• 更新日 : 2026年3月24日

賃貸契約の解約通知書とは?法的な必要性や書き方をテンプレ付きで紹介

PDFダウンロード
Point賃貸の解約通知書はどう書けばトラブルを防げるのでしょうか?

解約通知書は「解約の意思」と「退去日」を明確に書くことが最重要です。

  • 解約の意思を明記
  • 退去日を具体的に記載
  • 物件・契約者を特定

法律上は口頭でも有効ですが(民法540条)、予告期間の証明や賃料トラブル防止のため書面提出が推奨されます。

「賃貸契約の解約通知書」とは、賃貸物件を使っている借主が賃貸物件から退去をするときに提出を求められることが多い書類です。賃貸マンションや借家から引っ越すとき、大家さんや管理会社に対して解約の意思表示をするためにこの書類を作成して提出します。

当記事ではこの書類の必要性や書き方のポイントを解説します。

賃貸契約の解約通知書とは?

賃貸借契約を終了させる際には、口頭ではなく書面で意思を伝えるのが一般的です。そのために用いられるのが「解約通知書」です。解約の意思表示を明確にし、後日のトラブルを防ぐ役割を果たします。

賃貸契約の解約通知書は、契約を終了させる意思を正式に伝える書面

解約通知書とは、借主または貸主が賃貸借契約を終了させる意思を相手方に伝えるための書面です。賃貸借契約では、契約書に「解約予告期間(例:1か月前通知)」が定められていることが多く、その期限内に通知する必要があります。通知日や退去予定日を明確に記載することで、解約時期を巡る紛争を防ぐことができます。

物件情報・解約日・通知日などを明記する

解約通知書には、物件の所在地、契約者名、解約の意思表示、退去予定日、通知日などを記載します。郵送する場合は内容証明郵便を利用することで、通知の事実と日付を証明できます。契約書に特別な様式が定められている場合は、それに従うことが重要です。書面での明確な通知が、円滑な退去手続きにつながります。

広告

この記事をお読みの方におすすめのガイド4選

この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。

※記事の内容は、この後のセクションでも続きますのでぜひ併せてご覧ください。

電子契約にも使える!契約書ひな形まとめ45選

業務委託契約書や工事請負契約書…など各種契約書や、誓約書、念書・覚書、承諾書・通知書…など、使用頻度の高い45個のテンプレートをまとめた、無料で使えるひな形パックです。

実際の契約に合わせてカスタマイズしていただきながら、ご利用くださいませ。

無料ダウンロードはこちら

【弁護士監修】チェックリスト付き 改正下請法 1から簡単解説ガイド

下請法の改正内容を基礎からわかりやすく解説した「改正下請法 1から簡単解説ガイド」をご用意しました。

本資料では、2025年改正の背景や主要ポイントを、弁護士監修のもと図解や具体例を交えて解説しています。さらに、委託事業者・受託事業者それぞれのチェックリストを収録しており、実務対応の抜け漏れを防ぐことができます。

2026年1月の施行に向けて、社内説明や取引先対応の準備に役立つ情報がギュッと詰まった1冊です。

無料ダウンロードはこちら

弁護士監修で分かりやすい! 契約書の作り方・書き方の教科書

弁護士の南陽輔氏(一歩法律事務所所属)が監修している「契約書の作り方・書き方の教科書」ガイドです。

契約書作成の基本知識、作成の流れ・記載項目、作成時の注意点・論点が、分かりやすくまとまっています。手元に置ける保存版としてぜひご活用ください。

無料ダウンロードはこちら

自社の利益を守るための16項目 契約書レビューのチェックポイント

契約書レビューでチェックするべきポイントをまとめた資料を無料で提供しています。

契約書のレビューを行う企業法務担当者や中小企業経営者の方にもご活用いただけます。

無料ダウンロードはこちら

賃貸契約の解約通知書は法的に必要?

賃貸借契約を解約する際、「必ず解約通知書を出さなければならないのか」と疑問に思う方も多いでしょう。法律上の扱いと、実務上の必要性は必ずしも同じではありません。ここでは、法的観点と実務上の観点から整理します。

法律上は必ずしも書面による解約通知が義務付けられているわけではない

民法上、賃貸借契約の解約は原則として意思表示によって成立します。そのため、口頭であっても解約の意思が明確に伝われば法的には有効とされます。ただし、契約書で「書面による通知」と定められている場合には、その合意に従う必要があります。

参考:民法第540条|e-GOV

実務上は書面での解約通知が推奨されている

口頭での通知は、通知日や退去日を巡るトラブルが発生しやすいため、実務では書面による通知が一般的です。特に解約予告期間(例:1か月前通知)を守ったかどうかが問題になることが多いため、通知日を証明できる形で提出することが望まれます。内容証明郵便などを利用すれば、証拠としての確実性が高まります。

賃貸契約の解約通知書のひな形

賃貸契約の解約通知書を作成するとき、ひな形をもとに記載していけばスムーズです。こちらのURLからひな形をダウンロードできますので、解約を検討している方はぜひご活用ください。

賃貸契約の解約通知書に記載すべき内容は?

賃貸契約の解約通知書は、複雑なものではありません。ひな形を見るとわかるように内容はとてもシンプルで、以下に掲げる内容を明確にしておけばよいでしょう。

記載すべき内容 記載方法
表題 記載方法に決まりはない。

「賃貸借契約の解約通知書」などと、何の文書であるのか一目でわかるように記載しておくとよい。

解約の意思表示 文中に、賃貸契約の解約をしたい旨を明記しておく。

あいまいな、遠回しな表現をする必要はなく、解約を求めていることが確実に伝わるようにする。

解約日 いつ契約を終わらせたいのか明記する。

「本日より1カ月後の令和〇年〇月末日をもって解約したく・・・」などと具体的な日付がわかるように示す。

賃貸物件 「○○県○○市○町○丁目○番〇号の建物」などと、賃貸契約の目的物となっている物件を特定する情報を記す。

同じ相手方から複数の建物、部屋を借りている場合には必ず詳細まで記載する。

契約当事者 誰の意思表示なのか、誰に対する意思表示なのかを明記する。

氏名(事業者の場合は名称)と住所を記し、押印する。

作成日 いつ作成したのか、「令和〇年×月×日」などと特定の日付がわかるように記載する。

これらのほか、新たな連絡先を伝える必要があるときは転居先情報を伝え、敷金などの返金先を指定したいなら振込口座情報を伝えておきます。

また、詳しい事情まで共有する必要はありませんが、「仕事の都合で✕✕県に引っ越すことになりましたので・・・」などと簡単に退去理由を記載することもあります。

賃貸契約の解約通知書の作成ポイントは?

賃貸借契約を円滑に終了させるためには、解約通知書の内容を正確に記載することが重要です。不備や記載漏れがあると、解約日を巡るトラブルや賃料請求の争いにつながる可能性があります。

解約の意思と退去予定日を明確に記載する

解約通知書には、「本契約を解約する」旨の明確な意思表示と、具体的な退去予定日を記載します。あわせて物件の所在地、契約者名、通知日を明示することで、対象契約を特定します。契約書に定められた解約予告期間(例:1か月前)を守っているかも確認し、期間計算を誤らないことが重要です。

契約内容を確認し、指定様式や提出方法に従う

賃貸借契約書に解約通知の方法(書面提出、所定フォーム使用など)が定められている場合は、原則としてその定めに沿って通知するのが望ましいでしょう。管理会社経由での提出が必要なケースもあるため、事前に確認します。郵送する場合は、特定記録や内容証明郵便を利用すると、通知日を証明でき安心です。記録を残すことがトラブル防止のポイントです。

解約通知の予告期間と賃料発生の関係は?

賃貸借契約を解約する際は、契約書に定められた「解約予告期間」を守る必要があります。予告期間の起算日や退去日との関係を誤ると、想定外の賃料が発生することもあります。

解約予告期間内は原則として賃料が発生する

多くの賃貸借契約では「1か月前までに解約通知」と定められています。この場合、解約の意思表示をしてから1か月間は契約が継続するため、その期間分の賃料が発生します。例えば4月10日に通知した場合、通常は5月9日まで賃料が必要となります。契約書に特約がない限り、通知日から予告期間が起算されるのが一般的です。

月途中解約や日割り計算の有無は契約内容によって異なる

退去日が月の途中となる場合、賃料を日割り計算するかどうかは契約条項によります。日割り精算が認められていれば、退去日までの賃料のみを支払えば足りますが、「月割りのみ」と定められている場合は月末までの賃料が発生することもあります。また、予告期間を満たさずに退去した場合は、不足している予告期間分に相当する賃料等を請求される可能性もあります。契約書の解約条項を事前に確認することが重要です。

賃貸契約の解約通知書提出を見据えた契約書管理の重要性

賃貸契約を解約する際は、契約書に定められた解約予告期間を守って解約通知書を提出する必要がありますが、そもそも契約書の管理が不十分だと手続きに遅れが生じるリスクがあります。

株式会社マネーフォワードでは、契約書の管理や保存に関する業務経験者を対象に、契約書に関する調査を実施しました。契約書の管理や保存を行う中での課題や負担を尋ねたところ、最も多いのは過去の契約書を探し出すのに時間がかかることで、34.4%でした。次いでスキャンや台帳入力などの事務作業の工数が多いことが28.6%と続き、更新期限や解約通知期限の把握が漏れやすいという回答も18.8%ありました。

期限の把握漏れを防ぐための管理体制を

賃貸借契約の解約時には、いつまでに解約通知書を出せばよいかなど、まずは契約内容の確認が欠かせません。しかし、調査データからも読み取れるように、契約書がすぐに見つからなかったり、解約通知期限の把握が漏れたりして苦労するケースは少なくありません。いざ退去や解約を希望した際に、予告期間の確認不足によって想定外の賃料が発生するなどのトラブルを防ぐためにも、日頃から賃貸契約書を適切に保管・管理し、いつでも内容を確認できる状態にしておくことが大切です。

出典:マネーフォワード クラウド、調査③ 契約書の管理・保存における課題・負担(Q4)【契約書の種類・書き方に関する調査データ】(回答者:契約書の管理業務経験者416名、集計期間:2026年2月実施)

解約通知書はできるだけ提出しておこう

賃貸契約の解約通知書がなくても解約は可能です。しかし貸主である大家さんや管理会社と揉めてしまったとき、解約通知書がないと意思表示の証明ができません。

契約トラブルがきっかけで大きな損失が生まれるリスクがありますし、揉めたという事実が世間に知られるだけでイメージを悪くしてしまいます。

会社などの事業者であればなおさら、法的な義務がなくてもできるだけ作成・提出はしておくことを推奨します。

PDFダウンロード

※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。

関連記事