- 作成日 : 2026年7月31日
Slackでマークダウン記法は使える?独自記法「マークアップ」を解説
Slackで文字を装飾しようとして、他のツールと同じMarkdownを打っても反映されず、戸惑った経験はないでしょうか。SlackにはMarkdownによく似た独自記法「マークアップ」があり、囲む記号や使えるルールが少しずつ異なるためです。
この記事では、マークアップの基本と記法の一覧、書式設定を速めるショートカット、ビジネスで役立つ使い方まで順に解説します。違いを押さえれば、太字やリストを思いどおりに反映でき、伝わるメッセージを素早く作れるようになります。
目次
Slackのマークダウン(マークアップ)記法とは?標準のMarkdownと何が違う?
Slackで使えるのは、標準のMarkdownそのものではありません。Markdownによく似たSlack独自の記法「マークアップ」です。太字やリスト、引用などの装飾は問題なく行えますが、書式を指定する記号の一部が標準のMarkdownと違います。
まずは全体像として、記法の正体と2つの入力方法、標準Markdownとの違いを押さえておきましょう。
Slackで使えるのはMarkdownに似た独自記法「マークアップ」
Slackのメッセージ入力欄で使えるのは、Markdownをベースにしつつも実際には別物の、Slack独自の記法です。この記法は「マークアップ」と呼ばれ、たとえばアスタリスク(*)で囲むと太字、アンダースコア(_)で囲むと斜体、チルダ(~)で囲むと取り消し線になります。
見た目や考え方はMarkdownに近いものの、囲む記号や使えるルールがSlack向けに調整されているため、Markdownの知識をそのまま持ち込むと戸惑う場面もあります。まずは「Slackにはマークアップという専用の書き方がある」と理解しておくことが大切です。
入力方法は書式設定ツールバーとマークアップの2種類
Slackで書式を付ける方法は、書式設定ツールバーを使う方法と、マークアップの記号を直接入力する方法の2種類です。書式設定ツールバーは、メッセージ入力欄に並ぶ太字(B)や斜体(I)といったボタンで、文字を選んでクリックするだけで装飾できます。マウス操作が中心のため、記号を覚えていなくても直感的に使えるのが利点です。
一方のマークアップは、記号で囲んで入力する方式で、キーボードから手を離さずに素早く書式を付けられます。どちらの方法でも仕上がりは同じため、自分の作業スタイルに合わせて選ぶとよいでしょう。
標準Markdownの記法はSlackでそのまま使えない点に注意
注意したいのは、他のツールで使う標準的なMarkdownの書き方が、Slackではそのまま反映されない点です。
たとえば標準のMarkdownでは、アスタリスク2つで囲むと太字になりますが、Slackではアスタリスク1つが太字を表します。また、シャープ(#)を使う見出し記法など、標準Markdownの一部の書き方はSlackのメッセージでは機能しません。この違いを知らないと、入力しても書式が変わらず戸惑う原因になりがちです。
Slackで書式を付けるときは、マークアップのルールに沿って入力すると、意図した装飾が正しく反映されます。
Slackで使えるマークアップ記法の一覧は?
Slackのマークアップで使える主な記法は、太字・斜体・取り消し線・引用・コード・リストの6種類です。いずれも文字を特定の記号で囲むか、行の先頭に記号を置くだけで書式が反映されます。
ここでは、Slackで使えるマークアップ記法について解説します。
太字を入力する記法
太字にしたい文字をアスタリスク(*)で囲むと、その部分が太字になります。たとえば「*重要*」と入力すれば「重要」が太字で表示されます。標準のMarkdownがアスタリスク2つで太字を表すのに対し、Slackは1つで済むのが特徴です。
書式設定ツールバーの「B」ボタンや、CtrlキーとBを同時に押すショートカットでも同じ装飾を付けられます。締め切りや結論など、相手に必ず読んでほしい要点の強調に向いています。
斜体を入力する記法
斜体はアンダースコア(_)で文字を囲んで入力します。たとえば「_補足_」と打つと「補足」が斜体になります。半角のアンダースコアで囲む点が、アスタリスクを使う太字との違いです。
日本語フォントでは斜体の傾きが分かりにくい場合もあるため、強調には太字、控えめな補足には斜体と使い分けると読みやすくなります。英語の書籍名や専門用語をさりげなく示したいときにも便利です。
取り消し線を入力する記法
取り消し線は、チルダ(~)で文字を囲むと引けます。便利なのは、すでに決まった予定の変更や、修正前の内容をあえて残して見せたいときです。文章を消さずに「この情報は無効になった」と示せるため、変更の経緯が相手に伝わりやすくなります。
ツールバーの取り消し線ボタンからも、同じ書式を適用できます。
引用を入力する記法
引用は、行の先頭に大なり記号(>)と半角スペースを置くと作れます。「> 承知しました」のように入力すると、その行が引用ブロックとして左に線の付いた形で表示されます。相手のメッセージや資料の一文を引くとき、自分の発言と視覚的に区別できるのがメリットです。
複数行をまとめて引用したい場合は、各行の先頭に同じ記号を付けます。会話の流れを崩さずに、どの発言への返信かを明確に示せます。
インラインコードとコードブロックの記法
コード表示には、文中で使うインラインコードと、複数行をまとめるコードブロックの2種類があります。
インラインコードは、バッククォート1つで文字を囲む書き方です。短いコマンドやファイル名を等幅フォントで目立たせたいときに向いています。コードブロックはバッククォート3つで囲むと、複数行のコードやログをそのままの形で共有できます。自動リンクや装飾が無効になるため、記号を含む文字列も崩れずに伝わるのが強みです。
箇条書きと番号付きリストの記法
箇条書きは行頭にハイフン(-)とスペース、番号付きリストは行頭に「1.」とスペースを置くと作れます。ハイフンの代わりにアスタリスク(*)を使っても、同じ箇条書きになります。
番号付きリストで便利なのは、「1.」から順に入力するとSlackが自動で連番を振り直してくれる点です。依頼事項や手順を並べるときにリストを使うと、要点が縦に整理され、相手が上から順に確認しやすくなります。ツールバーのリストボタンからも、同じ形式を呼び出せます。
マークアップ方式に切り替える手順は?
マークアップ方式への切り替えは、環境設定の「詳細設定」で入力オプションを開き、マークアップの項目を有効にするだけで完了します。既定が書式設定ツールバーの環境でも、この設定を変えれば記号入力に切り替え可能です。一度設定すれば以降も維持されるため、切り替え作業は最初の一度だけで済みます。
ここでは、切り替える手順についてパソコン版Slackを例に説明します。
STEP1:環境設定を開く
最初に、Slackの環境設定を開きます。
パソコン版では、画面右上に表示される自分のプロフィールアイコンをクリックし、メニューから「環境設定」を選びます。MacとWindowsのどちらでも、操作の流れはほぼ共通です。ここはアカウントや通知など、Slack全体の動作を調整する画面です。書式に関する設定もこの中にまとまっているため、まずは環境設定の画面を開きましょう。
STEP2:詳細設定の入力オプションを選ぶ
環境設定を開いたら、左側のメニューから「詳細設定」を選びます。
詳細設定の画面には、入力に関する細かなオプションが並ぶ構成です。設定項目が多いため、上から順に眺めると目的の欄を見つけやすくなります。その中の「入力オプション」という項目に、書式の入力方式を切り替える設定が用意されています。文字の装飾方法に関わる部分のため、入力オプションの欄までスクロールして確認しましょう。
STEP3:「マークアップでメッセージを書式設定する」を有効にする
入力オプションの中にある「マークアップでメッセージを書式設定する」にチェックを入れると、切り替えが完了します。有効にすると、*太字* や _斜体_ のように記号で入力した内容が、そのまま書式として反映される状態です。
元のツールバー中心の入力に戻したいときは、同じチェックを外すだけで済みます。自分の使いやすい方式を選び、必要に応じて切り替えてください。
書式設定を速くするショートカットキーは?
書式設定を速くするなら、記号を打つよりもショートカットキーが便利です。文字を選択した状態でキーを押すだけで、太字や斜体といった装飾をすぐに適用できます。よく使う書式のショートカットは次の通りです。Windowsを基準に記載し、括弧内はMacのキーです。
太字:Ctrl+B(Mac:⌘+B)
斜体:Ctrl+I(Mac:⌘+I)
取り消し線:Ctrl+Shift+X(Mac:⌘+Shift+X)
インラインコード:Ctrl+Shift+C(Mac:⌘+Shift+C)
引用:Ctrl+Shift+9(Mac:⌘+Shift+9)
箇条書き:Ctrl+Shift+8(Mac:⌘+Shift+8)
番号付きリスト:Ctrl+Shift+7(Mac:⌘+Shift+7)
入力済みの文字を選んでからショートカットを押すと、その範囲に書式が付きます。まだ何も打っていない状態なら、書式をオンにしてから入力を始める使い方も可能です。同じキーをもう一度押すと書式は解除されるため、オンとオフの切り替えも1つのキーで完結します。
ショートカットを2〜3個覚えるだけで、メッセージを整える時間はぐっと短くなります。マウスに持ち替える手間が減るぶん、長文でも入力のリズムが途切れにくくなります。
ビジネスでマークアップを使いこなすコツは?
ビジネスでマークアップを生かすコツは、装飾そのものを目的にせず、相手が読む順番と負担を意識して使うことです。太字で結論を目立たせ、箇条書きで要点を分け、長文は引用やcanvasで整理すると、伝わる速さが大きく変わります。
ここでは、マークアップを使いこなすコツについて詳しく解説します。
結論を太字にして先頭に置く
メッセージは、いちばん伝えたい結論を太字にして先頭へ置くと、要点が一目で伝わります。人は文章を上から読むため、冒頭に結論があれば、忙しい相手でも内容の判断に迷いません。
たとえば「*本日中にご確認ください* 資料の最終版を共有しました」のように、期限や依頼を太字で先頭に示すと、相手は開いた瞬間に対応を判断できます。
依頼や報告を箇条書きで構造化する
複数の依頼や報告事項は、箇条書きで1つずつ分けると、相手が抜け漏れなく確認できます。
文章を続けて書くと項目の境目が分かりにくく、対応すべきことが埋もれがちです。箇条書きにすれば、一行につき1つの用件が並び、上から順にチェックしやすくなります。
手順や優先順位を示したいときは、番号付きリストが便利です。作業の順番が決まっている報告では、番号を振るだけで相手が着手する順序を迷わず追えます。たとえば「- 見積書の送付」「- 納期の確認」「- 請求の締め日」のように、やることを分けて並べるだけで、依頼の全体像がひと目で伝わります。
長文は引用やcanvasで整理する
情報量が多い長文は、引用やcanvasを使ってまとめると、読み手の負担を抑えられます。
過去のやり取りや資料の一部を引くときは、引用(行頭の「>」)で囲むと、自分の意見と元の情報がはっきり区別できます。さらに、議事録やマニュアルのように残して参照したい内容は、Slackのcanvas(キャンバス)に整理する方法が便利です。canvasはチャンネルに紐づく共有ドキュメントで、メッセージが流れても内容が埋もれません。決定事項や仕様をcanvasに集約しておけば、後から参加したメンバーも経緯をひと通り追えます。
会話は要点だけを短く送り、詳細はcanvasにまとめると役割が分かれ、後から情報を探しやすくなります。
Slackのマークアップでよくある質問は?
最後に、Slackのマークアップでよく寄せられる疑問を3つまとめました。見出しや表の可否、リンクの設定、スマホアプリでの対応など、実際に使うときにつまずきやすい点を順に確認します。
見出しや表は使える?
見出しは書式設定ツールバーから設定できますが、表はメッセージ内では作れません。
Slackのメッセージには文字を大きく見せる見出しスタイルが用意されており、ツールバーのメニューから選べます。ただし、マークダウンのようにシャープ(#)を打っても見出しにはならない点に注意が必要です。罫線で区切る表は、通常のメッセージでは対応していません。
表形式で情報を整理したいときは、表の挿入に対応したcanvasを使うと、行と列のある一覧を作成できます。
リンクに好きなテキストを設定できる?
リンクには好きな表示テキストを設定できます。文字を選んだ状態でリンクボタンを押すか、Ctrl+Shift+Uのショートカットを使うと、URLと表示する文言を別々に入力できる画面が開く仕組みです。
たとえば長いURLをそのまま貼らず、「議事録はこちら」といった分かりやすい言葉にリンクを付けられます。なお、マークダウンでよく使う「[表示テキスト](URL)」の書き方は、Slackのメッセージ入力ではそのまま反映されません。表示名を変えたいときは、リンクの入力画面から設定するのが確実です。
スマホアプリでもマークダウンは使える?
スマホアプリでもパソコンと同じマークアップが使えます。iPhoneやAndroidのSlackアプリでも、*太字* や _斜体_、行頭の「>」による引用は同じように反映されます。
便利なのは、文字入力欄の上に書式設定ツールバーが表示される点です。記号を覚えていなくても、ボタンをタップするだけで装飾を付けられます。外出先や移動中でも、要点を太字
にしたり箇条書きにまとめたりと、パソコンと変わらない見やすさで送れます。
マークダウンに似たマークアップ記法で分かりやすいメッセージ作成を
Slackで使えるのは、標準のMarkdownそのものではなく、よく似た独自記法「マークアップ」です。アスタリスクひとつで太字、アンダースコアで斜体といったように、囲む記号のルールを覚えるだけで書式を反映できます。記号入力に慣れないうちは書式設定ツールバーやショートカットキーを使い、少しずつマークアップに移行するとよいでしょう。
結論を太字で先頭に置く、依頼を箇条書きで分けるといった工夫を重ねれば、相手に伝わりやすいメッセージを効率よく作成できます。
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