- 更新日 : 2026年1月6日
外貨建て保険で儲かった人はいる?メリットやリスク・注意点を解説
外貨建て保険で「儲かった」という声が聞かれますが、その多くは円安のタイミングが重なった結果です。外貨建て保険は、為替リスクや手数料の仕組みを理解していないと、元本割れを起こし大損する可能性も十分にあります。
この記事では、外貨建て保険で儲かる仕組み、リスクや注意点、利益が出た場合の税金、そして契約を検討すべき人の特徴までわかりやすく解説します。
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そもそも外貨建て保険の仕組みとは?
外貨建て保険は、支払う保険料や受け取る保険金・解約返戻金が外貨(主に米ドルや豪ドル)で運用される保険商品です。円建ての保険と基本的な構造は似ていますが、すべてのお金のやり取りに為替レートが影響する点が最大の特徴です。
外貨建て保険の基本構造
契約者が日本円で保険料を支払うと、保険会社はそれを外貨(米ドルなど)に両替して運用します。この両替時には為替手数料(スプレッド)がかかります。運用によって増えた資産は、保険金や解約返戻金として外貨で支払われますが、それを日本円で受け取る際も為替レートの影響を受けます。
もし契約時より円安になっていれば為替差益を得られますが、円高になっていれば為替差損(元本割れ)が発生する可能性があるのです。
外貨建て保険の主な種類
外貨建て保険にはいくつかの種類がありますが、主に「外貨建て終身保険」「外貨建て個人年金保険」の2つが代表的です。
外貨建て終身保険
一生涯の死亡保障を準備しながら外貨で資産を運用するのが、外貨建て終身保険です。円建ての終身保険より予定利率が高いため、解約返戻金が早く増えることが期待されます。ただし、解約時の為替レート次第で受取額が変動します。
外貨建て個人年金保険
老後資金を外貨で積み立てる保険です。一定期間保険料を払い込み、年金受け取り開始時期になると、積み立てた資産を年金または一時金として外貨で受け取ります。これも受取時の為替レートが重要になります。
外貨建て保険で「儲かった人」と「儲からなかった人」の口コミ
外貨建て保険の評価は、契約時期や解約時期の為替相場によって大きく左右されます。儲かったという声も、損をしたという声も、どちらも実態を反映していると言えるでしょう。
儲かった人の口コミ:円安の恩恵
儲かった人の多くは、円高の時期に契約し、円安の時期に満期を迎えたか解約したケースです。たとえば「1ドル100円のときに契約し、1ドル150円のときに解約したら、為替差益だけで数十万円の利益が出た」といった声がブログやSNSで見られます。
これは、保険の運用成果以上に、為替変動による利益(為替差益)が大きく影響した結果です。とくに2022年以降の急激な円安局面では、それ以前に契約していた保険の評価額が大きく上昇し、利益を確定する(解約する)人が増えました。
損した人の口コミ:円高と早期解約
損をした人の多くは、円安の時期に契約し、円高の時期に解約したケースです。また、為替が有利なタイミングであっても、契約から短期間で解約した場合、高い手数料や解約控除によって元本割れを起こすことがほとんどです。
「円安のときに利率の良さに惹かれて契約したが、急な出費で解約したら円高も重なり、払った保険料より50万円も少なくなった」といった口コミは、為替リスクと早期解約のリスクが同時に発生した典型的な失敗例と言えるでしょう。
外貨建て保険のメリットと魅力は?
外貨建て保険が儲かると言われる背景には、現在の日本の金融情勢と比較した際の、明確な理由が存在します。とくに金利と為替の2点が大きな魅力とされています。
円建て保険より予定利率(金利)が高い
最大のメリットは、円建て保険よりも予定利率が高いことです。予定利率とは、保険会社が契約者から預かった保険料を運用する際に見込む利回りのことで、この利率が高いほど保険料は安く、解約返戻金は増えやすくなります。
2025年現在、日本は低金利政策が続いていますが、アメリカをはじめとする諸外国の金利は日本より高い水準にあります。その金利差を活かして高い利回りが期待できる点が、外貨建て保険が選ばれる第一の理由です。
為替差益(円安)で受取額が増える
保険金や解約返戻金を受け取るタイミングで、契約時よりも円安になっていれば、為替差益を得ることができます。
たとえば、1万ドルの解約返戻金を受け取る場合、1ドル100円なら受取額は100万円ですが、1ドル150円の円安時に受け取れば150万円になります。運用成果に加えて、この為替差益が上乗せされることで儲かったと実感しやすくなるのです。
資産を外貨に分散できる
資産を日本円だけで保有していると、将来的にインフレや円の価値が下落(円安)した場合に、資産全体の価値が目減りしてしまいます。
外貨建て保険を活用し、資産の一部を米ドルなどの外貨で保有することは、通貨を分散させ、日本円だけで持つリスクを軽減する資産防衛の手段となります。保険の保障機能と資産分散を同時に行える点もメリットです。
外貨建て保険のデメリットと大損するリスクとは?
外貨建て保険で大損する可能性は、とくに為替と手数料の2点に潜んでいます。メリットだけを見て契約すると失敗につながりかねません。ここでは、外貨建て保険のデメリットについて解説します。
為替リスク(円高)による元本割れ
最大のデメリットは為替リスクです。保険金や解約返戻金を受け取るタイミングで、契約時よりも円高になっていれば、為替差損が発生します。
たとえば、1ドル150円のときに契約し、保険料を払い込んだとします。その後、1ドル100円の円高のときに解約すると、外貨ベースで資産が増えていたとしても、日本円に換算した時点で払い込んだ総額を下回り、元本割れを起こす可能性があります。
円建てより高い手数料
外貨建て保険は、円建て保険にはない独自の手数料がかかります。このコストを理解していないと利益を圧迫し、結果として儲からなかったということになりがちです。主な手数料は為替手数料と保険関係費用の2つです。
為替手数料(スプレッド)
円を外貨に、外貨を円に交換する際にかかる手数料です。金融機関によりますが、1ドルあたり片道0.5円〜1円程度かかるのが一般的です。往復(円→ドル、ドル→円)で手数料がかかるため、運用成果がこの手数料分を上回らなければ利益は出ません。
保険関係費用(契約初期費用・管理費用など)
保険の契約や維持、運用にかかる費用です。これらも保険金から差し引かれます。
早期解約時の解約控除
契約から一定期間(一般的に10年以内)に解約すると、「解約控除」として解約返戻金から一定額が差し引かれます。これは、保険会社が契約初期にかかったコストを回収するための仕組みです。
とくに契約後数年での解約は、解約控除額が非常に大きくなるため、為替レートに関わらずほぼ確実に元本割れを起こします。外貨建て保険は、短期間での解約を前提とした商品ではないことを理解しなくてはなりません。
市場価格調整(MVA)による影響
一部の外貨建て保険(とくに一時払い商品)には、「市場価格調整(MVA:Market Value Adjustment)」が組み込まれています。これは、解約時の市場金利(主に債券の金利)の変動に応じて、解約返戻金が増減する仕組みです。
具体的には、契約時よりも市場金利が上昇している(債券価格は下落している)タイミングで解約すると、解約返戻金が減額されます。逆に金利が低下していれば増額されます。為替リスクに加えて、金利変動のリスクも負うことになるため注意が必要です。
外貨建て保険で儲かる仕組みと為替の影響とは?
外貨建て保険の損益は、為替レートに大きく左右されます。円安と円高、それぞれの局面でどのような影響が出るのかを具体的に見ていきましょう。
円安のとき:保険料は高く、受取額は増える
円安(例:1ドル100円→130円)の局面では、外貨の価値が上がるため、日本円から見た影響は以下のようになります。
保険料の支払い(平準払い)
毎月100ドルの保険料を支払う場合、1ドル100円なら1万円ですが、1ドル130円なら1万3千円となり、円ベースでの負担が増えます。
保険金・解約返戻金の受け取り
1万ドルの保険金を受け取る場合、1ドル100円なら100万円ですが、1ドル130円なら130万円となり、受取額が増えます(為替差益)。
円高のとき:保険料は安く、受取額は減る
円高(例:1ドル130円→100円)の局面では、外貨の価値が下がるため、影響は逆になります。
保険料の支払い(平準払い)
毎月100ドルの保険料を支払う場合、1ドル130円なら1万3千円ですが、1ドル100円なら1万円となり、円ベースでの負担は減ります。
保険金・解約返戻金の受け取り
1万ドルの保険金を受け取る場合、1ドル130円なら130万円ですが、1ドル100円なら100万円となり、受取額が減ります(為替差損)。
外貨建て保険で大損しないための注意点とは?
外貨建て保険は高いリターンが期待できる一方、リスクも大きい商品です。「儲かる」という話だけを鵜呑みにせず、大損を避けるために以下の5つの点に注意しましょう。
商品の仕組みとリスクを理解する
まず、為替リスク、手数料、解約控除、該当する場合は市場価格調整といった、元本割れの要因となる仕組みやリスクを必ず理解しましょう。
とくに、円建て保険と同じ感覚で「元本が保証されている」「いつでも引き出せる」と誤解していると危険です。自分が許容できるリスクの範囲内にある商品かどうかを、契約前にしっかり見極める必要があります。
長期で保有できる余剰資金で運用を行う
外貨建て保険は、早期解約すると解約控除などで元本割れする可能性が非常に高い商品です。また、為替レートが不利な円高の時期に、無理に解約しなくてはならない事態も避けたいところです。
そのため、当面使う予定のない余剰資金で、最低でも10年以上の長期的な視点で保有することを前提に運用しましょう。生活費や教育費など、使う時期が決まっている資金を充てるべきではありません。
契約・解約のタイミングを意識する
利益を最大化し、損失を最小化するためには、為替レートのタイミングが重要です。理想的なのは、「円高のときに契約(入金)し、円安のときに解約(受け取り)」することです。
とはいえ、為替の底や天井を正確に予測することはプロでも困難です。少なくとも、自分が契約した時よりも円高なのか円安なのかを把握し、不利なタイミングでの解約は避けるよう意識することが大切です。
ドルコスト平均法を活用する(平準払い)
保険料を一度に支払う「一時払い」は、その時点の為替レートに損益が大きく左右されます。もし極端な円安時に高値掴みをしてしまうと、その後の運用が難しくなります。
毎月一定額(円)を支払う「平準払い」であれば、為替レートが変動しても、外貨(ドル)を定期的に買い付ける「ドルコスト平均法」の効果が期待できます。円高のときは多く、円安のときは少なく外貨を買うことになるため、平均購入単価を平準化でき、為替リスクを時間的に分散させることにつながります。
安易な解約や乗り換えはしない
乗り換え(転換)をすると、既存の契約を解約し、新たに契約をし直すこととなるため、初期費用や手数料が再び発生します。契約者にとっては二重のコスト負担となり、多くの場合不利になります。安易な解約や乗り換えは行わず、慎重に判断しましょう。
外貨建て保険で儲かったあとの税金は?
外貨建て保険で利益(為替差益や運用益)が出た場合、その利益には税金がかかります。利益が出たからといってそこで終わりではなく、その後に支払うべき税金の仕組みも理解しておきましょう。
利益(為替差益・運用益)にかかる税金の種類
保険金や解約返戻金を受け取った際、払い込んだ保険料総額を上回る部分(利益)は、課税対象となります。受け取り方によって税金の種類が変わります。
一時金形式で受け取る場合
利益は一時所得として扱われます。一時所得には50万円の特別控除があるため、利益が50万円以下であれば実質的に課税されません。50万円を超えた場合は、超えた額の2分の1が他の所得と合算されて課税されます。
年金形式で受け取る場合
毎年の受取額は雑所得として扱われ、公的年金等以外の雑所得として、他の所得と合算して課税されます。
源泉分離課税となる場合
一時払い個人年金保険などで、契約から5年以内に解約した場合の利益は、源泉分離課税(20.315%)となる場合があるため、注意が必要です。
【注意】受取人によって税金が変わるケースもある
誰が保険料を支払い、誰が保険金を受け取るかによって、かかる税金の種類が変わるため注意しましょう。
契約者(保険料負担者)=受取人 の場合
契約者が受取人である場合は、所得税(一時所得または雑所得)の対象です。
契約者(保険料負担者)≠ 受取人 の場合
たとえば、夫が保険料を支払い、満期保険金を妻が受け取るようなケースでは、夫から妻への贈与とみなされ、贈与税の対象となります。
死亡保険金の場合
契約者(保険料負担者)が亡くなり、遺族が死亡保険金を受け取る場合は、相続税の対象となります。ただし、生命保険の非課税枠(非課税限度額:500万円×法定相続人の数)が適用される場合があるため、確認が必要です。
参考:生命保険契約に係る満期保険金等を受け取ったとき|国税庁
参考:相続税の課税対象になる死亡保険金
外貨建て保険に向いている人・向いていない人の特徴は?
外貨建て保険は、すべての人におすすめできる商品ではありません。メリットとデメリットをふまえ、自分の資産状況や目的に合っているかを判断する必要があります。
外貨建て保険が向いている人の特徴
以下のような特徴を持つ人は、外貨建て保険の活用を検討してもよいでしょう。
- すでに円建ての資産(預金や保険)を十分に持っている人
- 資産の一部を外貨で持ち、通貨を分散させたい人
- 10年以上にわたり使う予定のない余剰資金がある人
- 為替リスクや手数料の仕組みを理解し、元本割れの可能性を許容できる人
外貨建て保険が向いていない人の特徴
以下のような特徴を持つ人は、外貨建て保険の契約は避けたほうがよいでしょう。
- 元本割れのリスクを一切負いたくない人
- 商品の仕組みやリスクを理解するのが難しい、または面倒だと感じる人
- 手元の資金が少なく、余剰資金がない人
- 近い将来(5年〜10年以内)に使う予定のある資金(教育費や住宅購入資金など)を準備したい人
- 円建ての保険や預金がまったくない人
外貨建て保険はリスク理解が必須
外貨建て保険は、円安のタイミングが合えば「儲かった」という結果を得られる可能性がある商品です。しかし、その一方で、為替リスクや高い手数料、早期解約による元本割れで大損するリスクも内包しています。
「儲かる」というメリットだけに注目するのではなく、デメリットやリスクを深く理解し、ご自身の資産状況や目的に本当に合っているか、長期的な視点で慎重に判断することが重要といえます。
マネーフォワード クラウド確定申告の導入事例
データ連携機能を使って、銀行やクレジットカードの明細データを自動で取り込むようになってからは、会計ソフトへの入力作業が減ったので、作業時間は1/10くらいになりましたね。
ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
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