• 更新日 : 2023年8月29日

フリーランス必見!家事按分を活用して生活費を経費にするための5つのポイント

フリーランス必見!家事按分を活用して生活費を経費にするための5つのポイント

フリーランスになると様々な税金の負担が大きく感じるようになります。そんな時には、普段使っているお金の一部を費用として仕分けることができる家事按分を活用して節税することがおすすめです。

ですが一方で、経費に計上する金額によっては税務署に否認されてしまう可能性があります。今回はどうすればそういったトラブルを避ける事ができるのか5つのポイントを紹介します。

家事按分とは

自宅で仕事している場合、生活費と事業費が混在している状態となります。しかし、家賃や光熱費の一部は売上のために必要な経費であると考えることができます。
このように全体における経費のうち、事業にかかった経費を合理的な基準によって分けることを家事按分といいます。

家事按分するためには按分比率が必要になりますが、費目によって割合が定められているわけではありません。それぞれのフリーランスが基準を定めることができるのです。

その費用全体のうち何%が売上に貢献したか、客観的に判断したときに明確な根拠が提示できれば問題ありません。では、具体的にどのくらいになるのか5種類の項目を見てみましょう。

1.家賃

家賃

家賃の場合は、毎月の家賃に対して仕事で使用している㎡数をもとに割合を算出します。

▶ 例
2LDKマンションのうち1部屋を仕事として使用している場合

たとえば2LDK65㎡マンションのうち1部屋を仕事として使用している場合、1部屋の面積が6畳だとするとおよそ10㎡となります。全体に対する割合は10/65=0.1538≒約15%となり、毎月の家賃9万円のうち約14,000円を経費として計上することができます。

▶ 例
リビングなどの一角で仕事をしている場合

リビングの一角などで仕事をしている場合は、リビング全体のうち仕事で使うスペースを計上することになります。その場合、パーティションなどできちんと区切ったり、仕事で使う以外の物を置かないなどのひと手間が必要になります。家事按分をして必要経費とするのであれば、生活と仕事とが完全に分離されている状態にしておくことが望ましいです。何より、税務調査で質問されたときにしっかりとした明確な根拠を提示できることが重要になります。

2.電気料金

フリーランスの中でもパソコンを使う人にとって電気料金は重要な経費となります。按分する方法として、作業時間や作業日数、コンセントの数などがあります。

例えば、株のトレーダーなど一般のサラリーマンとは異なった時間帯に仕事をしている場合は、仕事をした分の時間を電気代として計算するといいでしょう。

また、家族と同居している場合はあらかじめ仕事用のコンセントを決めておき、その割合で計算すると楽になります。どの方法が割合として明確な根拠になるかは事業形態によって変わってきます。いずれにせよしっかりと理由を説明できる方法で計算したほうがいいでしょう。

3.ガス、水道費

ガス代

事業に直接影響を与えていることが明確に説明できるのであれば、ガス水道費も経費として計算することができます。

例えば、料理教室の講師などをしている場合には「ガス、水道代が事業上必要である」と説明しやすいですし経費として計算できるでしょう。

しかし、Webライターなどの仕事をしている場合には事業に必要不可欠であると説明することは難しいと言えます。また、一般的には間接的に事業を支えていると解釈されるため、安易に家事按分することは危険です。

4.通信費

例えばスマートフィンのテザリング機能を利用してネットに接続している場合、それらの利用料金を経費に含めることができます。ただし、そのスマートフォンは事業用であることを証明することができる必要があります。

そのため、「プライベート用の携帯電話は別で契約する」などの対応が必要になります。また、インターネットが事業のために不可欠であることを明確にしないと、税務署から事業上必要がないと判断される可能性があるため、注意が必要です。

ですが、しっかりと事業用であることを説明できれば、携帯電話代からプロバイダー料金までほぼ全額を経費に含めることができるようになります。

5.自動車関連費用

営業車

事業活動に必要であれば、自家用車なども家事按分することができます。自家用車を営業車として家事按分する場合、

・自動車の購入代金
・駐車場費用
・ガソリン代
・自動車税
・車検代

などに事業割合をかけて経費計上することができます。事業割合としては、走行距離数を使うのが一般的です。また、購入代金そのものは資産に計上し、減価償却という方法で家事按分していくことになります。

まとめ

経費にすることは確かに有効な節税手段ですが、なんでも経費として計上しようとして家事按分するのはあまり得策ではありません。

全てを家事按分するのではなく、比率の大きい電気代を家事按分して、説明が難しい水道代は諦めるなどの対策を練って賢く節税することが重要です。

また、自宅を事務所と兼用している時には特に税務署で質問された時に即答できるように

・家の間取図を保管しておく
・作業した履歴をPCのログイン時間、ログアウト時間などで見えるようにしておく
・クライアントとのやり取りを通話履歴やメールで残すようにする

などの対策をしておくと安心です。

また、もし見つけることができれば、過去に家事按分として認められた事例などを用意しておくのも有効でしょう。

よくある質問

家事按分とは?

全体における経費のうち、事業にかかった経費を合理的な基準によって分けることを家事按分といいます。詳しくはこちらをご覧ください。

家賃を家事按分する方法は?

毎月の家賃に対して仕事で使用している㎡数をもとに割合を算出します。詳しくはこちらをご覧ください。

電気料金を家事按分する方法は?

按分する方法として、作業時間や作業日数、コンセントの数などがあります。詳しくはこちらをご覧ください。


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