- 更新日 : 2025年8月29日
バックオフィスとは?効率化するメリットやツール、企業事例を紹介
バックオフィスとは、営業職やコールセンターなどを後方で支える業務のことを指し、効率化することで業務全体の生産性向上が期待できます。バックオフィスの効率化は、オンラインツールの活用やデジタル化により可能です。効率化に成功すると、時間やコストの削減が期待できます。
本記事では、バックオフィスの効率化のメリットや方法、企業事例を詳しく紹介します。
目次
バックオフィスとは?
バックオフィスとは、お客様と直接関わる営業職やコールセンターなどを後方で支えることをいいます。直接お客様と関わるわけではありませんが、業務を円滑に進めるために欠かせない業務です。
バックオフィスは「事務部門」と呼ばれることもありますが、一般的な事務とは違いがあります。
- バックオフィスと事務の違い
- バックオフィス業務の言い換え
上記について、詳しく見ていきましょう。
バックオフィスと事務の違い
バックオフィスと事務には、次のような違いがあります。
バックオフィス | 人事・総務など一般的な事務のほかに、法務・情報システム・公報のような顧客と直接関わらない幅広い業務を担当する |
---|---|
事務 | バックオフィス業務のうち、電話対応やデータ入力などの日常的なタスクやオフィス業務を担当する |
一般的な事務はバックオフィス業務の一部であり、その中でも日常的な業務を担当しているといえます。バックオフィスは、一般的な事務のほかにも専門的な業務に関わる部門なのです。
バックオフィス業務の言い換え
バックオフィスは、次のように言い換えられます。
- 事務部門:書類作成・データ入力など、一般的な事務業務を行う
- 管理部門:法務、情報システムなど、企業全体の管理業務を行う
- 間接部門:売上に直接貢献しない業務を行う
一方、お客様と直接関わり、売上を生み出すのがフロントオフィスです。具体的には、次のように言い換えられます。
- 営業部門:お客様への提案や受注などの営業活動を行う
- 顧客部門:お客様対応やサポートなどを担当する
- 直接部門:売上に直接貢献する業務を行う
それぞれの業務は異なる役割を持ち、連携することでスムーズな経営や生産性向上が期待できます。
バックオフィスの業務一覧
バックオフィスの主な業務を一覧にまとめると、次のとおりです。
【主なバックオフィス業務の一覧】 | |
---|---|
一般事務 | オフィス内の日常業務を管理し、文書作成やメールの管理・スケジュール調整などを行う |
経理・財務 | 会社の財務状況を管理し、資金の流れや予算の策定・経理処理などの財務関連業務を担当する |
人事・労務 | 従業員の採用や配置・給与計算・労働法の遵守・労働問題の解決など、人材に関するさまざまな業務を行う |
法務 | 企業活動における法的リスク管理や契約書の作成や審査、訴訟や紛争解決などの法的な側面を担当する |
総務 | オフィス環境の管理や設備の運用、社内イベントの企画・運営など、企業全体の運営に関わる広い範囲の業務を担当する |
情報システム | システムやネットワークの構築や管理・セキュリティ対策など、情報技術に関する業務を担当する |
【業務別】バックオフィスを効率化するツールの種類
バックオフィス業務を効率化するツールは、部門や業務内容によって多岐にわたります。ここでは代表的なツールを業務別に分類し、それぞれの役割を解説します。
経理・財務におすすめのツール
経理・財務部門のツールは、会社のお金の流れを正確に、そして効率的に管理することを目的としています。代表的なものに会計ソフトや経費精算システムがあります。日々の面倒な仕訳入力を自動化したり、従業員の経費精算フローを電子化したりすることで、担当者の負担を大幅に減らせるでしょう。
月次決算の早期化や、経営状況のリアルタイムな可視化にもつながります。
- 例:マネーフォワード クラウド経費など
人事・労務におすすめのツール
人事・労務部門のツールは、従業員の働くことに関わる情報を一元管理します。勤怠管理システムや給与計算ソフト、労務管理システムなどがこれにあたります。従業員の入退社手続きや日々の勤怠管理、毎月の給与計算といった定型業務を自動化し、ヒューマンエラーを防ぎます。
ペーパーレス化により、年末調整のような年に一度の煩雑な業務もスムーズになるでしょう。
- 例:マネーフォワード クラウド勤怠、KING OF TIME、SmartHRなど
総務・法務におすすめのツール
総務・法務部門では、社内の申請・承認プロセスや、契約書の管理を効率化するツールが役立ちます。ワークフローシステムを導入すれば、稟議(りんぎ)書などを電子化でき、承認がどこで止まっているか一目でわかります。
電子契約サービスを使えば、契約書の印刷・製本・郵送といった手間とコストを削減し、スピーディーな契約締結を後押しします。
- 例:マネーフォワード クラウド契約、クラウドサイン、ジョブカンワークフローなど
全部門で活用できるツール
特定の部門に限らず、組織全体の生産性を高めるツールもあります。ビジネスチャットは、メールよりも気軽で迅速なコミュニケーションを可能にします。ナレッジ共有ツールは、社内のノウハウやマニュアルを蓄積・共有することで業務の属人化を防ぎ、新入社員の教育にも役立ちます。RPAツールは、パソコン上の定型作業をロボットに任せることで、あらゆる部門の単純作業を自動化できるでしょう。
- 例:Slack、NotePM、Coopelなど
ツールを使ってバックオフィスを効率化するメリット
ツールを使ってバックオフィス業務を効率化するメリットは主に4つあります。
- 生産性の向上
- コストの削減
- ヒューマンエラーの防止
- 属人化の解消
生産性の向上
バックオフィス業務を効率化すると、生産性の向上につながります。たとえば、今まで手作業で行っていた業務を効率化することにより、マネジメントや管理体制の強化など、人でなければできない業務に人材を充てられるようになります。
その結果、会社全体の競争力が強化され、激化する市場競争の中でも成長を続けられるようになるのです。
コストの削減
バックオフィス業務の効率化は、コスト削減の効果も期待できます。業務を効率化すると、今まで業務に携わっていた人材をほかに充てられるため、会社全体の人件費削減につながります。
さらに、今まで紙で行っていた業務をペーパーレス化することにより、紙代や印刷代・切手代などのコストも削減可能です。
ヒューマンエラーの防止
バックオフィス効率化ツールを導入することにより、ヒューマンエラーの防止も可能になります。データ集計や転記などは、疲労や注意力散漫が原因によるミスが起こりがちです。しかし、ツールは単純で定型的な作業を得意としています。作業量が膨大になっても、正確性を保ったまま同じように処理ができるのです。
このことからも、バックオフィスにツールを活用し効率化することは、ヒューマンエラーの防止につながるといえます。
属人化の解消
ツールを活用することにより、属人化の解消も可能です。人に頼った作業では「この作業はあの人にしかできない」がよく起こりますが、手順をツールに記憶しておけば、担当者が不在でも作業ができるようになります。このように、定型的な作業をツールにより標準化しておくと、人に頼らなくても業務が円滑に進みます。
バックオフィス業務を効率化する方法
バックオフィス業務を効率化する主な方法は6つあります。
- ペーパーレス化を推進する
- ERPを導入する
- RPAツールを導入する
- ITツールを利用する
- チャットボットを導入する
- アウトソーシングを活用する
それぞれの方法について、詳しく見ていきましょう。
ペーパーレス化を推進する
業務のペーパーレス化を推進することで、バックオフィスの業務効率化が図れます。紙の書類は、検索に時間がかかったり保管場所が必要になったりします。紛失リスクも高く、セキュリティ上の問題も否めません。
紙の書類を電子データにしてペーパーレス化すると、保管や検索・セキュリティの問題も解決可能です。その結果、人は業務に集中できるようになり、作業効率の向上も期待できます。
ERPを導入する
ERP(Enterprise Resource Planning)システムを導入することも、バックオフィス業務の効率化を可能にする方法のひとつです。
ERPは、会社のさまざまな資源を統合的に管理するシステムです。導入することにより、人材・資金・設備などの情報を一元化し、効率的に活用できます。具体的には、生産計画の最適化、在庫管理の最適化、財務データのリアルタイム分析などが可能です。
さらに、情報の集約化により意思決定が素早く行えるようになり、業務効率化が可能になります。
ERPについて詳しく知りたい方は、下記の記事も合わせてご参照ください。
RPAツールを導入する
RPA(Robotic Process Automation)ツールを導入することにより、バックオフィス業務の自動化が可能になり、業務効率化につながります。
RPAは、単純で定型的な作業を自動化するロボットによる仕組みのことを指します。たとえば、データ入力や集計・分析などはRPAが得意としている分野です。これらにおいては、人が行うよりも正確で素早く作業を終えられます。
RPAは24時間稼働できるため効率化が期待できますが、初期導入費や運用コストも考慮すると、長期的にコスト削減につながる可能性があります。
ITツールを利用する
近年では、業務効率化のためのITツールも多く開発されています。それらを効率よく活用することも、有効な手段のひとつです。
主なITツールは次のとおりです。
- コミュニケーションツール:メンバー間のコミュニケーションを円滑にする
- タスク管理ツール:タスクの割り当てや進捗管理などを効率よく行う
- ワークフローシステム:仕事の流れやプロセスを自動化し、業務効率化を支援する
- 電子契約システム:電子契約に関わる業務を一元管理する
- 勤怠管理システム:出退勤や勤務時間を管理し、給与計算などの業務を支援する
ITツールを活用すると、ペーパーレス化や作業効率アップなどが可能になり、業務効率化につながります。
チャットボットを導入する
チャットボットを導入することも、業務効率化には有効です。
チャットボットとは、自然言語処理(NLP)と人工知能技術(AI)を組み合わせて、今までは人でなければできなかった質問への回答を自動でできるようにしたシステムのことです。
チャットボットは、時間を問わずに応答できるため「お客様を待たせることがない」「気軽に利用できる」などのメリットがあります。コールセンターやヘルプデスクへの問い合わせも減少するため、運用コストの削減も期待できるのです。
アウトソーシングを活用する
社内業務の一部を外部に委託するアウトソーシングも、バックオフィス業務効率化に有効な手段のひとつです。たとえば、データ入力やお客様との電話およびメール対応を外部に任せることで、社員は本来の業務に集中できるようになります。
アウトソーシングで専門的な知識を持つ人材に業務を任せることにより、人材を育成する時間と手間を省くことも可能です。社内で不足している技術やノウハウを外部から補うことで、会社全体の生産性や競争力の向上も期待できます。
バックオフィス効率化ツールのおすすめ
ここでは、バックオフィス業務を効率化するツールをカテゴリ別に紹介します。多くのツールには無料プランや試用期間が設けられています。自社の課題と照らし合わせながら、合いそうなものがないか探してみてください。
【経理・財務向け】
日々の記帳から決算まで、経理業務の手間を大幅に削減するツールです。
マネーフォワード クラウド会計
会計だけでなく、請求書の発行や経費精算など、バックオフィス全体の業務を幅広くカバーするサービスです。AI-OCR機能で領収書や請求書を自動で読み取り、データ化してくれます。
- おすすめ企業:経理だけでなく、バックオフィス全体の効率化を目指す企業。
- 料金:月額2,480円~ / 試用期間:有
弥生会計 オンライン
長年の実績がある会計ソフトのクラウド版です。シンプルな操作画面と手厚いサポート体制が魅力で、簿記や会計の初心者でも安心して利用できます。会計業務に集中したい方におすすめです。
- おすすめ企業:初めて会計ソフトを導入する企業や、手厚いサポートを求める個人事業主。
- 料金:年額34,800円~ (初年度無料キャンペーン有) / 試用期間:有
勘定奉行クラウド
多くの企業で導入実績のある奉行シリーズのクラウド版です。高い専門性とセキュリティを両立しており、内部統制を重視する企業にも対応。グループ企業管理などにも強みがあります。
- おすすめ企業:内部統制やセキュリティを重視する中堅・大企業。
- 料金:要問い合わせ / 試用期間:有
【人事・労務向け】
入社手続きや勤怠管理、給与計算など、従業員に関する煩雑な業務を効率化します。
マネーフォワード クラウド人事管理
従業員の情報を一元管理し、入退社手続きや組織シミュレーションなどを行えるツールです。同社の勤怠管理や給与計算と連携させることで、人事労務データを横断的に活用できます。
- おすすめ企業:従業員情報を活用して、戦略的な人事施策を行いたい企業。
- 料金:要問い合わせ (プランによる) / 試用期間:有
SmartHR(スマートエイチアール)
入社手続きや年末調整などの労務手続きをペーパーレスで完結させ、従業員情報を一元管理できます。社会保険の電子申請にも対応しており、人事担当者の作業負担を軽くします。
- おすすめ企業:従業員の入退社が多く、労務手続きを効率化したい企業。
- 料金:要問い合わせ (15名まで無料プラン有) / 試用期間:有
KING OF TIME(キングオブタイム)
多彩な打刻方法に対応し、複雑なシフトや残業時間も自動で集計できる勤怠管理システムです。給与計算ソフトとの連携もスムーズで、勤怠管理にかかる時間を大幅に短縮します。
- おすすめ企業:アルバイトやパートなど多様な働き方がある企業、正確な勤怠管理を行いたい企業。
- 料金:月額330円/人~ / 試用期間:有
【情報共有向け】
社内のノウハウやマニュアルを蓄積・共有し、業務の属人化を防ぐツールです。
NotePM(ノートピーエム)
強力な検索機能が特徴で、WordやPDFなどファイルの中身まで検索できます。誰がいつどこを更新したかの履歴も自動で残るため、情報が陳腐化しにくい仕組みになっています。
- おすすめ企業:社内の情報やマニュアルが散在し、探すのに時間がかかっている企業。
- 料金:月額4,800円~ / 試用期間:有
Kibela(キベラ)
個人の知見(Flow)とチームの知見(Stock)を両立して管理できるツールです。日報や議事録から、業務マニュアルまで、さまざまな情報を整理し、組織の知見として育てていけます。
- おすすめ企業:個人の発信とチームの知識整理を両立させたい情報発信が活発なチーム。
- 料金:月額550円/人~ (5名まで無料プラン有) / 試用期間:有
Confluence(コンフルエンス)
プロジェクト管理ツールJiraとの連携に強く、とくにソフトウェア開発の現場で多く使われています。豊富なテンプレートとカスタマイズ性で、大規模な組織の複雑な情報管理にも対応できます。
- おすすめ企業:エンジニアチームや、大規模なプロジェクトの情報を管理したい企業。
- 料金:月額679円/人~ (10名まで無料プラン有) / 試用期間:有
【業務自動化向け】
パソコン上の定型作業をロボットに代行させ、業務を自動化するRPAツールです。
Coopel(クーペル)
専門知識がなくても直感的に利用できるクラウド型RPAツールです。Webからの情報収集やExcelへのデータ入力などを自動化でき、1アカウントから手頃な価格で始められます。
- おすすめ企業:RPAを初めて導入する企業や、特定の業務からスモールスタートしたい中小企業。
- 料金:年額11,520円~ / 試用期間: 有
UiPath(ユーアイパス)
世界的にシェアの高いRPAツールで、デスクトップ上の操作から大規模なサーバー業務まで、幅広い業務の自動化に対応できます。豊富な機能と拡張性で、全社的な自動化を目指せます。
- おすすめ企業:複雑な業務の自動化や、全社規模でのRPA導入を検討している大企業。
- 料金:要問い合わせ (無料版有) / 試用期間:有
Microsoft Power Automate
WindowsやMicrosoft 365に標準で搭載されているRPA機能です。OutlookやExcelなど、Microsoft製品との連携がスムーズなのが大きな強みです。
- おすすめ企業:Microsoft 365を社内でメイン利用している企業。
- 料金:要問い合わせ (プランによる) / 試用期間:有
【ビジネスチャット】
メールよりも迅速で気軽なコミュニケーションを実現し、情報共有のスピードを上げます。
Slack(スラック)
トピックごとに「チャンネル」を作成して会話を整理できるのが特徴です。外部ツールとの連携機能が豊富で、あらゆる通知をSlackに集約し、業務の中心として活用できます。
- おすすめ企業:複数のプロジェクトが同時進行するチームや、外部ツールとの連携を重視する企業。
- 料金:月額1,050円/人~ (無料プラン有) / 試用期間:有
Chatwork(チャットワーク)
日本のビジネス慣習に合わせて開発され、シンプルな操作性が魅力です。タスク管理機能が一体となっており、チャットの会話からそのまま依頼・管理ができるため、やり取りの抜け漏れを防ぎます。
- おすすめ企業:初めてビジネスチャットを導入する企業や、ITツールに不慣れな従業員が多い企業。
- 料金:月額700円/人~ (無料プラン有) / 試用期間:有
Microsoft Teams(マイクロソフトチームズ)
チャットだけでなく、Web会議やファイル共有、Officeアプリとの連携がシームレスに行える統合型ツールです。Microsoft 365のプランに含まれているため、導入しやすいのが特徴です。
- おすすめ企業:Web会議を多用する企業や、Microsoft 365を全社で利用している企業。
- 料金:要問い合わせ (プランによる) / 試用期間:有
【タスク管理・プロジェクト管理】
誰が何をいつまでに行うかを可視化し、チーム全体の業務の進捗を管理します。
Asana(アサナ)
プロジェクトの全体像から個々のタスクまで、さまざまな形式で管理できる万能なツールです。チームメンバーの仕事の進捗や負荷状況を把握しやすく、計画的な業務遂行をサポートします。
- おすすめ企業:部署をまたいだプロジェクトや、複数のタスクを効率的に管理したいチーム。
- 料金:月額1,475円/人~ (無料プラン有) / 試用期間:有
Trello(トレロ)
「カンバン方式」と呼ばれる、付箋を貼ったり剥がしたりするような感覚でタスクを管理できるツールです。直感的でわかりやすく、個人のタスク管理からチームの進捗共有まで幅広く使えます。
- おすすめ企業:タスクの流れを視覚的に管理したいチームや、シンプルで使いやすいツールを求める方。
- 料金:月額$5~ (無料プラン有) / 試用期間:有
Backlog(バックログ)
日本で開発されたツールで、とくにソフトウェア開発のプロジェクト管理に強みを持ちます。ガントチャートやGit連携など、エンジニアにとって使いやすい機能が豊富に揃っています。
- おすすめ企業:ソフトウェア開発やWeb制作など、エンジニアが中心となるプロジェクトチーム。
- 料金:月額2,640円~ / 試用期間:有
バックオフィスツール導入で効率化に成功した企業事例
バックオフィスの効率化に成功した企業事例を3つ紹介します。
- バックオフィス業務を1/10に|株式会社サードライフ
- 月900時間の経費精算業務を1/3に短縮!|サンラリー株式会社
- POSデータを収集・分析するRPAを導入|サッポロビール株式会社
- 問い合わせ業務対応にチャットボットを導入|株式会社LIXIL
それぞれの目的に合わせてバックオフィスを効率化すると、事例のような大きな成果を得られるようになります。
それぞれについて、詳しく見ていきましょう。
バックオフィス業務を1/10に|株式会社サードライフ
ブランディング事業を手掛ける株式会社サードライフでは、以前の職場で経験したアナログなバックオフィス業務に課題を感じていました。手入力によるミスや、印刷・郵送にかかるコスト、税理士とのやり取りの手間が大きな負担だったといいます。
そこで、新会社では会計ソフトを導入。銀行データとの連携による自動化で、バックオフィス業務にかかる時間を1/10に削減。ペーパーレス化でコストも削減し、オンラインでのデータ共有で税理士とのやり取りもスムーズになりました。
事例:バックオフィス業務を1/10に。税理士とのデータ共有もスムーズ|株式会社サードライフ
月900時間の経費精算業務を1/3に短縮!|サンラリー株式会社
サンラリー株式会社では、紙ベースの経費精算をバックオフィス効率化ツールに切り替えた結果、業務時間が1/3に短縮されました。
導入前は月間900時間かかっていた作業が、スマホ専用アプリを活用した柔軟な申請・承認プロセスにより効率化されたからです。さらに、チャットや自動連携によって手入力のミスを削減し、以前より業務がスムーズになりました。
また、以前は口頭でやり取りしていたため「言った」「言わない」とうまく伝わらないこともありましたが、チャットに履歴が残るため「言った」「言わない」問題の解消にもツールは役立っています。
事例:月900時間の経費精算業務を1/3に短縮!スマホアプリで、スピーディーに経費の申請・承認対応が可能に
POSデータを収集・分析するRPAを導入|サッポロビール株式会社
サッポロビール株式会社では、営業担当者が毎日、十数社のPOSデータを手作業で収集しており、大きな負担となっていました。そこでRPAツールを導入し、POSデータのダウンロードから集計までの一連の作業を自動化しました。 これにより、担当者が何もしなくても、毎日すべてのデータが自動で取得されるようになり、大幅な作業効率化を実現。担当者はより分析的な業務に集中できるようになりました。
事例:RPA導入事例 | サッポロビール 株式会社 様|ユーザックシステム
ITヘルプデスクへのチャットボット導入|株式会社LIXIL
株式会社LIXILでは、社内のITヘルプデスクに寄せられる定型的な質問への対応が、担当者の業務負担となっていました。そこでAIチャットボットを導入し、よくある質問に24時間自動で回答できる体制を構築しました。 これにより、ヘルプデスク担当者の負担が軽減されただけでなく、社員自身も待つことなく問題を自己解決できるようになり、生産性向上につながっています。
出典: 株式会社LIXILがITヘルプデスクのバーチャル新人スタッフとしてユーザーローカルのAIチャットボットを採用|株式会社ユーザーローカル
バックオフィスツール導入前に知っておきたい注意点
バックオフィスへのツール導入は、業務効率化の大きな一歩ですが、進め方を間違えると期待した効果が得られないこともあります。社内に定着させるために、あらかじめ知っておきたい注意点を3つ紹介します。
ツール導入が目的にならないようにする
新しいツールを導入する際、ツールを導入すること自体がゴールになってしまいがちです。しかし、ツールはあくまで課題を解決するための手段にすぎません。「流行っているから」「競合が使っているから」といった理由で導入を進めるのではなく、「自社の〇〇という課題を解決するために、このツールが必要だ」という目的意識を、関係者全員で共有しておくことが大切です。
現場の従業員への丁寧な説明と協力
ツールの導入は、経営層や情報システム部門だけで進めてもうまくいきません。実際にツールを使うのは現場の従業員です。新しい操作を覚えることは、一時的に現場の負担を増やすことにもなります。なぜこのツールを導入するのか、それによって業務がどう楽になるのか、会社にどんなメリットがあるのかを丁寧に説明し、理解と協力を得ることが、ツールが定着するかどうかの大切なポイントになるでしょう。
情報セキュリティのリスクを管理する
とくにクラウド型のツールを利用する場合、社内の大切な情報を外部のサーバーに預けることになります。便利さの裏側にある情報漏洩などのセキュリティリスクを、正しく理解し管理することが求められます。ツールの提供元がどのようなセキュリティ対策を講じているかを確認するとともに、社内でもパスワードの適切な管理やアクセス権限の設定といったルールを定め、従業員に周知徹底しましょう。
ツールの導入でバックオフィスの効率化と生産性をアップしよう
バックオフィスは、営業職やコールセンターなどのお客様に直接関わる役職をサポートする役割を担っています。バックオフィスが煩雑化すると業務効率が低下し、業務が滞る恐れがあります。バックオフィスの効率化は、企業にとって解決しなければならない問題となっているのです。
バックオフィスの効率化には、ツールの使用やペーパーレス化を促進するなどさまざまな方法があります。できることから始め、バックオフィスの業務効率化と生産性アップを図りましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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