- 更新日 : 2024年10月17日
送付状に使える11月の時候の挨拶まとめ 上旬・中旬・下旬それぞれ紹介
ビジネス文書で送付状を作成する際は、時候の挨拶を入れるのがマナーです。時候の挨拶とは季節を表す言葉を使った挨拶のことで、それぞれの季節や月の気候・行事を踏まえた言葉を添えます。実際の季節感を考えながら、適切な挨拶を選びましょう。
本記事では11月に送る送付状に書く時候の挨拶について、例文とともに紹介します。
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目次
送付状(添え状)に記載する時候の挨拶とは
ビジネスで書類を送るときには、送付状を添えるのが一般的です。
送付状の意味や、送付状に記載する時候の挨拶がどのような役割をするのかについて解説します。
送付状(添え状)とは?
送付状(添え状)とは、請求書や契約書、履歴書などの書類を送る際に添える文書です。特にビジネスでは、書類と一緒に送付状を同封するのがビジネスマナーとされています。
送付状には挨拶と書類の概要を伝える役割があり、時候の挨拶を書くとともに一緒に送る書類の内容を記載します。送付状の添付はマナーであると同時に、送付書類が揃っているか確認してもらうために必要です。
送付状が添えられていないと「挨拶や説明もなく書類だけがいきなり送られてきた」という印象を与えます。書類を送付した意図が正確に伝わらない恐れもあるでしょう。そのため、ビジネス文書を送付する際は送付状を添えることが大切です。
送付状の書き方について、詳しくは以下の記事が参考になります。
時候の挨拶の役割
ビジネス文書の送付状には、はじめに時候の挨拶を記載するのが一般的です。時候の挨拶とは、「拝啓」などの頭語に続く書き出しの言葉であり、季節を表す言葉を用いた挨拶文です。それぞれの季節や気候・行事を踏まえた挨拶であり、「〇〇の候」のように簡潔な表現の「漢語調」と、「秋も暮れる頃となりました」のように柔らかい表現の「口語調」があります。
「季節」という共通の話題でコミュニケーションをする目的があり、暑さや寒さなど、季節の移り変わりによる体調の変化を気遣う役割もあります。
11月の送付状への時候の挨拶・季節の挨拶一覧
11月に送る送付状には、11月の季語を使った時候の挨拶を記載します。上旬・中旬・下旬に分かれた挨拶の言葉があるため、送付する時期に合わせて適切な挨拶文を記載しましょう。
時候の挨拶に使う言葉は、基本的に「二十四節気(にじゅうしせっき)」に沿った言葉が使われます。二十四節気とは、1年を春夏秋冬の4つの季節に分け、さらにそれぞれ6つずつに分けたものです。それぞれに、立春や夏至など季節を表す24の季語があります。
11月の時候の挨拶について、各時期ごとに紹介します。
11月上旬の時候の挨拶
10月23日〜11月6日頃までは、秋の終わりを意味する晩秋とされています。11月7日頃は立冬であるため、11月7日前は「晩秋の候」、11月7日以降は「立冬の候」を使うのが一般的です。
ほかにも、次のような挨拶を使います。
- 夜寒の候
- 暮秋の候
口語調の挨拶は、次のとおりです。
- 秋が深まり、夜の寒さが強まってまいりました
- 秋も暮れる頃となりました
- 秋も終わりの頃となりました
11月中旬の時候の挨拶
立冬は21日頃までの期間であり、中旬の挨拶にも使えます。冬が近づき、雨も冷たくなる時期という意味で「冷雨」という言葉を使うのもこの時期です。
- 立冬の候
- 冷雨の候
口語調では、次のような挨拶になります。
- 冷たい雨が降り続く時期となりました
- 暦の上では冬となりました
- 朝夕はめっきり寒くなり、初霜の便りが届く頃となりました
11月下旬の時候の挨拶
11月は空気がかなり冷たくなり、寒さが深まってくる時期です。暦の上では、11月22日頃〜12月6日頃が「初冬」となります。また、冬の初めの時期という意味の「孟冬」も使われます。
- 初冬の候
- 孟冬の候
口語調では、次のような挨拶が使われます。
- 冬の初めの時期となりました
- 冬の訪れを感じる季節となりました
- 吹き来る木枯らしに、冬の到来を実感する今日この頃です
間違いやすい時候の挨拶
時候の挨拶のもとになる二十四節気は中国で生まれた暦のため、実際の季節感とはズレが生じています。二十四節気は季節が1〜2ヶ月早く、11月の時候の挨拶は冬の訪れを表す言葉を使っています。
しかし、日本の11月は冬というにはまだ早く、秋を感じさせる気候の日も多いでしょう。そのため、10月に使う時候の挨拶と間違えることもあり、注意が必要です。
11月の送付状の例文(ケース別)
送付状は、書類ごとに挨拶の文言が異なります。ここでは、請求書・領収書・履歴書について、それぞれ11月に送る時候の挨拶で作成した例文を紹介します。
請求書を送る場合
請求書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。
「立冬の候、貴社ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご愛顧を賜り、心より御礼申し上げます。
早速ではございますが、請求書をお送りいたしますので、ご査収の程よろしくお願い申し上げます。」
領収書を送る場合
領収書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。
「初冬の候、貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。平素は格別のご厚情を賜り、深謝申し上げます。
さて、〇月〇日付けで請求させていただきました「〇〇」の代金につきましてお振込いただき、誠にありがとうございます。
つきましては、領収書を送付させていただきますので、ご査収の程よろしくお願い申し上げます。」
履歴書を送る場合
履歴書に添付する送付状に書く時候の挨拶の例文は、以下のとおりです。
「晩秋の折、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
この度、〇〇に掲載されておりました貴社の求人に応募させていただきたく、履歴書と職務経歴書を送付させていただきました。ご検討の上、ぜひ面接の機会をいただけると幸いです。何卒よろしくお願い申し上げます。」
送付状に時候の挨拶を書く際のポイント
送付状に時候の挨拶を書く際は、できるだけポジティブな言葉を選びましょう。また、定型文をそのまま使うのではなく、相手に合わせた文言を使うことも大切です。
ここでは、送付状に時候の挨拶を書くときのポイントを紹介します。
ネガティブな表現は避ける
送付状は企業の印象を左右するものであり、挨拶文の表現には配慮が必要です。特に時候の挨拶にはネガティブな表現もあるため、注意しなければなりません。
特に11月は冬へと向かう季節で、「寒さ」や「冷たい」といった言葉が入りがちです。例えば「厳しい寒さ」といった表現は、ネガティブな印象を与えます。
できるだけポジティブな言葉を選び、印象を良くするようにしましょう。
送付相手に適切な文言を使用する
時候の挨拶は基本的なパターンはありますが、そのまま定型文を使うと形式的な印象を与えます。気候はその年によって変わり、時候の挨拶の表現が季節感に合わない場合もあるでしょう。
できるだけそのときの季節感や相手との関係性を考え、気持ちが伝わるようなオリジナル感を出すことをおすすめします。日頃から懇意にする取引先であれば、結びの言葉で体調を気遣う言葉を入れるのもよいでしょう。
11月の送付状のテンプレート・ひな形
送付状は、送る文書に応じて、書くべき項目や記載する形式にパターンがあります。マナーに沿った文書を作成するためには、テンプレートの利用がおすすめです。
以下のページから、11月の時候の挨拶が入った送付状のワード形式のテンプレートを無料でダウンロードできます。さまざまなビジネスシーンで利用できるワード形式の送付状ですので、マナーに沿った送付状を作成したい方は、ぜひご活用ください。
11月の送付状には時候の挨拶を忘れないようにしよう
請求書などビジネス文書を送る際には、送付状の添付が必要です。送付状はまず時候の挨拶を書くのが一般的で、移り変わる四季について表現します。時候の挨拶は月ごとに文言が変わり、参考になる定型文があります。
11月の時候の挨拶では、冬に向かって秋が深まる様子を伝えましょう。定型文はありますが、そのときの気候や相手との関係性から、オリジナルな内容にするのもおすすめです。
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