• 更新日 : 2026年2月10日

贈与税申告書の書き方をわかりやすく解説【見本つき】

財産の贈与を受けた場合には、原則として贈与税が課税されます。ただし、基礎控除(年110万円)や非課税特例の適用により、税額が生じない場合もあります。贈与税は、直系尊属(父母・祖父母)からの贈与かどうかによって税率が異なり、税額が変動します。

贈与税の申告と納付を行うのは受贈者であり、その際に提出する書類は、適用する税率や特例の内容によって異なります。ここでは主となる「第一表」「第二表」および、住宅取得資金の非課税特例を利用する場合に提出が必要となる「第一表の二(住宅取得資金の計算明細書)」の3種類の申告書と提出方法、書き方について解説します。

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贈与税申告書の種類

主となる贈与税の申告書は以下の3種類です。

  1. 第一表(兼贈与税の額の計算明細書)
  2. 第一表の二(住宅取得等資金の非課税の計算明細書)
  3. 第二表(相続時精算課税の計算明細書)

暦年課税の申告をする場合は、第一表のみを使用します。相続時精算課税を申告する(暦年課税と相続時精算課税どちらも申告する場合を含む)場合は第一表と第二表の提出が必要です。

住宅取得等資金贈与と暦年課税を同時に申告する場合は第一表と第一表の二、住宅取得等資金贈与と相続時精算課税贈与の申告をする場合は、第一表・第一表の二・第二表の3種類すべてを提出しなくてはなりません。なお、いずれのケースでも第一表は必ず提出が必要となります。

申告の内容使用する申告書
暦年課税のみを申告する人第一表
相続時精算課税のみを申告する人第一表と第二表
暦年課税と相続時精算課税の両方を申告する人第一表と第二表
「住宅取得等資金の非課税」と暦年課税を申告する人第一表と第一表の二
「住宅取得等資金の非課税」と相続時精算課税を申告する人第一表と第一表の二と第二表

このほか初めて相続時精算課税で申告をする場合は別途「相続時精算課税選択届出書」の提出が必要となり、一度提出すると翌年以降は提出不要です。また、住宅取得等資金贈与の特例を利用する場合は、契約書や登記事項証明書など各種証明書の提出が必要になるなど、適宜添付書類が加わります。

暦年課税・相続時精算課税の違いなどについて詳しく知りたい方は、次の記事をご参照ください。

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贈与税申告書の書き方・記載例

以下では3種類の贈与税の申告書の書き方を1つずつ解説します。

暦年課税に必要な申告書の書き方(第一表)

こちらが申告書第一表です。

贈与税_申告書第一表

引用:令和7年分贈与税の申告書等の様式一覧|国税庁

税務署長の欄には受贈者の住所の所轄税務署名を記入します。提出年月日は現在の日付になりますが、「令和□□年分」の□□には贈与を受けた年(申告年の前年)の数字が入る点に注意しましょう。

贈与税申告書 税務署長 提出年月日

続柄の欄には申告する人(受贈者)から見た贈与者の続柄を記入します。続柄記入欄は第一表の他の部分や、他の申告書にもありますが、考え方は同じです。

贈与税申告書 贈与者の住所・氏名(フリガナ)・申告者との続柄・生年月日

□には対応する番号を、※5を選んだ場合に記入します。

贈与税申告書 「種類」「細目」「利用区分・銘柄等」

「種類」「細目」「利用区分・銘柄等」の欄には各財産の種類と細目に応じた利用区分・銘柄等を記入します。

どのような財産がどのように分類されているかは国税庁が公表している「令和7年分贈与税の申告のしかた|国税庁」を参照してください。

「所在場所等」は各財産の所在場所等を記入します。財産によって所在場所の定義が変わるため、注意が必要です(生命保険金は支払い保険会社の所在地及び名称、船舶・自動車は登録期間の名称及び登録番号など)。

「数量」には面積や株数を、「単価」には財産の1単位当たりの価額を記入します。「固定資産税評価額」には、土地や家屋の固定資産税評価額を記入します。「倍数」は固定資産税評価額に掛ける一定の倍率を記入する欄です。

「財産を取得した年月日」には、贈与を受けた年月日を記入します。「財産の価額」には、贈与を受けた財産の価額を記入します。

贈与を受けた財産についての情報を記載後、申告書の指示に従って合計欄に必要事項を記入します。

相続時精算課税に必要な申告書の書き方(第二表)

贈与税_申告書第二表

引用:令和7年分贈与税の申告書等の様式一覧|国税庁

申告書第二表の内容は、構成や記載方法が申告書第一表の二とほとんど同じです。なお、第二表は必ず第一表とあわせて提出します。

贈与税申告書 過去の年分の申告において控除した特別控除額の合計額

「過去の年分の申告において控除した特別控除額の合計額」の「特別控除額」とは、相続時精算課税における贈与税の特別控除額を指します。

住宅取得等資金の非課税に必要な申告書の書き方(申告書第一表の二)

贈与税申告書 第一表の二

引用:令和7年分贈与税の申告書等の様式一覧|国税庁

続いて、申告書第一表の二の書き方を見ていきましょう。

ここには、贈与を受けた住宅取得等資金の取得年月日、金額を記載します。

贈与税申告書 住宅取得資金を取得した年月日

「住宅資金非課税限度額」には住宅取得等資金贈与制度で定められている新築や取得、増改築等を行った家屋の種類と契約締結日に応じた限度額を記入します。

贈与税申告書 住宅資金非課税限度額

「38のうち非課税の適用を受ける金額」「39のうち非課税の適用を受ける金額」には非課税限度額を超えないように住宅取得等資金の非課税金額を記入します。

非課税の適用を受ける金額

記入欄が2つあるのは、贈与者が2人以上いる場合があるからです。その場合、非課税の適用を受ける金額の合計が非課税限度額を超えないように記入します。なお、住宅取得等資金の非課税制度を利用する場合でも、申告書の提出は必要です。また3人以上いる場合は複数枚の申告書の作成が必要です。

「38のうち課税価格に算入される金額」「39のうち課税価格に算入される金額」は住宅取得等資金の合計から非課税金額分を差し引いた金額を記入する欄です。

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贈与税申告書の入手方法

贈与税申告書は、税務署の窓口もしくは国税庁のホームページから該当する年分の様式をダウンロードで入手できます。

また、e-Taxによる電子申告の場合は、申告書用紙を入手する必要はありませんが、事前に利用者識別番号等の準備が必要です。

贈与税申告書の提出方法・期限

贈与税の申告書は受贈者の住所地の所轄税務署に提出します。

直接窓口へ提出する以外にも時間外収受箱への投函や郵便・信書便による送付のほか、e-Taxによる電子申告でも提出できます。提出期間は毎年2月1日から3月15日です(3月15日が土日・祝日などの閉庁日の場合は、翌開庁日が期限となります)。

期間中は税務署で相談窓口も開設されるため、わからないことがあれば質問することもできますが、混雑するため事前予約が必要な場合があります。

贈与税申告書の種類を間違えないよう注意しましょう

贈与税の申告には3種類の贈与税の申告書のほかにも、申告内容によって各種添付書類が必要となります。

まずするべきことは、自分がどの書類を提出しなくてはならないかを確認することです。そのうえで各書類の書き方を理解し、記載誤りや提出漏れのないように注意しましょう。

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