• 更新日 : 2026年1月20日

【2026年】扶養控除が受けられる子供のアルバイト収入はいくらまで?

2025年(令和7年)の税制改正により、扶養内となる子供のアルバイト収入は年齢によって特定扶養控除「123万円以下」または特定親族特別控除「123万円超〜188万円以下」へと大幅に緩和されました。

しかし、社会保険のルールは変わっていないため、年収130万円以上になると親の社会保険(健康保険など)からは外れてしまいます。その結果、子供自身が保険料を払うことになり、世帯全体の手取りが減ってしまうケースがあります。

本記事では、親の扶養に入るための子供の収入の上限額と、学生が気をつけるべき社会保険の加入ライン、年末調整書類への書き方を解説します。

扶養控除が適用される子供のアルバイト収入はいくらまで?

子供の年齢によって「123万円以下」または「123万円超〜188万円以下」に基準が引き上げられました。

従来は一律で「103万円」を超えると扶養から外れていましたが、2025年分からは以下の新しい基準が適用されています。

19歳以上23歳未満は「年収150万円」まで満額控除

19歳から23歳までの大学生世代(特定扶養親族または特定親族)の子供については、年収150万円まで満額63万円の控除です。月収約12.5万円程度まで働いても親の税負担が増えない仕組みになりました。

また、給与収入が150万円を超え188万円以下まで、親が受けられる控除額が段階的に減額されます(61万円〜3万円)。

なお、「19歳以上23歳未満」という条件は、学生である必要はありません。年齢要件を満たしていれば、上記の条件で親の扶養に入れます。

【特定親族特別控除】年収別の控除額一覧(19歳以上23歳未満)

給与収入が150万円を超えると、5万円刻みで親が受けられる控除額が減っていきます。

子供の給与収入(年収)子供の合計所得金額親が受けられる控除額
〜150万円以下85万円以下63万円(満額)
150万円超 〜 155万円以下85万円超 〜 90万円以下61万円
155万円超 〜 160万円以下90万円超 〜 95万円以下51万円
160万円超 〜 165万円以下95万円超 〜 100万円以下41万円
165万円超 〜 170万円以下100万円超 〜 105万円以下31万円
170万円超 〜 175万円以下105万円超 〜 110万円以下21万円
175万円超 〜 180万円以下110万円超 〜 115万円以下11万円
180万円超 〜 185万円以下115万円超 〜 120万円以下6万円
185万円超 〜 188万円以下120万円超 〜 123万円以下3万円
188万円超123万円超0円(対象外)

参照:No.1177 特定親族特別控除|国税庁

高校生や23歳以上は年収123万円まで(19歳〜22歳以外)

特定扶養親族や特定親族に該当しない子供(16歳〜18歳の高校生や、23歳以上の子供など)についても、基礎控除等の見直しにより、扶養控除の対象となる収入上限が103万円から「123万円」に引き上げられました。

高校生アルバイトや、実家暮らしでフリーターをしている23歳以上の子供なども、以前より約20万円多く稼いでも扶養の範囲内に収まるようになります。これを月収に換算すると、月額約10万2,500円まで稼げることになります。

これまでは月8万円台後半(約8万5,000円)を超えると親の税金が増える心配がありましたが、今後はシフトを増やせる余裕が生まれました。

年齢別の控除額と収入上限一覧

扶養控除の額や、いくらまで働けるか(収入上限)は、その年の12月31日時点の子供の年齢によって決まります。

年齢

(12月31日時点)

区分親の所得税控除額アルバイト収入上限
16歳未満年少扶養親族0円(対象外)
16歳〜18歳一般の控除対象扶養親族38万円123万円
19歳〜22歳特定扶養親族または特定親族63万円150万円(満額)
23歳以上一般の控除対象扶養親族38万円123万円

※特定親族(19歳〜22歳)のみ、年収150万円を超えても188万円までは段階的に控除を受けられますが、満額(63万円)を受けるためのラインは150万円です。

参照:令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について(源泉所得税関係)|国税庁

早生まれの大学生は「123万円」になる?

税法上の年齢判定は12月31日時点で行われます。たとえ「大学1年生」であっても、早生まれ(1月〜3月生まれ)でその年の年末時点でまだ18歳の場合は、「特定扶養親族」ではなく「一般の控除対象扶養親族」となります。

この場合、150万円の新基準は適用されず、123万円が上限となります。うっかり150万円まで働いてしまうと扶養から外れてしまうため、必ず生年月日を確認してください。

年収123万円を少しでも超えたらどうなる?

高校生などが123万円を超えてしまった場合、以下の影響が出ます。

  1. 親の扶養控除がなくなる:
    親の税金計算において「扶養控除(38万円)」が適用されなくなり、親の所得税・住民税が増加します(年収にもよりますが数万円〜十数万円の増税)。
  2. 子供に所得税がかかる:
    子供自身の収入から基礎控除などを引いた額に対して課税されるようになります。

ただし、学生本人が「勤労学生控除」を申請すれば、年収150万円までは所得税がかかりません。また、合計所得金額が132万円以下(給与収入が200万3,999円以下)の場合は基礎控除が95万円となるため、所得税が課税されません。しかし、これは子供自身の税金の話であり、親の扶養控除がなくなる点(親の増税)は変わらないため注意が必要です。

特定親族特別控除(19歳〜22歳)のような「段階的に控除が減る(なだらかな変化)」仕組みは、一般の扶養親族(16歳〜18歳等)には設けられていないため、123万円のラインを超えないよう厳密な管理が必要です。

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親の社会保険の扶養はいくらから外れる?

税金の基準が上がっても、社会保険の扶養基準(130万円)は変わっていません。学生アルバイトが最も迷いやすい「自分で社会保険に入る必要があるのか?」について整理します。

学生は基本的に勤務先の社会保険に加入

アルバイト先で社会保険(健康保険・厚生年金)に加入する義務が発生するのは、通常「適用事業所で4分の3基準を満たして働く(1週間の所定労働時間および1カ月の所定労働日数が一般社員の4分の3以上)」「年間収入130万円以上働く」などの条件を満たした場合です。これは学生であっても適用されます。

しかし、社会保険の適用拡大により特定適用事業所などに該当する企業でアルバイトする場合は、週の所定労働時間が20時間以上であっても、学生には特例(適用除外)があり、基本的に勤務先の社会保険には加入しません。

  • 特定適用事業所などでは加入対象外(原則): 昼間学生(高校生、大学生、専門学校生など)
  • 特定適用事業所などでも加入対象になる場合: 夜間学生、通信制、休学中の学生など
    特例から外れるため、労働条件(週20時間以上など)を満たすと加入義務が発生します。

参照:適用事業所と被保険者|日本年金機構

勤務先の保険に入らなくても「親の扶養」からは外れる

「勤務先の保険に入らなくていい(適用除外)」ということと、「親の扶養に入り続けられる」ということはイコールではありません。

たとえ昼間の学生であっても、年収が130万円(月額約10万8,000円)以上になると、親の社会保険の扶養から外れます。そのため、勤務先の保険には入れない(学生特例)ため、子供自身でお住まいの自治体の「国民健康保険」と「国民年金」に加入し、保険料を支払うことになります。

ただし、令和7年10月以降から、扶養認定を受ける人が19歳以上23歳未満(被保険者の配偶者は対象外)の場合は、被扶養者認定の年収が130万円未満の基準が150万円未満に変更されています。税金はかからなくても、社会保険の扶養の条件から外れると保険料負担(年間約20万〜30万円)が発生するため、130万円以上で働く場合は手取りの減少に十分注意してください。

参照:従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き|日本年金機構
19歳以上23歳未満の方の被扶養者認定における年間収入要件が変わります|日本年金機構

子供の扶養控除を受ける条件とは?

子供を扶養に入れるためには、「年齢」と「年間の合計所得金額」の条件を満たす必要があります。

子供を扶養に入れるための基本条件

国税庁が定める扶養親族の要件は以下のとおりです。

  1. 親族であること: 6親等内の血族および3親等内の姻族(子供はこれに該当)
  2. 生計を一にしていること: 必ずしも同居である必要はありません
  3. 年間の合計所得金額が一定以下であること:給与収入123万円または150万円(特定親族)
  4. 青色申告者の事業専従者として給与を受けていないこと。

参照:No.1180 扶養控除|国税庁

16歳未満の子供はどうなる?

16歳未満の子供は児童手当の支給対象であるため、所得税の扶養控除(38万円など)はありません。

しかし、住民税の「非課税判定」の人数にはカウントされます。年末調整の書類(扶養控除等申告書)には「住民税に関する事項」または「16歳未満の扶養親族」という欄がありますので、忘れずに記入しましょう。

別居や離婚、海外留学している子供の扱い

一緒に暮らしていなくても、以下の条件を満たせば扶養控除の対象になります。

離婚して別居している場合

条件: 常に生活費や学費、療養費などの送金(養育費)が行われており、「生計を一にする」と認められること。

注意点として、 子供1人につき、扶養控除を受けられるのは父母のどちらか1人だけです。元配偶者と重複して申告することはできません。どちらが控除を受けるか話し合う必要があります。

海外留学中の場合

条件: 「親族関係書類(戸籍附票の写し等)」と「送金関係書類(送金依頼書やクレジットカードの利用明細等)」を会社に提出または提示する必要があります。

参照:国外居住親族に係る扶養控除等の適用について|国税庁

年末調整書類の子供のアルバイト代の書き方は?

子供のアルバイト代を「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に正確に記入しましょう。またアルバイト代は年収ではなく、所得になります。国税庁の最新の速算表を参照してください。

1. B欄「控除対象扶養親族」に基本情報を記入

申告書の中段にある「B 控除対象扶養親族」の欄を使います。

  • 氏名・フリガナ
  • 個人番号(マイナンバー): 会社から指示がある場合のみ記入
  • 生年月日: 西暦・和暦どちらでも可ですが、会社の規定に合わせましょう
  • 続柄: 「子」
  • 同居・別居の区別: 仕送りしている別居の子供(大学生の下宿など)も対象です

2. 「特定扶養親族」のチェック

お子さんの年齢が19歳以上23歳未満(その年の12月31日時点)の場合は、B欄の右側にある「特定扶養親族」の項目に必ずチェック(または区分記載)を入れてください。

チェックを忘れると、控除額が最大63万円(特定)ではなく、38万円(一般)で計算されてしまう恐れがあります。

3. 「所得の見積額」を記入

年収(額面)をそのまま書いてはいけません。年収から給与所得控除を引いた「所得金額」を記入します。2025年分以降、給与所得控除の最低額が55万円から65万円に変更されていますので注意しましょう。

A. 特定扶養親族(19歳〜22歳)の場合

新設された「特定親族特別控除」に対応するため、以下の目安で記入します。

  • 給与収入が150万円の場合:
    対応する合計所得金額である「85万円」と記入します。
    (150万 – 65万 = 85万)
  • 給与収入が190万円超〜:
    対応する合計所得金額を計算して記入します。

※年収150万円までは所得85万円以下という区分になり、満額の控除が受けられます。

B. 一般扶養親族(16歳〜18歳、23歳以上)の場合

高校生などの場合は、基礎控除等の見直しを反映した新しい計算式を用います。

給与収入が123万円の場合:

対応する合計所得金額である「58万円」と記入します。

収入123万円 − 給与所得控除65万円 = 所得58万円

【補足】金額がわからない・不安な場合

12月の給与が確定しておらず正確な年収が出せない場合や、計算に自信がない場合は、 申告書の「摘要」欄や空いているスペースに、鉛筆書きなどで「アルバイト収入(見込) 150万円」のようにメモを残し、会社の給与担当者に正確な所得計算をお願いするのも一つの手です。

参照:令和7年分の年末調整等のための給与所得控除後の給与等の金額の表|国税庁

年末調整書類の子供のバイト代を書かないとどうなる?

扶養控除が適用されず、親の税金が高くなります。

「子供のバイト代はバレないだろう」と安易に考えて書かない(または過少申告する)のは危険です。現在はマイナンバー制度により、誰がどこでいくら稼いだかという情報は行政側で調査される可能性があります。

  • 是正通知が届く: 後日、税務署から会社へ「扶養是正」の通知が届き、親の税金の再計算が行われます。
  • 追徴課税: 過去に遡って不足分の税金を支払うことになり、社内での手続きも煩雑になります。

基準内(123万円または150万円以下)であれば、正しく申告することで税金を安くできるため、必ず正確な見積額を記入しましょう。

子供のアルバイト以外の稼ぎ方に注意

近年は、飲食店などのアルバイト(給与所得)以外で収入を得る子供が増えています。

働き方が変わると、「123万円・150万円の壁」は適用されなくなるため、細心の注意が必要です。

「給与」ではなく「雑所得・事業所得」になるもの

以下のような収入は、通常「給与」としては扱われません。

  • ウーバーイーツ等のフードデリバリー配達員
  • フリマアプリでの転売(事業規模の場合)
  • YouTubeなどの動画配信、アフィリエイト収入
  • 暗号資産(仮想通貨)の利益

経費を引いて「58万円」を超えるとアウト

アルバイト(給与)には「給与所得控除(最低55万円)」があるため、年収100万円超でも所得は低く抑えられます。

しかし、上記のような雑所得事業所得にはこの控除がありません。

  • 判定式: 収入金額 − 必要経費 > 58万円(所得金額)

もし、経費を引いた利益(所得)が58万円を超えてしまうと、親の扶養控除から外れます。

「バイトじゃないから123万円まで大丈夫」と思い込んでいると、実は58万円の時点でアウトだった……というケースが多発しています。子供がどのような形態で収入を得ているか、必ず確認しましょう。

扶養内の子供のアルバイト収入は年収123万か150万円が目安

2025年の改正により、税金面での扶養基準は年齢に応じて「123万円」または「150万円」へと大きく緩和されました。しかし、社会保険の加入基準である「130万円の壁」は、19歳以上23歳未満の場合(被保険者の配偶者は対象外)を除いて以前と変わっていません。そのため、税金がかからないからといって上限ギリギリまで稼いでしまうと、社会保険料の負担が発生するおそれがあります。

ご家庭の方針として「親の扶養内で手取りを最大化したい」のであれば、税金の壁(150万円)よりも、社会保険の壁である「年収130万円」を基準にアルバイト量を調整するのが最も安全な策といえるでしょう。

また、ウーバーイーツなどのギグワーク収入がある場合は、経費を引いた所得が「58万円」を超えると扶養外となる点にも十分ご注意ください。


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