• 作成日 : 2025年5月28日

【目的別】Slack連携できるおすすめアプリ・ツール13選!連携方法も解説

ビジネスの現場では、日々のやり取りやタスク管理がスムーズに行えるかどうかが成果に大きく影響します。その中で注目されているのが、ビジネスチャットツール「Slack(スラック)」です。Slackはただのチャットアプリではなく、他の業務アプリケーションと連携することで、作業効率を大幅に高められる仕組みを持っています。

この記事では、Slack連携の基本から具体的な連携ツール、連携方法、導入時のコツまでをわかりやすく紹介します。

Slack(スラック)とは?

Slack(スラック)とは、2021 年にアメリカのSalesforce社に買収された Slack Technologies, LLCが提供するビジネス向けチャットプラットフォームです。ベータ版は2013年にリリースされ(正式リリースは 2014年)、現在は世界150か国以上で利用されています。2024 年5月時点のデイリーアクティブユーザー数は約4,200 万人と推計されているグローバルなサービスです。

Slackは、リアルタイムでのやり取りができ、メールのようなやり取りよりもスピーディーに会話を進めることができます。テキストメッセージのやり取りはもちろん、ファイル共有、音声通話やビデオ通話、リアクション機能、外部ツールとの連携なども備わっており、多様な働き方に対応する柔軟なツールです。

Slackを使うメリット

  • 情報の整理がしやすい:チャンネルごとに話題を分けられ、必要な情報をすぐに見つけられます。
  • リアルタイムのやり取りが可能:チャット形式で即時にやり取りできるため、意思決定のスピードがアップします。
  • 外部ツールとの連携が強力:約2,500以上の外部アプリケーションとの連携が可能。連携を通じてSlack内であらゆる作業を一元化できます。
  • マルチデバイス対応:PC・スマートフォン・タブレットなど、どこからでもアクセスできます。
  • 情報の検索性が高い:過去の会話やファイルも簡単に検索できます。

Slackは小規模なスタートアップから大企業まで幅広く使われており、導入のしやすさや操作の直感性、豊富な連携機能が世界中で高く評価されています。特に、開発者向けのAPIやアプリ連携の柔軟性は他のツールと比べて優れており、Slackを業務の中核に据える企業も増えています。

Slack連携で何が変わる?

Slackは、2024年時点で約2,500以上の外部アプリケーションと連携可能です。これには、タスク管理、ファイル共有、カレンダー、CRM、マーケティング、開発支援など、あらゆる業務に対応するツールが含まれています。Slack単体でも業務の効率化に役立ちますが、他のアプリやツールと連携することで、その効果はさらに高まります。

ここでは、Slack連携によって実際にどのような変化が起きるのか、よくある業務シーンを交えて紹介します。

  • 情報の一元管理ができる:Slackにさまざまな通知や更新情報を集約することで、どのツールに何があるか迷わずに済みます。たとえば、Google Driveと連携すれば、Slack上で共有されたドキュメントの更新通知を受け取れます。Slack内で最新のファイル状況を確認できるため、いちいちDriveを開く必要がありません。
  • 通知の見逃しが減る:Slackはリアルタイム通知機能が強力で、連携アプリからのアラートをすぐに確認できます。たとえば、営業チームがHubSpotと連携すれば、新しいリード情報を即座に共有できます。また、GitHubと連携しているエンジニアチームなら、コードの変更やプルリクエストがあった際にSlackで自動的に通知を受けられます。
  • 操作の手間を減らせる:TrelloやAsanaなどのタスク管理アプリと連携すれば、Slackから直接タスクを登録する、ステータス更新するといった対応ができるようになります。たとえば、「/asana タスクを追加」などのコマンドでSlack上から直接操作でき、ブラウザで別タブを開いて遷移する手間がなくなります。
  • チームのつながりが強くなる:Slack上でやり取りが完結することで、プロジェクトごとの進行状況や課題の共有がスムーズになります。たとえば、カレンダー連携によってメンバーの予定を確認したり、Zoomとの連携でSlackからワンクリックで会議を始められたりすることで、コミュニケーションのタイミングを逃さず、協力しやすい雰囲気を保てます。
  • ルーティンタスクの自動化:SlackのWorkflow Builderを使えば、日報の提出リマインダーや、問い合わせ対応の流れを自動化できます。たとえば「朝9時に『今日の作業予定を教えてください』というメッセージを自動送信」するといった設定が可能です。人手をかけなくてもチーム全体のルールを回すことができ、業務のムダが減ります。

業務効率を高めるSlack連携アプリ&ツール13選

Slackが連携できるアプリのうち、特にビジネスでよく使われるカテゴリ別のおすすめアプリ・ツールを紹介します。それぞれのツールとSlackをつなげることで、どんな便利な使い方ができるのかを具体的に見ていきましょう。

プロジェクト・タスク管理

Asana(アサナ)

Slackと連携することで、「/asana 」というコマンドで Slack内でタスクを新規作成する、コメントの通知を受け取るといったことができます。たとえば、プロジェクトの進捗が更新されると、専用のSlackチャンネルに自動通知が届くので、進行状況を即時に把握できます。

Trello(トレロ)

TrelloとSlackを連携させると、カードの追加・期限変更・コメントの通知をSlackで受け取れます。会話中のメッセージを 「このタスクをカード化」 ボタンでそのまま Trello に登録できるのも魅力です。

Todoist

個人のタスク管理で人気のTodoistは、Slack連携によって「/todoist add」のようなコマンドでその場でタスク登録が可能に。Slackから離れることなく、やるべきことを即メモできます。

カレンダー・スケジュール

Google Calendar

Slackとの連携により、次の予定やミーティングリマインドをSlackで確認できます。予定の直前に自動通知が来るので、予定の見落としも防げます。また、Slack上でイベントの出欠の招待も 「はい/いいえ/未定」 を選びワンクリックで回答することが可能です。

Outlook Calendar

Googleカレンダーと同様、予定通知に加え、在席/離席ステータスを自動切り替えできる機能が便利です。Microsoft 365を導入している企業では、特に重宝する連携です。

ファイル共有・管理

Google Drive

SlackとGoogle Driveをつなげると、共有されたファイルのアクセス権リクエストや更新通知がSlackに流れるようになります。Slackの会話内でファイルを確認できるため、わざわざDriveを開かずに済みます。

Dropbox

Dropboxと連携すると、ファイルの追加・編集・コメントの通知をSlackで受け取れます。プロジェクトごとのフォルダに関連するチャンネルを紐付けておくと、更新のたびにチーム全員が把握しやすくなります。

コミュニケーション・会議

Zoom

「/zoom」というコマンドでSlackから即ミーティングを開始・参加できるほか、会議終了後には要約や録画リンクが Slack に投稿されるため、議事共有もスムーズです。

Microsoft Teams Calls

「/teams-call 」というコマンドで、 Teams 会議を立ち上げることができます。SlackとTeamsを併用している企業でも、会議機能を連携することで「SlackからTeams会議に入る」といったハイブリッド運用が実現できます。

顧客管理(CRM)・マーケティング支援

Salesforce

営業活動で重要なSalesforceもSlackとの連携が可能です。リードや商談(オポチュニティ)の更新を Slack に自動通知できます。また、チャンネルアラートや「Send to Slack」 アクションでレコードを共有し、営業チーム全体で最新情報を把握できます。

HubSpot

新しい問い合わせやフォーム送信、商談進捗などを Slack に転送。ワークフローと組み合わせて条件付きの通知を自動化できます 。

開発・エンジニア向け

GitHub

プルリクエストやレビュー依頼、マージ完了などの通知をリアルタイムで受信。Slackスレッドから絵文字リアクションでレビュー承認も行えます(設定による)。

Jira

プロジェクト管理と課題追跡に使われるJiraは、Slack連携で課題の変更通知やコメントをリアルタイムで確認できます。Slackから課題を作成することもでき、やり取りの中から即アクションが取れるようになります。

これらのツールは一例にすぎません。Slack Appディレクトリにはカテゴリごとに数百ものアプリが掲載されており、自社の業務にぴったりのツールを見つけて連携することができます。

Slackと外部アプリを連携する方法

Slackと外部アプリやツールを連携する方法はいくつかあります。代表的な連携方法を紹介します。

Slack Appディレクトリからアプリを追加する方法

最も簡単でおすすめなのが、SlackのAppディレクトリを使った連携方法です。Slackの画面左の「アプリ」メニュー、またはSlack Appディレクトリにアクセスし、接続したいツールを検索・インストールするだけで完了します。Zoom、Google Drive、Trelloなどのツールがここから追加可能です。

基本的な手順は以下の通りです。

手順:

  1. Slackのサイドバーにある「ホーム」タブを選択し、サイドバーに表示されるメニューの中から「App」という項目を確認します。この「App」という項目の一番下に「+アプリを追加する」という項目があるので、これをクリックします(以前はSlackのサイドバーにある「アプリ」または「+」をクリックする手順でしたが最新のUIでは操作方法が変更になっています)。
  2. 「Slack Appディレクトリ」が開くので、画面上部にある検索バーから連携したいアプリ名(例:Google Drive、Zoomなど)を検索します。
  3. 該当アプリを選び、「Slackに追加」ボタンをクリックします。
  4. アプリが要求するアクセス許可を確認し、「許可する」をクリックします。
  5. 必要に応じて、通知を表示するチャンネルや設定を選択すれば完了です。

Slackディレクトリには、カテゴリ別にアプリが整理されているので、目的に合ったツールを探しやすくなっています。

Incoming Webhooks  による通知の連携

SlackのIncoming Webhooks(ウェブフック)というアプリを追加インストールすれば、外部ツールからSlackチャンネルに直接メッセージを送れます。フォーム送信やシステム通知、アラート連携に便利です。

Incoming Webhooks の使い方

  • 監視ツール(例:Zabbix、Datadogなど)と連携し、障害発生をSlackへ即通知
  • ECサイトの注文通知をSlackに流す
  • 外部フォームの送信内容をSlackで確認する

設定の流れ:

  1. SlackのAppディレクトリにアクセスし「Incoming Webhooks」アプリを検索してインストールする
  2. Incoming Webhooksの設定画面で、Incoming Webhooksを設定するオプションを選択する
  3. 表示されたメッセージを送信するチャンネルを選択すると、Webhook URLが発行される。
  4. 発行されたURLに対して、任意のテキストやJSON形式のデータをPOSTすることでSlackへの通知が実現できるようになる。

Webhookはプログラムとの相性が良く、ノーコードでは難しい場合でも比較的簡単に連携が実現できます。

Slack APIを活用した高度な連携

Slackは開発者向けにAPIも提供しており、自社のシステムや業務フローに合わせた細かい連携も可能です。たとえば、社内の独自ツールとSlackをつなげる、データベースと連動した通知機能を作るといった高度な使い方が可能です。

活用例:

  • 社内の申請システムとSlackをつなげて、承認依頼をチャンネルに自動投稿
  • チャットボットで情報照会に対応
  • 顧客システムの異常検知アラートをSlackで通知

Slack APIは公式ドキュメントも充実しており、Node.jsやPythonといった主要言語との親和性も高いです。

Slackと外部ツールを連携する際の注意点

Slackと外部ツールを連携させることで業務は大きく効率化されますが、導入前に知っておくべきポイントもあります。Slack連携を導入する際に注意したい項目と、スムーズな運用に役立つコツを紹介します。

アプリの権限とセキュリティに注意

Slackに外部アプリを追加するということは、そのアプリに対してSlack内の情報へのアクセス権限を与えるということです。アプリによってはメッセージの読み取りやチャンネル情報の取得など、広い範囲のアクセスを求めるものもあります。

注意すべきポイント

  • アプリ追加時に表示される「許可内容(Scopes)」をよく確認する
  • 提供元が公式か、実績あるベンダーかをチェックする
  • 社内セキュリティポリシーや法令(GDPR など)と照らし合わせる

特に機密情報が多くやり取りされているSlackでは、アプリ選定は慎重に行いましょう。必要以上に権限が広いアプリは避けるか、カスタム権限で制限するのがおすすめです。

連携するアプリは「必要最小限」から始める

便利だからといって、あれもこれもと多くのアプリを連携させてしまうと、Slackが通知だらけになり、かえって使いにくくなってしまうこともあります。

おすすめの進め方

  • 業務フローの中で「手間がかかっているところ」を洗い出す
  • その課題をピンポイントで解決するアプリを1〜2件だけ導入
  • 効果を確認しながら、必要に応じて追加する

Slackは 「情報集約のハブ」ですが、何でも通知すると見落としの原因になります。「少数導入」→「期間を決めて効果検証」→「追加」のサイクルが最適です。

チームでの使い方を決めておく

Slack連携の力を最大限に活かすには、チーム全体で「どう使うか」をすり合わせておくことが重要です。

チームでの使い方の例

  • 通知を流す専用のチャンネルを用意する(例:#営業通知、#進捗報告)
  • “個人ではなくチーム単位で通知を見る”文化をつくる
  • 連携された内容にどう反応するか(既読リアクション、次のアクションなど)を決めておく

ルールが曖昧なまま運用すると、「誰が通知を見るのか?」「反応がないけど大丈夫?」といった混乱が起きがちです。簡単なガイドラインでも導入時に共有しておきましょう。

導入後も定期的に見直す

一度Slackに連携して終わり……ではなく、使っていく中で「本当に必要な連携か?」を振り返ることも大切です。

チェックしたいポイント:

  • 通知が多すぎて埋もれていないか?
  • 追加した連携アプリがチームで実際に使われているか?
  • より便利なツールが他に登場していないか?

Slackの使い方は、チームやプロジェクトのフェーズによって変化します。3か月に1度くらいのペースで「今の連携は合っている?」と見直すのがおすすめです。

新しいメンバーへのフォローも忘れずに

Slack連携が進んでくると、新しく入ったメンバーにとっては「何がどこから来ているのか」がわかりづらくなることがあります。使い方に慣れていない人でもスムーズに入ってこられるように、小さなサポートを用意しておくと安心です。

Slack連携を周知する工夫:

  • Slack連携についてまとめた簡単な社内マニュアルを用意
  • 初回ログイン時に自動化のワークフローでウェルカムメッセージ+連携紹介を自動送信する設定をしておく
  • チームミーティングで 通知チャンネルの目的とリアクションルールを口頭説明

Slack連携を成功させるポイントは、「導入のしやすさ」よりも、「使い続けやすさ」にあります。最初はシンプルに導入し、チームの成長とともにアップデートしていきましょう。

Slackで使える便利な自動化機能

Slackには外部アプリとの連携機能だけでなく、業務をサポートするさまざまな機能が備わっています。Slack内で使える代表的な自動化・効率化機能を紹介します。

ワークフロー機能を使って定型作業を自動化

Slackのワークフロー機能を使えば、ノーコードで日常の繰り返し作業を自動化できます。これはSlack上で利用できるビジュアルエディターで、複雑なプログラミングなしにワークフローを作成できます。

できることの例:

  • 朝9時にメンバーへ「今日の作業予定を教えてください」と自動メッセージを送る
  • フォームに記入された内容を自動で特定のチャンネルに投稿する
  • 新規入社者向けのウェルカムメッセージを自動送信

設定方法の一例:

  1. Slackの左サイドバー下部にある「その他」→「自動化」→「新しいワークフローを作成」から開始できます(Proプラン以上で利用可能です)。
  2. 自動化の画面右上に表示される「新しいワークフローを作成」をクリック
  3. トリガー(開始条件)を設定(例:時間、メッセージ、ボタンなど)
  4. 実行するアクションを追加(例:メッセージ送信、フォーム表示など)
  5. 完了したら「公開」ボタンを押して適用

チームのルールやルーティンがSlack上で自然に回るようになり、確認漏れや手作業が減ります。

/remind コマンドでリマインダーを自動設定

Slackには、チームメンバーや自分自身にリマインダーを送れる便利な機能があります。たとえば、会議前のリマインドや、提出物の期限通知などを忘れずに伝えることができます。

使い方の例:

  • /remind me 15時に「企画書の提出を確認」
  • /remind @marketing 明日10時に「月例会議」
  • /remind #プロジェクトA 毎週月曜 9:00 「週次ミーティング」

このように、個人にもチャンネルにも設定でき、繰り返し通知にも対応しています。

メッセージのピン留めで情報を固定・共有

重要なメッセージを見逃さないようにするには、「ピン留め機能(ピン留め)」が便利です。チャンネルの中で必要な投稿をいつでも確認できるようになります。

活用シーンの例:

  • プロジェクトの進行ルールや提出期限の案内
  • チャンネルごとの定例ミーティングのログ
  • ワークフローの簡単な手順書

ピン留めした内容は、チャンネル上部の「ピン」アイコンから一覧できます。

Slack連携を活用し、チームの働き方を一歩先へ進めよう

Slack連携を上手に使えば、日々の業務をもっとスムーズに、そして効率的に進めることができます。チームで使っているツールをSlackに統合するだけで、情報の見逃しや作業の手間がぐっと減ります。まずは自社でよく使っているアプリから連携を試してみてください。Slack連携をきっかけに、チームの働き方をより快適に進化させましょう。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。

関連記事