• 作成日 : 2026年8月28日

Teamsの自動翻訳とは?使い方・注意点を解説

PointTeamsの自動翻訳とは何か?

Teamsの自動翻訳は、チャットの受信メッセージを指定言語に置き換え、会議の発言を翻訳字幕で表示する機能です。

  • チャット翻訳は追加ライセンス不要
  • 会議の翻訳字幕はTeams Premium必須
  • 翻訳は自分の画面にのみ反映される

Q. チャットの自動翻訳はどこで設定できる?

A. Teamsの「設定」→「全般」→「翻訳」から「すべてのメッセージを自動翻訳する」を選択します。

Teamsの自動翻訳は、受信したチャットのメッセージを指定した言語へ置き換え、会議中の発言を翻訳字幕として表示する機能です。海外拠点の社員や外国語を話す取引先とやり取りする場面で、外部の翻訳ツールに文章を貼り付ける手間がなくなります。

ただし、チャットの翻訳と会議の翻訳字幕は設定場所も利用条件も別である点には注意しましょう。当記事では、翻訳できる内容の種類、チャットを自動翻訳する手順、会議で翻訳字幕を出す手順、利用前に確認したい条件を順に整理します。

Teamsの自動翻訳とは?

Teamsの自動翻訳とは、受信したメッセージや会議中の発言を、利用者が指定した言語へ変換して表示する機能です。Microsoft Translatorの翻訳基盤を使い、Teamsアプリの中だけで処理が完結します。

チャットでは、他言語で届いたメッセージが指定言語に置き換わり、翻訳済みであることが表示されます。会議で使うのは、発言を文字起こししたライブキャプションを、指定した言語へ翻訳して表示する機能です。

いずれも受信側の画面表示を変える処理で、送信者が書いた原文や、コンプライアンス記録として保存される内容は書き換わりません。翻訳の結果が反映されるのは自分の画面だけで、相手側のメッセージ表示は元のままです。

参考:Microsoft Teamsでメッセージを翻訳する|Microsoftサポート

Teamsではどのような内容を翻訳できる?

Teamsでは、チャットやチャネルのメッセージ、会議中のライブキャプションや文字起こしを翻訳でき、Microsoft 365 CopilotではInterpreterエージェントによる音声通訳も利用できます。メッセージ側は、受信したものを一括で変換する自動翻訳と、必要なものだけを変換する個別翻訳の2通りに分かれます。会議側は、発言を文字にした字幕の翻訳が中心です。

ここでは、3つの使い方を順に確認します。

チャットの受信メッセージを自動翻訳できる

他言語で届いたチャットのメッセージは、設定を一度変えるだけで指定言語へ自動的に翻訳されます。以後に受信したメッセージが翻訳済みの状態で表示されるため、メッセージごとに操作する必要がありません。対応する言語は、Microsoftのサポート言語一覧に日本語を含む110言語が掲載されています。

注意したいのは適用範囲で、翻訳候補の表示と自動翻訳が使えるのはチャットのメッセージに限られます。特定の言語だけを翻訳対象から外す設定もあるため、英語は原文のまま読み、それ以外は翻訳するといった使い分けもできます。

チャットやチャネルのメッセージを個別に翻訳できる

必要なメッセージだけを翻訳したい場合は、そのメッセージから翻訳を実行します。対象のメッセージにカーソルを合わせ、「その他のオプション」から「翻訳」を選ぶと、選んだメッセージだけが既定の言語に変わります。

他言語のメッセージには「翻訳」の候補が直接表示される場合もあり、そのときは候補を選択するだけで翻訳は完了です。特定の言語で候補を出したくなければ、メッセージの上に表示される「翻訳しない」から対象の言語を指定してください。

自動翻訳をオンにしていない環境や、チャネルの投稿で気になる部分だけを確認したい場面に向いた方法です。

会議中の発言を翻訳字幕として表示できる

Teams会議では、発言をその場で文字にしたライブキャプションを、別の言語へ翻訳して表示できます。字幕の翻訳に使われるのは、Azure Cognitive Servicesを基盤としたMicrosoft Speech Translationです。

既定では、会議で話されている言語のまま字幕が表示されます。翻訳先の言語を指定すると、英語で進む会議の発言を日本語の字幕で追えるようになります。翻訳先は参加者ごとに選べるため、同じ会議で日本語と英語の字幕が並行して使われる形です。

ただし、翻訳字幕の利用にはTeams PremiumまたはMicrosoft 365 Copilotのアドオンライセンスが必要です。字幕そのものは会議終了後に完全に削除され、記録として残りません。議事録が必要な会議では、ダウンロードできる文字起こしを併用しましょう。

Teamsでメッセージを自動翻訳する方法は?

チャットの自動翻訳は、Teamsの設定画面にある翻訳メニューから4つの手順で有効にできます。設定はアプリ全体に適用され、以後に受信したメッセージへ自動的に働きます。設定するのは自分のアカウントに対してのみで、相手側の画面表示は変わりません。

ここでは、デスクトップアプリを例に、操作の流れを説明します。

「設定など」から「設定」を開く

最初にTeamsの設定画面を開きます。画面右上にある「設定など」を選び、メニューから「設定」を選択してください。

すでに翻訳済みのメッセージが手元にある場合は、メッセージの上に表示される「翻訳オプション」から「設定」を選んでも同じ画面に入れます。翻訳したメッセージを見て設定を変えたくなったときは、翻訳オプション経由のほうが手数は少なくて済みます。

なお、ここで変更するのは個人の表示設定です。同じチャットに参加している他のメンバーの見え方には影響しないため、自分の読みやすさだけを基準に決めて問題ありません。

「全般」から「翻訳」を選択する

設定ウィンドウが開いたら、左側のメニューから「全般」を選び、「翻訳」の項目まで進みます。この画面にまとまっているのは、翻訳先の言語、他言語のメッセージを処理する方法、翻訳しない言語の3項目です。翻訳に関する設定はこの3つに集約されており、チャットごとに別々の設定を持たせる仕組みではありません。

「翻訳」の項目自体が見当たらない場合、組織の管理者がメッセージの翻訳機能をオフにしている可能性が考えられます。個人の操作では解決できないため、社内のIT管理者へ確認を依頼してください。ポリシー上は有効なのに表示されないときは、Teamsを一度サインアウトし、サインインし直すと反映される場合があります。

メッセージの翻訳先となる言語を設定する

「メッセージをこの言語に翻訳する」で、翻訳後に表示したい言語を選びます。日本語を選ぶと、英語や中国語で届いたメッセージが日本語で表示されます。

指定できる翻訳先は1つだけです。日本語と英語の両方に訳し分ける使い方はできないため、普段の業務で読む頻度が高い言語を選びます。初期状態ではTeamsの表示言語に合わせた言語が入っており、日本語環境で使っている場合は変更不要なことがほとんどです。

対象の言語は随時更新されるため、必要な言語が見当たらないときは公式のサポート言語一覧で最新の対応状況を確認しましょう。

他言語の処理方法で「すべてのメッセージを自動翻訳」を選択する

最後に「他の言語でメッセージを処理する方法」で、翻訳の動き方を決めます。選択肢は次の3つです。

選択肢 動作
翻訳する前に確認する 他言語のメッセージに翻訳候補が表示され、選んだメッセージだけが翻訳される
すべてのメッセージを自動翻訳する 他言語で受信したメッセージが自動的に翻訳される
翻訳しない 翻訳候補を表示しない

受信のたびに操作せず自動で翻訳したい場合は、「すべてのメッセージを自動翻訳する」を選びます。

自動翻訳を選択した後に「これらの言語でメッセージを翻訳しない」へ言語を追加すると、その言語だけは原文のまま表示されます。英語は原文で確認し、読み慣れない言語だけ翻訳する、といった調整も可能です。設定はすぐに反映され、以後に届くメッセージから適用されます。

Teams会議で翻訳字幕を表示する方法は?

会議中の翻訳字幕は、ライブキャプションをオンにしてから翻訳先の言語を指定する流れで表示します。会議が始まった後ならいつでも操作でき、途中からオンにした場合はそれ以降の発言に字幕が付きます。操作は自分の画面に対して行うため、他の参加者の表示は変わりません。

ここでは、翻訳字幕の表示方法を4つの手順に分けて説明します。

会議コントロールから「その他」を開く

まず、会議画面上部の会議コントロールから「その他のアクション」を選びます。デスクトップアプリとモバイルアプリのどちらでも同じ場所にあります。

会議前に準備しておく設定ではなく、会議中に開きましょう。相手の話す言語が想定と違ったときも、その場で切り替えられます。

なお、Teamsで字幕を利用する方法は2種類あります。Teamsが自動生成する組み込みのライブキャプションと、CARTと呼ばれる人が文字を入力する方式です。翻訳字幕として使うのは組み込みのライブキャプションで、以降の手順も組み込みのキャプションを対象に説明します。

「言語と音声」からライブキャプションを表示する

メニューから「言語と音声」を選び、「ライブキャプションを表示する」をクリックします。画面下部に字幕が現れ、発言がリアルタイムで文字になります。字幕を止めたいときは、同じ経路で「ライブキャプションを表示しない」を選択してください。

字幕が読みづらい場合は、表示のしかたを調整できます。字幕の横にある「キャプション設定」から「キャプションスタイル」を開くと、文字サイズ・色・表示行数・表示位置を変更可能です。この調整に対応しているのは、WindowsとMac向けのデスクトップアプリに限られます。

なお、この段階で表示されるのは会議で話されている言語のままの字幕です。日本語へ翻訳するには、キャプションの言語設定で翻訳先を指定する操作が別途必要になります。

キャプションの「言語設定」を開く

字幕の右側に表示される「キャプション設定」から「言語設定」を開きます。この画面で指定するのが、会議の音声言語と翻訳先の言語です。

言語設定を開いても翻訳の項目が表示されない場合は、ライセンスの条件を満たしていない可能性があります。翻訳字幕は、会議の開催者がTeams PremiumまたはMicrosoft 365 Copilotのライセンスを持っていれば、参加者全員が追加のライセンスなしで利用できます。開催者がライセンスを持っていない場合、翻訳が可能なのはライセンスを持つ参加者個人だけです。

自分の音声言語と翻訳先の言語を選択する

言語設定では、「会議の音声言語」で実際に話されている言語を選び、「翻訳」のトグルをオンにして翻訳先の言語を指定します。

会議の音声言語は会議全体に適用される設定で、変更できるのは開催者・共同開催者・文字起こしを開始した参加者です。参加者それぞれが自由に変えられる項目ではない点に注意してください。一方、翻訳先の言語は参加者ごとに選べるため、英語話者は英語の字幕、日本語話者は日本語の字幕という形で同時に使えます。

音声言語の指定は、字幕の精度を大きく左右する項目です。設定された言語と実際に話されている言語が食い違うと、Teamsが不一致を検出し、開催者などに音声言語の更新を促す通知が出ます。英語で進める会議なら英語を選んでおくことで、文字起こしと翻訳の両方の精度が上がります。

Teamsの自動翻訳を利用するときの注意点は?

自動翻訳を使う前に、管理者設定・ライセンス・会議中の音声環境の3点を確認してください。手順どおりに操作しても翻訳のメニューが出てこない場合、個人の設定ではなく組織側の設定に原因があります。

ここでは、Teamsの自動翻訳を利用するときの3つの注意点を順に説明します。

メッセージの翻訳機能が許可されているか管理者へ確認する

設定画面に「翻訳」の項目が表示されないときは、組織のメッセージングポリシーで翻訳機能がオフになっている可能性があります。この設定は利用者側では変更できません。

管理者がオンに変更しても、ポリシーの反映には数分かかります。反映後は、利用者が一度サインアウトしてTeamsにサインインし直す操作が必要です。翻訳はクライアント側の表示だけを変える処理で、コンプライアンス記録の内容には影響しない点も、管理者へ相談する際の説明材料になります。

会議の翻訳字幕を利用できるライセンスか確認する

会議の翻訳字幕には、Teams PremiumまたはMicrosoft 365 Copilotのアドオンライセンスが必要です。翻訳なしのライブキャプションは追加ライセンスなしで使えるため、字幕は出るのに翻訳できないという状況はライセンス起因と判断できます。

開催者が対象ライセンスを持っていれば、参加者は自分のライセンス有無にかかわらず翻訳字幕を使えます。開催者が持っていない場合、翻訳の項目が出るのはライセンスを持つ参加者だけです。海外拠点との定例会議を設定するときは、誰が主催するかによって参加者全員の体験が変わります。

タウンホールは仕組みが別となっており、開催者が事前に字幕の言語を選ぶ方式で、50以上の言語から6言語、Teams Premiumがあれば10言語まで指定できます。出席者が見られるのは、事前に選ばれた言語のうち1つです。多言語の参加者を集めるイベントでは、告知前に対象言語を決めておきましょう。

参考:Microsoft Teams でライブ イベントを製作する|Microsoftサポート

会議中は雑音や複数人の同時発話を避ける

翻訳字幕の精度は、音声の聞き取りやすさに左右されます。発言を文字起こしし、その結果を翻訳する二段構えの処理のため、文字起こしの段階で誤ると翻訳文もずれてしまいます。

まず整えたいのは音声環境です。Teamsのノイズ抑制機能は、初期状態でオンになっています。会議中に「その他のアクション」から「オーディオ設定」を開けば、自動・低・高の3段階で切り替えが可能です。周囲の物音が多い場所から参加するときは「高」を選ぶと、音声以外の背景音が抑えられます。

発言のしかたも精度を左右する要素です。複数人の声が重なると音声の判別が難しくなるため、発言者以外はマイクをミュートし、1人ずつ話す進行を徹底してください。あわせて、会議の音声言語を実際に話される言語に合わせておくと精度が上がります。

会議中に複数の言語が飛び交う場合の選択肢が、参加者ごとに話す言語を選べる多言語音声認識です。Microsoft 365 CopilotまたはTeams Premiumで利用でき、日本語・英語・中国語・韓国語など9言語に対応しています。

Teamsの翻訳機能を使い分けて外国語のやり取りを効率化する

Teamsの自動翻訳は、チャットの受信メッセージを指定言語へ置き換える機能と、会議中の発言を翻訳字幕で表示する機能に分かれます。チャット側は設定の「全般」から「翻訳」を開き、4つの手順で有効にでき、追加のライセンスも不要です。

会議の翻訳字幕はTeams PremiumまたはMicrosoft 365 Copilotが前提となります。翻訳のメニューが出ないときは管理者のポリシー設定を確認し、目的に応じて2つの機能を使い分けましょう。

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