- 作成日 : 2024年11月26日
契約書の自動作成はエクセルでできる?メリットやテンプレートを紹介
契約書はインターネット上にさまざまなひな形・テンプレートが公開されていますが、エクセルでフォーム型のテンプレートを作成し、自社オリジナルの契約書を作ることも可能です。
本記事では、エクセルで契約書を自動作成するメリットや、テンプレートの作成手順を解説します。ワード形式の契約書テンプレート一覧も紹介するため、契約書を作成する際の参考にしてください。
目次
エクセルを利用して契約書を自動作成できる?
契約書はワードや契約書作成ツールでも作成できますが、エクセルでフォーム型のテンプレートを作成すれば、新たにツールを導入することなく効率的に契約書を作成可能です。特定の契約書の作成頻度が多い場合でも、入力項目を埋めていけば自動的に契約書が作成されます。
担当者がワードやツールの使用に抵抗がある場合でも、エクセルを利用して契約書を自動作成できるようになれば、担当者は慣れ親しんだツールで定型的に契約書を作成できるようになるでしょう。
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エクセルで契約書を自動作成するメリット
エクセルで契約書を自動作成する場合は、以下のようなメリットが考えられます。
- 契約書作成業務を効率化できる
- 使い慣れたツールで作業ができる
- 追加コストが発生しない
それぞれのメリットについて、詳しく見ていきましょう。
契約書作成業務を効率化できる
エクセルで契約書を自動作成する場合、入力フォームに必要事項を入力していけば自動で契約書が作成されるため、契約書作成業務の効率化を図れます。誰でも簡単に契約書を作成できるようになることで、契約書作成に関わる法務担当者の関与や、事業部門担当者の負担を軽減可能です。
契約書のひな形や入力フォームを作成する手間は発生するものの、契約書作成業務を効率化できるメリットは非常に大きいといえるでしょう。
使い慣れたツールで作業ができる
エクセルは多くの企業が利用している表計算ソフトのため、使い慣れている方が多い点はメリットといえます。新たにツールを導入する場合、まずツールの使い方を一通り把握する必要があるため、ハードルが高いと感じる方もいることでしょう。
一方、エクセルでフォーム型のテンプレートを作成すれば、担当者は使い慣れたエクセルで効率よく作業することが可能です。
追加コストが発生しない
追加コストが発生しない点も、エクセルで契約書を自動作成する際のメリットです。例えば契約書作成ツールを導入する場合、契約書作成業務を効率化できるのは間違いありませんが、ツールの導入費用や利用料金が発生します。
一方、エクセルが含まれている「Microsoft Office」は、社内のパソコンに導入されている場合がほとんどであるため、追加コストが発生しません。エクセルが利用できれば特別な専門知識は必要ないため、人材確保や育成にかかるコストを削減できる点もメリットです。
契約書を自動作成するエクセルのテンプレート作成手順
契約書を自動作成するエクセルのテンプレートを作成する際は、まず契約書のベースとなるひな形を作成しましょう。作成する際は、どの必要項目を入力項目とするかを決めていきます。入力項目として挙げられるのは、会社名や役職名・氏名、住所などです。
ひな形を作成したら、次に必要項目の入力フォームを作成します。シート1を入力フォーム、シート2を後述する契約書本体にするとよいでしょう。以下は入力フォームのイメージです

入力者がどこに入力するべきか迷うことがないように、入力欄に色をつけたり、注釈をつけたりすることをおすすめします。入力項目によっては、リスト化したデータから選択する形式にすれば、誤入力を防止することが可能です。
シート2には、契約書本体を作成します。最初に作成したひな形をベースに、会社名や役職名・氏名などの項目をシート1から参照されるように変更していきましょう。
例えば「[相手方名称](以下「甲」という)と、株式会社〇〇(以下乙という)とは、物品の売買に関し、以下の通り契約する。」という文章の場合は、[相手方名称]の部分を「=Sheet1!B3」に変更します。
![[相手方名称]の部分を「=Sheet1!B3」に変更](https://biz.moneyforward.com/contract/basic/wp-content/uploads/2024/11/image3-2.png)
会社名や住所などの記名欄については、以下のように記載するとよいでしょう。

同様に、会社名ならB3、役職名・氏名ならB4を参照するように設定します。ここまでの手順を行えば、入力項目を自動で契約書に反映させることが可能です。


また、改ページして同じ内容のものをもう一つ作成しておけば、契約書を2部印刷する際の手間が軽減されます。
エクセルで自動作成した契約書を利用する注意点
エクセルで自動作成した契約書を利用するうえでまず注意しなければならない点は、エクセルで作成した契約書は修正提案がしにくい点です。エクセルには、ワードに備わっている「詳細の変更履歴を記録する機能」や、「異なるドキュメントを比較する機能」がありません。
そのため、複数回の編集や複数人での編集が必要となった際に手間がかかります。相手方との調整が必要な契約書に関しては、エクセルよりもワードでの作成が適しているでしょう。
また、エクセルの場合、印刷した際やPDF化した際にレイアウトが崩れてしまう可能性があります。文字がずれたり、消えたりしてしまった場合は、該当のセルの書式設定を変更するとよいでしょう。書式設定の「配置タブ」を選択し、「折り返して全体を表示する」または「縮小して全体を表示する」を選択すれば改善する可能性があります。
契約書のひな形・テンプレート
契約書を一から作成するのは、専門的な知識が必要なこともあり、ややハードルは高めです。そのため、契約書を作成する際はテンプレートを活用してみるのもよいでしょう。
マネーフォワード クラウド契約では、弁護士が監修した契約書のテンプレートをワード形式でご用意しています。飲食店コンサルティング業務委託契約書や技術指導契約書など豊富な種類が揃っており、さまざまなビジネスシーンで利用可能です。
契約書のテンプレートは以下のURLからダウンロードできるため、ぜひご活用ください。
エクセルで効率的に契約書を作成しよう
エクセルでフォーム型のテンプレートを作成すれば、契約書を効率よく自動作成できます。契約書作成業務の効率化を図れるほか、ツールを導入しないので追加コストも発生しません。
エクセルでフォーム型のテンプレートを作成する際は、最初にひな形を作り、次に必要項目を入力するためのフォームを作成しましょう。なお、エクセルで契約書を作成する際は、ワードと比べると編集がしにくい点や、印刷やPDF化の際にレイアウトが崩れてしまう可能性がある点に注意が必要です。
エクセルではなく、インターネット上で公開されているテンプレートを使用して契約書を作成したい場合は、今回紹介したマネーフォワード クラウド契約のテンプレートをぜひご活用ください。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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