• 作成日 : 2026年7月31日

Microsoft Teamsの同時通訳機能の使い方は?注意点も解説

グローバルな会議が当たり前になり、Teamsで言語の壁をなくしたいと考える方は多いのではないでしょうか。Teamsに「同時通訳」という単独の機能はありませんが、通訳者の音声を届ける言語通訳、発言を字幕で見せるライブ翻訳キャプション、AIが訳すインタープリターを使い分けることで、多言語での会議が可能です。

当記事では、3つの機能の違いから設定の手順、つまずきやすい原因と注意点までを整理しました。自社の会議に合った方法を選び、多言語コミュニケーションをスムーズに進める参考にしてください。

Teamsの同時通訳とは?

Teamsの同時通訳とは、会議中の外国語の発言をその場で理解できるようにする機能の総称です。

Teamsには「同時通訳」という名前の単独機能はなく、通訳者の音声を届ける言語通訳、話した内容を別の言語の字幕で表示するライブ翻訳キャプション、AIが音声そのものを訳すインタープリターという複数の機能で実現します。それぞれ利用できるライセンスや対応する会議形式が異なるため、まずは自社の会議でどれを使えるかを把握することが、多言語会議をスムーズに進める第一歩です。

参考:Microsoft Teams会議と通話のインタープリター|Microsoftサポート

Teamsで使える同時通訳関連の機能は?

Teamsで使える同時通訳関連の機能には、通訳者の音声を届ける「言語通訳」、発言を別の言語の字幕で表示する「ライブ翻訳キャプション」、AIが音声で訳す「インタープリター」の3つがあります。音声で聞くか字幕で読むか、人が訳すかAIが訳すかがそれぞれ異なるため、会議の目的や参加者の環境に合わせて選びましょう。

ここでは、それぞれの手法について詳しく解説します。

通訳者の音声を聞ける言語の通訳

言語通訳は、会議に割り当てた通訳者が発言をリアルタイムで別の言語に変換し、その音声を参加者に届ける機能です。プロの通訳者が話者の発言を止めずに訳すため、聞き手は自分の言語の音声で会議に参加できるのが特徴です。

ただしMicrosoftは通訳者を用意しないため、自社で手配する必要があります。定期的なスケジュール会議・チャネル会議・ウェビナーで使え、最大1,000人の参加者、最大16の言語ペアに対応します。一方で、ブレークアウトルームやエンドツーエンド暗号化された会議では利用できません。

発言内容を字幕で読めるライブ翻訳キャプション

ライブ翻訳キャプションは、話されている言語を別の言語に翻訳し、リアルタイムの字幕として画面に表示する機能です。文字で読み取る形式のため、聞き取りに不安がある場面でも発言内容を目で確認しやすいのがメリットです。

会議の開催者がTeams PremiumまたはMicrosoft 365 Copilotのライセンスを持っていれば、参加者全員がこの翻訳字幕を利用できます。翻訳できる言語は日本語や英語、中国語など31言語にのぼり、幅広い言語の会議で使えます。

AIが音声通訳するインタープリター

インタープリターは、人の通訳者を介さずAIが発言をリアルタイムで音声に翻訳する機能で、Microsoft 365 Copilotライセンスを持つ参加者が対象です。対応言語は日本語・英語・中国語・台湾語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・韓国語・ポルトガル語・スペイン語の10言語で、1ユーザーあたり月20時間まで利用できる点も特徴です。

話者本人の声をまねて翻訳する音声シミュレーションのほか、Ava・Andrew・Fable Turboといった既定の音声も選べます。予約した会議やチャネル会議で使える一方、ウェビナーやタウンホール、無料版のTeamsには対応していません。

Teamsの同時通訳機能を使う方法は?

Teamsの同時通訳機能を使う際、人による言語通訳を使う場合は会議のオプションで事前に設定し、字幕やインタープリターは会議中に各参加者がオンにする必要があります。ここでは、設定から言語の選択までの流れを4つのステップに分けて解説します。

会議のオプションを開く

言語通訳を使う場合は、主催者が会議作成時に設定を済ませておく必要があります。まずTeamsで会議を作成し、画面上部の「オプション」を開いて、参加者の役割を決める「ロール」の設定項目を表示しましょう。この画面は会議の予定からも開けるため、当日あわてずに準備できます。

なお、ライブ翻訳キャプションやインタープリターは通訳者の割り当てが不要で、会議中に各参加者が自分でオンにできるため、このオプション設定は言語通訳を使うときだけ必要な操作です。

使用する通訳機能を設定する

オプション画面では、通訳者と担当する言語の組み合わせを指定します。

まず「言語解釈を有効にする」のトグルをオンにし、「インタープリターの検索」から会議で通訳を担当する人を選びます。続いて「言語」で、その通訳者が話す音声言語と、訳した先の言語を指定しましょう。複数の言語ペアが必要なときは通訳者を追加し、最後に「適用する」を選んで設定を保存します。

字幕やインタープリターについては、必要なライセンスが割り当てられ、管理者が機能を有効にしていれば、こうした事前設定は不要です。

会議中に通訳または字幕を有効にする

会議が始まったら、使いたい機能を会議画面から有効にします。会議コントロールの「その他のアクション」を開き、「言語と音声」を選ぶと、通訳と字幕の設定項目がまとまっています。

ライブ翻訳キャプションを使うときは「ライブキャプションを表示する」を選択しましょう。AIが訳すインタープリターを使うときは「インタープリター」を選んで「オンにする」に切り替えます。人の通訳者による言語通訳を使うときは「通訳言語の選択」を開きます。

目的の機能に合わせて切り替えれば、準備は完了です。

聞きたい言語や表示言語を選択する

最後に、自分が理解したい言語を選びます。

言語通訳では「会議に耳を傾ける」から聞きたい言語を選び、音量のバランスを調整して保存しましょう。インタープリターでは「会議のリッスン」で翻訳して聞く言語を選び、聞こえてくる音声の種類を決めてから有効にします。ライブ翻訳キャプションの場合は、字幕横の設定から「会議の音声言語」で実際に話されている言語を指定し、「翻訳」をオンにして表示したい言語を選べば完了です。

ここまで設定すれば、話し手と自分の言語が違っても、会議の内容をその場で理解できます。

Teamsで同時通訳が使えない原因は?

Teamsで同時通訳が使えない主な原因は、必要なライセンスがない、管理者が機能を無効にしている、会議の形式や環境が対応していない、の3つが考えられます。会議の直前に気づくと慌てるため、順に1つずつ確認しておくと原因を特定しやすくなります。

ここでは、Teamsで同時通訳が使えない原因について詳しく解説します。

必要なライセンスが付与されていないため

最も多い原因は、機能に対応するライセンスが割り当てられていないことです。

Teamsの通訳・翻訳機能は種類ごとに必要なライセンスが異なり、ライブ翻訳キャプションはTeams PremiumまたはMicrosoft 365 Copilot、インタープリターはMicrosoft 365 Copilotが求められます。これらのライセンスがないと、メニューに機能が表示されなかったり、選んでも動かなかったりします。

同時通訳が行えないときは、まず自分と会議の主催者にどのライセンスが付与されているかを確認しましょう。

管理者が機能を有効にしていないため

ライセンスがあっても使えない場合は、組織の管理者が機能を無効にしている可能性があります。

TeamsのAI通訳であるインタープリターは、管理者が会議ポリシーで組織全体の利用可否を切り替えられ、初期状態では有効となっています。ただし、セキュリティや運用の方針で無効に設定されていることもあるので、自分のライセンスに問題がないのに機能が現れないときは、情報システム部門など社内の管理者に、該当機能を有効にできるかを問い合わせましょう。

利用している会議形式や環境が対応していないため

使おうとしている会議の形式やアプリの環境が、その機能に対応していないケースもあります。

たとえばインタープリターは、予約した会議とチャネル会議では使えるものの、ウェビナーやタウンホール、スケジュールされていない1対1の通話、無料版のTeamsには対応していません。人の通訳者による言語通訳も、ブレークアウトルームやエンドツーエンド暗号化された会議では利用できません。

使いたい機能が今回の会議形式に対応しているかを、事前に公式情報で確かめておきましょう。

Teamsの同時通訳を使う際の注意点とは?

Teamsの同時通訳を使う際は、通訳と翻訳字幕の違いを理解すること、機能ごとの利用条件を確認すること、重要な会議では事前に動作確認することの3点が大切です。これらを押さえておくと、当日のトラブルを防ぎ、会議そのものに集中できます。

通訳と翻訳字幕の違いを確認する

まず、音声で聞く通訳と、文字で読む翻訳字幕の違いを理解しておきましょう。

言語通訳やインタープリターは訳した内容を音声で届けるため、話のニュアンスや流れを耳で追いやすい反面、聞き逃すとその場では戻れません。一方のライブ翻訳キャプションは発言を文字で表示するため会議中に内容を確認しやすいものの、キャプション自体は保存されないため、後から振り返るには文字起こしを有効にする必要があります。ただし視線が字幕に集まり、資料や相手の表情が見づらくなる点には注意が必要です。

どちらが適しているかは、会議の内容や自分の理解しやすさに合わせて選びましょう。

機能ごとに利用条件を確認する

Teamsの通訳・翻訳機能は、必要なライセンスや対応する言語、使える会議形式がそれぞれ異なります。たとえばインタープリターは英語、スペイン語、ポルトガル語、日本語、簡体字中国語(北京語)、イタリア語、ドイツ語、フランス語、韓国語、台湾語の10言語に対応し、1ユーザーあたり月20時間まで使える一方、会議のライブ翻訳キャプションは31言語への翻訳に対応します。

参加者側にもライセンスが必要な機能があるため、主催者だけでなく参加者の環境も含めて確かめておくと安心です。会議で使う言語が対応範囲に含まれているかも、あわせてチェックしましょう。

重要な会議では事前に動作確認を行う

取引先との商談など重要な会議の前には、テスト会議で動作を確かめておくと安心です。ライセンスの割り当てや管理者による設定の反映には時間がかかることがあり、直前に有効化しても間に合わないおそれがあります。事前にテスト会議を開き、字幕が表示されるか、通訳の音声が正しく聞こえるかを確認しておけば当日スムーズに会議を行えます。

人の通訳者を手配する場合は、通訳者の参加やマイク・スピーカーの状態もあわせて確認しましょう。

Teamsの同時通訳は機能の使い分けで多言語会議を円滑にできる

Teamsの同時通訳は、人の通訳者が音声で届ける言語通訳、発言を字幕にするライブ翻訳キャプション、AIが音声で訳すインタープリターという3つの機能を使用することで可能になります。それぞれ必要なライセンスや対応する会議形式、対応言語が異なるため、まずは自社の環境でどれを使えるかを見極めましょう。

音声で聞きたいのか文字で読みたいのか、人に任せるのかAIに任せるのかによって、適した機能は変わります。仕組みと条件を押さえ、言語の違いを気にせず話し合える会議環境を整えましょう。

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