- 更新日 : 2025年2月28日
Slackの有料プランと無料プランの違いを比較!仕様変更の内容は?
Slackは、多くの企業から高い評価を受けるビジネス向けコミュニケーションツールです。マルチデバイスに対応し、無料でも使えます。Slackには有料プランもあり、高い機能性が特徴です。この記事では、Slackの有料プランと無料プランの違いや、有料プランにアップグレードするメリットについて詳しく解説するので、ぜひご参考ください。
目次
Slack(スラック)とは?
Slack(スラック)とは、社内メールに代わるコミュニケーションツールとして設計されたビジネス向けのチャットツール(メッセージングアプリ)の1つです。チャット機能以外にもビジネス利用に適した機能が数多く搭載されているため、上手に活用すれば業務効率アップや生産性向上につなげることもできるでしょう。
それでは、Slackには具体的にどのような魅力があるのでしょうか。ここでは、Slackの特徴やメリットについて詳しく解説します。
参考:スラック(Slack)とは?メリットや使い方、活用法について解説
部署間の情報共有がスムーズ
Slackのチャット機能やファイル共有機能を活用することにより、部署・チーム内や部署間での情報共有をより効率的に行えるようになります。チームメンバーで構成されるチャンネルやワークスペースで業務上のやりとりをすれば、業務の進捗状況や担当者などの情報をプロジェクトごとに集中管理できるでしょう。
また、Slackのチャット機能では、メッセージに最大10個のファイル(サイズ上限は1GBまで)を添付することが可能です。メンバーがすぐにファイルを閲覧できる上に、別のチャンネルやグループなどにも簡単に共有できるため、部署内・部署間での情報共有がスムーズになることが期待できます。
過去データの閲覧ができる
過去に送信されたメッセージやファイルの閲覧が容易にできることも、Slackの大きな特徴の1つです。メッセージはチャンネル・グループごとに管理されており、タイムラインに時系列で並べられているため、会話の流れをさかのぼって確認できます。途中で参加した場合も過去のやりとりを閲覧できるため、効率よく情報収集できるでしょう。
また、Slackのチャット機能には検索機能が備わっています。「日付」「送信者」「チャンネル」といった検索フィルターで、検索結果を絞り込むことが可能です。過去にSlackにアップロードされたファイルもチャンネルごとに管理されているので、目的のファイルを探しやすいでしょう。
気軽にコミュニケーションができる
Slackには、場所を選ばずにツールが利用できるという魅力もあります。必要性を感じたときにすぐ連絡ができるので、迅速かつ密なコミュニケーションが可能となるでしょう。
また、操作が直感的で誰もが簡単に扱えるため、多くの従業員が一人ひとりと気軽にコミュニケーションを取れるようになります。メンション機能や絵文字リアクション、ダイレクトメッセージ機能、ビデオ通話機能などを利用すれば、さらなるコミュニケーションの活性化を図れるでしょう。
マルチデバイスで活用できる
Slackはパソコンだけでなく、スマートフォン・タブレット端末など複数のデバイスで活用できる点も魅力的です。社外にいるときや業務の隙間時間にも、気軽に利用できるでしょう。
Slackアプリを利用できるオペレーティングシステム(OS)とブラウザは、次のとおりです。
- パソコンでは「macOS」「Windows」「Linux」に対応
- スマートフォンやタブレット端末では「iOS」「Android」に対応
- 「Chrome」「Firefox」「Safari」「Microsoft Edge」といったWebブラウザで利用可能
なおWebブラウザの種類によっては、サポートしている機能に違いがあります。ビデオ通話に相当する「ハドルミーティング」機能は、Google ChromeとFirefoxのみがサポートしているので、Webブラウザ選定時に留意が必要です。
2025年2月時点の新機能や変更について
日本語版のSlackは2017年11月から利用できるようになり、多くの企業で活用されるようになりました。Slackは、段階的に新機能をリリースするなど、頻繁にアップデートや変更を行っています。
直近は、有料プラン向けの「Slack AI」に関する更新が多めですが、ここでは無料プランユーザーに役立つアップデートについて見ていきましょう。
例えば2025年1月のアップデートで、Slackワークスペース参加への招待と招待リンクの有効期限は「30日後」のみになりました。参加を希望する招待メンバーは、速やかに承諾するようにしましょう。2024年12月には、書式付きコンテンツを作成・共有できるcanvasを印刷、あるいはPDFで保存し、Slackの外でも閲覧できるようになりました。
2024年7月からは、スレッド内のメッセージ送信日時を設定できるようになりました。これにより適切なタイミングを選んで、スマートにメッセージを送信できます。2024年9月からはSlack用のフォントを選べるようになったので、テキストやメッセージの表示をカスタマイズ可能です。
2024年6月からは、Slackモバイルアプリ「ホーム」タブ上部にある「キャッチアップ」「スレッド」などの表示・非表示、並べ替えが可能になりました。カスタマイズすれば、必要なアイテムに素早くアクセスできるようになるでしょう。
Slackの有料プランと無料プランの違い
Slackには有料プランと無料プラン(フリープラン)があり、有料プランは使用できる機能の種類によって3つの料金プランに分かれています。
◆Slackの料金プラン比較
無料プラン | 有料プラン | |||
---|---|---|---|---|
フリー | プロ | ビジネスプラス | Enterprise Grid | |
ユーザーあたり月額料金 | 無料 |
|
| 相談の上で契約 |
メッセージ履歴の保存日数 | 90日間 | 無制限 | ||
Slack ハドルミーティング | 1対1のみ | 複数名(最大50人)でのビデオ会議 | ||
アプリケーションの連携 | 最大10個 | 無制限 | ||
メッセージのデータエクスポート | × | × | ○ | ○ |
ワークフロービルダー | × | ○ | ||
サポート | スタンダードサポート | 365日・24時間体制のサポート | 初回の対応を4時間以内に行う365日・24時間体制のサポート | |
データ紛失防止・バックアップ | × | ○ |
2014年のSlackサービス開始以来、2022年9月に初となる価格改定に踏み切り、プロプランの価格が変更されました。今後も、価格の改訂が行われる可能性があるので、留意が必要です。
Slack AIとは
「安全で信頼性が高く、直感的に利用できる」を掲げて2024年2月14日、ついにSlack AIの提供が開始されました。Slack AIは、Slackが搭載する生成AIツールの名称です。ここでは、Slack AIの機能について見ていきましょう。
Slack AIの主な機能
生成AIを用いたSlack AIは、「回答の検索」や「要約の作成」といった基本機能を提供しています。
回答の検索は、自分の言葉で質問すると、パーソナライズされた簡潔な回答が提示される機能です。ユーザーからの質問に的確に回答することを目指し、 Slack上の共有ファイルやドキュメント内にある情報も検索対象とされ、Slack AIの回答に表示されます。
要約の作成の対象は、次のようなデータです。
- チャンネル
- スレッド
- ダイレクトメッセージ(DM)
- テキストベースのファイル(.pdf/.docx/.pptx/.xlsx)
ハドルミーティングの議事録の作成もSlack AIに任せられるほか、モバイルアプリを使って「毎日のまとめ」をどこにいても確認できます。休暇中やチャネルに参加する前のやりとりなど、Slack AIが見逃した会話の内容を数秒で要約してくれるので、簡単にキャッチアップできる点がポイントです。
Slack AIは有料プランのユーザーのみ利用できる
とても便利なSlack AIですが、現在のところ有料プランのユーザーのみが利用可能です。「有料アドオン」なので、有料プランの契約だけでなく、Slack AIのアドオンを別途購入する必要があります。
ワークスペース内のアクティブなメンバー全員に課金される点を押さえておきましょう。アドオン価格はユーザー1人あたり、月額1,200円です。
Slackの無料プランの機能制限
Slackは、無料プランでも十分に使い勝手のよいツールですが、そのまま使い続けていると無料プランで使用できる範囲に限界を感じるケースも少なくありません。
メッセージ及びファイルの履歴へアクセス
例えば、長期間にわたるプロジェクトを進行しているチームでは、半年前や1年以上前のやりとりを確認することもあります。無料プランにおけるメッセージ履歴の保存期間は90日間であるため、3か月以上前のやりとりを確認する機会が多い場合は有料プランへの変更を検討したほうがよいでしょう。
連携可能な外部アプリの個数
また、無料プランでは、インテグレーションできる外部アプリ・サービスは10個が上限となっています。チームの人数増加や業務規模の拡大など、連携する外部アプリが10個以上になりそうなときも、月額料金のかかる有料プランの導入を検討するタイミングと言えるでしょう。
Slack canvas、Slackリスト、テンプレートの利用
無料プランでは、ナレッジ・マネジメントに便利なSlack canvasは、チャンネルとDMのみで利用可能です。会話の内容をタスクとして見える化してくれるSlack リストや、自動化が組み込まれたテンプレートを利用したい場合は、有料プランにアップグレードしましょう。
Slack ハドルミーティングや外部の人との連携
無料プランでも音声通話やビデオ通話が可能なSlack ハドルミーティングを利用できますが、1対1の通話のみに限定されます。
Slack コネクトを経由すれば、数クリックで外部の人をコラボレーションに必要なチャンネルに招待し、メッセージを送信できるようになるので便利です。ただし無料プランは1対1のメッセージ送信のみに対応しているために、複数の組織でチャンネルを共有したい場合は有料プランにアップブレードする必要があります。
ワークフロービルダーの利用
コーディング不要で使えるワークフロービルダーは、定型的なタスクとプロセスを自動化するワークフローを作成できるので便利です。ただし有料プランのみの利用となります。
Google 経由のOAuth
無料プランでも、Slackは2要素認証に対応しています。Google 経由のOAuthは、有料プランのみで利用可能です。
Slackを有料プランにアップグレードするメリット
Slackを有料プランにアップグレードするメリットとして、各種機能の利便性が高まることが挙げられます。過去のメッセージを無制限に閲覧・検索できるほか、ハドルミーティングが複数人で行えるなど、コミュニケーションの円滑化が進むでしょう。有料機能では連携できる外部アプリの数も無制限になるため、業務効率化も期待できます。
また、プラン変更することで、定型業務の自動化を実現するワークフロービルダーを利用できるようになる点も魅力的です。データ損失防止などセキュリティも強化されるので、より安心してSlackを利用できるでしょう。
Slackの有料プランを無料で試せる?
プロプランやビジネスプランには、無料トライアルが用意されています。有料プランを無料で試したいワークスペースのオーナー、または管理者は、登録時に使用したメールアドレスからリクエストしましょう。
ただしSlackの外でファイル共有を可能にする外部リンクの作成やSlack AI 機能については、無料トライアルが用意されていません。
チーム側がリクエストしなくても、Slack側から無料トライアルをオファーされる場合もあります。有料機能を使うメリットがあるとSlackが判断したユーザーには、自動的に無料トライアルが適用されるケースがあることも押さえておきましょう。
ワークスペース内の特定メンバーだけ有料プランにアップグレードできる?
Slackの料金システムの特徴は、ワークスペースごとに課金される点です。有料プランへのアップグレードとは、ワークスペース全体のアップグレードを意味します。そのため特定メンバーだけが有料プランを選んでアップグレードすることはできません。
デフォルト設定ではワークスペースのオーナーに限らず、メンバーなら誰でも有料プランにアップグレード可能です。この場合、請求やプランなどの詳細は、アップグレードを行ったメンバーが管理することになります。ワークスペースのオーナーは設定で購入を制限できますが、経理部など支払い担当者とオーナーが異なる場合には、デフォルト設定のままにしておくと良いでしょう。
Slackに他のツールやアプリのデータを引き継げる?
無料プランであれ、有料のプロ、あるいはビジネスプランであれ、「インポートツール」を使えば他のツールやアプリのデータをSlackに引き継ぐことができます。インポートツールでインポートできるコンテンツのソースは、次のとおりです。
- ほかのSlackワークスペース
- CSVやテキストファイル
- サードパーティアプリからエクスポートされたデータ
ただしインポートツールは、Enterprise Grid オーガナイゼーションへのインポートには対応していません。代わりにワークスペースにデータをインポートし、Enterprise Grid OrG にそのワークスペースを移行することで、データを引き継ぐことが可能です。
有料プランでのSlackの活用法
Slackの有料プランを利用すれば、社内でのコミュニケーションツールとしてだけではなく、社内外の幅広い業務にSlackを活用できるようになります。
- 情報共有の場として活用
ハドルミーティングを利用すれば、リモートワーク中の従業員や遠方のオフィスにいる従業員と気軽に音声通話・ビデオ通話ができます。大人数でのグループ通話や画面共有もできるので、Web会議をするほどでもないちょっとした情報共有の場・共同作業の場として便利に活用できるでしょう。 - 社外とのやりとりの効率化
取引先企業がSlackの有料プランを利用している場合、担当者とチャットで直接連絡を取り合うことや、取引先企業と共通のSlackチャンネルを作成することも可能です。社内外での情報共有が効率化されるでしょう。 - 定型業務の自動化
ワークフロービルダーを活用すれば、定型業務を自動化するシステムを簡単に構築できます。「Slack上で行った出勤・欠勤の報告が、勤怠管理システムに自動的に記録される」など、自社の状況に適した業務の自動化ツールを作成してみましょう。
Slackの始め方
Slackを始めるためには、まず使用しているデバイスにSlackアプリをインストールする必要があります。Windowsの場合はWindowsストアから、Macの場合はApp Storeからアプリをダウンロードしましょう。Slackのダウンロードサイトから直接ダウンロードする方法もおすすめです。
また、スマートフォンにSlackアプリをインストールする場合、iPhoneはApp Storeから、AndroidはGoogle Playからスマホアプリをダウンロードしてください。SlackのホームページでSlackを利用するためのアカウントを作成した上で、アプリからサインインしましょう。
Slackを有効に活用して業務効率化を
Slackには、無料プランと有料プランがあります。プランによって、使える機能が異なるので、使いたい機能からプランを選ぶことがおすすめです。Slackを導入することで、社内のコミュニケーションを活発にできます。コミュニケーションを活発にして、業務の効率化・生産性向上を実現させたい方は、ぜひSlackを有効に活用しましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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