• 更新日 : 2026年8月28日

ITのおすすめ資格は?目的別に国家資格・民間資格を紹介

PointITのおすすめ資格はどれ?

ITのおすすめ資格は、目的とレベルの2軸で選ぶと最短で絞り込めます。

  • 未経験はITパスポート試験が最初の一歩
  • 経験者は基本→応用情報と段階的に上位へ
  • 専門領域はCCNA・AWS認定・LinuCで深掘り

Q. IT初心者が最初に取るべき資格は?

A. ITパスポート試験です。合格率48.6%で受験資格もなく、CBT方式で随時受験できます。

ITのおすすめ資格は、取得する目的と現在のレベルで決まります。入門的なITパスポート試験から専門性の高い情報処理安全確保支援士試験まで選択肢が並ぶため、どれから手をつけるべきか迷う場面は少なくありません。

当記事では、資格の選び方を目的と難易度の2軸で整理した上で、国家資格4種と民間資格4種の受験料・試験時間・合格率を比較します。

ITのおすすめ資格の選び方は?

IT資格を絞り込む軸は、目的とレベルの2つです。国家資格だけで10区分以上、ベンダーが実施する民間資格まで含めると選択肢は数百種類にのぼるため、先に軸を決めないまま比較を始めると選びきれません。ここでは、IT資格の選び方の軸を紹介します。

目的から選ぶ

資格は、就職・転職での証明、担当業務の底上げ、専門分野の深掘りの3つのうち、どの目的に当たるかで選び分けます。

就職・転職での証明が目的なら、出題範囲が公開された知名度の高い国家試験が向いています。区分が階層化された情報処理技術者試験なら、実力に合わせて受験先を選べる点も利点です。担当業務の底上げが目的なら、日々使うツールと関わりの深い資格を選びましょう。専門分野の深掘りなら、ネットワークはCCNA、クラウドはAWS認定、LinuxはLinuC・LPICと逆算します。

難易度と現在のレベルから選ぶ

難易度は、合格率だけでなく、自分の現在のレベルから見た必要な学習量を含めて比較しましょう。2025年度の合格率は、ITパスポート試験の48.6%から情報処理安全確保支援士試験の20.7%まで、区分によって2倍以上の開きがありました。

IT実務が未経験ならITパスポート試験、開発や運用の経験が1年から2年あれば基本情報技術者試験、3年前後なら応用情報技術者試験が射程に入ります。民間資格は前提条件を設けていないものが大半ですが、CCNAは1年以上の実務経験が推奨条件で、LinuCレベル1とLPIC-1、MOSには受験資格そのものがありません。

参考:令和7年度「iパス(ITパスポート試験)」の年間応募者数等について|独立行政法人情報処理推進機構

参考:令和7年度春期情報処理技術者試験(応用情報技術者試験、高度試験)及び情報処理安全確保支援士試験の合格発表について|独立行政法人情報処理推進機構

ビジネスパーソンにおすすめのIT国家資格は?

国家資格の中心になるのは、IPA(情報処理推進機構)が実施する情報処理技術者試験と情報処理安全確保支援士試験です。ここでは、IT系の国家資格について紹介します。

ITパスポート試験

ITパスポート試験は、職業人が備えておくべきITの共通的な基礎知識を問う国家試験です。営業や経理など情報システム部門以外の担当者も対象に含まれます。

試験時間は120分、出題数は100問の四肢択一で、CBT方式により随時実施されます。試験日を自分で選べるため、繁忙期を避けた受験計画を立てやすい試験です。

2025年度は271,352人が受験し、132,012人が合格しました。合格率は48.6%で、国家資格の中では取り組みやすい水準です。

出題範囲は、企業活動や関連法規を扱う経営全般、システムの企画や開発を扱うIT管理、ネットワークやセキュリティを扱うIT技術の3分野です。AIやIoTといった新しい技術や手法も含まれるため、社内のDX施策を理解する土台にもなるでしょう。

参考:ITパスポート試験|ITパスポート試験

基本情報技術者試験

基本情報技術者試験は、ITを活用したサービスやソフトウェアを作る人材に必要な基本的知識・技能を認定する国家試験です。エンジニアとしてのキャリアを歩み始めた人の登竜門にあたります。

試験は科目Aと科目Bの2部構成です。科目Aは90分で60問の四肢択一、科目Bは100分で20問が出題されます。科目Bはアルゴリズムとプログラミング、情報セキュリティを重点的に問うため、暗記だけでは通過しにくい試験です。

2025年度は147,186人が受験し、56,370人が合格しました。合格率は38.3%です。CBT方式で随時実施されるため、学習の進み具合を見ながら受験日を決められます。

想定されているのは、上位者の指導の下でシステムの設計・開発・運用を担う水準です。自分でプログラムを書ける段階が到達目標となります。

参考:基本情報技術者試験|独立行政法人情報処理推進機構

応用情報技術者試験

応用情報技術者試験は、独力でシステムの企画・要件定義から設計・開発・運用までを担える人材を認定する国家試験です。基本情報技術者試験の次の目標にあたります。

科目Aは150分で80問の四肢択一、科目Bは150分で11問から5問を選んで解答する記述式です。自分の言葉で設計上の判断や理由を説明する力が問われる点が、基本情報技術者試験との最大の違いになります。

2025年度は82,668人が受験し、19,319人が合格しました。合格率は23.4%で、受験者の4人に1人が合格する水準です。

科目Bはネットワーク、データベース、組込みシステム、システム監査など幅広い分野から出題されるため、自分の実務に近い5問を選べます。得意分野を早めに決めて過去問題を解き込む進め方が現実的でしょう。

参考:応用情報技術者試験|独立行政法人情報処理推進機構

情報処理安全確保支援士試験

情報処理安全確保支援士試験は、サイバーセキュリティ対策を推進する人材の国家資格です。2016年10月の情報処理の促進に関する法律の改正で誕生し、合格すると登録セキスペとして登録する資格を得られます。

試験は3部構成です。科目A-1は50分で30問、科目A-2は40分で25問の四肢択一、科目Bは150分で4問から2問を選ぶ記述式となります。インシデント対応やリスクアセスメントを想定した長文問題が中心です。

2025年度は35,342人が受験し、7,333人が合格しました。合格率は20.7%で、当記事で紹介する国家資格の中では最も難易度が高い区分です。登録した場合は、最新の知識と技能を維持する目的で毎年の講習受講が義務付けられます。維持コストはかかるものの、セキュリティ人材であることを継続的に示せます。

参考:情報処理安全確保支援士試験|独立行政法人情報処理推進機構

ビジネスパーソンにおすすめのIT民間資格は?

民間資格は、特定の製品や技術と結び付いている点が国家資格との違いです。多くは受験資格がなく、テストセンターまたはオンラインで随時受験できます。

ここでは、ネットワークのCCNA、クラウドのAWS認定、LinuxのLinuC・LPIC、オフィスソフトのMOSという4つを順に解説します。

CCNA

CCNAは、シスコシステムズのネットワーク技術者向けアソシエイトレベル認定です。ネットワークエンジニアを目指す人の入口として位置付けられています。

試験は200-301 CCNA試験の1本で、試験時間は120分、日本語でも受験できます。出題範囲はネットワークの基礎、ネットワークアクセス、IPコネクティビティ、IPサービス、セキュリティの基礎、自動化の6分野です。正式な前提条件はなく、1年以上の実務経験が推奨条件として示されています。

認定の有効期間は3年です。更新するには認定試験に合格するか、シスコの生涯学習クレジットを30ポイント取得する必要があります。

参考:CCNA|Cisco Systems

AWS認定

AWS認定は、Amazon Web Servicesのクラウドスキルを検証する認定制度です。経験不要のFoundational、コアスキルのAssociate、2年以上の経験を前提とするProfessional、特定領域のSpecialtyという4カテゴリで構成されます。

入門のAWS Certified Cloud Practitionerは90分で65問、費用は100USDです。次の段階のAWS Certified Solutions Architect – Associateは130分で65問、費用は150USDとなります。いずれも日本語で受験できる試験です。

認定の有効期間は3年で、再認定を受けると期限がさらに3年延長されます。認定者には50%割引バウチャーが提供され、上位カテゴリへ進むほど負担は軽くなります。

参考:AWS 認定|AWS

LinuC・LPIC

LinuCとLPICは、いずれもLinuxの技術力を認定する資格です。LinuCはLPI-Japanが開発した国内向けの認定、LPICはLinux Professional Instituteの国際認定にあたります。

LinuCレベル1の認定には、101試験と102試験の2試験に合格する必要があります。受験費用は1試験あたり16,500円(税込)、90分で約60問のCBTです。前提資格の条件はなく、2試験を5年以内に合格すれば認定されます。

LPIC-1も2試験構成で、試験コードは101-500と102-500、各試験は90分で60問、有効期間は5年間です。国内企業への転職を重視するならLinuC、外資系企業も視野に入れるならLPICを選ぶとよいでしょう。

参考:LinuCで証明できるレベル|Linux技術者認定試験 Linuc

参考:世界最大かつ最も認知されているLinux認定|Linux Professional Institute

MOS

MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)は、Office製品の利用スキルを証明する資格です。オデッセイコミュニケーションズが実施し、Word、Excel、PowerPoint、Access、Outlookの科目が用意されています。

試験はすべてコンピュータを使った実技試験で、試験時間は50分です。受験料は一般価格12,980円(税込)、学生証を提示すれば学割価格9,680円(税込)で受験でき、年齢・国籍を問わず誰でも申し込めます。

WordとExcelには一般レベルと上級レベル(エキスパート)があり、上級では高度な関数やピボットテーブル、グラフを利用したデータ分析にまで踏み込みます。更新の制度はないため、新しいバージョンの資格はあらためて受験する形です。

参考:試験概要|マイクロソフト オフィス スペシャリスト(MOS)

レベル別におすすめのIT資格は?

レベル別に見ると、未経験者は受験資格がなく合格率の高い資格から、経験者は記述式や設計判断を問う上位資格から選ぶのが近道です。同じ順序で積み上げると、前の資格で覚えた用語が次の資格の土台になり、学習時間の重複を避けられます。

ここでは、おすすめのIT資格を入門資格と上位資格に分けて解説します。

これからITを学ぶ人向けの入門資格

未経験から始めるなら、ITパスポート試験、MOS、AWS Certified Cloud Practitioner、LinuCレベル1・LPIC-1が候補です。いずれも実務経験や前提資格を求めず、随時受験できます。

最初の1つはITパスポート試験です。経営全般からIT技術まで広く浅く学べるため、IT用語に慣れる段階に適した資格です。CBT方式で試験日を自分で決められるため、学習開始から2、3か月後に受験日を設定して逆算できます。

事務職や管理部門で成果を早く出したい場合は、MOSも選択肢に入る資格です。50分の実技試験でExcelの関数やピボットテーブルの操作が問われ、学習がそのまま日常業務の時短につながります。

クラウドやサーバーの領域に進みたいなら、AWS Certified Cloud PractitionerとLinuCレベル1が入口です。前者は90分65問でクラウドの用語と基本概念を確認し、後者は101試験と102試験の2本立てでLinuxの操作と運用管理を扱います。ITパスポート試験で全体像をつかんでからベンダー資格へ進むと、無理なく積み上げられるでしょう。

実務経験を積んだ人向けの上位資格

実務経験がある人には、応用情報技術者試験、情報処理安全確保支援士試験、AWS Certified Solutions Architect – Associate、CCNAが向いています。いずれも暗記だけでは通過しにくく、設計上の判断や運用時のトラブル対応を問う設計です。

開発や運用の経験が3年前後あるなら、応用情報技術者試験が次の目標です。セキュリティを担当しているなら、情報処理安全確保支援士試験も選択肢の1つです。難易度は高いものの、登録すれば毎年の講習を通じて知識を更新できます。社外へセキュリティ体制を説明する立場では、登録済みであること自体が説明材料になるでしょう。

インフラ領域では、CCNAとAWS Certified Solutions Architect – Associateが実務に直接つながります。CCNAは120分でルーティングやセキュリティ、自動化までを扱い、後者は130分65問でAWSサービスの組み合わせ方を問う内容です。どちらも有効期間は3年間のため、更新のたびに最新の技術動向を学び直せます。

IT資格を取得するメリットは?

IT資格を取得するメリットは、キャリアの選択肢が広がることと、身に付けたスキルを他者に説明できる形に変えられることの2点です。実務経験は社外から見えにくい一方、資格は試験範囲が公開されているため、初対面の相手にも水準が伝わります。

ここでは、資格取得のメリットを就職・転職への効果と、スキル証明としての効果に分けて解説します。

就職・転職やキャリアアップにつながる

資格は、書類選考や社内の人事評価で使える客観的な材料になります。保有資格が職種のレベル評価と結び付いている点も見逃せません。LinuCレベル1は、DX推進スキル標準(DSS-P)やITスキル標準(ITSS)と認定試験を対応付けたマップで、バックエンドエンジニアやクラウドエンジニアなどの分野でレベル1に位置付けられています。求人票の要件と現在地を突き合わせる共通のものさしになります。

社内での役割を広げたい場合にも、資格は有効な一歩となるでしょう。情報処理安全確保支援士のように登録制度を備えた資格なら、相談への助言という役割が法律上定義されているため、担当領域を明確にした上で社内提案を進められます。

体系的なスキルの証明になる

資格学習の価値は、必要な知識が抜け漏れなく整理される点にあります。IT資格はいずれも出題範囲やシラバスが公開されており、独学でも学ぶべき項目と順序を自分で組み立てられます。

実務だけで身に付けた知識は担当した案件の範囲に偏りがちですが、試験範囲をたどると自分が触れてこなかった領域が浮かび上がる点も資格学習のメリットです。空白を埋める作業が、応用力の底上げにつながります。

有効期間が設定されている資格は、知識を古びさせない仕組みとしても働きます。AWS認定とCCNAの有効期間は3年、LinuC・LPICは5年で、更新のたびに最新の仕様や運用手法を学び直すことになるためです。変化の速いクラウドやセキュリティの領域では、更新制度そのものが実力の維持を後押しします。

おすすめのIT資格でキャリアアップを目指そう

ITのおすすめ資格は、目的とレベルの2軸で絞り込めます。未経験ならITパスポート試験やMOS、開発・運用の経験があるなら基本情報技術者試験から応用情報技術者試験へ、専門領域を深めるならCCNAやAWS認定、LinuC・LPICという流れです。

まずは候補を1つに決め、受験日を先に押さえてみてください。

広告

この記事をお読みの方におすすめのガイド5選【部署別紹介】

最後に、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。

経理担当者向け

①Excel関数集 32選まとめブック

Excel関数集 32選まとめブック

経理担当者の方をはじめ、ビジネスパーソンが知っておきたい便利なExcel関数集を初級~上級までギュッと網羅。新人社員の研修用などにもお使いいただけます。Google スプレッドシートならではの関数もご紹介しています。

無料ダウンロードはこちら

②勘定科目・仕訳辞典(税理士監修)

勘定科目・仕訳辞典(税理士監修)

勘定科目・仕訳に関する基本知識、および各勘定科目の仕訳例を具体的かつ網羅的にまとめた、50ページを超えるガイドを無料で提供しております。お手元における保存版としてでだけでなく、従業員への印刷・配布用としてもぜひご活用ください。

無料ダウンロードはこちら

人事労務担当者向け

①入社・退職・異動の手続きガイドブック

入社・退職・異動の手続きガイドブック

書類の回収・作成・提出など手間のかかる入社・退職・異動(昇給・昇格、転勤)の手続き。

最新の制度をもとに、よくある質問やチェックポイントを交えながら、各手続きに必要な情報をまとめた人気のガイドですす。

無料ダウンロードはこちら

②社会保険・労働保険の手続きガイド

社会保険・労働保険の手続きガイド ‐入社・退職・異動編‐

企業において社会保険および労働保険の加入・喪失手続きは必ず発生し、手続きを誤れば保険事故が発生した際に従業員が不利益を被る可能性があります。

各保険の基本的な手続き方法を入社・退職・異動のシーン別にギュッとまとめた分かりやすいガイドです。

無料ダウンロードはこちら

総務・法務担当者向け

契約書ひな形まとめ30選

契約書ひな形まとめ30選

業務委託契約書や工事請負契約書…など各種契約書や、誓約書、念書・覚書、承諾書・通知書…など、使用頻度の高い30個のテンプレートをまとめた、無料で使えるひな形パックです。

無料ダウンロードはこちら


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。

関連記事