- 作成日 : 2025年7月17日
Zoho WorkDriveとは?中小企業から個人まで役立つクラウドストレージのすべて
Zoho WorkDriveはチーム全体のファイル管理を効率化するオンラインストレージです。ファイルの共有・編集・バックアップまで一元管理でき、個人でも企業でも使いやすい設計になっています。この記事では、Zoho WorkDriveの機能や料金、他サービスとの違い、導入時の不安などを解消しながら、導入検討の材料となる情報を具体的に紹介します。社内での情報共有に課題を感じている方に向け、現場視点で詳しく解説します。
目次
Zoho WorkDriveとは?
Zoho WorkDrive(ゾーホー ワークドライブ)はクラウドベースのファイル管理サービスです。ユーザーはオンライン上にファイルを保存し、社内外のメンバーと安全に共有・共同編集できるため、チームの生産性を高めるのに役立ちます。
ストレージ容量は、Starterプランではチームあたり1 TBから、Teamプランでは3 TBから利用可能です。管理者がアクセス権限や操作履歴を細かくコントロールできるため、情報漏洩のリスクを減らせます。
Zoho WorkDriveはZohoの統合業務プラットフォーム「Zoho One」の一部でもあり、CRMやメール、チャットなど他のZohoアプリと連携して使うことができます。
営業チームが顧客対応の資料を即時に共有したり、管理部門が社内文書を一元管理したりと、実務の流れに沿って自然に組み込めます。Google DriveやDropboxと比べても、ビジネス利用に特化したセキュリティと管理機能の豊富さが特長です。
Zoho WorkDriveの利用シーン
Zoho WorkDriveは、ファイル共有や共同編集、セキュリティ対策まで幅広く対応できるため、企業から個人までさまざまな場面で活用されています。以下では、代表的な利用ケースを紹介します。
1. チーム内での共同作業をスムーズに
プロジェクト資料や日報、議事録など、チームで共有すべきファイルをZoho WorkDriveに一元化できます。リアルタイムでの共同編集機能を使えば、複数のメンバーが同時にドキュメントを修正でき、会議や報告書の作成時間を短縮できます。
アクセス権限を細かく設定することで、必要な情報だけを共有し、誤操作や情報漏洩のリスクを減らせます。
例えば、営業チームが提案書を共同で作成し、各メンバーが最新の情報を確認しながら作業を進められます。
2. リモートワーク環境でのファイル共有
オフィスに出社しないリモートワークの環境では、ファイルへのアクセスや共有が課題となることがあります。Zoho WorkDriveを使えば、インターネット環境があればどこからでもファイルにアクセスでき、共同作業が可能です。
デスクトップシンク機能を使えば、オフライン時でもファイルにアクセスし、オンラインになった際に自動で同期されるため、場所や時間にとらわれずに作業を進められます。
例えば、自宅で作成した資料を会社にいる同僚とすぐに共有し、レビューを依頼できます。
3. 顧客や外部パートナーとの安全なファイル交換
機密性の高い契約書や提案書、デザインデータなどを顧客や外部パートナーと安全に共有する場面でZoho WorkDriveは役立ちます。
共有リンクにパスワード設定や有効期限を設定できるため、意図しないアクセスを防げます。また、ダウンロード制限や閲覧のみの権限付与も可能です。
これにより、メールでの添付ファイル送信によるセキュリティリスクを減らし、より安全にビジネスを進められます。
例えば、デザイン会社がクライアントに制作途中の成果物を安全に確認してもらうために利用できます。
4. 企業全体の文書管理と情報共有基盤
中小企業から大企業まで、Zoho WorkDriveは企業全体の文書管理システムとして機能します。部署ごとの共有フォルダを設け、組織内の情報共有を効率化できます。
監査ログ機能により、誰がいつどのようなファイル操作を行ったかを詳細に記録できるため、コンプライアンス遵守や内部統制の強化にもつながります。
例えば、人事部門が全社員向けに公開する規定集や、経理部門が管理する財務諸表などを一元的に管理し、社員が必要な情報にスムーズにアクセスできる環境を構築できます。
5. 個人事業主・フリーランスのファイル整理とバックアップ
Zoho WorkDriveは、個人事業主がクライアントごとの資料を整理したり、個人的な写真や文書を安全にバックアップしたりするのにも適しています。
無料プランでも5 GBのストレージが利用できるため、手軽にクラウドストレージを始めたい個人にも対応します。
例えば、写真家が作品のポートフォリオをクラウドで管理したり、フリーランスのライターが執筆資料を安全に保存したりできます。パソコンの故障や紛失といった不測の事態に備え、大切なデータを保護する手段としても役立ちます。
Zoho WorkDriveの料金プラン
Zoho WorkDriveの料金プランは、チームの規模やストレージ容量、必要な機能によって異なります。無料トライアルも提供されており、導入前に機能を試すことができます。
料金プラン一覧
| プラン名 | 月額料金(ユーザーあたり)※年払いの場合の目安 | 提供ストレージ容量(チーム全体) | 主な特徴と利用シーン |
|---|---|---|---|
| Free (無料プラン) | 無料 | 5 GB | 個人利用、小規模な試用 |
| Starter (スターター) | 約300円 | 1 TB~20 TB(ユーザー数で変動) | 小規模チーム、基本的な共有・編集 |
| Team (チーム) | 約540円 | 3 TB~60 TB(ユーザー数で変動) | 中小企業、共同作業の頻度が高いチーム |
| Business (ビジネス) | 約1,080円 | 5 TB~100 TB(ユーザー数で変動) | 大規模チーム、高度な管理・セキュリティ |
| Enterprise (エンタープライズ) | 要問い合わせ | カスタム設定 | 大企業、特殊な要件 |
※上記料金は2025年5月時点での目安であり、為替レートやキャンペーンにより変動する可能性があります。正確な料金はZoho WorkDrive公式サイトでご確認ください。
各料金プランの詳細
Free(無料プラン)
Zoho WorkDriveを気軽に試せる個人向けのプランです。基本的な保存や共有、クラウドへのアクセス操作を確認したい方に向いています。写真や文書の整理、小規模な作業データのバックアップにも対応できます。
- ストレージ:5GB
- 料金:無料
- 利用対象:個人ユーザー、小規模な用途
- 用途:試用、ファイルの整理、クラウドの操作確認
Starter(スターター)
クラウドによるファイル管理や共同作業をスタートしたい、小規模なチームや個人事業主に適したプランです。簡単な共同編集やファイル共有に必要な機能が揃っており、導入しやすい価格帯です。
- ストレージ:1TB(+1ユーザーごとに100GB、最大20TBまで)
- 1ファイルあたりのアップロード上限:10GB
- 利用対象:少人数チーム、個人事業主
- 主な用途:ドキュメント管理、簡単な社内共有
Team(チーム)
中小企業向けの標準プランで、部署間での共同作業や大容量ファイルの扱いに適しています。セキュリティ機能やユーザー管理、操作ログ機能が強化されており、複数部門による同時利用でも安心して使えます。
- ストレージ:3TB(+1ユーザーごとに300GB、最大60TBまで)
- 1ファイルあたりのアップロード上限:50GB
- 利用対象:中規模組織、複数部署をまたぐ業務
- 主な用途:プロジェクト管理、社内共有、大容量データの保管
Business(ビジネス)
より高度なセキュリティ管理や柔軟なアクセス制御が求められる大企業向けのプランです。監査ログや詳細な権限設定が可能で、社内ガバナンスやコンプライアンスへの対応も考慮されています。
- ストレージ:5TB(+1ユーザーごとに500GB、最大100TBまで)
- 1ファイルあたりのアップロード上限:250GB
- 利用対象:大規模チーム、多部門利用
- 主な用途:社内文書の集中管理、監査対応、セキュアなデータ運用
Enterprise(エンタープライズ)
特定の業界要件やグローバル展開に対応した、最上位のカスタムプランです。専用サポート、高度なセキュリティ、ブランディング対応などが含まれ、通常のプランでは対応が難しい大規模・高機能な運用にも対応できます。
- ストレージ:企業ごとにカスタマイズ可能
- 利用対象:グローバル企業、業界固有の要件がある組織
- 主な用途:大規模データ運用、法令対応、IT統制強化
Zoho WorkDriveの使い方
Zoho WorkDriveは直感的な操作で利用できます。ここでは、基本的な使い方を紹介します。
1. Zoho WorkDriveを始める
Zoho WorkDriveの利用を開始するには、まずアカウント登録が必要です。Zoho WorkDriveの公式サイトにアクセスし、「無料トライアル」または「サインアップ」ボタンをクリックします。メールアドレスや氏名などの必要事項を入力し、アカウントを作成します。登録が完了すると、Zoho WorkDriveのダッシュボードにアクセスできるようになります。特別なソフトウェアのインストールは不要で、ウェブブラウザからすぐに利用を始められます。
2. ファイルのアップロードとダウンロード
Zoho WorkDriveへのファイルのアップロードは、非常に簡単です。パソコンのフォルダからZoho WorkDriveのブラウザ画面へファイルをドラッグ&ドロップするだけで、手軽にクラウド上に保存できます。または、画面上部の「アップロード」ボタンをクリックしてファイルを選択することも可能です。これにより、必要なファイルをすぐに共有・管理できます。
ファイルのダウンロードは、ダウンロードしたいファイルを選択し、右クリックメニューから「ダウンロード」を選びます。これにより、Zoho WorkDrive上のファイルを自分のデバイスに保存できます。
3. ファイルの共有とアクセス権限の設定
ファイルの共有は、共有したいファイルまたはフォルダを選び、右クリックメニューから「共有」を選択します。共有したい相手のメールアドレスを入力し、アクセス権限(閲覧のみ、コメント可、編集可など)を設定します。これにより、特定のメンバーにのみファイルへのアクセスを許可し、共同作業を安全に進められます。
また、リンク共有機能を使えば、不特定多数のユーザーにファイルを公開することも可能です。この際、パスワード設定や有効期限設定を行うことで、セキュリティを強化できます。
4. ファイルのバージョン管理と復元
Zoho WorkDriveは、ファイルの変更履歴を自動で保存するバージョン管理機能を提供します。ファイルを選択し、右クリックメニューから「バージョン履歴」を選ぶと、これまでの変更履歴を一覧で確認できます。
過去のバージョンをプレビューし、必要であればそのバージョンに復元することも可能です。これにより、誤ってファイルを上書きしてしまったり、以前の作業状態に戻したりしたい場合に役立ちます。安心してファイルの編集に取り組めるため、作業効率の向上にもつながります。
Zoho WorkDriveと比較される他のクラウドストレージサービス
Zoho WorkDriveのように、ファイルの保存・共有・共同編集が可能なクラウドストレージサービスは多数あります。ここでは代表的な4つのサービスを紹介します。
Google Drive(Google Workspace)
Googleが提供するクラウドストレージで、ドキュメント、スプレッドシート、スライドなどのWebアプリと密接に連携します。
リアルタイムでの共同編集がしやすく、検索機能も優れています。
- 特徴:Google Workspaceとの統合、リアルタイム編集、高速な検索性
- 向いている企業:すでにGmailやGoogleカレンダーを使っている企業、共同編集が頻繁なチーム
Microsoft OneDrive for Business(Microsoft 365)
Microsoft 365の一部として提供される法人向けクラウドストレージです。WordやExcelなど、Officeアプリとの連携が非常に強力で、ビジネス利用に最適です。
- 特徴:Officeファイルとの連携、セキュリティの高さ、大企業対応のスケーラビリティ
- 向いている企業:Microsoft 365導入済み、Officeドキュメントを日常的に扱う企業
Dropbox Business
操作性がシンプルで、個人から法人まで幅広く支持されるクラウドストレージです。ファイルの同期スピードが早く、端末をまたいだ作業にも強みがあります。
- 特徴:直感的なUI、スピーディーな同期、多様なデバイス対応
- 向いている企業:複数デバイスを使うチーム、クリエイティブ職、ITツールに不慣れなユーザー層
Box
セキュリティ重視の大企業向けクラウドストレージです。監査ログ、権限設定、外部サービス連携などが充実しており、コンプライアンス対応にも適しています。
- 特徴:厳格なアクセス制御、監査機能、企業向けAPI連携
- 向いている企業:金融、医療、製造など高いセキュリティ基準が求められる業界
Zoho WorkDriveとの違いは?
Zoho WorkDriveは、Zohoアプリとの連携により業務全体を一体化できる点が最大の特徴です。他サービスは特定のアプリ連携に特化している一方、Zoho WorkDriveはCRMやプロジェクト管理、メール、帳票などと一括で連携可能なため、ファイル管理を業務全体に組み込みたい企業に特に適しています。
Zoho WorkDriveは業務の整理と連携を効率よく進める
Zoho WorkDriveは、ファイル管理にありがちな煩雑さを解消し、チーム内の作業を効率よく進めるためのクラウドストレージです。共有や編集の手間を減らし、情報を一つの場所にまとめることで、日々の業務がスムーズになります。Zoho CRMなど他のZoho製品と連携すれば、作業の流れがさらに自然につながります。小規模なチームから大企業まで対応できるため、使い始めやすく、将来的な拡張もしやすいサービスです。
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