• 更新日 : 2026年8月10日

ワードの代わりになるものは?無料の文書作成ツール比較

Point Wordの代わりになるものはどれを選べばいい?

無料のGoogleドキュメント・LibreOffice・Web版Word、MacならPagesが候補で、docx互換性を軸に用途で選びます。

  • ファイル形式の再現性を最優先で確認する
  • 社外はWeb版Word、社内はGoogleドキュメントで使い分ける
  • 取引先への納品はPDF化で書式崩れを防ぐ

共同編集を重視するならGoogleドキュメント、オフライン利用が多いならLibreOfficeが向いています。

Microsoft 365は1ユーザーごとに継続的なライセンス費用がかかるため、ワードの代わりになるものを探すバックオフィス担当者が増えています。用途と取引先の環境に合わせて選べば、Wordなしでも実務は十分に回せます。本記事では、無料で使える文書作成ツールを業務用途別に比較し、切り替え時の書式崩れ対策までわかりやすく解説します。

ワードの代わりになるものを選ぶ基準は?

ワードの代わりになるものを選ぶときにいちばん重視したい基準は、docx形式(Microsoft Wordの標準ファイル形式)との互換性です。Wordの代替として無料で使えるツールは複数ありますが、コスト削減だけで選ぶと、取引先とのやり取りで書式が崩れることがあります。Microsoft 365は1ユーザーごとに継続的なライセンス費用がかかるため、代替ツールへ移行する企業も増えています。

docx互換性を最優先で確認する

代替ツールを選ぶ決め手は、docxファイルを「開ける」だけでなく「書式を崩さず保存できる」かどうかです。取引先や官公庁とのやり取りでは、docx形式での納品や提出を求められる場面が少なくありません。

社内の議事録だけに使うなら互換性の優先度は下がりますが、契約書や見積書など社外に出す文書を扱うなら、互換性を最優先で確かめておくと安心です。

クラウド型かインストール型かで運用が変わる

代替ツールは大きくクラウド型とインストール型に分かれ、働き方によって向き不向きが変わります。それぞれの特徴を知っておくと、自社の業務環境に合った選択がしやすくなります。

項目 クラウド型 インストール型
代表ツール Googleドキュメント、Web版Word LibreOffice、WPS Office
インターネット接続 必要(一部オフライン対応) 不要
共同編集 リアルタイムで可能 ファイル共有が必要
データ保管場所 クラウドサーバー ローカルPC

外出先やリモートワークが多い職場ならクラウド型、社外秘の文書を扱う環境や回線が不安定な現場ならインストール型が向いているケースが多いでしょう。

参照:Microsoft 365 のプランと価格|日本マイクロソフト

ワードの代わりになる主要ツールは?

ワードの代わりになるものとして代表的なのは、Googleドキュメント・LibreOffice Writer・Web版Microsoft Wordです。いずれも無料で使えますが得意分野が異なるため、業務内容に応じて使い分けると、コスト削減と効率化を両立しやすくなります。

Googleドキュメントは共同編集に強い

Googleドキュメント(Google Docs)は、Googleアカウントがあれば無料で使えるクラウド型の文書作成ツールで、リアルタイム共同編集を得意とします。複数人が同時に1つのファイルを編集でき、変更がすぐ反映されます。

「提案モード」を使えばWordの校閲に近い形で修正案を残せるため、社内の規程やマニュアルを複数人でレビューする業務では、Wordより効率的に感じる場面もあるでしょう。ただし、docxファイルを読み込むとフォントやインデントがずれることがあるので、取引先へ納品する文書の作成には注意しておくと安心です。

LibreOffice Writerはオフラインで操作性が近い

LibreOffice Writer(リブレオフィス ライター)は、無料で使えるオープンソースのワープロソフトで、Wordに近い操作感が持ち味です。Windows・Mac・Linuxに対応し、インストール型のため回線がなくても使えます。メニュー構成やショートカットがWordに近く、乗り換え時の学習コストは低めです。docx形式での保存にも対応しています。

一方で、VBA(プログラムで操作を自動化する仕組み)で組んだWordマクロをそのまま動かすのは難しいため、マクロを多用する業務では事前の検証が欠かせません。

Web版Wordは無料だが機能に制限がある

Microsoftが提供するWeb版Word(Word for the web)は、ブラウザ上で無料で使え、docxの書式再現度が高いのが持ち味です。Microsoftアカウントがあれば誰でもアクセスできます。ただしデスクトップ版と比べると機能に制約があります。

  • 差し込み印刷が使えない
  • マクロの実行・編集ができない
  • 段組みやセクション区切りなど高度なレイアウト設定に制限がある
  • オフラインでは利用できない

契約書の軽微な修正や、取引先から届いたdocxファイルの確認・編集であれば、Web版Wordで十分に対応できるケースが多いでしょう。

主要ツールの特徴を比較すると次のとおりです。

ツール名 費用 docx互換性 共同編集 オフライン
Googleドキュメント 無料 △(書式崩れあり) △(要設定)
LibreOffice Writer 無料 ○(概ね再現) ×(単体では不可)
Web版Word 無料 ×

※各ツールの公式情報および編集部の検証に基づく評価です。

参照:Google ドキュメント|Google

ワードの代わりに使うときの書式崩れ・互換性は?

代替ツールで最もトラブルにつながりやすいのが、docxファイルの書式崩れです。「開けたけれどレイアウトが変わっていた」という状態は取引先の信頼にも関わるため、崩れやすい箇所と校閲機能の対応を先に確かめておくと安心です。

表やインデントの崩れが起きやすい箇所を知る

代替ツールでdocxを開くと、表・インデント・フォントの周辺でズレが目立ちやすくなります。

  • 表の列幅・セル内の余白:Wordで設定した値が微妙にずれ、文字が改行される
  • インデント・タブ位置:契約書の条文番号や箇条書きの頭揃えがずれる
  • フォント置換:游明朝やメイリオが代替フォントに置き換わり、行間や文字幅が変わる
  • ヘッダー・フッターの位置:ページ番号や会社ロゴの配置が数ミリずれる

例えば官公庁向けの申請書テンプレートをLibreOffice Writerで開くと、表の列幅が変わって1行に収まるはずの項目名が2行になることがあります。そこで、印刷して提出する書類では印刷プレビューで確認するひと手間を加えると、こうしたトラブルを防ぎやすくなります。

変更履歴・校閲機能の対応状況を確かめる

社内規程や契約書を複数人で修正・承認するなら、変更履歴やコメントの再現性を導入前に確かめておくと安心です。

機能 Googleドキュメント LibreOffice Writer Web版Word
変更履歴の記録 ○ (提案モードで対応) ○ (記録と表示に対応)
コメント挿入
Wordの変更履歴を読み込み △ (一部非表示の場合あり) ○ (概ね再現)
承認・却下の操作

※各ツールの公式情報および編集部の検証に基づく評価です。

Googleドキュメントでは、Wordで記録された変更履歴の一部がそのまま表示されないことがあります。取引先とWordファイルをやり取りしながら校閲する場面では、Web版WordかLibreOffice Writerを使うほうが崩れにくく、安心して進められます。

参照:Writer(ワープロ)|LibreOffice

Word代替ツールで取引先とやり取りする運用術は?

社内で代替ツールを導入しても、取引先がWordを使う限り互換性のリスクは残ります。相手にツールの違いを意識させない運用にしておくと、やり取りがスムーズになります。

納品物はPDF化して書式崩れを回避する

見積書・請求書・提案書など相手に読んでもらう文書は、PDF形式で送るのが最も崩れにくい方法です。PDFなら相手の環境に左右されずレイアウトが保たれ、フォントのズレも起きません。

Googleドキュメント・LibreOffice Writer・Web版Wordのいずれも標準機能でPDFエクスポートに対応しているため、「ファイル」→「ダウンロード」または「エクスポート」からPDFを選ぶだけで済みます。社内作業はGoogleドキュメント、取引先への納品時だけPDF化する運用は、書式崩れのトラブルを減らす方法として広く知られています。

参照:Microsoft 365 Business Basic|日本マイクロソフト

【業務タイプ別】ワードの代わりになるツールの選び方は?

どれを選ぶか迷うときは、自社の業務タイプで判断すると絞りやすくなります。社外とのやり取りが多いか、社内文書が中心かで、適した組み合わせは変わります。

社外文書が多いならWeb版Word併用が安心

契約書や見積書など社外に渡す文書が多い業務では、Web版Wordを中心に据えると書式崩れのリスクを抑えられます。docxの再現性が高く、「先方のWordで開いたら崩れていた」というトラブルを減らせます。差し込み印刷やマクロが必要なときだけ、LibreOffice Writerを補助的に併用する方法も検討できるでしょう。

社内マニュアル中心ならNotionも選択肢に入る

社内マニュアルや手順書が中心なら、文書作成とデータベースを統合したNotion(ノーション)も候補になります。ページ同士をリンクでつなげて情報を体系化でき、「あの手順書どこだっけ」とファイルサーバーを探し回る時間を減らせます。Notionには無料で始められるフリープランがありますが、ファイル容量やページ履歴には上限があるため、本格運用では有料プランの検討が必要です。ただしdocx形式での出力やWordとの互換性には対応していないため、社外向け文書には向いていません。社外はWeb版Word、社内はNotionと役割を分けると実用的です。

業務タイプごとの推奨ツールを整理すると次のとおりです。

業務タイプ 適したツール 理由
社外文書が多い Web版Word + LibreOffice docx互換性が高く書式崩れのリスクが低い
社内マニュアル中心 Notion + Googleドキュメント 情報の体系化と共同編集に強い
オフライン環境が多い LibreOffice Writer 回線がなくてもWordに近い操作感で使える
Mac中心の職場 Pages + Web版Word Mac標準搭載でコストを抑え、社外はWeb版Wordで補える

参照:料金プラン|Notion

Macでワードの代わりになるものは?

MacではApple純正のPagesを中心に、無料でワードの代わりになるものが揃っています。追加費用なしで文書を作成でき、GoogleドキュメントやLibreOffice Writerと組み合わせれば、社外とのやり取りにも対応しやすくなります。

Pagesは無料でMacに標準搭載されている

Pages(ページズ)は、Mac・iPad・iPhoneに無料で標準搭載されたApple純正の文書作成アプリです。Appleがデザインしたテンプレートが豊富で、docx・PDF形式での書き出しに対応します。iCloud経由でMac・iPad・iPhone間の同期やリアルタイム共同編集もできるため、外出先での続き作業もスムーズです。ただし、docxに変換するとレイアウトや文字数のカウントがWordと一致しないことがあるので、社外への納品はPDF化しておくと崩れを防げます。

MacでもGoogleドキュメントやLibreOfficeが使える

Macでも、ブラウザで動くGoogleドキュメントや、インストール型のLibreOffice Writerがそのまま使えます。Googleドキュメントはブラウザ上で動くためMacでもWindowsでも同じ操作感で、共同編集や自動保存が役立ちます。LibreOffice WriterはMacに対応し、docxとの互換性が高く、オフラインで本格的に使えます。WordからMacへ移った人には、Wordに近い画面のWPS Office Writerも候補になるでしょう。社外納品が多いMacユーザーは、Pagesで作成してWeb版WordやPDFで最終確認する使い分けにしておくと安心です。

参照:Pages|Apple(日本)

Word代替ツールのよくある質問

ワードの代わりになるものを検討するときに挙がりやすい疑問に回答します。

スマホやタブレットでも使える?

GoogleドキュメントはiOS・Androidともにアプリがあり、スマホやタブレットから閲覧・編集できます。iPhoneやiPadなら、標準搭載のPagesアプリでも同じ書類を編集できます。Web版Wordもモバイルブラウザからアクセスでき、軽い修正なら外出先でも対応できます。

WordファイルをGoogleドキュメントに変換するとデータは消える?

Googleドライブにアップロードした元のWordファイルは残ったまま、Googleドキュメント形式のコピーが作られる仕組みです。変換の際に一部の書式がずれることはありますが、元データが消えるわけではありません。心配な場合は、変換前のdocxを別フォルダに保管しておくと安心です。

既存のWordテンプレートはそのまま使える?

docx形式のテンプレートは各ツールで開けますが、レイアウトが完全に再現されるとは限りません。ロゴ位置や表組みが多いテンプレートほどズレやすいため、社内でよく使うテンプレートは、切り替え時に一度整え直しておくと運用が安定します。

セキュリティ面で注意すべき点は?

クラウド型を使う場合、データがクラウド上に保存されます。社外秘や個人情報を含む文書を扱うなら、次の点を確かめておくと安心です。

  • アクセス権限:共有リンクの公開範囲を「社内のみ」や「特定メンバーのみ」に絞る
  • データ取り扱い条項:無料プランでは、アップロードしたデータがサービス改善に使われる場合がある
  • 二段階認証:Google・Microsoftの各アカウントで二段階認証を有効にする
  • 企業向けプラン:管理者による端末管理やデータ保持ポリシーの設定ができる

機密性の高い文書を扱う企業では、インストール型のLibreOffice Writerでローカル保存する運用と、クラウド型を使い分ける方法が実用的です。

複数の代替ツールを併用しても問題ない?

用途ごとにツールを分ける併用は、むしろ実務では現実的な選び方です。社内はGoogleドキュメントやNotion、社外への納品はWeb版WordとPDF、といった役割分担にすると、それぞれの弱点を補い合えます。ファイルの版がばらつかないよう、保存場所と最終版の扱いだけルール化しておくと混乱を防げます。

参照:Google Workspace Essentials|Google

ワードの代わりになるものは用途で選び分ける

ワードの代わりになるものは、用途に応じてGoogleドキュメント・LibreOffice Writer・Web版Wordを使い分けるのが実用的です。

社内文書の共同編集にはGoogleドキュメント、操作感を近づけたいならLibreOffice Writer、docx再現度を優先するならWeb版Wordが向いています。取引先への納品はPDF化する運用を加えると、互換性のトラブルを大きく減らせます。まずは社内で扱う文書の種類を洗い出し、比較表をもとに試すツールを1つ選んでみてください。

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