材の確保と定着が課題となっており、福利厚生の見直しを図るケースが増えてきています。

本資料では、福利厚生の基礎知識に加え、従業員のエンゲージメント向上に役立つユニークな福利厚生を紹介します。

無料ダウンロードはこちら

従業員満足度が低いと起きる経営上のリスク

満足度の低さを個人の問題として放置すると、最終的に企業の競争力そのものに影響が及びます。ここでは、経営に直結する見過ごせない4つのリスクを解説します。

離職によるコストが増える

採用や教育にかかる費用が想定以上にかさみ、経営を圧迫する点に注意が必要です。

退職者が増えるたびに、人材の確保と育成を一からやり直す必要が生まれてしまいます。

具体的には、以下のようなコストが毎年積み重なります。

  • 求人広告費やエージェントの手数料
  • 新人研修にかかる費用
  • 欠員をカバーする既存社員の残業代

採用が決まるたびに面接や指導の負担が現場にのしかかるため、無駄なコストと労力が増え続けて企業の利益が削られてしまうでしょう。

従業員の生産性が落ちる

業務効率が下がり、ミスやトラブルが増加するリスクも発生します。

仕事への不満が集中力や責任感の低下を招き、チーム内の連携も希薄になるためです。

たとえば、本来なら1時間で終わる作業に倍の時間がかかったり、確認不足による手戻りが頻発したりしてしまいます。

ミスのフォローに余計な時間を取られてしまうと、本来注力すべきコア業務が後回しになり、組織全体の生産性が落ちて目標の達成が難しくなります。

働く意欲の低下は、個人のパフォーマンスと生産性の低下に直結するため、注意が必要です。

顧客満足度が低下する

従業員満足度が低いと、提供するサービスや顧客対応の質が下がるリスクもあります。

社員の不満やストレスは日々の態度に表れやすいため、顧客への細やかな配慮が欠けやすくなるためです。

たとえば、接客態度の悪化や、問い合わせ対応の遅れといった形で目に見えるようになります。顧客対応は社員の心理状態がそのまま表れやすいため、満足度の高い社員ほど顧客にも前向きに向き合えます。

社内の満足度は、社外からの評価につながるため、注意が必要です。

社会的な評価が落ちる

企業のブランド力や社会的な信用が下がるリスクも存在します。

現代の労働環境において、離職率の高さや内部の不満は、口コミサイトやSNSを通じて外部へ瞬時に伝わってしまう可能性があるためです。

たとえば、転職系の口コミサイトに労働環境や人間関係への否定的な書き込みがされると、今後の採用活動が難航する上、それを見た取引先からの心証も悪化しかねません。

一度ついたネガティブな評判を覆すには長い時間と労力がかかるため、評判への影響も見据えた対応が求められるでしょう。

自社の従業員満足度を測定する方法

自社の従業員満足度を高める改善策を打つ前に、まずは組織の現状を客観的な指標で把握することが大切です。ここでは、満足度を測るための4つの方法を解説します。

従業員満足度調査を実施する

定期的なアンケート調査を実施して従業員の本音を可視化することです。

経営陣の目からは見えにくい現場のリアルな課題や不満を、定量的なデータとして把握できるためです。

実施の際は、従業員の本音を引き出し、実態を掴むために、以下の点に注意しましょう。

  • 完全匿名で回答できるようにする
  • 半年に1回など定期的におこなう
  • 結果を必ず社員にフィードバックする

実態を把握できたら、データを分析し、改善策をだしていきましょう。

eNPS調査を導入する

職場への推奨度を数値化するeNPS(従業員推奨度)を取り入れる方法も有効です。

eNPSは、「親しい知人や友人に自社を勧めたいか」という質問を軸にすることで、表面的な満足を超えた企業へのエンゲージメントを測る調査です。

たとえば、マイナス100からプラス100までのスコアで算出し、部署ごとに数値を比較して課題を特定します。

数値が低い部署があれば早めに原因を探って手を打つなど、組織へのエンゲージメントの度合いを測りたいときに役立ちます。

統計データを分析する

離職率や有給休暇の取得率といった、客観的な労務データを確認する方法もあります。

アンケートのような主観的な回答と違い、行動の結果としての事実が数値に表れるためです。

以下のようなデータをグラフ化することで、異常な変化や悪化の兆しに気づきやすくなります。

  • 離職率
  • 有給休暇の取得率
  • 平均残業時間
  • 休職者の推移

客観的な数値データとアンケート結果は互いの弱点を補い合うため、両者を組み合わせて分析することで、精度を高められます。

退職者へのヒアリングをおこなう

すでに退職を決めた社員に対するヒアリングをおこなう方法も有効です。

在職中には評価を気にして言いにくかった本音や不満も、退職時であれば包み隠さず出やすいためです。

退職面談の場で、辞める本当の理由や職場への具体的な要望を丁寧に聞き取ります。

複数の退職者に共通する理由があれば、個人の問題ではなく組織の構造的な課題として捉えられるでしょう。

聞き取った内容は、今いる社員の定着策に直結する貴重な手がかりとなります。

従業員満足度を上げる方法

現状の課題を把握した後は、会社と従業員の信頼を築き直す具体策を実行します。

ここでは、満足度を上げる5つの方法を解説します。

企業の方針や理念を共有する

まず取り組むべきは、会社の目指す方向やビジョンを全社に浸透させることです。

自分の日々の業務が企業の目標にどう貢献しているかを実感しやすくなり、仕事へのやりがいにつながりやすくなります。

月1回の全社集会で経営トップが自分の言葉で理念を語ったり、日々の1on1ミーティングで行動指針に落とし込んで説明したりする方法があるでしょう。

方向性を共有することで組織との一体感が高まり、納得感を持って働くための土台となるのです。

人事評価制度を見直す

公平で誰もが納得しやすい評価基準へ、人事評価制度を整え直すことも重要です。

評価への不満や不信感は、働くモチベーションの低下や離職に最もつながりやすい要因であるためです。

最終的な結果だけでなくプロセスや挑戦の姿勢も評価に組み込む、評価基準を社内に透明化する、面談の場で評価の理由を丁寧にフィードバックするなどの工夫を取り入れます。

正当で納得感のある評価が意欲を引き出すため、評価制度の改善は満足度を向上させる施策の中心になります。

テレワークなど多様な働き方を導入する

時間や場所に縛られない、柔軟な勤務形態を整えることも満足度を高めます。

育児や介護などライフステージの変化に合わせ、多様な働き方の選択肢が現代のビジネスパーソンから強く求められているためです。

具体的には、テレワークの導入、フレックスタイム制、時短勤務や中抜け勤務などの制度を整備します。

週の半分を在宅勤務にできるといった選択肢があることで働きやすさが向上し、定着率の向上が期待できます。ただし、制度を使った社員が評価で不利にならないようルールもあわせて整えておきます。

リスキリングなどのキャリア支援をおこなう

社員の新しいスキル習得を、会社が積極的に費用や時間面で支える取り組みも有効です。

成長機会の提供は、企業への信頼を高めると同時に、個人の市場価値の向上にもつながるためです。

資格取得の費用補助や、業務時間内でのオンライン学習の許可、外部研修やセミナーへの参加支援などが考えられます。

前向きに学べる環境が将来への不安を和らげ、仕事への意欲も引き出します。学んだスキルを実際の業務で発揮できる場をあわせて用意することで、定着へ繋げられるでしょう。

社内交流の機会をつくる

部署や役職を越えたコミュニケーションの場を意図的に設けることも、満足度を支えます。

職場の良好な人間関係が日々のストレスを和らげ、心理的安全性を生み出すためです。

シャッフルランチへの費用補助、雑談用のオンラインチャットチャンネルの開設、部署横断の社内イベントの開催などが挙げられます。

こうした場があることで、普段は接点のない社員同士もつながることができ、風通しの良い居心地の良い組織になります。

従業員満足度の改善を成功させるポイント

満足度を高める取り組みは、進め方しだいで組織への浸透度や成果が大きく変わります。

改善を成功させるための3つのポイントを解説します。

経営層が本気で関わる

従業員満足度を改善させるためには、人事担当者だけでなく経営層が本気で改善に関わることが重要です。

現場や人事任せにしてしまうと、いくら制度を変えても全社的な動きにならず定着しにくいためです。

経営トップが改善の方針を自らの言葉で発信し、施策の進捗にも目を配ることで、その本気度は社員にも自然と伝わります。

また、部長や課長など現場のリーダーを巻き込み、納得して動いてもらうことで改善は現場に広がっていきます。

トップが中心となって動くことで、全社的な改善を積極的に進められるでしょう。

一度にすべてを変えようとしない

多くの施策を一度にすべて変えようとしないことも、成功のポイントです。

課題が多いからと同時に多数の施策を詰め込むと、現場が変化についていけず混乱し、どの施策が効果的だったのかも見えなくなるためです。

まずは「影響の大きい優先度の高い課題」や「即座に実行できる課題」から一つずつ確実に取り組みます。

小さな成功体験を積み重ねるほうが社員の納得感も得やすく、少しずつの変化のほうが現場も受け入れやすくなります。

優先順位をつけて着実に進めることが、確実な改善につながります。

効果を測りながら続ける

施策を実行した後は、必ず効果を測りながら改善のサイクルを続けることが欠かせません。

やりっぱなしでは、状況が本当に改善に向かっているのか客観的に判断できないためです。

半年や1年ごとに満足度調査を実施してスコアの変化を確認し、効果が薄い施策は見直して、有効な施策にリソースを集中させます。

うまくいった取り組みはほかの部署にも横展開していくなど、測定と改善のサイクルを回し続けることで、満足度を持続的に向上させられるでしょう。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。

関連記事