• 更新日 : 2026年8月10日

【テンプレ付き】フローチャートはワードとエクセルどちらが良い?選び方と作り方を解説

Pointフローチャートはワードとエクセルどっちが良い?

完成後の使い方で選ぶと迷いません。主な判断材料は次のとおりです。

  • 紙に印刷して配る書類にはWordが向く
  • フロー図だけを共有するならExcelが扱いやすい
  • 図形をよく描き直すならPowerPointも選べる

用途がはっきりしないまま作り始めると、後から作り直す手間が増えます。まず完成後の用途を決めておくと安心です。

フローチャートをワードとエクセルどっちで作るか、バックオフィスでよく迷う場面です。判断の分かれ目は、完成後にどう使うかにあります。印刷して配るならWord、画面で共有するならExcelが向くことが多く、どちらも合わなければPowerPointも選べます。本記事では両ツールの特性を比べ、用途別の選び方と作り直しを防ぐコツを整理します。

フローチャートはワードとエクセルで何が違う?

フローチャートをワードとエクセルのどちらで作るかは、完成後の使い方で決まります。印刷して配るならWord(ワード)、画面で共有するならExcel(エクセル)が向くことが多いでしょう。

両ツールの特性を項目別に比べると、以下のとおりです。

比較項目 Word(ワード) Excel(エクセル)
レイアウト自由度 テキスト主体のページ内に図を配置。自由度はやや低め セル単位で配置でき、方眼紙のように図形を整列しやすい
印刷のしやすさ A4用紙に収まりやすく安定しやすい 印刷範囲の設定が必要で、ズレが起きやすい
図形の配置精度 テキストの折り返しで図が動きやすい グリッド線に吸着させれば安定しやすい
テキストとの混在 文章中に図を埋め込みやすい テキスト主体の文書には向きにくい
共有・共同編集 Microsoft 365で共同編集できる Microsoft 365で共同編集できる
向いている用途 報告書・マニュアルへの挿入 フロー図単体の作成・画面共有

報告書やマニュアルの中にフローチャートを組み込みたいのか、フロー図単体で管理・配布したいのかが分かれ目です。どちらにも当てはまらない場合は、後述するPowerPoint(パワポ)も選択肢に入ります。

ここからは、それぞれのツールが力を発揮する場面を見ていきましょう。

フローチャートにワードが向くケースは?

ワードが向くのは、文章主体の書類にフローチャートを挿入する場面です。業務マニュアルや社内規定集など、テキストと図を1つのファイルにまとめたいときに適しています。

印刷レイアウトが安定しやすい

ワードは用紙サイズに合わせてページを組むため、印刷時に図が切れるトラブルが起きにくいツールです。

フローチャートを挿入しても、余白や改ページの位置が自動で調整されます。例えば経理部門で経費精算フローを紙で配布する場合、ワードなら文章と図の配置を画面で確かめながら、そのまま印刷に回せます。エクセルだと印刷範囲の設定で試行錯誤しがちです。

テキストと図の混在に強い

ワードの強みは、文章の流れの中に図を自然に差し込める点にあります。

「手順1の説明文→フローチャート→手順2の説明文」のように、テキストと図を交互に置くレイアウトはワードの得意分野です。ただし図形の配置方法(「行内」「前面」「背面」など)を誤ると、テキスト編集時に図形がずれることがあります。挿入時に「行内」または「上下」に設定しておくと、文章を直したときの図崩れを防ぎやすくなるでしょう。

フローチャートにエクセルが向くケースは?

エクセルが向くのは、フローチャート単体を画面上で閲覧・共有する場面です。セルの枠線を方眼紙のように使えるため、図形の配置が安定しやすい強みもあります。

方眼紙状のセルで整列しやすい

エクセルはセルの境界線に図形を吸着させられるため、図形を等間隔に並べやすいツールです。

各図形をセルの境界に合わせれば、ガイドライン代わりになり、目視で揃える手間が省けるでしょう。例えば列幅と行の高さをともに18ピクセル程度にそろえると、正方形のマス目が並ぶ「方眼紙エクセル」になります。この状態で描くと、判断分岐のひし形や処理の四角形がきれいに整列し、見た目が整いやすくなります。

フロー単体の運用・共有に便利

文章を添えずフローチャートだけを共有するなら、シート単位で管理できるエクセルが扱いやすいでしょう。

シートごとに別の業務フローを管理すれば、1ファイルで複数のフローチャートをまとめられます。ただし報告書やマニュアルへ組み込みたい場合は工夫が要ります。フローチャート部分を選択して「図としてコピー」し、ワードに画像として貼り付けると、ワード上で図形がずれる心配がなくなります。

フローチャート作成に実はパワポが最適?

ワードでもエクセルでもしっくりこない場合、PowerPoint(パワポ)が有力なフローチャート作成ツールになります。図形の配置とコネクタ(接続線)の挙動が安定しており、作図との相性がよいためです。

図形のズレや印刷の問題を回避できる

パワポはスライドを固定サイズのキャンバスとして扱えるため、図形のズレや印刷範囲の悩みが起きにくいツールです。

文章を編集するたびに図がずれることも、印刷範囲で悩むこともありません。さらにパワポのコネクタは図形の接続点に結びつくため、図形を動かしても接続線が自動で追従し、修正のたびに線を引き直す手間がかかりません。

Officeツール間でコピー貼り付けしやすい

パワポで作ったフローチャートは、ワードやエクセルへ「図として貼り付け」するだけで再利用できます。

つまり「作成はパワポ、配布はワード」という使い分けができます。原本はパワポで管理し、マニュアルや報告書にはワードへ画像として組み込む運用にすれば、修正時はパワポの原本を直して貼り直すだけで済みます。

なお、VisioやLucidchart、draw.ioといった専用ツールもありますが、Office環境だけで完結させたい場合はワード・エクセル・パワポで十分に対応できます。

用途から選ぶ目安は、次のとおりです。

  • 書類に図を埋め込みたい → Word
  • フロー図だけを管理・共有したい → Excel
  • 図形の修正や他資料への流用が多い → PowerPoint
判断基準 向いているツール
報告書やマニュアルの中に図を埋め込みたい Word(テキストと図の混在が得意)
フロー図単体を画面上で管理・共有したい Excel(シート管理が便利)
図形のズレや接続線のストレスを減らしたい PowerPoint(コネクタが安定)
作成後にほかのOffice文書へ流用したい PowerPoint(図として貼り付けが容易)

フローチャートをワードやエクセルで修正しやすくするには?

修正しやすさを保つには、クラウド保存による共同編集と、ファイル管理ルールの整備が要になります。作成時の手軽さだけでなく、誰でも直せる状態を保てるかを選定基準に入れておくと、長期の運用コストを抑えられるでしょう。

属人化を防ぐファイル管理のコツ

属人化を防ぐには、ファイル名や図形の扱いに一定のルールを設けておくことが大切です。

バックオフィスでありがちなのが、前任者が作ったエクセルのフローチャートが複雑すぎて誰も触れない状況です。図形がグループ化されていなかったり、接続線が図形に結合されていなかったりすると、直すたびにレイアウトが崩れやすくなります。次のルールをチーム内で共有しておくとよいでしょう。

  • ファイル名に最終更新日と担当者名を含める(例:経費精算フロー_20260713_鈴木)
  • 図形は必ずグループ化し、接続線は図形の接続点に結合させる
  • 原本ファイルと配布用ファイル(PDF等)を分けて保存する
  • 凡例(図形の色や形の意味)をシート上にメモしておく

共同編集機能の活用で更新が楽になる

Microsoft 365の共同編集機能を使うと、複数の担当者がクラウド上で同時にフローチャートを直せます。

OneDriveやSharePointにファイルを保存すれば、リアルタイムで修正でき、変更履歴も自動で残ります。例えば総務部と経理部が入社手続きフローを共同管理する場合、一方が前半、もう一方が後半を同時に更新するといった運用も可能です。

さらにSharePointやOneDriveには「バージョン履歴」機能があり、誤って図形を削除しても、ファイルを右クリックして過去のバージョンに戻せます。修正の失敗を恐れずに更新できるため、担当者が変わっても運用を続けやすいでしょう。よく使うフローチャートは、空の図形と接続線をあらかじめ配置したテンプレートファイルとして保存しておくと、新規作成のたびにゼロから組む必要がなくなります。

Google Workspace(Googleスプレッドシートやスライド)でも、同様の共同編集が行えます。社内で使っているツールに合わせて選ぶのが現実的です。

エクセルでフローチャートを作るコツは?

エクセルでフローチャートを作るコツは、作図前の設定にあります。「枠線に合わせる」設定とコネクタの使い方を押さえておくと、図形のズレや線のつなぎ直しといったストレスを減らせます。

枠線に合わせる設定で配置が安定する

エクセルで図形を思いどおりに置くには、「枠線に合わせる(スナップ)」設定をオンにしておくのが基本です。

手順は以下のとおりです。

  1. 「ページレイアウト」タブ(または「図形の書式」タブ)を開く
  2. 「配置」→「枠線に合わせる」をクリックしてオンにする
  3. 列幅と行の高さをそろえて方眼紙状にする(列幅2.0、行の高さ15ポイント程度が目安)

この設定をオンにすると、図形をドラッグしたときにセルの境界線へ自動で吸着します。四角形やひし形の大きさもセル単位でそろうため、手動で微調整する時間を減らせるでしょう。

接続線の正しい使い方で修正が楽になる

図形同士をつなぐ線は、「直線」ではなく「コネクタ(接続線)」を使うのが基本です。

直線はただの線のため、図形を移動すると線だけが取り残されます。一方コネクタは図形の接続点に結合されるため、図形を動かしても線が自動で追従します。コネクタを正しく接続する手順は以下のとおりです。

  1. 「挿入」タブ→「図形」から「カギ線コネクタ」または「カギ線矢印コネクタ」を選ぶ
  2. 始点の図形にカーソルを合わせ、接続点(グレーの丸印)が表示されたらドラッグを始める
  3. 終点の図形の接続点までドラッグして離す

接続点が黄色い丸に変われば、図形とコネクタが正しく結合された証拠です。あとから図形の位置を変えても線が追従するため、レイアウト修正の手間が軽減されます。コネクタの経路が意図せず曲がる場合は、図形の接続点を選び直すか、お使いのバージョンでの動作を確認するとよいでしょう。

項目 推奨設定・操作
グリッド設定 列の幅1cm、行の高さ1cmで方眼紙化
スナップ機能 「枠線に合わせる」をオンにする
接続線 直線ではなくカギ線コネクタを使う
図形の管理 関連する図形はグループ化しておく
印刷対策 「改ページプレビュー」で印刷範囲を事前に確認する

フローチャート作成でよくある質問

フローチャート作成でよく寄せられる疑問を、Q&A形式でまとめました。

Q. エクセルのSmartArtでフローチャートは作れますか?

A. 作れます。SmartArtの「手順」や「循環」レイアウトを使うと、簡単な流れ図を短時間で作成できます。ただし複雑な分岐や自由な配置には向かないため、細かく作り込むなら図形とコネクタを組み合わせる方法が扱いやすいでしょう。

Q. 無料でフローチャートを作れるツールはありますか?

A. draw.io(diagrams.net)やGoogleスプレッドシートの図形描画などが無料で使えます。専用ツールとしてはVisioやLucidchartも知られていますが、Office環境だけで完結させたい場合はワード・エクセル・パワポで十分に対応できます。

Q. 作ったフローチャートを後から編集しやすくするには?

A. 図形をグループ化し、接続線はコネクタで結んでおくと、レイアウトが崩れにくくなります。原本ファイルと配布用ファイルを分けておくと、修正時の混乱も避けられるでしょう。

Q. フローチャート作成ツールはどれを選べばよいですか?

A. 完成後の使い方が選び方の基準です。書類に埋め込むならWord、フロー図単体ならExcel、修正が多いならPowerPointが向いています。

フローチャートは運用方法とメンテナンスを整理して制作ツールを決めよう

フローチャートをワードとエクセルどっちで作るかは、完成後の使い方で判断できます。印刷して配るならWord、画面共有が中心ならExcelが向き、図形の修正が多い場合はPowerPointも有力な選択肢です。

ツールを決める前に、運用方法とメンテナンス体制を整理しておくと、後から作り直す手間を省けるでしょう。まずは自社のフローチャートの主な用途(印刷配布か画面共有か)を洗い出し、そのうえでツールを選んでみてください。

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