- 更新日 : 2026年1月5日
YouTubeの切り抜き動画は儲からない?収益化のハードルと稼ぐための条件
YouTubeの切り抜き動画について、もう儲からない、オワコンという話を耳にしたことがあるかもしれません。かつては「切り抜きバブル」と呼ばれる時期もありましたが、現在はYouTube側の収益化ポリシー厳格化や元動画の投稿者との権利関係、そして「ショート動画」への移行による収益性の変化などにより、状況は一変しています。
この記事では、YouTubeの切り抜き動画がなぜ「儲からない」思われるのか、その理由と、今の時代でも収益化を目指すための条件について解説します。
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YouTubeの切り抜き動画は本当に儲からない?
切り抜き動画が儲からないと言われる背景には、単なる競争だけでなく、収益構造そのものの変化が大きく関係しています。主な5つのハードルを見ていきましょう。
1. 収益化ポリシーの厳格化(再利用されたコンテンツ)
YouTubeは「再利用されたコンテンツ」に対する収益化を年々厳しく制限しています。切り抜き動画は元となる動画に依存しているため、YouTube側から独自性が低いと判断されると、たとえ再生数が数百万回あっても収益化が認められません。
2. ショート動画主体による単価の低さ
現在、切り抜き動画の再生数は「YouTubeショート」によっても稼ぎ出されています。しかし、ショート動画の収益性は通常の動画に比べて極めて低く、1再生あたり0.01円以下になることも珍しくありません。再生数は多いが、収益額は少ないという現象が起きています。
3. 収益配分(折半)による利益減
公認された切り抜きでは、元動画のクリエイター(または事務所)と収益を折半(50:50など)する契約を結びます。例えば10万円の広告収益があっても、手元に残るのは5万円。そこから編集ソフト代や経費を引くと、作業時間に見合わない時給になるケースもあります。
4. 市場の飽和と競争激化
YouTube上には膨大な数の切り抜きチャンネルが存在し、市場は飽和状態です。人気の配信者には数百人の切り抜き師が群がっており、その中で新規参入者が注目を集めるのは容易ではありません。
5. 著作権とチャンネル削除リスク
根本的な問題として、元動画クリエイターからの許可が必須です。無許可での運営は論外ですが、許可を得ていてもYouTube側のAI誤判定などで突然収益化が停止(BAN)されるリスクと常に隣り合わせです。
YouTubeの切り抜きが収益化の審査に通らないのはなぜ?
運営者が収益化の申請をしても通らない、あるいは承認後に停止されるケースには、理由があります。特にYouTube側が定める「再利用されたコンテンツ」の基準と、元動画の投稿者が持つ「著作権」の問題があります。
意味のある付加価値が必須
YouTubeが定める「再利用されたコンテンツ」とは、独自の解説や教育的な価値といった「意味のある付加価値」を加えずに他者のコンテンツを再利用している状態を指します。
単に元動画の面白い部分をカットしてつなぎ合わせただけの動画は、この「再利用されたコンテンツ」とみなされやすく、収益化の審査に通らない典型的な例です。YouTubeは、プラットフォームに独自性のある新しい価値をもたらすコンテンツを求めているため、切り抜きチャンネル運営者が他者のコンテンツに依存しすぎる動画は、ポリシー違反と判断されるリスクが高まります。
元動画の投稿者に許可を得ていない
大前提として、切り抜きチャンネル運営者は、元となる動画のクリエイターや所属事務所から、切り抜き動画の作成および公開に関する明確な許可を得ていなければなりません。
切り抜きチャンネル運営者が無許可で切り抜きを行うことは著作権侵害にあたります。これはYouTubeの規約違反である以前に、法的な問題です。たとえ運営者が収益化の基準(登録者1,000人・過去365日間の総再生時間4,000時間)をクリアしても、無許可のコンテンツで収益化申請を行えば、運営者は審査で拒否されるか、著作権者からの申し立てによって動画削除やチャンネル停止の措置を受けることになります。
クリエイターの許可があってもNGな場合も
重要なのは、「元動画の配信者から許可を得ているか」と「YouTubeのAIが独自のコンテンツと認めるか」は別問題だということです。たとえ契約書を交わしていても、YouTubeのシステムが「コピーコンテンツ(付加価値が低い)」と判断すれば、収益化は容赦なく停止されます。
YouTubeの切り抜きの収益はどのくらい?
YouTube切り抜きは「儲からない」と言われる一方で、トップ層は稼いでいるのも事実です。リアルな収益イメージを見てみましょう。
収益の目安(1再生あたりの単価)
- 通常の動画(横長):0.1円~0.3円程度(ジャンル・動画の長さによる)
- ショート動画(縦長):0.003円~0.01円程度
10万回再生された場合の手取り額(例)
もし、YouTubeの切り抜き動画が「10万回」再生されたとします。収益配分が50%の場合のシミュレーションは以下の通りです。
| YouTubeの動画タイプ | 広告収益(想定) | 折半後の手取り(50%) |
|---|---|---|
| 通常動画 (8分以上でミッドロール広告が入る場合など) | 約10,000円~30,000円 | 約5,000円~15,000円 |
| ショート | 約300円~1,000円 | 約150円~500円 |
このように、ショート動画で10万回再生されても、手元に残るのは数百円というケースも現実にあります。これが「切り抜きは労働集約型で儲からない」と言われる数字の根拠です。
Vtuberの切り抜きは儲かる?
切り抜きの中でも、特に「Vtuber(バーチャルYouTuber)」のジャンルは活発であり、儲かる可能性が比較的高いと言われることがあります。
Vtuber切り抜きの特徴
Vtuberのファンコミュニティは熱量が高く、関連コンテンツへの需要が大きいのが特徴です。また、Vtuberの配信は数時間に及ぶ長時間生配信(アーカイブ)が主体であることが多く、視聴者がすべての配信を追うのは困難です。
そのため、見どころを短くまとめた切り抜き動画には高いニーズがあります。ファンにとっては効率的に配信内容を把握でき、また切り抜き動画がきっかけで新しいファンが生まれることもあるため、元クリエイター(Vtuber)側にもメリットがあります。
許可やルールが明確なケースが多い
多くのVtuber事務所(例:ホロライブ、にじさんじなど)や個人のVtuberは、二次創作や切り抜き動画に関するガイドラインを公式に発表しています。
このガイドラインには、使用可能なコンテンツの範囲、禁止事項、そして収益化に関するルール(収益分配の有無や方法)が明記されていることがほとんどです。
ルールが明確であるため、切り抜きチャンネル運営者は、そのガイドラインを遵守することで、著作権侵害のリスクを回避し、公式に認められた形で活動しやすくなります。
ただし、人気Vtuberの切り抜きはレッドオーシャンです。運営者が他のチャンネルと差別化できる編集技術や企画力がなければ、やはり「儲ける」のは難しいでしょう。
YouTubeの切り抜き動画で収益を出す方法は?
今から参入してYouTubeの切り抜き動画で収益化を成功させるには、以下の条件をクリアし、再利用されたコンテンツポリシーをクリアしましょう。
1. 必ず元のクリエイターから許可を得る
無許可でYouTubeの切り抜き動画を運営することは、収益化できないだけでなく、著作権者からの申し立てによる動画削除やチャンネル停止のリスクを常に抱えることになります。
クリエイター側が切り抜きを公に許可していない場合は、運営者は個別に連絡を取り、正式な許諾を得る必要があります。許可が得られない場合は、そのクリエイターの切り抜きは諦めましょう。
2. 高い付加価値を加える
YouTubeの「再利用されたコンテンツ」ポリシーをクリアするため、動画をカットする技術に加え、「付加価値」つけて独自性のある工夫や編集が求められます。
- 丁寧なテロップ(字幕):
フルテロップはもちろん、話者の意図をくむ色分けやフォントサイズの変更。 - 効果音・BGMの挿入:
会話のテンポを良くしたり、重要な部分を強調したりする。 - 独自の解説や考察:
動画の冒頭や途中で、切り抜き師自身の視点での解説やツッコミを入れる。 - 日本語→英語翻訳:
日本語の配信を英語に翻訳するなど、新たな視聴者層を開拓する(難易度は高い)。 - 凝った編集:
アニメーションやグラフィックを多用し、視聴者を飽きさせない工夫。
3. ガイドラインを遵守する
運営者は、許可を得たクリエイターや所属事務所が定めているガイドラインを、徹底して守りましょう。収益の分配率や報告義務、使用を禁止されているコンテンツ(例:有料メンバー限定配信など)の取り扱い、誹謗中傷にあたるような悪意のある編集の禁止など、ルールは様々です。
運営者がガイドラインを守ることで、クリエイターとの信頼関係を築き、長期的にチャンネルを運営するために大切です。
YouTubeの切り抜き動画制作者は確定申告が必要?
YouTubeの切り抜き動画で収益が生まれ始めた場合、運営者は税金の問題、特に確定申告について正しく理解しておく必要があります。
収益が発生した場合の税務
YouTubeの切り抜き動画で得た収益(Google AdSenseからの広告収益や、元クリエイターから分配された収益など)は、個人の所得として扱われます。運営者はこの所得が一定額を超えると、税務署に申告し、納税する義務が生じます。
確定申告が必要なケース
運営者が本業は会社員(給与所得者)で、副業としてYouTubeの切り抜き動画を運営している場合、その副業の所得(収益から経費を引いた金額)が年間で20万円を超えると、原則として確定申告が必要です。
個人事業主としてYouTubeの切り抜き動画を運営している場合は、所得が基礎控除額(2025年時点では通常95万円)などを超えると確定申告が必要になります。
参照:No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人|国税庁
なお、所得が20万円以下で所得税の確定申告が不要な場合でも、運営者は住民税の申告が別途必要になる場合がありますので、お住まいの市区町村役場にご確認ください。
経費として認められるもの
YouTubeの切り抜き動画の制作・運営のためにかかった費用は、「必要経費」として収益から差し引くことができます。
- 動画編集ソフトの購入費や月額利用料
- 配信用PCや周辺機器の購入費(全額または業務使用分を按分)
- 動画で使用する素材(BGM、効果音、画像など)の購入費
- 元クリエイターへの送金手数料
何が経費として認められるか不明な点が多い場合は、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
YouTube切り抜きで儲けるにはルール厳守と独自性が重要
YouTubeの切り抜き動画は、単に元動画を編集するだけでは「儲からない」と言われる状況になっています。収益化ポリシーの厳格化、著作権の壁、競争激化といった理由から、昔のように簡単に稼げるジャンルではありません。
しかし、元クリエイターから正式な許可を得て、ガイドラインを守りながら独自の編集・解説などの付加価値を加え、他チャンネルと差別化できれば収益を得ることは可能です。Vtuberのように需要の高いジャンルでは、チャンスもあります。
切り抜きで儲かるかどうかは、ルールの遵守とクリエイティブな編集、そして競合と差別化できる企画力にかかっているでしょう。
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ハンドメイド作家・ブロガー 佐藤 せりな 様
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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