- 作成日 : 2024年12月3日
契約書作成アプリおすすめ7選(無料あり)スマホ利用や選び方を解説
契約書を手軽に作成したいため、契約書作成アプリを使おうかと検討している方もいるでしょう。スマホだけで操作できるアプリ、Webブラウザで操作できるアプリなど、多彩なアプリがあります。この記事では契約書作成アプリの特徴やメリット・デメリット、おすすめアプリ7選を解説します。
目次
契約書作成アプリとは?
契約書作成アプリとは、ひな形などをベースとして契約書を自動作成できるアプリのことです。標準で登録されたフォーマットを選択していくことで作成できるため、最初からすべて文章を考えなくても契約書を作成できます。
一部のアプリはスマホに対応しているため、いつでもどこでもスマホで契約書作成ができます。
契約書作成アプリと契約書作成システムとの違い
契約書を作成できるシステムもありますが、そちらの多くは作成だけでなく、進捗管理や契約締結後の管理までカバーする仕組みとなっています。契約書作成アプリは作成に特化しているのが主な違いです。
契約書の数が膨大で、システムによる管理が必要な場合は契約書作成・管理システムを選ぶとよいでしょう。数がそれほど多くない場合は、まず契約書作成アプリを利用してみるのがおすすめです。
契約書作成アプリの主な機能
契約書作成アプリの主な機能として、次のようなものがあります。
- 契約書の作成・編集
- 契約書の管理
- 外部データ・サービスとの連携
契約書は作成するだけでなく、保存・管理することも重要です。契約書の進捗管理に加え、必要なときに検索して閲覧できるよう保存しておく必要があるため、契約書作成アプリには管理機能も豊富にあります。
契約書の作成・編集
契約書作成アプリでメインとなる機能は、契約書に関する細かい知識がなくても契約書を作成できることです。アプリに登録されているフォーマットやひな形を選んでいくことで作成できるため、これまで契約書を作成した経験のない方でも操作しやすくできています。
AIが搭載されているサービスもあり、文例やフォーマットの調整などをAIがアシストしてくれます。
契約書の管理
契約書は作成・社内承認・送付・相手方の承認・締結といったステップがあります。アプリでは、複数の契約書がどの段階にあるのか、進捗を管理する機能も重要です。もしどこかで止まっている場合でも、進捗状況が可視化されていれば、担当者に対応を促せます。
契約を締結した後も、契約書はセキュリティの高い環境で保管する必要があります。契約書作成アプリでは、文書の検索、クラウド環境でのデータ保存、契約アラートの通知といった管理に関する機能も利用可能です。
外部データ・サービスとの連携
契約書を作成する際には、外部データやサービスと連携していることも重要です。書式集や法令のデータベースなどと連携していると、内容の適切な契約書を作成しやすくなります。
シームレスに連携していると、データを取り込んだりするのも簡単で作業が楽です。連携・拡張機能に優れたアプリを選ぶと、外部の多種多様なデータと連携しやすくなり、契約書作成・管理業務がさらに効率的になります。
契約書作成アプリの種類
契約書作成アプリは、大きく分けて以下の3種類があります。
- ネイティブアプリ
- 機能拡張型Webアプリ
- Saas型Webアプリ
それぞれ特徴があり、メリット・デメリットも異なります。違いを把握したうえで、自社にとって使いやすいタイプ、必要な機能が搭載されているタイプを選ぶことが大切です。
3つのタイプについて、詳しく見ていきましょう。
ネイティブアプリ(アプリのインストールタイプ)
ネイティブアプリとは、AppleやGoogleが運営するアプリサイトからダウンロードできるアプリです。App StoreやGoogle Play Storeからダウンロードして使用します。
ネイティブアプリのメリットは、場所を問わずスマホでどこでも契約書を作成できることです。パソコンなしでも契約書を作成できるため、電車やバスの中など、移動中の時間も契約書作成の業務を進められます。
一方で、スマホの画面はパソコンよりはるかに小さいため、契約書を全体的に見ながら操作することは難しいです。キーボードもないため、文字を多く入力しにくいのもデメリットといえます。
Webアプリの機能拡張型(Webブラウザ上のアプリ)
Webアプリの機能拡張型とは、Webブラウザで動作するタイプのアプリのことを指します。機能拡張型Webアプリのメリットは、メインで利用するサービスと連携しやすいことで、例えば顧客管理システムと契約書アプリを連携させて管理することが可能です。
Webアプリタイプは連携・拡張に優れた機能を持つものの、拡張機能を単独で使うことはできません。メインのサービスとの同時利用が求められるため、契約書作成機能だけを使いたい場合は、ネイティブアプリなどを利用することがおすすめです。
WebアプリのSaas型(Webブラウザ上のソフトウェア)
SaaS型のアプリとは、インターネット上で利用できるタイプのアプリです。アプリをパソコンにインストールしなくても、インターネットに接続している環境ならいつでもどこでも利用できます。
SaaS型のアプリを手掛ける事業者は多く、さまざまなサービスから選べることもメリットです。選択肢が多いため、自社に必要な機能が搭載されているもの、使い勝手がよいものを選びやすいでしょう。
その一方で、連携の機能には限界があることに注意が必要です。複数のアプリの連携による業務効率化を希望する場合もあると思いますが、希望するアプリが連携に対応しているとは限りません。
契約書を作成できるおすすめネイティブアプリ
契約書作成アプリは数多くリリースされているため、どれを選べばよいかわからない方も多いでしょう。ここでは、契約書アプリの3種類のタイプについて、それぞれおすすめのアプリを紹介します。
DocuSign(ドキュサイン)
DocuSignは、世界の100万社以上の会社が利用している、大手の電子署名サービスです。ユーザー数は10億人を超え、180以上の国や地域で使われています。
DocuSignが手掛ける領域は署名・捺印だけではなく、文書の作成、本人確認、ワークフローの自動化、保管・管理、分析にまでおよびます。モバイルアプリであるDocusign eSignatureは、契約文書の送信・署名を、場所や時間を問わずに実行できます。
Zoho Sign(ゾーホー・サイン)
Zoho Signは電子署名法に適応し、セキュリティの高い環境での電子署名を実現するサービスです。日本語での署名にも対応しており、国内のデータセンターにデータが保管されるため、顧客のデータが外国に送られることはありません。
契約書を作成できる機能拡張型Webアプリ
他システムとの連携に優れた機能拡張型Webアプリでは、kintone plus(キントーンプラス)がおすすめです。kintoneというと、コードを使わずに業務アプリを作れるクラウドサービスが有名ですが、その他にも多彩なサービスを提供しています。
kintone plusは業務改善プラットフォームのサービスです。⾃社でシステムを開発するよりスピーディーに、思いついた業務改善をすぐに実⾏できます。
現場部門は、設定条件を選んでいくことで適切な契約条文を構成できます。
契約書の管理部門は、必須となる契約条文をマスターとして管理・更新することにより、抜け・漏れのない契約書にすることが可能です。
契約書を作成できるSaas型Webアプリ
Saas型Webアプリで代表的な製品は、以下のとおりです。
- マネーフォワード クラウド契約
- 契約大臣
- クラウドサイン
- 電子印鑑GMOサイン
- freeeサイン
上記でとくにおすすめなのは「マネーフォワード クラウド契約」です。契約書の作成から申請・承認、保存や管理までカバーしています。モバイル機能も優れており、契約書を受け取った相手方がスマホで承認や押印することも可能です。
課金している顧客は15万社以上あり、小規模企業から中堅・上場企業までさまざまな企業に支持されています。
契約業務に関わる機能をすべて網羅し、マネーフォワード クラウド契約だけで完結させることが可能です。また、紙の契約書と電子契約をまとめて管理できるため、今後紙から電子に移行したいと考えている企業も利用しやすいでしょう。
契約書作成アプリの選び方
契約書作成アプリを選ぶ考え方はいろいろありますが、とくに重要なのは以下の3つです。
- 自社が必要とする機能を使えるか
- セキュリティの高さは十分か
- サポート体制がしっかりしているか
契約書作成アプリでは複数の料金プランが設定されているケースもありますが、いろいろできるからと高いプランを契約しても、結局使わなければ無駄遣いになってしまいます。
搭載されている機能と価格を見ながら、自社にとって最適なプランを選ぶことが大切です。
必要な機能が搭載されているか
契約書作成アプリを選ぶ大前提として、自社が必要とする機能がなければ意味がありません。契約書の管理部門や営業部門など、各部門が必要とする機能に関する情報を集めたうえで、サービスを比較する必要があります。
サービス間の連携が必要なら機能拡張型のWebアプリ、インターネットを経由して場所や端末を問わず作業をしたいなら、SaaS型のWebアプリが有力な選択肢になるでしょう。
また、使い勝手についても社内の意見をヒアリングしておくとよいでしょう。直感で操作できるもの、画面構成がシンプルなものなど、関係部門のメンバーの要望を集約してください。
セキュリティに問題はないか
契約書にはセンシティブな情報が非常に多く記載されています。万が一情報が流出した場合、自社だけでなく取引先にも大きな迷惑をかけることになってしまうことに注意が必要です。
契約書をセキュリティの高い環境で管理できるよう、サービスを選ぶ際にはセキュリティ関連においてどのような取り組みを行っているかもチェックしましょう。基本サービスとして、アクセス制限やログ管理機能を搭載しているものがおすすめです。
サポート体制が十分か
契約書作成アプリを選ぶときには、しっかりとしたサポートを受けられるかも重要なポイントです。せっかく契約書作成アプリを導入しても、使いこなせなければ業務の効率化は実現できません。
わかりやすいマニュアルが用意されているか、導入・操作のサポートを受けられるかなどをあらかじめ確認しておきましょう。
操作感などを一度試してみたい場合は、無料トライアルのある契約書作成アプリを選ぶとよいでしょう。
契約書作成アプリは自社が求める機能で選ぼう
契約書作成アプリは、契約書の作成を支援する機能があり、ひな形などを選んでいくことで簡単に契約書を作成できます。作成だけでなく、契約書の管理・外部データとの連携といった機能も利用可能です。
主にネイティブアプリ、機能拡張型Webアプリ、Saas型Webアプリの3種類があり、それぞれメリット・デメリットがあります。自社が必要とする機能や料金プランを比較して、最適なサービスを選びましょう。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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