- 更新日 : 2024年7月3日
ビジネスインテリジェンスとは?経営を加速させるおすすめBIツール5選
ビジネスインテリジェンス(BI)とは、事業の意思決定に関わるデータを分析・活用する手法です。膨大なデータを整理したいときや事業を改善したい際に役立ちます。本記事では、ビジネスインテリジェンスの概要や機能、おすすめのBIツールをわかりやすく解説します。BIツールを選ぶ際のポイントも紹介するため、自社に合ったサービス選びに役立てましょう。
目次
ビジネスインテリジェンス(BI)とは?
ビジネスインテリジェンス(BI)とは、企業活動において重要な意思決定を支援するための情報を分析し、活用するための仕組みや手法です。
企業が保有するさまざまなデータを収集し、分析してビジュアル化することで、経営層や管理職、人事、現場の職員に有益な情報を提供します。
そして、製品やサービス、業務プロセスの改善に直結する洞察を得るためには、ビジネスインテリジェンスツール(BIツール)の活用が効果的です。
ビジネスインテリジェンスが重要な理由
ビジネスインテリジェンスが重要な理由は、企業の日常的な活動で蓄積されるデータから、戦略的な意思決定を行える情報を引き出せるためです。
具体的には、顧客接点や行動履歴などのデータを分析することで、顧客の行動パターンをより具体的に理解できます。これにより、感覚に頼るのではなくデータに基づいた意思決定が可能になり、売上アップなどの成果につながるでしょう。
ビジネスインテリジェンスが活躍するシーン
例えば、社内にある膨大なデータが未整理で、マーケティング活動に活かしきれていないときに役立ちます。顧客データや販売データなどを効率的に整理し、ビジネス戦略に活かせるでしょう。
また、事業改善の取り組みが進んでいない場合にも効果的です。自社のデータを自動的に収集し、分析から可視化までを一貫して行うことで、最新の分析結果をもとに迅速かつ正確な意思決定をサポートします。これにより、事業改善のプロセスがスムーズに進むでしょう。
ビジネスインテリジェンスツール(BIツール)を導入するメリット
ビジネスインテリジェンスツールは、データをもとにした意思決定を促進し、企業運営の効率化を図れるメリットがあります。
例えば、データの統合から情報のリアルタイム共有・可視化、迅速なレポート作成などに活用できます。そのほかにも、企業の意思決定スピード向上も期待できるでしょう。
本項では、ビジネスインテリジェンスツールを導入するメリットを解説します。
各部門ごとのデータを統合し集計
ビジネスインテリジェンスツールは、各部門のデータを一元的に統合し、集計できるため、企業内の情報をまとめて把握するのに役立ちます。
これにより、データを可視化し、各部門のパフォーマンスや業務における課題を明確に理解できるようになるでしょう。
さらに、統合・集計したデータを見ながら、施策の改善を行うことも可能です。
リアルタイムでのデータ共有
ビジネスインテリジェンスツールは、リアルタイムでのデータ共有もできます。チーム間での迅速な情報共有を可能にし、迅速な意思決定を支援します。
これにより、スピードが求められるチームでの作業でもすぐに対応できるようになるでしょう。
業務や意思決定のスピードが速くなるため、顧客に対しても素早い対応ができます。
データの可視化
ビジネスインテリジェンスツールは、複雑な情報を直感的に理解しやすい形で表現できる点がメリットです。
そのため、大量のデータや頻繁に更新される情報も素早く簡単に理解できるようになります。可視化されたデータも複雑な形式ではないため、すぐに理解でき内容を把握しやすいのが特徴です。
レポート作成が容易
ビジネスインテリジェンスツールは、時間のかかるデータの分析作業を行い、自動でレポート作成も行ってくれます。
その結果、レポート作成の手間がなくなり、改善策の立案や実行に多くの時間を割けるようになるでしょう。またビジネスインテリジェンスツールには、レポート作成だけでなく、AIによる改善策の提案ができる場合もあります。
経営のスピーディーな意思決定
ビジネスインテリジェンスを利用すると、経営の意思決定をスピーディーに行えます。データの効率的な分析を通じて、ビジネス目標の達成や意思決定の質が向上するためです。
データ収集や目標・課題の分析により、スムーズな意思決定につながります。
問題・課題の早期発見と対応
ビジネスインテリジェンスツールは、問題や課題の早期発見を可能にします。主観的には問題なくても、データやAIの分析機能から課題が発見できるためです。
例えば、離職率の向上や新規案件の獲得低下などの課題を把握できるかもしれません。
このような課題を発見・分析することで、早期に問題解決の方法を考えられるでしょう。
ビジネスインテリジェンスツールの代表的な機能
ビジネスインテリジェンスツールには、ビジネスの洞察を深め、経営判断を支援するさまざまな機能が備わっています。
例を挙げると、集めたデータをレポートとして出力する機能です。ExcelやPDFなど多種多様なファイルに対応しています。また、統計分析手法を利用したデータマイニングも効果的です。物事のパターンを見つけ出し、将来の市場規模予測などにつなげられます。
本項では、ビジネスインテリジェンスツールの代表的な機能を紹介します。
レポーティング
レポーティング機能を活用すると、収集したデータをわかりやすいレポートとして出力できます。
例えばデータを整理し、ExcelやWord、PDF、PowerPoint、CSVファイルなど、さまざまな形式で出力できるのがメリットです。これにより、社員はデータ分析の結果が理解しやすく、ビジネス改善のための策を立てられるでしょう。
OLAP分析
OLAP分析(オンライン分析処理)とは、日々企業に蓄積される大量のデータを多角的に分析し、迅速に結果を提供する機能です。
データを複数の視点から見ると、現在の状況や問題点を違った視点から分析でき、本質的な解決策を出せるようになります。通常、大量のデータを分析すると、複数の社員で対応しなければなりません。しかし、OLAP分析を利用すると、人的コストがかかる作業を効率化できます。
データマイニング
データマイニングは、データの相関分析や回帰分析などの高度な統計分析手法を駆使してデータを掘り下げ、隠れたルールやパターンを発見する機能です。データマイニングを活用すると「将来の市場規模」「未来に需要がある商品」などの予測が立てられます。
さらに、機械学習を用いると、データ内の相関関係を自動的に見つけ出せる特徴もあります。
プランニング
プランニング機能は、分析結果に基づいて未来を予測する機能です。データを論理的に分析したり、情報を比較したりすることによって、根拠のある将来予測につなげます。
具体的には、予算計画や経営計画の策定を支援できます。例えば、人間の直感とツールが合わさることで、より適切な戦略を立案しやすくなるでしょう。
データをもとに効果的な意思決定をしたい方におすすめの機能です。
おすすめビジネスインテリジェンスツール
ビジネスインテリジェンスツールには、使いやすさや分析機能の豊富さなどの機能を有しているサービスが多くあります。
- Yellowfin
- Domo
- MotionBoard
- 予算管理クラウド経営管理 ★Sactona★
- データ分析基盤Dr.Sum
本項では、おすすめのビジネスインテリジェンスツールを紹介します。ツールごとに得意とする機能に差があるため、自社に合ったサービスを選びましょう。
Yellowfin
Yellowfinは、現場のビジネスユーザーが直感的に操作できるように設計されたビジネスインテリジェンスツールです。マウス操作だけでデータ項目を選択し、数回のクリックでグラフィカルなレポートを作成できます。
これにより、組織内のデータ分析が手軽になるため、組織内のデータ活用を促進するでしょう。
30日間無料で利用できるため、試しにサービスを活用してみましょう。
参考:Yellowfin
Domo
Domoは、企業内のデータをリアルタイムに分析し、集計やグラフ化を自動化するビジネスインテリジェンスツールです。人が行う作業を少なくでき、データ活用における業務効率化につながるでしょう。
また、複数の情報のパターンの発見やトレンドの把握ができ、ビジネスにおける疑問に対する答えを導き出してくれます。データドリブンの分析ができるため、根拠をもって施策を立案できるでしょう。
事業の課題分析を行いたい方におすすめです。
MotionBoard
MotionBoardは、データの収集から可視化、レポート出力までを一つのプラットフォームで提供するビジネスインテリジェンスツールです。導入企業は、3,100社以上と多くの企業に導入されています。
ストレージやクラウドサービスなどの多種多様なデータと接続できるため、利用するのに不便さはありません。
また、データの可視化もでき、レポート出力も可能です。
参考:データを集約・可視化 BIダッシュボード MotionBoard|ウイングアーク1st
Sactona
Sactonaは、管理会計や経営管理を効率化するためのクラウド/オンプレミス対応型のシステムです。
特徴は、使い慣れたExcelの画面を利用できる点です。利便性を保ちつつ、各拠点や子会社のデータを効率的に収集し、会計システムとの連携もスムーズに行えます。
経営基盤を整えたい方は、Sactonaを検討してみましょう。
参考:Sactonaプロダクトトップ – アウトルックコンサルティング株式会社
Dr.Sum
Dr.Sumは、7,200社以上の導入実績をもつビジネスインテリジェンスツールです。
社内外のデータを取り込み、経営ダッシュボードや部門実績レポートなどに見える化できます。それにより、データを収集して、レポートを作成するという手間から解放されるでしょう。
また、操作性も良く、今すぐに見たい情報をタッチするだけで、簡単に閲覧できるメリットもあります。
ビジネスインテリジェンスツールを選ぶポイント
ビジネスインテリジェンスツールを選ぶ際には、自社のニーズに合った機能が備わっているかを検討する点が重要です。例えば、基幹システムからの情報を経営判断に活かしたい場合は、優れた「レポーティング」機能を備えている製品が望ましいでしょう。
また、マーケティング活動に役立つ指標を求めるなら「OLAP分析」や「データマイニング」の能力が高い製品を選ぶことがおすすめです。
どれだけ高度な機能が搭載されている場合でも、使い勝手が良くなければ実際の業務には活かせません。したがって、一般社員でも簡単に高度な分析を行える製品選びが求められます。
ビジネスインテリジェンスを活用して、データ分析・活用を効率化しよう
ビジネスインテリジェンスは、蓄積されたデータから有益な情報を引き出し、企業の意思決定を支援するツールです。ビジネスインテリジェンスツールには、レポーティングやOLAP分析など、さまざまな機能があり、ビジネスでの課題解決につながります。
サービスを選ぶ際のポイントとして、自社のニーズに合った機能と使いやすさを考慮する必要があります。
ビジネスインテリジェンスを活用して、データ分析と活用を効率的に行い、企業の生産性アップにつなげましょう。
この記事をお読みの方におすすめのガイド5選【部署別紹介】
最後に、この記事をお読みの方によく活用いただいている人気の資料・ガイドを紹介します。すべて無料ですので、ぜひお気軽にご活用ください。
経理担当者向け
①Excel関数集 32選まとめブック
経理担当者の方をはじめ、ビジネスパーソンが知っておきたい便利なExcel関数集を初級~上級までギュッと網羅。新人社員の研修用などにもお使いいただけます。Google スプレッドシートならではの関数もご紹介しています。
②勘定科目・仕訳辞典(税理士監修)
勘定科目・仕訳に関する基本知識、および各勘定科目の仕訳例を具体的かつ網羅的にまとめた、50ページを超えるガイドを無料で提供しております。お手元における保存版としてでだけでなく、従業員への印刷・配布用としてもぜひご活用ください。
人事労務担当者向け
①入社・退職・異動の手続きガイドブック
書類の回収・作成・提出など手間のかかる入社・退職・異動(昇給・昇格、転勤)の手続き。
最新の制度をもとに、よくある質問やチェックポイントを交えながら、各手続きに必要な情報をまとめた人気のガイドですす。
②社会保険・労働保険の手続きガイド
企業において社会保険および労働保険の加入・喪失手続きは必ず発生し、手続きを誤れば保険事故が発生した際に従業員が不利益を被る可能性があります。
各保険の基本的な手続き方法を入社・退職・異動のシーン別にギュッとまとめた分かりやすいガイドです。
総務・法務担当者向け
契約書ひな形まとめ30選
業務委託契約書や工事請負契約書…など各種契約書や、誓約書、念書・覚書、承諾書・通知書…など、使用頻度の高い30個のテンプレートをまとめた、無料で使えるひな形パックです。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
電子印鑑でワークフローを効率化!メリットと選び方・注意点
電子印鑑を利用したワークフローシステムは、紙の押印や出社を前提とした承認作業をデジタル化し、申請・承認業務を大幅に効率化できる仕組みです。電子帳簿保存法への対応やテレワークの普及により、多くの企業で導入が進んでいます。電子印鑑を使うことで、…
詳しくみるワークフローとは?基本の作り方やコツ・注意点・便利なツールを紹介
ワークフローは、業務の手順や担当者、必要情報の流れを整理し、作業を正確かつ効率的に進めるための基盤となります。業務の流れを図として可視化しておくことで、誰がどの工程を担当し、どの順序で作業が進むのかが明確になり、共通認識が生まれるでしょう。…
詳しくみるリモートワークを導入する企業・従業員のメリットとデメリットを解説
リモートワークは、時間や場所に縛られることがなく、柔軟に働ける方法です。オフィスから離れた場所でも働くことが可能であり、育児や介護と両立しながら働くことができます。 リモートワークは便利に見えるものの、メリットだけでなくデメリットもあること…
詳しくみる情報共有の重要性とは?シチュエーション別のメール例文と合わせて解説
情報共有は、ビジネスにおいて重要です。組織内の情報の流れがスムーズだと、業務が効率化し、チームの連携も促進されます。この記事では、まず情報共有の重要性を紹介します。また、メールで情報共有を行う際のフォーマットとして利用できる例文をシチュエー…
詳しくみる山積み表とは?エクセル(Excel)での作り方やテンプレートを紹介
山積み表は、リソースの適切な配分と作業負荷の可視化を通じて、プロジェクト管理の効率化を支援する有効なツールです。エクセルや専用ツールを活用して、自身の業務に合った山積み表を作成し、業務の円滑な進行を目指しましょう。 山積み表とは? 山積み表…
詳しくみる電子承認ワークフローとは?導入メリットからシステムの選び方まで
企業の申請・承認業務は日常的に発生するため、処理スピードや正確性が組織全体の生産性に直結します。電子承認を効率化する仕組みとして注目されているのが、電子承認ワークフローです。電子化によって承認ルートの自動処理や進捗の可視化が進み、意思決定の…
詳しくみる



