- 更新日 : 2025年5月30日
請求書の内訳の書き方は?請求明細書を発行するケースも解説
請求書とは、取引先へ商品やサービスを提供したあと、代金の支払いを請求するために作成する書類です。請求内容の確認にはそれぞれ商品やサービス名、単価などを内訳で明確にする必要があり、項目が多い場合は請求明細書を別に発行することもあります。
本記事では請求書の内訳の書き方や、請求明細書を発行する場合について紹介します。
目次
請求書の内訳はどのように記載する?
請求書は商品やサービスを提供した取引先へ、代金の支払いを請求するために発行する書類です。請求内容を正しく確認するため、取引の内容は明確にする必要があります。
以下の例のように、個別に単価の決まっている場合は商品名・数量・金額など記載事項を一行に記載します。いくつかの項目がセット料金となっている場合には、セット料金を記載した行の下に、セットに含まれている内容を内訳として記載してください。ただし、セット内容に記載する商品のそれぞれの単価を記載する必要はありません。
商品名 | 数量 | 単価 | 金額 |
---|---|---|---|
取材・撮影費 | 1 | 50,000円 | 50,000円 |
Webサイト制作費 | 1 | 200,000円 | 200,000円 |
(内訳) | |||
デザイン費 | |||
コーディング費 |
以下のリンクより請求書のテンプレートを無料でダウンロードできるので、ぜひご活用ください。
請求書に内訳を記載する際のポイント
請求書の書き方に正式なルールはありません。内訳はなく合計金額が記載されているだけの請求書でも、取引があったことを証明する書類となります。
しかし、実際の取引では請求書に内訳を記載するケースが一般的です。内訳を記載する目的は、取引に関わる請求する側、請求される側双方の認識にずれがないようにするためです。そのため内訳は誰が見てもわかるよう、明確でなければなりません。
ここでは、請求書に内訳を記載する際、押さえておきたいポイントを紹介します。
内容を明確にする
請求書に内訳を書くのは、請求の内容を明らかにする目的があります。合計金額だけ書かれていても、どのような取引で発生した金額なのかわかりません。
内訳を記載することで、どのような商品・サービスに対する請求であるのか、ひと目でわかるようになります。取引者間で請求に関する認識を合わせられるので、トラブルを回避できます。
取引内容を正確に記載する
請求書は取引内容を証明する書類であり、そのためには内容が正確でなければなりません。
正確性を担保するためにも、内訳の記載が必要になります。
通常とは異なる対応があった場合は、備考欄に書くなどの工夫も大切です。時間が経過して担当者が変わったあとに確認が必要になった場合にも、請求書を見ただけで取引内容がすぐにわかるようにしておけば適切に処理できます。確認のために問い合わせをする手間も、減らせるでしょう。
請求明細書を作成するのはどのような場合?
一般的に請求書で取引の内容がわかる場合には、請求明細書を別に作る必要はありません。しかし、記載項目が多いケースなどは詳細がわかりにくくなるため、別に請求明細書を作って取引内容を明確にすることもあります。
ここでは、請求明細書の概要や、いつ作成するのかなどを簡単に説明します。
請求書と請求明細書の違い
請求明細書とは、請求内容に関する細かい内訳が記載された書類のことです。これに対し、請求書には明細の記載がありません。消費税を含んだ請求の合計額が記載され、請求内容が把握できる形式であれば請求書として成立します。
また、特に取引先から要望がなければ、請求明細書を作成せず請求書のみを発行しても問題ありません。
請求明細書を作成するケース
記載項目が多くて内容がわかりにくい場合は、請求明細書を別に作成する場合があります。例えば、請求書に一定期間の内容がまとまって記載されていたり、包括的な内容になっていたりするケースです。
あとから請求の内容を調べた場合、どのような取引だったのかよくわからなくなりそうなものは、請求明細書を作成するとよいでしょう。
請求書と一緒に渡す
請求明細書を作成するときは、請求書と一緒に渡すことが大切なポイントです。一緒に送ることで取引先が請求内容の確認をスムーズに行えます。
また、別々に届いた場合、別の請求と勘違いして支払いを二重計上するといったミスが起こるかもしれません。同時に送ることで、そのような間違いを防ぐ目的もあります。
請求書の内訳は明確・正確であることが大切
請求書の内訳は、必ず記載しなければいけないものではありません。内訳のない請求書でも取引を証明する書類になります。しかし、請求内容を明確にして取引内容について双方の認識を一致させるためにも、内訳を正確に記載するとよいでしょう。
請求書に内訳を記載することは、トラブルを防ぐだけでなく請求の作業を円滑にするメリットもあります。また、あとから取引内容を確認する際にも役立ちます。内訳を書く場合は、商品・サービスの数量や個数などを正確に記載するようにしましょう。
よくある質問
請求書の内訳には何を記載する?
提供した商品・サービスの数量、単価など詳細な情報を記載します。詳しくはこちらをご覧ください。
請求書に内訳を記載する際のポイントは?
どのような商品・サービスに対する請求書であるのかを明確にすることで、請求する側・請求される側の双方の認識を一致させます。詳しくはこちらをご覧ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
郵便料金に消費税は発生する?仕訳やインボイス対応についても解説
郵便料金は、その内容などによって消費税の取り扱いが異なることがあります。例えば、郵便切手は原則として購入時には非課税です。この記事では、郵便料金と消費税の関係や、消費税が非課税になる場合と課税になる場合、インボイスとの関係について解説します…
詳しくみる請求書には消費税も記載すべき!インボイス制度にはどう対応する?
取引先に対して発行する請求書には、正しい消費税額の記載が求められます。この記事では、なぜ消費税を請求書に記載する必要があるのか、消費税法上で定められた請求書への記載項目、税込表示と税抜表示の選択基準など、請求書における消費税の記載について解…
詳しくみる副業の請求書テンプレートと書き方のポイントを紹介!
副業の請求書は、企業に所属しながらも副業を許可されている正社員・契約社員や、フリーランスなど、本業以外で仕事を行う人々が使用します。副業で提供したサービスや商品に対する対価を正式に請求する際にこの請求書を作成します。タイミングとしては、プロ…
詳しくみる請求書を送信する際のファイル名は?電子帳簿保存法の検索要件も解説
請求書は郵便やファックスでも送付できますが、PDFとして作成してからメールに添付して送付することもできます。請求書をPDFとしてメールに添付する場合、PDFのファイル名はどのような付け方が望ましいのか、具体例を挙げて解説します。また、電子帳…
詳しくみる請求書を再発行してもらう際の法的リスク3選
請求書を再発行する要因には、入金を催促する側(発行する側)からのミスによるものや、代金を支払う側(発行してもらう側)から依頼するものなどが挙げられます。 今回は請求書を、代金を支払う側(発行してもらう側)から再発行を依頼したときに、生じるこ…
詳しくみる委託販売の請求書の書き方・委託販売精算書のテンプレート
委託販売とは、商品の所有権を持つ事業者(委託販売者)が、別の事業者(受託販売者)に商品の販売を委託するビジネスモデルです。受託販売者は売上を委託販売者に報告し、販売を代行した手数料(販売手数料)を委託販売者から受け取ります。 メーカーや商社…
詳しくみる