- 更新日 : 2024年7月12日
ERPでIoTを活用しよう!連携によるメリットや事例をご紹介
近年、データを一元管理するERPとIoTの連携による、業務効率化や新サービスの開発推進にいま注目が集まっています。この記事では、IoTとERPを連携させるメリットや事例、IoTに対応したERPを選ぶポイントについて解説します。
目次
IoTとERPの関係
ERPとIoTの連携に進む前に、それぞれのシステムの基礎について説明します。
IoT(Internet of Things)とは
IoTは「モノのインターネット」と呼ばれ、あらゆるデバイスがオンライン接続される仕組みを指します。各種センサーやスマート家電、ロボットなどが相互に連携できるのが特徴です。遠隔からデータを収集する、データを分析する、分析結果に基づいてデバイスを操作する、といった使い方が可能で、製造や生産など様々な分野で活用が見込まれています。
ERP(Enterprise Resource Planning)とは
ERPは「統合基幹業務システム」と呼ばれる情報システムです。製造・調達・物流・販売管理・在庫管理・財務会計・人事給与などの情報を一元的に管理し、ERPを活用することで企業経営に必要なデータを可視化したり、業務を効率化させたりすることができます。
ERPについては詳しくはこちらをご覧ください。
IoTとERPの活用によるメリット
IoT技術が発展し、様々なデータが活用できるようになりました。そして、データを一元的に管理するERPとIoTを融合させる考え方に注目が集まっています。ここでは、IoTとERPを連携するメリットについて解説します。
データ収集の自動化
従来のERPでは、人手でのデータ入力が一般的でした。IoTでは各種センサーが自動的にデータを収集できるので、より詳細な情報をタイムリーに得られるようになります。例えば、商品在庫にセンサーをつけて、数量を自動的に管理できるようになれば、ERPにおける生産管理・販売管理プロセスの効率化が実現できるでしょう。
データ分析に基づいた新たなサービス提供
IoT機器から収集され、ERPへ入力されたデータは、ビッグデータ分析あるいはAI(人工知能)によって、新たな知見を得るのに活用できます。例えば、生産した機械の稼働状況を記録しておいて、不具合が発生するリスクを評価し、問題が起こる前にあらかじめ保全活動を行うといったサービスが考えられます。これまでは考えられなかったデータの活用方法により、新たなユースケースが生まれているのです。
IoTとERPの活用事例
業務効率化のニーズが高い分野で、IoTとERPの連携が進んでいます。例えば、工場の生産プロセスを高度化するスマートファクトリーや、インダストリー4.0という取り組みでは、IoTとERPの活用が見られます。
スマートファクトリーでは、顧客ごとにカスタマイズされた製品でも、大量生産と同じコストや時間での製造を目指します。これを実現するためには、個別注文に応じて柔軟に変更できる生産計画や、必要な部品の調達や配送が自動化されているのが前提です。そこで、製造部品や生産ラインの情報をIoTセンサーから収集し、ERPによってデータを可視化・最適化する仕組みなどが構築されています。
IoTを活用するためのERPの選び方ポイント
IoTという新たな要件に対応するためには、それに適したERPを選択する必要があります。ここでは、IoTを活用するためのERP選定のポイントを解説します。
変化へ柔軟に対応できる
IoTは、技術革新が比較的早い領域のため、連携するデバイスや連携方式などが頻繁に変化していきます。そのため、ERPには柔軟なシステム連携機能が求められるでしょう。新しい技術が登場しても、スピーディに連携用のAPIを公開するといった素早さも求められます。
したがって、頻繁にバージョンアップされているERPを選ぶと良いでしょう。
高度なデータ分析が行える
IoTでは、人手では扱いきれないほどの大量のデータが取得できます。ERPに入力された情報から意味のある知見を得るためには、高度なデータ分析が行える基盤が欠かせません。取得できたデータを有効に活用できるよう、分析機能が強いERPを選ぶと良いでしょう。
ERP×IoT連携の今後の発展を期待
これまで手作業が必要だった業務プロセスでも、IoTを導入すれば、業務を効率化するとともに新たなサービスの開発が目指せます。また、デジタルトランスフォーメーションを推進するためにも、ERPとIoTを連携させた施策には注目が集まっています。
近年普及が進んでいるクラウド型のERPは、IoTをはじめ様々なシステムとAPI連携可能な製品が増えてきています。IoT活用を視野に入れるのであれば、クラウド型のERPを採用すると良いでしょう。
マネーフォワード クラウドERPならスモールスタートが可能
当社では、お客様の状況に合わせて1つの機能から利用できるクラウド型ERP「マネーフォワード クラウドERP」を提供しています。マネーフォワード クラウドERPは、バックオフィス全体をカバーする機能を備えていながら、「経費精算」や「人事管理」といった業務単位で導入が可能で、スモールスタートに適しているサービスです。
この記事をお読みの方におすすめのガイド4選
最後に、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
財務会計と管理会計の基本
予実管理の煩雑さは大きな課題です。手作業に依存した業務プロセスやデータの連携不足、エクセルによる予実管理に悩む企業も多いのではないでしょうか。
財務会計と管理会計の基本を押さえつつ、予実管理の正確性とスピードを両立させるためのポイントと具体的な解決策を詳しく解説しています。
2025年の崖までに中堅企業がやるべきこととは
2025年の崖は、大企業だけではなく、中堅企業においても対応が求められる重要な課題です。
2025年の崖の現状や解決に向けて中堅企業がやるべきこと、バックオフィスシステムの見直し方を解説した人気のガイドです。
“失敗しない”ためのERP導入比較ガイド
ERP(Enterprise Resource Planning)は、企業の業務効率化と経営管理を支える重要なシステムです。
ERPの基本的な概念から、オンプレ型ERPとクラウド型ERPの費用対効果の比較まで、比較検討する際に見るべきポイントを詳しく解説したガイドです。
マネーフォワード クラウドERP サービス資料
マネーフォワード クラウドERPは段階的に導入できるコンポーネント型クラウドERPです。
会計から人事労務まで、バックオフィス全体をシームレスに連携できるため、面倒な手作業を自動化します。SFA/CRM、販売管理、在庫・購買管理などの他社システムとも連携できるため、現在ご利用のシステムを活かしたままシステム全体の最適化が可能です。
よくある質問
IoTとERPを連携させるメリットとは?
IoT機器で自動収集したデータをERPで一元管理してデータ分析などに活用することで、経営状況の可視化や業務プロセスの効率化を実現できます。 詳しくはこちらをご覧ください。
IoTとERPの連携事例はどのようなものがありますか?
製造・調達・物流といったプロセスを自動化するスマートファクトリーや、機器の状態を監視してメンテナンスを行う予兆保全サービスへの活用などが挙げられます。 詳しくはこちらをご覧ください。
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