- 更新日 : 2026年8月10日
ワードでQRコードを作るには?挿入方法と印刷対策も解説
WordではフィールドコードやアドインからQRコードを作成でき、環境に合わせて選べます。
- 画面操作だけで手軽に挿入する
- 標準機能だけでも自作する
- 差し込み印刷で宛先ごとに用意する
印刷後に読み取れない失敗は、余白と大きさに気を配ると防ぎやすくなります。
WordへのQRコード挿入は、アドイン・フィールドコード・外部ツールといった方法から、社内のルールやOfficeのバージョンに合わせて選べます。社内文書や案内状にワードでQRコードを入れたいものの、作り方に迷う担当者は少なくありません。各方法の特徴と選び方、印刷後に読み取れないトラブルの防ぎ方まで整理します。
ワードでQRコードを作る方法にはどれがある?
WordでQRコードを作る方法は、アドイン・フィールドコード・外部ツールの活用に大きく分けられます。アドインを自由に入れられる環境か、機密性の高いURLを扱うかを先に確かめると、自分の環境に合う方法を選びやすくなります。
それぞれの特徴を、次の表で見比べてみましょう。
| 方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| アドイン(QR4Office) | 画面操作だけで色やサイズも整えやすい | 追加インストールが必要(社内ルールで禁止の場合あり) |
| フィールドコード(DISPLAYBARCODE) | Word標準機能だけで完結する | コマンド入力に少し慣れが要る |
| 外部ツール+画像挿入 | アドインもコードも不要で挿入しやすい | URLを外部サイトへ送るため機密情報に注意 |
迷ったときは、次のような目安で選ぶと判断しやすくなります。
- アドインを使える環境なら、QR4Officeが手軽です
- アドインを使えず機密URLを扱うなら、フィールドコードが向いています
- アドインを使えず機密性が低いURLなら、外部ツールの画像貼り付けが便利です
外部サイトで作った画像は、WordだけでなくPowerPointやExcelでも使い回しやすい利点があります。
ワードのアドイン「QR4Office」で挿入するには?
QR4Officeは、Microsoft公式ストアから無料で追加できるアドインで、ワード上で直接QRコードを作成・挿入できます。初めてでも数分で扱えるため、手軽さを重視する場面に向いています。
QR4Officeをインストールする
QR4Officeは、「挿入」タブの「アドインを入手」から検索して追加します。その後の手順は以下のとおりです。
- Wordの「挿入」タブを開く
- 「アドインを入手」(または「Officeアドイン」)を選ぶ
- 検索窓に「QR4Office」と入力して探す
- 表示されたQR4Officeの「追加」を選ぶ
- 使用許諾に同意すると有効になる
追加後は「挿入」タブの「個人用アドイン」からいつでも呼び出せます。Microsoft 365やWord 2013以降で動作します。
QRコードを生成して挿入する
入力欄にURLやテキストを入れると、プレビューにQRコードが自動で作られます。パネルが開いたら、次のように進めます。
- 上部のドロップダウンで「URL」「テキスト」などの種類を選ぶ
- 入力欄にURLやテキストを入れる
- プレビューでQRコードを確かめる
- 必要に応じて色やサイズを整える
- 「Insert」を選んで文書に挿入する
挿入したQRコードは画像として扱われるため、ドラッグでの拡大縮小や位置調整ができます。
色やサイズを調整する
前景色と背景色は変えられますが、明暗差が小さいとスマホで読み取りにくくなります。会社のブランドカラーに合わせたいときは、前景を濃い色、背景を淡い色にして、はっきりした明暗差を残すと読み取りが安定します。
前景を薄くしすぎたり背景を濃くしすぎたりすると、スマートフォンのカメラが認識しにくくなるため、色を変えたら読み取りを試しておきましょう。
ワードのフィールドコードならアドインなしで作れる?
フィールドコード「DISPLAYBARCODE」を使えば、アドインや外部ツールなしで、Word標準機能だけでQRコードを作れます。外部ソフトの導入が社内ルールで制限されている環境では、現実的な選び方になります。なお、DISPLAYBARCODEはWindowsデスクトップ版のWord 2016以降が対象で、Mac版では使えません。
DISPLAYBARCODEの入力手順を確認する
QRコードは、Ctrl+F9で挿入した波括弧の中にコードを書いて表示します。手順は以下のとおりです。
- QRコードを入れたい位置にカーソルを置く
- Ctrl+F9を押す(グレーの波括弧が表示される)
- 波括弧の中に、次に示すコードを入力する
- フィールドコードを右クリックし、「フィールドコードの切り替え」を選択
手順3で入力するコードは次のとおりです。
DISPLAYBARCODE “https://example.com” QR
波括弧はキーボードから直接入力しても働きません。必ずCtrl+F9で専用の波括弧を出してから入力しましょう。
サイズや誤り訂正レベルを指定する
スイッチを加えると、表示倍率や誤り訂正レベルを調整できます。
代表的な書き方は次のとおりです。
基本形: DISPLAYBARCODE “https://example.com” QR
表示倍率: DISPLAYBARCODE “https://example.com” QR s 200
誤り訂正: DISPLAYBARCODE “https://example.com” QR q 3
「s」は表示倍率で、10〜1000の範囲を百分率で指定します(例:200なら2倍)。「q」は誤り訂正レベルで、0〜3の値を取り、数字が大きいほど訂正能力が高くなります。
QRコードの誤り訂正はL・M・Q・Hの4段階があり、それぞれコードワードの約7%・15%・25%・30%が復元可能とされています。
印刷物では高め(q 2 や q 3)にしておくと、多少の汚れや擦れがあっても読み取りやすくなります。
参照:フィールド コード: DisplayBarcode|Microsoft サポート
外部ツールのQRコード画像をワードに貼るには?
外部サイトで作ったQRコード画像を貼る方法は、アドインもコードも要らず、最もシンプルに挿入できます。同じ画像をPowerPointの資料やExcelの帳票にも使い回しやすい点も便利です。
QRコード画像を作成して挿入する
作成サイトでPNG画像を書き出し、「挿入」から「画像」でワードに取り込みます。手順は以下のとおりです。
- ブラウザでQRコード作成サイトにアクセスする
- URLやテキストを入れてQRコードを作る
- PNG形式で保存する(解像度は高めが安心)
- Wordの「挿入」→「画像」→「このデバイス」で選ぶ
- 挿入後に大きさと位置を整える
画像はPNGがおすすめです。JPEGは圧縮でQRコードの細部がぼやけ、読み取りエラーの原因になる場合があります。
機密URLの外部送信リスクに注意する
社内システムのURLなど機密性の高い情報は、外部サイトに入力しないほうがリスクを抑えられます。外部のQRコード作成サイトを使うと、入力したURLやテキストが運営者のサーバーへ送られます。社内ポータルのリンクを外部サイトに入力してしまい、情報セキュリティ部門から指摘を受けるケースも見られます。
機密性の高いURLを扱う場面では、Word標準のフィールドコードを使うか、社内で承認されたツールを選ぶと安心です。
参照:中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン|独立行政法人情報処理推進機構(IPA)
ワードのQRコードが印刷後に読み取れないときの対策は?
印刷後に読み取れない原因は、大きさ不足・余白不足・明暗差不足が中心です。画面ではきれいに見えても、紙に刷るとスマートフォンで認識しにくくなる場合があります。刷る前に、次の点を見直しておきましょう。
| チェック項目 | 目安 |
|---|---|
| 大きさ | 名刺やチラシでは2cm角ほどを目安にし、小さくしすぎない |
| 余白(クワイエットゾーン) | コードの周囲に4セル分(4モジュール)の白い余白を残す |
| 明暗差 | 前景は濃い色(黒が無難)、背景は白か淡い色にする |
| 解像度 | 印刷がぼやけないよう高め(300dpi程度)で書き出す |
| 誤り訂正レベル | 印刷用途では高め(q 2 以上)にしておく |
クワイエットゾーンは、コードの外周に設ける余白です。
この余白がないと、周りの文字や罫線をコードの一部と読み違え、失敗の原因になります。色を変えたときは、刷る前に1枚テスト印刷し、スマホで読み取りを確かめる習慣をつけると安心です。
差し込み印刷で個別のQRコードを一括作成するには?
ワードの差し込み印刷とDISPLAYBARCODEを組み合わせると、宛先ごとに違うQRコードをまとめて作れます。案内状や請求書、受付票など、多数の文書に個別のコードを手作業で貼る手間を抑えられます。
Excelでデータソースを準備する
QRコード化したいURLをExcelの列にまとめ、xlsx形式で保存します。案内状に個別URLのコードを載せるなら、次のような列構成にします。
| A列:会社名 | B列:担当者名 | C列:個別URL |
|---|---|---|
| ○○商事 | 田中太郎 | https://example.com/invite/001 |
| △△工業 | 鈴木花子 | https://example.com/invite/002 |
| □□サービス | 佐藤一郎 | https://example.com/invite/003 |
C列の「個別URL」が、差し込み時にそれぞれ違うQRコードとして出力されます。
差し込みフィールドとDISPLAYBARCODEを連携する
波括弧の中の引用符にMERGEFIELDを差し込むと、行ごとのQRコードが生成されます。設定手順は以下のとおりです。
- 「差し込み文書」→「宛先の選択」→「既存のリストを使用」でExcelを指定する
- QRコードを表示したい位置にカーソルを置く
- Ctrl+F9で波括弧を挿入する
- 波括弧の中に、次に示すように入力する(引用符の間にMERGEFIELDを差し込む)
- Alt+F9で表示を切り替え、「結果のプレビュー」で確かめる
- 問題なければ「完了と差し込み」→「個々のドキュメントの編集」で出力する
手順4で入力するコードは次のとおりです。
{ DISPLAYBARCODE “{ MERGEFIELD 個別URL }” QR }
MERGEFIELDの部分がExcelの各行の値に置き換わり、宛先ごとに違うQRコードが自動で作られます。100件を超えるような大量の差し込みでは、50件ずつなどに分けて出力すると動作が軽くなります。
参照:フィールド コード: MergeBarcode|Microsoft サポート
ワードのQRコード作成でよくある質問
ワードでQRコードを作るときに迷いやすい点を、質問形式でまとめます。
ワードだけでアドインなしでもQRコードを作れますか?
作れます。標準のフィールドコードDISPLAYBARCODEを使えば、追加のツールなしで生成できます(Windowsデスクトップ版のWord 2016以降)。
Word 2010やMac版でもフィールドコードは使えますか?
DISPLAYBARCODEはWindows版の Word 2016 以降のデスクトップ版が対象で、Mac版では使えません。その場合は、アドインか外部ツールでの作成を選びます。
印刷用のQRコードはどのくらいの大きさが目安ですか?
名刺やチラシでは2cm角ほどを目安にし、周囲に4セル分の余白を残します。スマホで無理なく読み取れる大きさにしておくと安心です。
誤り訂正レベルはどれを選べばよいですか?
印刷物では高め(q 2〜3)にしておくと読み取りやすくなります。汚れや擦れが起きにくい画面表示なら、低めでも問題ありません。
無料でQRコードを作れますか?
無料で作れます。アドインのQR4Officeは無料で追加でき、標準のフィールドコードも追加費用なく使えます。
環境に合わせたワードのQRコード作成で失敗を防ごう
WordへのQRコード挿入は、アドイン・フィールドコード・外部ツールから、環境に合わせて選べます。アドインを使えない環境ではWord標準のDISPLAYBARCODEが役立ち、機密性の高いURLを扱う場面では外部サービスを避けると安心です。
差し込み印刷を使えば、宛先ごとに違うコードもまとめて作れます。まず社内のルールとOfficeのバージョンを確かめ、印刷時は大きさと余白、明暗差に気を配ると、読み取りトラブルを防ぎやすくなります。
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