• 更新日 : 2026年1月14日

銀行融資とは?種類や金利相場、断られる理由、審査に通過するポイントなどを簡単に解説

銀行融資は消費者金融などよりは金利が低く、大型の資金調達が可能な手段です。ただし、審査基準が厳しく、時間もかかるため、資金調達の時期や目的に応じて判断する必要があります。

本記事では、銀行融資の基礎知識から審査のポイント、代替となる資金調達方法まで、実務に役立つ情報を分かりやすく解説します。

銀行融資とは?

銀行融資とは、銀行が事業に対して資金を貸し出し、借り手が利子をつけて返済する仕組みのことです。

融資の対象となるのは、主に法人や個人事業主です。融資を行う金融機関には、都市銀行、地方銀行、信用金庫、信用組合、ネット銀行などがあり、事業の規模や地域に合わせて選ぶ必要があります。

日本政策金融公庫の融資との違いは?

日本政策金融公庫は、実績のない創業者や小規模事業者、事業再生、事業承継など重点事業分野の支援に力をいれています。政府系金融機関であるため、銀行が貸しにくい相手にも融資を行います。無担保・無保証の制度や、銀行よりもさらに低い金利が適用されるケースもあり、創業時の第一選択肢となりえます。

参考:融資制度を探す|日本政策金融公庫

信用金庫の融資との違いは?

信用金庫は、地域密着・相互扶助を目的としています。銀行は株式会社のため株主の利益を優先する一方、信用金庫は会員(地域の方々)の繁栄を重視します。そのため、地域内で起業する個人や小規模の事業にも前向きに融資してくれます。ただし、銀行と同様に事業計画などを審査されます。

参考:信用金庫と銀行・信用組合との違い|一般社団法人全国信用金庫協会

制度融資との違いは?

制度融資は、自治体がバックアップすることで、金利負担や審査ハードルを下げた仕組みです。自治体が金利の一部を負担(利子補給)したり、保証料を補助したりします。有利な条件で借りられますが、自治体・銀行・保証協会の3機関が関わるため、融資実行までに時間がかかるのがデメリットです。

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銀行融資の種類と特徴は?

銀行融資には主に4つの種類があります。自社の事業規模や資金の用途に応じて、最適な形態を選ぶことが重要です。

1. プロパー融資

プロパー融資は、銀行が100%リスクを負って直接融資を行う方法です。信用保証協会の保証を利用しないため、保証料がかかりません。また、金利は比較的低く、融資限度額の制限もありません。条件としては優れていますが、銀行が貸し倒れリスクをすべて負うため、審査は非常に厳格です。一定以上の実績や信用力がある企業しか融資を受けられません。

2. 信用保証協会の保証付き融資

信用保証協会の保証付き融資は、中小企業やスタートアップでも利用できる融資方法です。信用保証協会が保証人となることで、万が一返済が滞った場合に銀行への返済を立て替えてくれます。銀行側のリスクが低減されるため、銀行との取り引きがそれほどない中小企業や小規模事業者でも審査に通る可能性が上がります。ただし、金利とは別に信用保証料の支払いが必要となります。

参考:プロパー融資と保証協会付き融資の違いについて教えてください。|ビジネスQ&A|J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト] 

3. ビジネスローン

ビジネスローンは、審査スピードを優先したい場合に適した商品です。比較的審査が早く、資金使途の自由度が高いです。一方で、金利は高めに設定されており、融資限度額も数百万円程度と低めです。つなぎ資金など、急ぎの資金需要向けと言えます。

4. カードローン

カードローンは、限度額の範囲内で自由に借入を繰り返したい場合に便利です。原則来店不要で24時間利用できる利便性が魅力ですが、金利は他の融資形態と比べて高く設定される傾向にあります。また、利用限度額は数百万円程度と低く、大規模な設備投資などには不向きです。

銀行融資の金利相場はどれくらい?

銀行融資の金利目安は、年1.0%〜3.0%程度です。

銀行は日本銀行からの低金利調達や安定した顧客基盤を持つため、ノンバンク等に比べて圧倒的な低金利を実現しています。

金利相場の目安
  • プロパー融資:1.0%〜3.0%程度
  • 保証付き融資:1.0%〜3.0%程度
  • ビジネスローン:1.5%〜14.0%程度

コストを抑えたい場合、まずはプロパー融資や保証付き融資を検討しましょう。

銀行融資で資金調達するメリットは?

他の資金調達方法と比較した際の、銀行融資の主なメリットは以下の2点です。

金利が低い

最大のメリットは、調達コスト(金利)の低さです。一般的に年率1.0~3.0%前後の金利で利用できるため、返済総額を抑えられます。利息を抑えて資金を確保したい企業にとって、大きなメリットと言えるでしょう。

融資限度額が大きい

審査状況によって、数千万円から億単位の大規模な資金調達が可能です。事業規模や信用力などの条件が整えば、設備投資やM&A、事業拡大などの大型プロジェクトに必要な資金を確保できます。複数の小口借入を一本化して管理コストを下げる使い方も有効です。

銀行融資で資金調達するデメリットは?

一方で、利用に当たっては以下のデメリットやハードルも存在します。

審査に時間がかかる

プロパー融資や保証付き融資は、申し込みから実行まで2週間〜2カ月程度かかるのが一般的です。「来週中に資金が必要」といった緊急度の高いケースには向いていません。急ぎの場合はビジネスローン等の検討が必要です。

保証や担保を求められる場合がある

特に実績の浅い中小企業の場合、担保や代表者の連帯保証を求められることが多くあります。銀行は貸し倒れリスクを最小限にする必要があります。担保設定にはある程度の時間と費用がかかるほか、連帯保証が入る場合は、事業の失敗が個人の借金に直結するリスクも考慮しなければなりません。

銀行融資を受けるまでの流れ・必要書類は?

準備不足は審査期間の長期化を招きます。以下の4ステップと必要書類を事前に把握しておきましょう。

融資実行までのステップ

  1. 事前相談:融資目的、必要額などを伝え、融資プランを相談します。
  2. 必要書類の準備:財務書類や証明書など、融資申し込みに必要な資料を揃えます。
  3. 申し込み・面談:必要書類を提出後、面談が行われます。
  4. 審査:提出書類や面談内容をもとに審査が行われます。
  5. 契約・融資実行:審査通過後、契約締結・入金となります。

審査に必要な主な書類

審査をスムーズに進めるため、以下の書類はすぐに提出できるよう準備しておきましょう。

  • 決算書:直近2〜3期分(科目明細含む)
  • 事業計画書:資金使途や事業の見通し、返済計画を記したもの
  • 資金繰り表:一定期間の収入と支出をまとめ、収支の流れを示すもの
  • 納税証明書:税金の納税状況を示すもの
  • 履歴事項全部証明書:会社の商号や本店所在地、役員構成などの登記情報を示すもの
  • 確定申告:事業の収益状況や税金情報が確認できる書類
  • 本人確認書類:運転免許証やマイナンバーカードなど

銀行融資の審査に通らない・断られる理由は?

審査落ちには明確な理由があります。以下の項目に該当する場合は審査に落ちる可能性が高いため注意が必要です。

  • 返済能力の欠如:直近数期間の決算が赤字、または債務超過(資産より借金が多い)である。
  • 資金使途が不明確:「何に使うか」「どう利益が出るか」があやふや。
  • 税金の未納法人税、事業税、社会保険料などを滞納している。
  • 信用情報の悪化:代表者個人のカード支払いやローンに遅延がある(ブラックリストに掲載されている)。

銀行融資の審査を通過するポイントは?

審査では「貸したお金が確実に返ってくるか」が見られます。以下のポイントを押さえて対策しましょう。

財務状況の健全性を確保する

「決算書の内容が良いこと」は基本中の基本です。たとえば「自己資本比率(会社の安全性)」と「流動比率(短期的な支払い能力)」をみられます。赤字が数期続いている状態や、債務超過の状態では審査通過は困難です。個人事業主の場合は、税金や社会保険料の未納がないことも重要です。

事業計画の具体性と実現性

「どのように収益を上げ、どうやって返済するか」を論理的に数値を使って説明する必要があります。事業計画書は、単なる夢を語るものではありません。市場分析や競合比較に基づいた、根拠のある売上・利益予測が必要です。銀行担当者が稟議書を書きやすいよう、客観的な数字で説得力を持たせることが重要です。

参考:事業計画書の作成例|起業マニュアル|J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]

資金使途の明確化

「何に使うお金なのか」が明確でない場合、審査には通らない可能性が高いです。資金使途は大きく「運転資金(仕入れや経費)」と「設備資金(機械や建物などの購入)」に分かれます。「とりあえず手元資金を厚くしたい」といった曖昧な理由ではなく、見積書などを提示し、必要な金額の根拠を示すことが求められます。

信用情報と取引実績

過去の金融事故や支払い遅延があると審査に落ちる可能性が非常に高くなります。クレジットカードや他社ローンの支払い遅延などの信用情報は必ずチェックされます。一方で、銀行との長期的な取引実績や、過去の融資を遅滞なく返済した実績はプラス評価となり、審査を有利に進める材料になります。

銀行融資が難しい場合に検討すべき資金調達方法は?

銀行融資はハードルが高いため、審査に通らないケースもあります。その際は、以下の代替手段を検討してください。

資産の売却

保有する不動産、有価証券、遊休設備などを売却して現金化する方法です。 「リースバック」を利用すれば、資産を売却後も賃貸料を払って使い続けることができ、事業への影響を抑えられます。ただし、リースバックは継続的にリース料を支払う必要があるため注意しましょう。

投資家から出資を受ける(エクイティファイナンス)

ベンチャーキャピタルや投資家から出資を受ける方法です。 返済義務はありませんが、株式を渡すため経営への関与が生じる可能性があります。高い成長性を示す事業計画書が不可欠です。

ファクタリング

売掛債権をファクタリング会社に売却し、早期に現金化する手法です。 自社ではなく売掛先の信用力が重視されるため、赤字や債務超過でも利用しやすいのが特徴です。ただし、手数料が高めに設定されています。

助成金・補助金

国や自治体の公的支援制度です。

  • 助成金:要件を満たせば受給しやすい。
  • 補助金:採択制で、採択件数が決められているため必ず受給できるわけではないが、金額が大きい。 ※原則後払いのため、つなぎ資金の確保が必要です。

参考:補助金・助成金の違いや補助金活用における注意点について教えてください。 |ビジネスQ&A|J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト]

銀行融資はハードルが高いがメリットも大きい

銀行融資は審査のハードルが高いものの、「低金利」「大きな限度額」というメリットがあります。

  • まずは財務状況と税金納付状況をチェックする
  • 説得力のある事業計画書を作成する
  • 資金使途を明確にする

これらの対策を行った上で審査に臨みましょう。もし銀行融資が難しい場合でも、助成金や補助金、ファクタリングなど、事業を支える選択肢は他にもあります。自社の状況に最適な方法を選び、資金調達を成功させてください。


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