• 更新日 : 2026年6月22日

採用ブランディングの方法を6ステップで解説!実施時のポイントも紹介

Point採用ブランディングはどのように進めるのでしょうか?

課題整理からコンセプト設計、施策実行まで段階的に進める取り組みです。

  • 自社・競合・求職者を分析し採用ターゲットを設定する
  • 採用サイトやSNS、動画メディアで企業の魅力を伝える
  • 定期的に効果検証を行い発信内容を改善する

認知の獲得には2〜3年かかるため、中長期的な視点で継続しましょう。

自社の魅力を適切に発信することで、優秀な人材を確保できる可能性が高まります。

一方で、具体的な方法がわからないという方が多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、採用ブランディングに有効なチャネルや手順を解説します。

採用ブランディングに取り組むメリットやデメリット、成功させるためのポイントも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

採用ブランディングが注目される背景

少子高齢化による労働人口の減少によって、多くの企業で人材確保が急務となるなか、近年では採用ブランディングに力を入れている企業が増えています。

その主な背景には、以下の要因が考えられます。

優秀な人材の確保が困難になっているため

採用市場の動向や人材の定着率から、優秀な人材の確保は困難になってきています。

厚生労働省が発表している「一般職業紹介状況」によると、令和8年3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.18倍となっています。
一般職業紹介状況 令和8年3月の有効求人倍率(季節調整値)は1.18倍に

引用:「一般職業紹介状況(令和8年3月分及び令和7年度分)について」(厚生労働省)

有効求人倍率は減少傾向にあるものの、売り手市場が続いており、採用市場の競争は激しい状態です。

また、厚生労働省から発表された「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」によると、新規学卒就職者の就職後3年以内の離職率は以下のとおりです。

学歴 離職率
中学 54.1%
高校 37.9%
短大等 44.5%
大学 33.8%

参考:「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)を公表します」(厚生労働省)

いずれの学歴も3割以上であることから、新入社員に短期離職される可能性は低くないといえます。

採用力を高め、ミスマッチを防ぐためには、採用ブランディングを通じて積極的に発信することが大切です。

SNSが普及したため

SNSの普及により、求職者が企業の情報を収集しやすくなっています。

一方で、現役社員や元社員による口コミが広まったり、採用担当者が社員インタビューや職場の雰囲気を発信したりするケースも増えています。

自社の魅力を求職者に伝えやすい時代であることから、採用活動で他社に差をつけられないようにすることが重要です。

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採用ブランディングの方法|6ステップに分けて解説

ここからは、採用ブランディングの方法を6つのステップに分けて解説します。

1.自社や採用市場の分析を行う

まずは、自社や競合他社、求職者に関する分析を行います。その際は、以下の内容を整理しましょう。

項目 整理する内容
自社 ・事業内容や業務内容
・業績や福利厚生など、他社と比較して優れているポイント
・採用活動における課題
採用競合 ・事業内容や業務内容
・自社と比べて優れているポイント
・採用活動の内容
求職者 ・採用市場の傾向(人気の業界や働き方など)
・採用候補者の属性(年齢や居住地、現在の職種など)
・職場を選ぶ際の決め手

分析を行うことで、後の手順で採用活動のコンセプトやターゲットを考えやすくなります。

2.採用ターゲットを決める

続いて、どのような人を採用活動のターゲットにするか考えます。

以下のように名前や住所、趣味などを含めた「ペルソナ」を設定してみましょう。

ペルソナを設定することで、社員間でターゲットに対する共通認識を持ちやすくなり、採用活動の方針をスムーズに決められます。

ペルソナ設定の具体例は、以下のとおりです。

項目 内容
名前 佐藤太郎
年齢 25歳
志望する職種 ベンチャー企業のシステムエンジニア職
前職の経験 大手のSIerでシステムエンジニアとして勤務しており、JavaやC#で業務システムを開発していた
希望する社風 自身の裁量で働ける職場
住所 都内でひとり暮らし
趣味 読書・映画鑑賞

ターゲット決めに時間がかかる場合は、経営戦略から逆算したり、優秀な社員を参考にしたりして、どのような人材が欲しいか考えてみましょう。

3.採用活動のコンセプトを決める

採用ターゲットやペルソナを決めた後は、採用活動のコンセプトを設定します。コンセプトを明文化しておくことで、採用ブランディングの発信に一貫性をもたせられます。

「採用ターゲット」「伝えたい自社の魅力」「伝える方法」の3つに分けて、以下のように決めてみましょう。

  • 採用ターゲット:若い頃から裁量を持って働きたい人
  • 伝えたい自社の魅力:挑戦を後押しする社風
  • 伝える方法:SNSを活用する

競合他社から採用活動のヒントが得られる可能性もあるため、コンセプトが決まらない場合は、STEP1で行った分析結果も参考にしましょう。

4.コンセプトに沿って採用活動を実施する

決定したコンセプトに沿って、求職者に自社の魅力を発信しましょう。

並行して、採用サイトや転職サイトに求人を掲載して人材を募集し、応募があった際は、その都度選考に入ります。

面接で事業内容や社風を伝える際は、採用ブランディングで発信している内容とズレがないように注意しましょう。

その際に両者の説明が一致していないと、求職者に違和感を与えてしまい、その結果内定を辞退される恐れがあるためです。

また、選考の際は採用ターゲットと照らし合わせて、必要なスキルや価値観を持っているか見極める必要もあります。

適性検査の実施には「マネーフォワード クラウド適性検査」がおすすめです。

適性検査の結果と自社の社員の性格を照らし合わせることで、採用ミスマッチを防ぎやすくなります。応募者も社風に合うか判断できるツールになっているので、ぜひ検討してみてください。

5.定期的に効果検証を行う

採用ブランディングの効果をより高めるため、定期的に効果検証を行いましょう。

求人への応募者数や、採用後の定着率から、実施前より成果が出ているかを検証します。効果が出ていない場合は、コンセプトの見直しや発信内容の修正を検討しましょう。

また、採用ブランディングで使用しているチャネルの効果測定も大切です。採用サイトならアクセス数、SNSであればフォロワー数をチェックし、ターゲットのニーズに沿ったコンテンツが提供できているか確認しましょう。

6.リアルイベントを開催する

採用ブランディングを進めるなかで、必要に応じて会社説明会やセミナーなど、リアルイベントの開催も検討しましょう。

社員が登壇して企業の魅力を語ることで、企業理念や社風をよりリアルに伝えられます。

また、質疑応答を通じて求職者のリアルな疑問に答えることで、より自社への理解を深めてもらえます。

遠方の求職者へアプローチしたい場合は、オンラインでの開催を検討するのもひとつです。

採用ブランディングにおいて有効なチャネル

ここからは、採用ブランディングを実施するうえで有効なチャネルを4つ紹介します。

自社の採用サイト

採用サイトで企業理念や社員インタビュー、職場環境の写真などを掲載することで、求職者に自社の魅力を直接的に伝えられます。

採用サイトなら、掲載内容のフォーマットや表現に制限がなく、文章やデザインを自由にできる点が魅力です。

さらに、SEO(検索結果画面で上位表示を狙う施策)に力を入れることで、Googleなどの検索エンジンからの流入増加が期待でき、より多くの人に訴求できます。

SNS

XやInstagram、TikTokなどのSNSも採用ブランディングに活用できます。社員の日常や職場風景を投稿することで、よりリアルに企業の雰囲気が発信できます。

ユーザーが気に入ったコンテンツをシェアできるため、ほかのチャネルよりも拡散力がある点も魅力です。

一方で、SNSを活用する際は、種類に応じて適切なコンテンツを投稿することが大切です。

Instagramは写真、Xはテキストや速報性の高い情報、TikTokは短尺動画という形でSNSごとの強みを活かした訴求を行いましょう。

動画メディア

YouTubeやVimeoなどの動画メディアも、採用ブランディングに活用できます。

代表メッセージや社員インタビュー、1日の仕事の流れを動画で公開することで、社内のリアルな雰囲気を伝えられます。

求職者にとっても入社後のイメージが感覚的に捉えやすいため、ミスマッチ防止にもつながるでしょう。

求人情報サイト

求人情報サイトに登録することで、求人紹介のページで企業理念や社風などを発信できます。

多くの求職者が利用しているツールであるため、積極的に活用したいチャネルのひとつです。

一方で、全体の文字数や掲載可能なコンテンツ(画像や動画など)が求人情報サイトによって異なるため、ブランディングの方針に沿って選ぶことが大切です。

採用ブランディングに取り組むメリット

ここからは、採用ブランディングに取り組むメリットを3点解説します。

求人への応募者が増加しやすくなる

採用ブランディングを通じて自社の情報を発信することで、求人への応募者を増やしやすくなります。

応募者を増やすと、優秀な人材を採用できる可能性も高まり、組織の生産性を高めやすくなります。

一方で、発信が少ない企業は求職者から社風が見えにくくなり、求人への応募ハードルが高くなってしまうでしょう。

採用コストを削減しやすい

採用コストを削減しやすい点も、採用ブランディングのメリットです。

事業内容や社風を積極的に発信すると、求職者が働くイメージを正確に持ちやすくなり、ミスマッチが起こるリスクを減らせます。

内定辞退や早期離職によって採用活動をやり直すリスクも減らせるため、コスト削減にもつながります。

企業側で求職者を集められれば、転職エージェントや求人広告にかかるコストも削減可能です。

組織力の強化につながる

採用ブランディングに取り組むことは、組織力の強化につながります。

外部に自社の魅力を発信することで、社員がいい点を再認識でき、エンゲージメント(会社への満足度)を高めやすくなるためです。

また、社員のエンゲージメントが高められると、業務へ積極的に取り組む意識も強められます。組織内の結束力が高まり、生産性の向上につながります。

採用ブランディングを成功させるためのポイント

ここからは、採用ブランディングを成功させるためのポイントを3点解説します。

インナーブランディングを意識する

インナーブランディング(自社の理念や価値観を社員に浸透させる取り組み)に力を入れることで、現場の社員も自社の魅力が語りやすくなります。

採用担当者だけでなく、現場の社員も自社の魅力を発信することで、求職者からより信頼感が得られます。

たとえば、求職者に発信する内容は、あらかじめ全体会議や社内SNSなどで共有しましょう。

また、発信内容と実際の職場環境にギャップが生じないよう、日頃から企業理念を意識して業務を進めることも意識してみてください。

信頼性のある情報を伝える

信頼性のある情報を伝えることを意識しましょう。根拠がないまま風通しの良さをアピールしても、求職者にとっては本当であるかの判断が難しくなるためです。

たとえば「上司に相談したことで業務のトラブルが解決した」など、従業員の経験を社員インタビューを通じて発信しましょう。

また、残業時間や社員の定着率などをアピールする際は、具体的な数値を示すことも重要です。

中長期的な視点で実施する

採用ブランディングにおいて、多くの求職者から認知され、応募してもらうまでには最低でも2〜3年かかります。

最初の数ヶ月は応募者の増加に直結しなくても、発信した内容は情報資産として蓄積されるため、すぐに結果が出なくても継続的に発信しましょう。

社員のリソースに注意する

社員のリソースに注意すべき点も、採用ブランディングのポイントです。

たとえば、採用サイトやSNSで社員インタビューを発信する際は、そのために時間を作ってもらう必要があります。

しかし、繁忙期にインタビューを行うと、業務を進めるリソースが足りなくなる恐れがあります。

業務スケジュールをよく確認し、社員に負担がかからない日程で施策を進めましょう。

採用ブランディングに関するよくある質問

最後に、採用ブランディングに関するよくある質問を紹介します。

採用ブランディングと採用広報の違いは?

採用ブランディングと採用広報は、活動の内容に違いがあります。

採用広報は、求人への応募者を集めるために、求人情報や企業情報を発信する活動のことです。

一方で採用ブランディングは、自社の魅力を明文化し、ブランディング化しながら採用広報を行う取り組みです。

採用ブランディングは、より求職者を惹きつけるため、採用広報から一歩踏み込んだ活動であるといえます。

採用ブランディングはどのような企業に向いている?

採用ブランディングは、人材の採用や定着化に課題を感じる企業に向いています。

とくに、以下のような労働集約型の業界は人手不足が深刻化しやすいため、採用ブランディングの実施に有効です。

  • 接客業
  • 介護業
  • 飲食業
  • 運送業

事業内容や社風、働きやすいポイントなどを積極的に発信し、まずは自社の知名度を高めることを意識してみましょう。

求人への応募があったら、応募者のスキルや適性から、自社に合う人材かを見極めます。

「マネーフォワード クラウド適性検査」を利用すると、社員の性格から応募者がマッチするかを判定できます。どのような選考を実施すべきか悩んでいる方は、ぜひ導入を検討してみてください。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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