- 更新日 : 2025年10月31日
短期離職を繰り返すとどうなる?理由や転職活動のポイントも解説
「短期離職を繰り返すと転職市場で不利になる」という話を耳にしたことはありませんか?本記事では、短期離職を繰り返すことで生じるデメリットや、転職活動を成功させるためのポイントなどをわかりやすく解説します。これからのキャリアに不安を感じている方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
そもそも短期離職とは?
短期離職の明確な定義はありませんが、一般的に「入社後3年未満で退職すること」を指す傾向があります。企業や業界によっても見方はさまざまで、半年~1年未満の離職も短期離職とみなす企業もあります。一昔前は「石の上にも三年」と言われたように最低3年の勤務が推奨されてきましたが、近年は価値観の多様化で早期転職も珍しくなくなっています。
厚生労働省の調査によれば、新卒で入社した社員の約3割が3年以内に離職しており、早期離職は決して珍しい現象ではありません。特に若手では「思っていた仕事と違った」「労働環境が合わない」と感じて数ヶ月~1年程度で辞める例も見られます。人材の流動化が進む昨今、短期離職者は増加傾向にあるとも言われ、企業側でも早期離職への対策が課題となっています。
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短期離職を繰り返すとどうなる?
短期離職を何度も繰り返すと、キャリアに様々な悪影響が生じます。
転職活動で不利になりやすい
短期離職を繰り返している求職者に対して、企業側は「またすぐ辞めてしまうのでは?」という懸念を抱きます。実際、一人を採用するには求人広告費や研修費などで数十万〜数百万円のコストがかかるとも言われ、企業としては早期離職されると大きな損失となります。
そのため、書類選考の段階でマイナス評価を受けやすく、面接に進める機会が減ってしまうこともあります。面接まで進んでも、採用担当者には慎重な目で見られがちです。
キャリアアップの機会を逃しやすい
短期離職を繰り返していると、専門スキルや業務知識が十分に身につかないまま次の職場へ移ることになります。その結果、仕事の幅が広がらず、キャリアアップの機会を逃しがちです。市場価値が上がりにくく、生涯年収が伸び悩む可能性も指摘されています。
さらに、自分に自信が持てなくなったり、将来のキャリアに不安を抱えたりといったメンタル面での悪影響も無視できません。繰り返す短期離職は、プロフェッショナルとしての信用や人脈形成にもマイナスに働く恐れがあります。社会的にも信用を損ない、ローン審査や結婚といった人生の場面で不利になるケースも考えられます。
短期離職を繰り返してしまう理由
短期離職を繰り返す理由は人それぞれですが、大きく分けると「仕事のミスマッチ」「キャリア設計の不明確さ」「人間関係の問題」「待遇・労働環境への不満」といった要因が挙げられます。
仕事のミスマッチ
仕事のミスマッチが原因の場合、転職時に十分な企業研究をせずに入社を決めたために、「思っていた仕事内容と違った」と感じ、早期に退職を選択するケースが多いです。特に、面接時に聞いた話と実際の業務内容が異なっていたり、求められるスキルが想定よりも高かったりすると、職場に適応できずに辞めてしまうことがあります。また、「やりがいを感じられない」「自分の強みを活かせない」といった理由から、成長を実感できずに離職する人もいます。
キャリア設計が不明確
キャリア設計が不明確な人は、そもそも「自分がどんな仕事をしたいのか」が定まっていません。そのため、「何となく良さそうだから」と安易に仕事を選び、いざ働き始めると「思っていたものと違う」と感じて退職することになります。将来の目標や働く目的がはっきりしていないと、仕事に対するモチベーションが維持できず、些細な不満があってもすぐに辞めるという選択をしがちです。
人間関係の問題
人間関係の問題も短期離職の大きな要因の一つです。職場の上司や同僚とうまく関係を築けなかったり、社内の雰囲気が自分に合わなかったりすると、ストレスを感じて退職に至ります。特に、上司との折り合いが悪かったり、チーム内で孤立してしまったりすると、仕事を続けることが精神的に苦痛となり、離職を決意するケースが少なくありません。また、ハラスメントや不当な扱いを受けた場合は、短期間で辞めざるを得ない状況になることもあります。
待遇・労働環境への不満
待遇や労働環境が理由で短期離職を繰り返すケースもあります。給与が想定よりも低かったり、残業が多かったりすると、働くモチベーションが下がり、より良い条件の職場を求めて転職を重ねることになります。特に、入社前に確認していた労働条件と実態が大きく異なる場合、不信感を抱いてすぐに退職を決意することも珍しくありません。
このように、短期離職を繰り返す理由は多岐にわたりますが、その根本には「自分に合う仕事を見つけられていない」「職場環境との適応が難しい」といった課題があることがわかります。
短期離職を繰り返す人の特徴
短期離職を繰り返す人には、いくつかの共通する特徴が見られます。
目の前の環境に影響を受けやすい
一つ目は、目の前の環境に強く影響を受けやすいという点です。仕事に対して長期的な視点を持つのではなく、その場の感情や状況に左右されてしまい、「少しでも合わない」と感じるとすぐに辞める選択をしてしまいます。例えば、仕事に対する理想が高く、「自分にとって完璧な職場」を求めるあまり、少しでも不満があれば転職してしまう傾向があります。
ストレス耐性が低い
また、ストレス耐性が低く、困難に直面した際に乗り越えようとする努力よりも、環境を変えることで解決しようとする傾向が強いことも特徴の一つです。新しい職場では必ず一定の適応期間が必要ですが、その過程でのストレスを避けるために短期離職を選んでしまうことがあります。このような場合、どの職場に移っても同じ問題に直面し、結局またすぐに辞めるという悪循環に陥りがちです。
自己分析が不十分
さらに、自己分析が不十分で、自分に合う仕事を正しく選べていない人も短期離職を繰り返しやすいです。自分の適性や価値観をしっかりと理解せず、「なんとなく条件が良さそう」「とりあえず今の職場を辞めたい」という理由で転職を決めると、次の職場でもまたミスマッチが起こります。その結果、「この仕事も合わなかった」と感じ、また転職を繰り返すことになります。
短期離職を繰り返す人は、仕事の選び方や職場への適応の仕方に課題を抱えていることが多いです。しかし、自分の特性を理解し、仕事選びの基準を見直すことで、長く働ける環境を見つけることは十分に可能です。重要なのは、短期離職の経験を活かし、次の職場選びでは同じ失敗を繰り返さないようにすることです。
短期離職を繰り返す人が転職活動を成功させるポイント
短期離職の多い経歴を持つ人でも、工夫次第で転職活動を成功に導くことができます。大切なのは、過去の経験をしっかり振り返り次に活かす姿勢です。ここでは、自己分析から面接対策、職場選びまで、押さえておきたいポイントを紹介します。
自己分析にしっかり取り組む
まず徹底した自己分析から始めましょう。短期離職を繰り返した原因を自分なりに掘り下げることが重要です。「なぜ前の職場は自分に合わなかったのか」「仕事で何にやりがいを感じたいのか」「どんな環境なら力を発揮できるのか」などを整理します。自分の強み・弱み、価値観、キャリアの目標を明確にすることで、次の転職ではミスマッチを減らすことができます。短期離職という結果から学び、同じ失敗を繰り返さないためには自己分析による気付きが欠かせません。
面接時での伝え方を工夫する
短期離職が多い場合、面接でその理由を聞かれるのは避けられません。伝え方の工夫次第で印象は大きく変わります。面接では、ネガティブな理由(人間関係が悪かった、給与が低かった等)をそのまま伝えるのではなく、前向きな学びや次への意欲とセットで説明しましょう。「前職では○○に挑戦しましたが力が及ばず退職を選びました。ただ、その経験から△△の重要性を学び、現在は□□のスキルを身につけています」といった具合に、成長の糧になっていることを強調します。決して前職の悪口や不平不満だけを語らないことが大切です。また、「今度こそ長く貢献したい」という意欲や具体的な抱負を伝え、早期離職の再発防止に向けた決意を示しましょう。
自分にマッチする企業を探す
次こそ長く働ける職場を見つけるために、企業研究と職場環境の確認を徹底しましょう。求人情報だけでなく、企業の公式サイトや口コミサイト、OB・OGの話などから社風や働き方を調べ、自分の価値観に合っているか見極めます。応募前に可能であれば社員や採用担当に質問する機会を持ち、残業の状況や教育体制など気になる点を確認するのも有効です。
また、自分一人で判断が難しい場合は転職エージェントなどプロの力を借りるのも手です。エージェントは企業ごとの風土や定着率の情報を持っているため、短期離職の多い人でも無理なく馴染める職場を紹介してくれるでしょう。さらに、転職先では入社前後にギャップを埋める工夫も必要です。例えば、入社前に職場見学や社員との面談を行って雰囲気を掴んでおく、入社後も分からないことは積極的に質問して不安を解消する、といった行動が定着につながります。自分に合った職場を見つけるには情報収集と準備が欠かせません。
短期離職を繰り返す人を採用するときの注意点
短期離職を繰り返す応募者を採用する企業側には、慎重な見極めと受け入れ体制の工夫が求められます。ここでは、企業が採用時に気を付けるべきポイントと、入社後の定着を促すための取り組みを解説します。
短期離職の理由を見極める
複数回の短期離職歴がある人材を採用する際には、いくつかのリスクを念頭に置く必要があります。退職癖がある人を採用すると、再びすぐ辞められる可能性があり、採用コストや教育コストが無駄になるリスクが高まります。また、頻繁な人材の出入りは職場のチームワークや士気にも影響を与えかねません。
そこで重要になるのが、面接での見極めです。応募者が短期離職を繰り返した背景に何があったのか、丁寧にヒアリングしましょう。「上司が悪かった」「社風が合わなかった」等、前職の退職理由がすべて会社側の問題に終始している場合は、また同じ理由で離職する可能性があります。一方で、自分なりに改善策を試みたが環境が合わなかった、スキル不足を痛感して転身した、など前向きで具体的な理由がある場合は、ポテンシャルに期待できるかもしれません。加えて、応募ポジションへの意欲や適性をしっかり確認し、社風・職種とのマッチ度合いを見極めることも大切です。必要に応じて複数回の面接や適性検査を行い、「またすぐ辞めないか」という懸念を払拭できるか慎重に判断します。
定着率を高める工夫をする
採用した人材が長く活躍できるよう、企業側でも定着を促す工夫を施すことが重要です。まず、入社時のオンボーディングを手厚く行い、新入社員が早期に組織に溶け込めるようサポートします。具体的には、メンター制度を導入して相談しやすい先輩社員をつける、定期的に面談を実施して不安や不満を早期にキャッチする、といった施策が有効です。さらに、人事担当者と現場の上司が協力し、新入社員の様子を継続的に見守ってフォローする体制を整えることで、不安や不満の芽を摘み、早期退職の防止につながります。
入社後のミスマッチを減らす
また、期待と現実のギャップを埋める取り組みも欠かせません。配属前に業務内容や職場の雰囲気をできるだけ詳しく伝え、入社後のミスマッチを減らします。入社後も段階的に仕事を任せ、負荷が集中しないよう周囲でフォローすることで、本人のプレッシャーを和らげ定着につなげます。さらに、キャリアパスや評価制度を透明化し、将来の展望が描けるようにすることも大切です。自身の成長が実感でき、会社から期待されていると感じられれば、モチベーション維持につながります。
仮に社員が「また辞めたいかも」と感じる兆候があれば、早めに対話の場を持ち、原因を共に解決する姿勢を示しましょう。企業文化として、意見を言いやすい風通しの良さやワークライフバランスへの配慮を普段から醸成しておくことも、結果的に定着率の向上に寄与します。
短期離職の悪循環から脱却しましょう
短期離職を繰り返すことには、転職活動で不利になる、企業からの評価が厳しくなる、スキルやキャリアが積みにくいといった様々なデメリットがあります。一方で、原因を見つめ直し対策を講じれば、その経験を糧にしてキャリアを立て直すことも可能です。本記事で述べた自己分析の重要性や面接での伝え方、職場選びのポイントを押さえ、次の転職では短期離職の悪循環から脱却しましょう。次の一歩が長期的なキャリア成功につながることを期待しています。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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