- 作成日 : 2026年1月14日
ジム経営は儲かる?平均年収や費用、儲けるための具体的な方法を解説
ジム経営は、立地特性を踏まえたエリア選定と固定費を意識したコスト管理を行うことで、高い収益性と安定した年収が見込める魅力的なビジネスです。健康志向の高まりを背景にフィットネス関連市場は2025年11月現在も拡大傾向にありますが、競合の増加や設備投資・内装費など初期投資の大きさから、十分な戦略を持たず参入すると失敗するリスクも含んでいます。
この記事では、ジム経営のリアルな年収事情や初期費用の詳細な内訳、失敗しないための具体的な対策についてわかりやすく解説します。
目次
ジム経営はなぜ「儲かる」と言われる?
ジム経営が儲かると言われる最大の理由は、継続的な売上が見込める月額会費制を中心とした「ストック型」のビジネスモデルであり、一定の会員数を確保して損益分岐点を超えると、利益率が大きく改善しやすい構造にあるためです。
毎月の会費収入が積み上がることで経営の見通しが立ちやすく、収益が安定しやすいのが特徴です。また、会員数が増加しても人件費や賃料といった固定費は急増しにくく、損益分岐点を超えた後は利益率が高まりやすいという構造上のメリットも、多くの経営者が参入を決める大きな要因となっています。
ストック型ビジネスによる収益の安定性
ストック型ビジネスの最大の強みは、売上が毎月積み上がる仕組みにより、翌月の収益予測が容易で資金繰りが安定しやすいことです。
今月100人の会員がいれば、来月もその多くの会員からの会費収入が見込める状態でスタートできます。天候や流行に左右されやすい飲食業などのフロー型ビジネスとは異なり、一定のベース売上を前提に計画を立てられるため、資金計画も立てやすくなります。
この収益の予測可能性の高さこそが、ジム経営が投資対象として人気を集める大きな要因です。一度損益分岐点を超えてしまえば、毎月安定したキャッシュフローが生まれるため、多店舗展開のリスク計算もしやすくなります。不況にも比較的強いこのモデルは、長期的な資産形成を目指す経営者にとって非常に魅力的です。
健康ブームによる市場拡大のポテンシャル
市場環境における追い風とは、世界的な健康志向の高まりにより、高齢者層を含むフィットネス参加率が上昇傾向にあることです。
経済産業省の特定サービス産業動態統計調査などのデータを見ても、フィットネス産業の売上高は回復基調にあり、とくに健康寿命の延伸や介護予防を目的とした利用者層の拡大が期待されています。市場全体のパイが広がっていることは、これから参入する経営者にとって重要な要素です。
若者だけでなく、リハビリや介護予防を目的としたシニア層のニーズを取り込むことで、さらなる収益機会が生まれます。単なる筋トレブームにとどまらず、健康維持を目的としたライフスタイルの一部として定着しつつある今こそが、参入の好機といえるでしょう。
ジム経営者の平均年収は?
ジム経営者の年収は、店舗規模や立地、運営形態によって幅がありますが、個人オーナーであればおおむね400万円から1,000万円以上、多店舗展開を行えば2,000万円以上を目指すことが可能です。
とくに、自分自身がトレーナーとして現場に立ちながら経営を行う「オーナー兼トレーナー」の場合、外部トレーナーを雇用する必要がなく人件費を抑えられるため、売上の多くを自分の収入に反映させやすいという特徴があります。ここでは、個人オーナーと雇われトレーナーの年収の違いについて詳しく見ていきましょう。
個人オーナーなら年収1,000万も可能
個人オーナーが年収1,000万円を目指せる理由は、会社員と異なり給与上限がなく、売上から経費を差し引いた利益がそのまま自分の報酬につながる収益構造にあるためです。
例えば、月商150万円で経費が50万円であれば、月収は100万円、年収にして1,200万円となります。もちろん、ここから税金や社会保険料を支払う必要はありますが、努力と成果がダイレクトに収入へ反映されやすい点は大きなメリットです。
成功すれば、一般的な会社員の数倍の年収を得ることも夢ではありません。とくにパーソナルジムなどの高単価ビジネスでは、少ない会員数でも一定の売上を確保しやすく、効率良く年収1,000万円ラインに到達することが可能です。自分の腕一本で稼ぎたいトレーナーにとって、この天井知らずの収入構造は大きなモチベーションになります。
雇われトレーナー時代との年収比較
独立によって年収が増える理由は、雇われトレーナーの平均年収が300万円〜400万円程度で頭打ちになりやすい一方で、経営者は自ら裁量権を持ち、価格設定やコスト配分を通じて利益を最大化できる立場にあるためです。
大手ジムの店長クラスになっても、年収500万円〜600万円程度で止まるケースが少なくありません。企業に属している以上、どれだけ売上を上げても給与への反映には一定の上限があり、将来に閉塞感を覚える人も多いのが実情です。
独立開業することでリスクは伴うものの、年収が2倍以上に増えるトレーナーは少なくありません。自分の裁量でサービス価格や経費をコントロールできるため、経営手腕次第で会社員時代を大きく上回る収入を得られる点が、独立の最大の魅力です。自分の頑張りがそのまま自分に返ってくる環境は、大きなやりがいにつながります。
ジム経営で失敗する理由は?
ジム経営で失敗する主な理由は、事前の市場調査不足による「集客の不振」と、身の丈に合わない「過剰な初期投資」による資金ショートです。
近年は大手チェーンの低価格ジムや24時間ジムが増加しており、安易な参入は儲からない結果を招きます。競合との差別化ができていない、あるいはターゲット層が求める設備と導入した設備がズレているといった戦略ミスは致命的です。
ここでは、実際にどのような理由でジム経営が厳しくなるのか、その原因を詳細に解説します。
ジム経営が「難しい」「儲からない」と言われる原因
ジム経営が難しいと言われる原因は、大手チェーンの進出による価格競争の激化と、会員が集まらない時期でも発生し続ける固定費の重さにあります。
RIZAPグループが展開する「chocoZAP(チョコザップ)」のような低価格帯のジムや、「エニタイムフィットネス」のような大手24時間ジムが地方まで進出しています。その結果、個人経営のジムが集客に苦戦するケースが増えているのです。
インターネット上の知恵袋やSNSを見ても、大手との価格競争に巻き込まれて会員数が伸び悩んでいるという相談が多く見られます。資本力のある大手チェーンは、圧倒的な低価格や好立地への出店によって市場で優位に立ちやすく、個人ジムが同じ土俵で「価格」や「設備の数」だけで勝負を挑んでも、規模の経済で負けてしまう可能性が高いでしょう。
よくある失敗パターン1:初期投資のかけすぎ
初期投資をかけすぎると、内装やマシンへのこだわりによって開業資金が膨れ上がり、毎月の返済負担が経営を圧迫します。
理想のジムを作りたいという思いが強すぎて、内装を過度に豪華にしたり、利用頻度の低い最新の高額マシンを多数導入したりすると、投資回収までの期間が長期化します。初期費用が高くなればなるほど、手元に残る現金(キャッシュフロー)が減少し、結果として倒産リスクが高まるでしょう。
「おしゃれなジムにすれば人が来る」という安易な考えで、内装デザインに数百万円の追加投資をしてしまうケースも見られますが、実際にユーザーがジムを選ぶ際に重視するのは「通いやすさ」や「料金」といった現実的な要素です。ターゲット顧客が求めていない過剰な装飾に資金を投じるよりも、清潔感や機能性を重視し、余った資金を広告宣伝費や運転資金に回すほうが賢明と言えるでしょう。
よくある失敗パターン2:ターゲット選定のミス
ターゲット選定のミスとは、出店エリアの人口属性や生活特性、ニーズと、ジムのコンセプトが一致せず、結果として利用されにくいジムを作ってしまうことを指します。
例えば、学生や単身者が多いエリアで高価格帯の高級パーソナルジムを開業したり、逆に富裕層が多いエリアで価格訴求が前面に出た低価格ジムを開業したりしても、地域のニーズとは合いません。自分がやりたいことよりも、その地域に住んでいる人々が何を求めているかを優先する視点が必要です。
事前の商圏分析では、半径数キロメートル以内の人口構成や世帯年収、競合店の立地や業態を詳細に把握する必要があります。例えば、高齢者が多い地域で「24時間無人のハードな筋トレジム」を開業しても、十分な需要は見込めません。地域の年齢層やライフスタイルに合わないコンセプトは、どれだけ宣伝しても集客につながらない原因となります。
ジム経営を成功させる具体的な収益シミュレーションは?
ジム経営を成功させるには、業態ごとの収益構造を理解し、損益分岐点となる会員数を明確に設定することが重要です。
マンションの一室で行うパーソナルジムと、テナントを借りて運営する24時間ジムでは、固定費の水準や人員体制が異なるため、必要な会員数や経費の考え方がまったく変わります。それぞれのモデルでどれくらいの売上が立ち、どれくらいの経費がかかるのかを事前に把握しておくことが重要です。
ここでは、代表的な2つのパターンについてシミュレーションし、詳しく解説します。
パーソナルジム(マンション1室)の場合
マンション1室のパーソナルジムモデルは、家賃や光熱費などの固定費を低く抑えられるため、少ない会員数でも黒字化しやすい高利益率のビジネスです。
家賃10万円、広告費や光熱費などの諸経費を月15万円とした場合、月の固定費は約25万円に収まります。このような低コスト体質こそが、個人が開業する際の大きな強みとなります。
客単価を月額5万円(週1〜2回コース)と設定した場合、会員数が10人いれば売上は50万円となり、固定費25万円を差し引いても約25万円の利益が残ります。さらに会員数20人になれば売上は100万円、利益75万円となり、利益率は75%に達します。在庫リスクがなく、トレーナー自身のスキルがそのまま商品となる点からも、非常に効率の良いビジネスモデルといえるでしょう。
24時間ジム(フランチャイズ・中規模)の場合
24時間ジムモデルの収益構造の特徴は、初期投資は大きいものの、会員数が損益分岐点を超えると利益が加速度的に増える、いわゆる「レバレッジ効果」が働く点にあります。
一般的なモデルでは、初期費用に3,000万円〜5,000万円程度を要しますが、一定数以上の会員を獲得できれば、大きな収益を生み出すことが可能です。
例えば、月会費7,000円で会員数500人を集めた場合、月の売上は350万円になります。家賃やロイヤリティ、人件費などの経費が月250万円かかったとしても、月100万円程度の手残り利益が見込めます。さらに会員数が800人になれば売上は560万円となり、固定費の増加が限定的であるため、利益は300万円近くに跳ね上がります。このような収益の伸び方こそが、箱型ビジネスの醍醐味といえるでしょう。
ジム経営の初期費用・ランニングコストはいくら?
ジム経営にかかる費用は、初期費用が300万円〜5,000万円、ランニングコストは家賃と人件費が主となり、業態や規模によって大きく変動します。
資金計画の甘さは資金ショートを招き、経営破綻に直結するため、何にいくらかかるのかを詳細に把握しておくことが重要です。ここでは、開業時にかかる費用の内訳と、毎月の運営にかかるコストについて細かく解説します。
開業に必要な初期費用の内訳
初期費用の大部分を占めるのは、物件取得費、内装工事費、トレーニングマシン導入費の3つであり、これらをいかに抑えるかが投資回収の鍵となります。
物件取得費には敷金・礼金・仲介手数料などが含まれ、ロードサイドや駅近のテナントでは数百万円単位になることも珍しくありません。とくにジムは床の補強や防音工事が必要となるケースが多く、内装工事費は一般的なオフィスや店舗と比べて高額になりやすい傾向があります。
マシン導入費は、メーカーや新品・中古の選択によって大きく変わります。初期費用を抑える手段として、リース契約を活用するのも一つの方法です。また、開業時の集客を行うための広告宣伝費も見落とせません。チラシ配布やWeb広告に、最低でも50万〜100万円程度の予算を確保しておかないと、オープン直後の集客が伸び悩み、ロケットスタートに失敗する可能性があります。
毎月かかるランニングコストの内訳
毎月のランニングコストの要は家賃と人件費であり、これらの固定費を売上の一定比率以内に抑えることが、安定して利益を確保するための重要な条件となります。
一般的に、家賃は売上の10%〜15%以内に抑えるのが理想とされており、固定費をいかに低く管理できるかが、利益を出し続けるための大きなポイントです。
家賃以外にも、水道光熱費はジム特有のコスト要因として無視できません。シャワーの利用や24時間稼働の空調設備により、一般家庭や他業種の店舗と比べて光熱費が高くなりがちです。また、近年のジム運営に欠かせない会員管理システムや入退室管理システムの利用料も毎月発生します。これらは業務効率化やセキュリティ確保のために必要不可欠な経費ですが、サービスごとに料金体系や機能が異なるため、コストと利便性のバランスを見極める必要があるでしょう。
ジム経営の開業資金はどう用意する?
ジム開業資金の調達方法は、自己資金に加えて日本政策金融公庫などの公的融資制度や、国・自治体の補助金を活用するのが一般的です。数百万から数千万円単位の資金をすべて自己資金でまかなえるケースは多くないため、融資制度の仕組みを理解し、有利な条件で資金を調達する知識が欠かせません。
ここでは、融資を受けるための自己資金の目安や、創業時に利用しやすい制度について詳しく解説します。
自己資金はいくら必要?
融資審査を通過するための自己資金の目安は、開業資金総額の3割から5割程度とされており、これが経営者の信用力を判断する一つの指標となります。
自己資金は、金融機関が経営者の「本気度」や「計画性」を確認するために重視するポイントです。例えば、1,000万円の開業資金が必要な場合、少なくとも300万円程度は自己資金として、自ら準備した資金を用意しておくことが求められます。
融資審査のポイント
融資担当者は返済能力を厳しくチェックするため、根拠のある数字に基づいた事業計画書の作成が不可欠です。
「なんとなく儲かりそう」といった主観的な予測ではなく、客観的なデータに基づく説明が求められます。周辺地域の人口データや競合店の立地・客入り状況など踏まえて算出した、現実的な売上予測や経費の試算が必要となるのです。この計画書の内容が甘い場合、審査に通らない可能性が高まるため、数字の裏付けを明確にしておくことが重要といえます。
日本政策金融公庫の融資制度
創業時の資金調達に日本政策金融公庫が推奨される理由は、無担保・無保証人で利用できる「新創業融資制度」など、実績のない創業者でも利用しやすい制度が整っているためです。
金利も比較的低水準に設定されていることから、返済負担を抑えつつキャッシュフローを安定させられます。政府系金融機関であるため、新規事業を支援する姿勢が明確である点も安心材料です。
ただし、審査にあたっては担当者との面談が行われ、創業の動機や事業の強み、将来的な資金繰りの見通しについて、論理的かつ具体的に説明する能力が求められます。過去にクレジットカードの滞納など、個人の信用情報に懸念がある場合は、審査が厳しくなる傾向があります。自分一人での申請に不安がある場合は、創業融資に詳しい税理士などの専門家に相談し、サポートを受けることも有効な手段です。
返済不要!ジム開業で使える可能性がある補助金・助成金
補助金や助成金を活用するメリットは、返済義務のない資金を設備投資や販路開拓に充てられるため、実質的な開業コストを大幅に削減できる点にあります。
例えば、高額なトレーニングマシンの導入や内装工事には「ものづくり補助金」や「事業再構築補助金」を活用できる可能性があります。また、Webサイト制作やチラシ配布といった集客施策には「小規模事業者持続化補助金」が有効です。
ただし、補助金は原則として後払いであり、先に経費を全額支払ったうえで、認められた金額の一部があとから交付される仕組みである点には注意が必要です。そのため、一時的な立て替え払いに対応するための資金(つなぎ融資など)を確保しておく必要があります。また、補助金ごとに公募期間が定められており、いつでも申請できるわけではありません。常に最新の公募要領を確認し、計画的に申請準備を進めることが重要です。
田舎や地方でのジム経営はチャンス?危険?
田舎や地方でのジム経営は、固定費の安さと競合の少なさを活かせば大きなチャンスとなる一方で、商圏人口が限られるというリスクも伴います。
人口減少という課題はありますが、健康意識の高い高齢者層など、地域特性に合ったターゲットを確実に取り込めれば、長期的に安定した経営を目指すことが可能です。ここでは、地方でジムを開業するメリット・デメリットと、成功するための差別化戦略について解説します。
田舎でジム経営をするメリット・デメリット
田舎でジム経営をするメリットは、圧倒的な固定費の安さによって損益分岐点を低く抑えられる点にあります。一方でデメリットは、商圏人口に限りがあることと、車社会への対応が求められる点です。
都心の一等地と比べて家賃が格段に安いため、少ない会員数でも黒字化しやすくなります。また、競合となる大手ジムが進出していないエリアも多く、地域一番店としてのポジションを確立しやすい点も魅力といえるでしょう。
一方で、ターゲットとなる人口の母数が少ないため、一度悪評が立つと挽回が難しくなる傾向があります。また、人口規模の制約から、爆発的な会員増は見込みにくく、売上の上限が都心部よりも低くなることは想定しておく必要があります。さらに、地方では車移動が前提となるケースが多いため、十分な台数の駐車場を確保できなければ、どれだけ設備を整えても集客が難しくなります。
地方で成功するための差別化戦略
地方でのジム経営を成功させるには、大手チェーンにはできない「コミュニティ作り」や「高齢者の健康寿命延伸」に特化し、地域にとって不可欠な存在になることが重要です。
例えば、高齢者を対象とした健康体操教室や、リハビリ要素を取り入れたプログラムを提供することで、地域の交流の場としての機能を高められます。若者が少ない地域で、若者向けのハードなトレーニングジムを作っても、需要と供給が合いません。
地方では高齢化が進んでいるため、「筋肉をつける」ことよりも「健康寿命を延ばす」「足腰を強くする」といったニーズのほうが相対的に高い傾向にあります。医療機関と提携したり、介護予防の視点を取り入れたプログラムを用意したりすることで、地域からの信頼を得られます。また、スタッフと会員の距離が近いアットホームな雰囲気を作ることも、地方では強力な武器になるでしょう。
ジム経営未経験ならフランチャイズと個人経営、どちらがおすすめ?
ジム経営の未経験者が選ぶべき経営形態は、資金がありリスクを抑えたい場合は「フランチャイズ」、独自の強みを活かして高収益を狙いたい場合は「個人経営」がおすすめです。
どちらが良いとは一概にいえず、自己資金の規模や経営への関与度、目指す収益水準によって最適な選択は異なります。それぞれのメリット・デメリットを比較したうえで、自分に合った経営形態を選ぶことが大切です。
フランチャイズ(FC)加盟のメリット・デメリット
フランチャイズのメリットは、すでに確立されたブランド力や運営ノウハウを活用できる点にあり、デメリットは加盟金やロイヤリティといった継続的なコスト負担が発生することです。
知名度のあるブランドの看板を掲げることで、開業当初から一定の集客が見込めます。また、物件選びや内装、マシンの選定、スタッフ研修などについて本部のサポートを受けられるため、未経験者でもスムーズに開業しやすい点は大きな利点といえるでしょう。
一方で、加盟金や保証金といった初期費用に加え、運営中も毎月のロイヤリティの支払が継続するため、収益構造上、個人経営に比べて利益率は低くなりやすい傾向があります。また、営業時間やキャンペーン内容などに本部のルールや制限が設けられているケースも多く、オーナー独自のアイデアを自由に反映させにくい側面があります。自分の色を強く出したい人にとっては、窮屈に感じる場合もあるでしょう。
個人経営(自社ブランド)のメリット・デメリット
個人経営のメリットはロイヤリティが発生しない分、利益率を高く保ちやすい点にあり、デメリットは集客やブランディングをすべて自力で行う必要があることです。
売上がそのまま自身の収益に直結し、経費の使い方やサービス内容、料金設定についてもすべて自分の裁量で決定できます。地域の特性に合わせて柔軟にプランを変更したり、独自のイベントを企画したりといった自由度の高い経営ができる点は、大きな魅力といえるでしょう。
一方で、ブランド力のない状態から集客を始める必要があるため、顧客からの信頼を獲得するまでには一定の時間を要します。Webサイトの制作や広告運用、マシンの選定、内装デザインなど、開業に関するあらゆるタスクを自ら判断・手配しなければならず、それ相応の知識と労力が求められます。経営の成果がダイレクトに表れる分、経営手腕が問われる厳しい道でもあります。
結論:資金力と経験値で選ぶべき
ジム経営の未経験者は、「資金力」と「将来のビジョン」を基準に経営形態を決定することが重要です。
まとまった資金があり、失敗のリスクをできるだけ抑えながら安定的に経営したいのであれば、フランチャイズが適しています。とくに初めて経営に携わる場合、運営ノウハウや集客面でのサポートを受けられる点は、大きな安心材料となるでしょう。
一方で、資金は限られているものの、指導スキルや特化したコンセプトといった独自の強みがあり、高収益を目指したい場合には個人経営が向いています。自分の現在の資金状況と、将来的にどの程度の規模まで事業を拡大したいのかというビジョンを踏まえたうえで、最適な選択をすることが大切です。
ジム経営で儲けるために重視すべきポイントは?
ジム経営で利益を出し続けるためのポイントは、徹底した商圏分析、Web集客、業務効率化、そしてコミュニティ作りを戦略的に行うことです。
単に設備を整えるだけでなく、収益構造や集客導線を意識した経営的な視点を持って運営することが重要となります。ここでは、多くの成功しているジム経営者が実践している、儲けるために外せない5つのポイントについて、それぞれ詳しく解説します。
徹底した「商圏分析」と「物件選び」
商圏分析と物件選びが重要な理由は、ジム経営の成否が立地とターゲットの整合性に大きく左右されるからです。
ターゲットとなる層が住んでいるエリアなのか、競合店との距離は適切か、視認性は良いかなどを徹底的に調査します。人通りが多くても、家賃が高すぎては利益が出ませんし、逆に家賃が安くても人が来ない場所では意味がありません。
候補地を実際に歩き、時間帯ごとの人の流れを確認するなど、データと現場の両面から分析しましょう。初期の段階で立地選定を誤ると、その後の集客努力で挽回するのは非常に困難です。家賃と集客力のバランスを見極めることが成功への第一歩です。
Webマーケティング(MEO・SNS)での集客
Webマーケティングが不可欠な理由は、現代のユーザーが入会前にスマートフォンで情報を検索し、口コミや店舗の雰囲気を確認してから来店を判断する傾向が強いためです。
とくにGoogleマップで上位表示を狙うMEO対策は、地域密着型の店舗ビジネスであるジムにとって非常に効果的です。「地域名+ジム」で検索された際に上位に表示されるよう、Googleビジネスプロフィールの情報を充実させましょう。
また、InstagramなどのSNSでジムの雰囲気やトレーニング風景を発信し、入会前の不安を解消することも、入会率の向上につながります。チラシだけに頼るのではなく、Web上の「入り口」を整備しておくことが、安定した集客には欠かせません。
入退室管理システム等による「無人化・省人化」
システムによる省人化が必要な理由は、利益を圧迫する大きな要因である人件費を抑えつつ、営業時間を拡大して利便性を高めるためです。
スマートロックを用いた入退室管理システムや、Web上で完結する入会手続きシステムを導入することで、スタッフが常駐しなくても運営できる体制を整えられます。
深夜や早朝を無人営業にできれば、営業時間を延ばして会員の利便性を高めながら、人件費を大幅に削減することが可能です。浮いたコストを設備投資や広告費に回すことで、好循環を生み出せます。人手不足が深刻化する中で、システムの活用は避けて通れない戦略といえるでしょう。
継続率を高める「コミュニティ作り」
コミュニティ作りが収益安定に効く理由は、会員同士やスタッフとの人間関係が構築されることで、退会を抑制する帰属意識が生まれるからです。
新規入会を増やすことと同じくらい、既存会員の退会を防ぐことが重要になります。イベントを開催したり、会員の目標達成を一緒に喜んだりする仕組みを作ることで、単なる「場所貸し」ではない付加価値を提供できます。
大手ジムは設備が充実している一方で、会員同士のつながりは希薄になりがちです。小規模ジムこそ、コミュニティ機能を強化することで、競合店への流出を防ぐ強力な防波堤を築けます。
スモールスタートでリスクを最小化する
スモールスタートが推奨される理由は、初期投資を抑えることで損益分岐点を下げ、市場の反応を確認しながら柔軟に軌道修正できるためです。
最初から完璧を目指すのではなく、必要最小限の設備とスペースで開業し、会員数が増えてキャッシュフローが安定してから、段階的に設備を拡張したり店舗を増やしたりするステップを踏みます。
小さく始めることで、万が一失敗した場合のダメージを最小限に抑えられます。とくに初めての経営では予測しきれないトラブルが発生しやすいため、資金的な余力を残した状態でスタートすることが、長期的な成功への近道です。
自分に合った「儲かるジム経営」のスタイルを見つけよう
ジム経営は、ストック型ビジネスとしての安定性や市場の成長性など、多くの魅力があるビジネスです。一方で、安易に参入して成功できるほど簡単な世界ではありません。年収の現実や初期費用の規模、想定されるリスクを正しく理解したうえで、自分の資金力や目標に合った経営スタイルを選ぶことが、成功への第一歩といえるでしょう。
ジム経営は決して楽な道ではありませんが、明確な戦略を持って取り組めば、大きな成果を得られる可能性は十分にあります。まずは具体的な事業計画書の作成に着手し、無料のフランチャイズ説明会に参加したり、地域の物件情報を調べたりするなど、情報収集から始めてみましょう。着実な準備を積み重ねることが、あなたのジム経営を成功へと導きます。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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