- 更新日 : 2023年8月10日
ノマドワーカーとは?働き方の新しいスタイル!メリット・デメリットを紹介!
ノマドワーカーとは最近注目されている新しいの一つ働き方です。そんなノマドワーカーの意味はご存じでしょうか。「カフェなどでパソコン作業をしている人」というイメージの方も多いと思います。そこで本記事では、ノマドワーカーの概要と向いている人・仕事内容・職種、メリット・デメリットなどを解説します。ぜひ参考にしてみてください。
目次
ノマドワーカーとは?
ノマドワーカーはオフィスや自宅などの決まった場所ではなく、カフェやコワーキングスペース、図書館といった場所を自由に移動しながら仕事をする人のことを指します。所定の場所を仕事場としないノマドワーカーは、毎日決まったオフィスへ出社する働き方とは対照的な働き方と言えるでしょう。
そもそもノマドの意味は
「ノマド」とは英語の「Nomad」に由来し、「Nomad」には遊牧民という意味があります。ノマドワーカーはそんな遊牧民(Nomad)と働く人(Worker)を組み合わせた言葉で、遊牧民のように一か所に留まらずに働く人という意味をもちます。
ノマドワーカーは何をしている?
ノマドワーカーは働く場所や時間にとらわれずに働いています。ノマドワーカーはあくまで働き方を表す言葉なので仕事内容はさまざまで、エンジニアやデザイナーなどインターネットがつながっていればいつどこでもできる職業が多いです。
ノマドワーカーに向いている人の特徴
そんなノマドワーカーに向いている人の特徴を解説します。
ITリテラシーが高い人
ノマドワーカーとして働くうえでは、自分が使うソフトウエアに関する知識だけでなく、パソコン操作のリテラシー、インターネットリテラシーなどについてもある程度の理解が必要です。パソコン関連で何か起きた際の対応やセキュリティリスク管理など、すべて自分で行えるITリテラシーが求められます。
環境適応能力が高い人
仕事場を定めず場所を変えながら働くため、異なる環境でも集中力と生産性を保って働くことができる能力が必要です。作業場で流れるBGMや周りの喧騒、机や椅子など、周りの環境が変わっても一定のレベルを保って働ける環境適応能力の高い人に適しています。
自己管理能力が高い人
ノマドワーカーとして働くには、会社や上司からの労働管理がない中でも、心身ともに健康でいられること、予定管理ができること、仕事とプライベートの切り分けができることなど、高い自立性、規律性、計画性が必要です。自己管理能力が長けている人に向いています。
ノマドワーカーであることがストレスにならない人
ノマドワーカーは一定の手間がかかります。それでもノマドワーカーを選ぶのには、ノマドワーカーであることに喜びを感じる人が良いでしょう。仕事場を変えることがモチベーションアップにつながったり、旅をしながら働くことで満足感を得たり、手間を考慮してもメリットに感じる点が多い人に向いているでしょう。
ノマドワーカーに向いている仕事内容・職種
それでは、どのような仕事内容・職種がノマドワーカーに向いているのでしょうか。ここでは、ノマドワーカーに向いている仕事内容・職種について解説します。
エンジニア
エンジニアはプログラミングやシステム構築・設計をする仕事です。プログラミングスキルを磨くことでWebサイトの開発依頼やプロジェクト依頼など単価が高い仕事を獲得できる可能性もあり、高収入を狙うこともできます。インターネットがつながっていれば受注から納品まで行うことができるので、ノマドワーカーに適しています。
コンサルタント
コンサルタントは企業の経営課題に対し、的確なアドバイスをして課題解決に導く仕事です。業務の性質上、経営陣や担当者と密に連絡をとる必要がありますが、オンライン会議システムを使えば遠隔でも問題なく仕事ができます。また、人事コンサルタントなどの専門分野に特化した仕事をすることで高い報酬が期待できます。
Webデザイナー
Webデザイナーは使いやすく魅力的なサイトをデザインする仕事です。遠隔でもクライアントの要望を的確に汲み取る必要があるので、高いコミュニケーション能力が求められます。Webページのデザインから設計など、その業務内容の種類は多く中には高い報酬になる案件もあります。
動画編集者
動画編集者は構成を考えそれに合わせて映像の編集をする仕事です。動画撮影をしたり、構成に合わせて映像をカットしたり、テロップやBGMを挿入したりなど、業務内容は多岐にわたります。動画編集用のアプリさえあればパソコンのみで完結できる仕事なので、ノマドワーカーに適しています。
翻訳者
翻訳者は観光関連や取扱説明書などを外国語から日本語に翻訳する仕事です。翻訳者には想像力や文脈・想いを汲み取る翻訳技術が求められます。また、専門的な案件はより高い語学力が求められます。翻訳原稿の作成はインターネットがつながっていればどこでもできるので、ノマドワーカーに適しています。
ノマドワーカーのメリット・デメリット
そんなノマドワーカーにはメリット・デメリットがあります。ここでは、ノマドワーカーのメリット・デメリットを解説します。
メリット
仕事場を選べる
ノマドワーカーのメリットの1つ目は、仕事場を選べることです。インターネットがつながる環境さえあればどこでも仕事ができます。通勤時間が削減できたり、自分にとって働きやすい環境を選ぶことができたりすることが最大の魅力です。その日の気分や天気に合わせて仕事場を選ぶことができます。
ワークライフバランスを大切にできる
ノマドワーカーのメリットの2つ目は、ワークライフバランスを大切にできることです。ミーティングなどで時間が制限されることもありますが、定時に所定の場所で勤務をしなければならないオフィス勤務と比べると、時間を有効的に使うことができます。結果的にプライベートに費やせる時間を増やせる点はメリットと言えます。
人間関係よりも仕事に集中できる
ノマドワーカーのメリットの3つ目は、人間関係よりも仕事に集中できることです。上司に合わせて仕事をしたり同僚の目を気にしたりする必要がないため、自分のペースで仕事を進めることができます。人間関係にストレスを感じやすい人にとってはストレスの少ない環境で仕事ができ精神衛生上も大きなメリットになります。
デメリット
仕事場を準備しなければならない
ノマドワーカーのデメリットの1つ目は、仕事場を自分で準備しなければならないということです。パソコンなどの必要機材を準備し、インターネット環境が整っている場所を探さなければなりません。カフェやコワーキングスペースを使う場合はその費用を負担する必要があります。
自己管理をしなければならない
ノマドワーカーのデメリットの2つ目は、自己管理をしなければならないということです。心身の健康管理や仕事の進捗管理、納期チェックなどが必要になります。他人から管理されることがないので、ついサボりがちになるというリスクや納期を過ぎてしまうと仕事を失うリスクもあるため、意志が弱い人は注意が必要です。
収入が不安定
ノマドワーカーのデメリットの3つ目は、収入が不安定であることです。会社員としてノマドワーカーで働くのであれば毎月決まった給与をもらえますが、会社員ではなく成果に応じた収入形態の場合は仕事が少ないと収入が減ってしまいます。ノマドワークを始めたばかりの人や得意分野がない人などは、十分な収入が得られないケースもあります。
ノマドワーカーとして働く上での注意点
ノマドワーカーとして働く上で、どのような注意点があるのでしょうか。ここではノマドワーカーとして働く上での注意点について解説します。
セキュリティ上の懸念
ノマドワーカーはカフェやコワーキングスペースなど公共の場で仕事をする機会が多いため、セキュリティリスクが増加します。画面の覗き見やデバイスの盗難による情報漏洩のリスク、Wi-Fiを通じたマルウエア感染や個人情報の窃取などに遭うリスクもあります。セキュリティのリスクを理解したうえで対策をすることが大切です。
クライアントとの稼働時間の違い
クライアントとの稼働時間の違いにも注意しましょう。ノマドワーカーはオフィスの稼働時間にとらわれずに自身の良いタイミングで仕事ができる反面、クライアントの稼働時間と合わずタイムラグが生じる可能性があります。ミーティングの時間をクライアントの稼働時間に合わせることはもちろん、急な連絡にも対応できるようにしておきましょう。
ノマドワーカーへの転身は万全の準備を
今回はノマドワーカーについて解説してきましたが、その概要をご理解いただけたでしょうか。ノマドワーカーになることでオフィスワーカーでは得られないメリットを享受できる一方で、デメリットや注意点もあります。ノマドワーカーに転身を検討中の方や働き方の一つとして会社への導入を検討中の企業担当者の方は、仕事内容や職種がノマドワークにマッチしているかをよく検討して、リスク対策をしてから転身・導入をするようにしましょう。その際はぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
人事労務の知識をさらに深めるなら
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
パワハラの精神的苦痛で労災や損害賠償は請求できる?慰謝料の相場や給付を解説
パワハラによる精神的苦痛は、深刻な精神的および身体的健康被害をもたらす可能性があります。本記事では、パワハラ被害者が利用できる労災請求や損害賠償請求について詳しく解説するとともに、慰謝料の相場や各種給付の内容や、適切な対応策を見出すための情…
詳しくみる改善基準告示とは?運転者の労働時間等の改正ポイントも解説
トラックやバス、タクシーなどの運輸業者は、「改善基準告示」に則ってドライバーを就業させる必要があります。 この記事では改善基準告示の意味や令和6年度に施行される改正のポイントについて解説。業種ごとの労働時間の目安についてもご紹介します。 改…
詳しくみる外国人雇用の際に必要な福利厚生とは?種類・メリットを解説
外国人労働者が安心して長く働ける環境を整えるためには、日本人とは異なるニーズに配慮した福利厚生の導入が欠かせません。 法定福利厚生に加え、住居支援や日本語教育、文化・宗教への配慮をすることで、定着率と生産性の向上が期待できます。 本記事では…
詳しくみる産休はいつまで?期間の計算や伝えるコツ、予定日変更の場合を解説
産休は出産予定日の6週間前(多胎妊娠の場合は14週間前)から、出産日の翌日から8週間まで取得可能です。 本記事では、産休期間の計算方法、双子の場合、予定日より早くまたは遅く出産した場合など、さまざまなケースにおける産休期間を詳しく解説します…
詳しくみるHRBPとは?必要なスキルや導入方法を解説!
企業において人材育成や人材獲得など、人事分野の果たす役割は大きなものとなっています。労働力人口の減少が続く昨今では、人事分野の重要性は、以前より増しているといえるでしょう。 当記事では、HRBPについて解説します。注目される背景や導入方法、…
詳しくみるリファラル採用とは?意味や進め方とデメリット、成功のポイントを解説
リファラル(referral)採用とは、自社の社員から会社に人材を紹介してもらう採用手法です。採用コストを大きく削減できる一方、候補者が採用に至らなかった場合に、紹介者と候補者が気まずい関係になるなど難しい面もあります。 本記事では、リファ…
詳しくみる