• 作成日 : 2026年2月16日

一般社団法人の設立費用はいくら?法定費用・行政書士への報酬や自分で手続きする方法を解説

Point一般社団法人の設立費用はいくら?

一般社団法人の設立費用は、自身で手続きを行う場合の実費(法定費用)で最低約11.2万円です。

  • 株式会社より約14万円安く、資本金0円で設立可能
  • 印紙代4万円が不要で、定款認証代と登録免許税のみ
  • 2年ごとの役員改選(重任)登記に毎回1万円の費用が発生

非営利型と普通型の法定費用は同じです。ただし、非営利型の定款作成は難易度が高いため、専門家への依頼報酬が数万円上乗せされるケースがあります。

一般社団法人の設立費用は、自分ですべての手続きを行う場合、定款認証手数料・登録免許税などの法定費用により、実費として最低約11万2,000円が必要です。株式会社と比較して資本金が不要であり、定款に貼る印紙代もかからないため、初期費用を抑えて法人化できるという大きなメリットがあります。

本記事では、一般社団法人の登記手続きにかかる登録免許税や公証役場での手数料といった内訳、専門家に依頼した場合の報酬相場、さらには設立後の維持費までわかりやすく解説します。

一般社団法人の設立費用は総額いくらかかる?

一般社団法人の設立を自分で行う場合、最低でも約11万2,000円〜12万円程度の法定費用が発生します。この金額は法律で定められた実費であり、どのような形態で設立しても必ずかかるコストです。

項目金額の目安備考
定款認証手数料50,000円公証役場に支払う手数料
登録免許税60,000円法務局に支払う税金
定款の謄本代約2,000円(※)1枚250円×ページ数
※ページ数による
合計約112,000円〜

公証役場で支払う定款認証手数料

定款を作成し、公証役場で認証を受ける際に支払う手数料は、一般に50,000円です。
※最新の取扱いは利用する公証役場の案内で確認することをお勧めします。

株式会社の場合は資本金額によって3万円〜5万円と変動しますが、一般社団法人は規模に関わらず固定額となっています。また、認証済み定款のコピー(謄本)の受け取りに、別途2,000円前後(1枚あたり約250円)が必要です。

法務局で支払う登録免許税

一般社団法人の登録免許税は、一律で60,000円です。これは株式会社の最低額(資本金×0.7%で最低15万円)と比較して非常に安く設定されており、一般社団法人が設立しやすい理由の一つとなっています。

参考:商業・法人登記の申請書様式|法務局

その他の実費

法定費用以外にも、準備段階で以下の費用が発生します。

  • 法人実印の作成費:5,000円〜20,000円程度
  • 個人の印鑑証明書取得費:数百円 × 役員数分
  • 法人の登記事項証明書取得費:1通あたり約600円(設立完了後)
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非営利型と普通型(営利型)で設立費用は変わる?

一般社団法人の「非営利型」と「普通型(営利型)」で、設立時にかかる法定費用に違いはありません。 どちらのタイプを選んでも、定款認証代と登録免許税の金額は同じです。一方で、税務上「非営利型法人」の要件を満たすかどうかは、定款規定(剰余金分配の禁止、解散時残余財産の帰属など)を含めた設計が重要で、主に以下の観点に差が出ることがあります。

  • 専門家への報酬:「非営利徹底型」や「共益的活動型」として認定を受けるための定款作成は難易度が高いため、専門家への依頼料が上乗せされるケースがあります。
  • ランニングコスト:設立後の法人税の扱いが大きく異なるため、長期的な運用コストには大きな差が出ます。

株式会社・合同会社・NPO法人との設立費用の違いは?

一般社団法人の設立費用は、株式会社と比較して約14万円も安く抑えることができます。他法人と比較したコストと特徴は以下の通りです。

法人形態法定費用(目安)登録免許税の特徴
一般社団法人約11万2,000円一律6万円
株式会社約20万2,000円〜資本金の0.7%(最低15万円)
合同会社約6万円〜定款認証が不要、免許税6万円
NPO法人0円(※)認証まで3〜5ヶ月必要
※設立費用は0円
  • 株式会社との比較
    登録免許税の差(9万円)が大きく、一般社団法人のほうが圧倒的にリーズナブルです。
  • 合同会社との比較
    費用面では合同会社が安価ですが、業界団体や学術団体、福祉活動などを行う場合、一般社団法人のほうが社会的信用を得やすい傾向にあります。
  • NPO法人との比較
    NPO法人は設立費用が0円ですが、設立までに数ヶ月を要します。一般社団法人は約11万円の費用を払うことで、最短1〜2週間で設立が可能です。

自分で手続きする場合と専門家に依頼する場合の違いは?

行政書士や司法書士に設立手続きを依頼する場合、実費に加えて5万円〜15万円程度の報酬が必要です。自分で行うか専門家に任せるかは、コストと手間のバランスで判断しましょう。

自分で手続きする場合

  • メリット:設立コストを最小限に抑えられる
  • デメリット:書類不備による修正や、手続きの学習コストが高い

最大のメリットは、専門家への報酬をゼロに抑えられることです。しかし、定款の作成や公証役場、法務局への出向など、慣れない作業に多くの時間を費やすことになります。

行政書士や司法書士に依頼する場合

  • メリット:法的リスクを回避し、事業準備に集中できる
  • デメリット:5万円〜15万円程度の代行手数料が発生する

行政書士や司法書士に依頼する場合、正確かつスピーディーに法人設立が完了するのがメリットです。

一般社団法人の設立費用を安く抑えるポイントは?

一般社団法人の設立費用を安く抑える方法は、代行手数料をかけずに自分で手続きを完結させることです。 手間はかかりますが、専門家への報酬をそのまま節約できます。

1. 司法書士に依頼せず自力で登記申請を行う

専門家への報酬をカットすることで、総額を法定費用の約11万円台に留めることができます。 登記申請書類の作成や公証役場での定款認証を自分で行えば、外注費は一切発生しません。ただし、書類の不備があると何度も法務局へ足を運ぶことになるため、正確な書類作成が求められます。

2. 電子定款を利用して事務負担を軽減する

一般社団法人の場合、もともと印紙代4万円は不要という前提の下、電子定款を利用すれば、物理的な書類のやり取りを減らし、スムーズな認証手続きが可能になります。 従って、一般社団法人の場合、電子署名を用いた電子定款を作成することで、オンラインでの手続きが完結しやすくなるというメリットがあります。

3. 法人印鑑セットをネットで安く調達する

法人設立に必須となる代表者印(実印)などは、ネット通販の安価なセットを活用しましょう。 高級素材にこだわらなければ、数千円から1万円程度で、登記に必要な印鑑セット(実印・銀行印・角印)を揃えることができます。

4. 必要書類の取得を最小限にする

印鑑証明書や住民票などの発行手数料は1通数百円ですが、余分に取得するとコストがかさみます。あらかじめ提出先(銀行や事務所契約など)をリストアップし、必要な枚数だけをまとめて取得しましょう。

一般社団法人の設立後にかかる費用は?

一般社団法人は、たとえ赤字であっても最低で年間約7万円の税金(均等割)が発生します。

法人住民税の均等割

法人住民税の均等割は都道府県と市区町村に納めるもので、赤字であっても免除されません。金額は自治体や従業員数によって多少異なりますが、一般的には年間7万円前後です。実際の税額は所在地の自治体の資料で確認してください。

個人事業主の場合、赤字であれば所得税や住民税が大幅に安くなりますが、法人の場合は住民税の均等割が固定費として発生することを覚悟しておく必要があります。

参考:法人事業税・法人都民税|仕事と税金|東京都主税局

税務申告にかかる費用

法人は年に一度、必ず決算と税務申告を行わなければなりません。個人事業の確定申告よりも手続きが複雑で専門知識が必要なため、税理士に依頼するのが一般的です。

税理士への報酬相場は以下の通りです。

  • 月額顧問料:1万円〜3万円程度
  • 決算申告料:10万円〜20万円程度

活動規模が小さければ年一回の決算のみという契約で安く済ませることも可能ですが、それでも年間十数万円のコストは見込んでおきましょう。

役員変更登記の費用

一般社団法人の理事(役員)には任期があり、原則として2年ごとに改選(重任を含む)の手続きが必要です。たとえ同じ人が理事を続ける場合でも、法務局へ変更登記申請を行う必要があり、その都度登録免許税が1万円かかります。

さらに司法書士に手続きを依頼すれば、数万円の報酬が加算されます。株式会社の取締役の任期は最長10年まで伸ばせますが、一般社団法人は原則2年と短いため、こまめな登記コストが発生する点を覚えておいてください。

解散時にかかる費用

法人の解散・清算結了の登記には約4万円の登録免許税がかかり、官報公告費用として約3〜4万円が必要です。さらに手続きを専門家に依頼すれば報酬も発生します。

設立は比較的容易ですが、辞めるときにも10万円以上の費用と手間がかかるのが法人というものです。長期的な視点で資金計画を立て、無理のない運営を目指してください。

一般社団法人の設立費用を把握しておきましょう

一般社団法人の設立費用は、法定実費の約11万円に加え、印鑑代や専門家への報酬を含めて15万円〜30万円程度を見込んでおくと安心です。初期コストを抑えることは大切ですが、手続きのミスで時間を浪費しては本末転倒です。

「非営利型」としての要件を確実に満たしたい場合や、複雑な事業目的を掲げる場合は、多少のコストを払っても専門家のサポートを受けることをおすすめします。まずはどこまで自分でやり、どこから任せるかを明確にすることから始めましょう。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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