• 更新日 : 2026年1月20日

住民税の決定通知書はいつ届く?会社と個人の時期や納付書がない理由を解説

住民税の決定通知書や納付書は、徴収方法によって異なりますが、一般的に毎年5月から6月にかけて手元に届きます。

会社員などの「特別徴収」対象者は5月頃に勤務先へ、個人事業主などの「普通徴収」対象者は6月頃に自宅へ発送されるスケジュールが基本です。

本記事では、2026年(令和8年)以降の実務を見据え、通知が届く具体的な時期や届かない原因、会社担当者が押さえておくべき電子化の流れについて解説します。

「まだ届かないけれど大丈夫か」「従業員から問い合わせが来て困っている」といった不安を解消し、スムーズな手続きにつなげましょう。

住民税の決定通知書はいつ届くのか?

住民税の税額決定通知書が届く時期は、「特別徴収(給与天引き)」の場合は5月中旬~下旬、「普通徴収(自分で納付)」の場合は6月中旬頃です。

住民税は前年1月1日から12月31日までの所得に基づいて計算され、翌年の6月から課税がスタートするため、この時期に自治体から一斉に発送されます。

徴収区分による発送時期の違いを

雇用形態や手続き状況によって、通知書が届くルートと時期が異なります。

以下の表で、自身の状況がどちらに当てはまるか確認してみましょう。

徴収区分対象者(主)到着時期(目安)届く場所
特別徴収会社員、公務員5月中旬〜5月下旬勤務先(会社経由で配布)
普通徴収個人事業主、フリーランス6月中旬自宅(住民票の住所)

多くの自治体では6月の給与支払いに間に合うよう作業を進めていますが、自治体ごとの事務処理スピードによって数日の差が生じることがあります。

なぜこの時期に発送されるのか

住民税の計算サイクルが「前年の所得確定(2月〜3月の確定申告年末調整)」を受けてから行われるためです。

各自治体は、確定申告書や給与支払報告書のデータをもとに3月から4月にかけて税額計算を行い、5月に通知書を作成・発送します。

このサイクルは地方税法に基づいているため、全国的にほぼ統一されたスケジュールで動いています。

参照:個人住民税|総務省

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会社員の場合(特別徴収)はいつ届く?

会社員の場合、住民税決定通知書は5月中に会社(事業主)へ届き、その後給与担当者などを通じて6月の給与明細とともに渡されるケースが一般的です。

特別徴収とは、事業主が従業員の毎月の給与から住民税を天引きし、従業員に代わって納める制度を指します。

会社から従業員へ配布される流れ

自治体から会社へ書類が到着した後、担当者が内容を確認し、各従業員へ配付する準備を行います。

会社には「特別徴収税額決定通知書」として、会社用(納付用)と従業員用(通知用)の2種類が送られてきます。

  1. 5月中旬〜下旬:自治体から会社へ通知書一式が届く。
  2. 5月末〜6月上旬:経理・人事担当者が給与計算システムへ新年度の税額を入力する。
  3. 6月の給与支給日:給与明細とともに、従業員本人へ「税額決定通知書」が手渡される(または電子交付)。

もし6月に入っても通知書が手元に来ない場合は、会社の事務処理が遅れているか、配布タイミングを調整している可能性があります。まずは社内の担当部署へ確認してみましょう。

転職や退職をした場合の注意点

転職や退職のタイミングによって、通知書が届く場所や時期が変わることがあります。

たとえば、前年の4月や5月に退職して再就職先が決まっていない場合、会社での特別徴収が継続できず、普通徴収に切り替わり、自宅へ届くことがあります。

逆に、転職先ですぐに特別徴収への切替手続きを行っていれば、新しい勤務先へ通知が送られますが、手続きのタイムラグで到着が遅れることも珍しくありません。

参照:給与から天引きされているはずなのに、自宅に納税通知書が送られてきました なぜですか|港区 ※自治体の一例として提示

個人事業主やフリーランス(普通徴収)はいつ届く?

個人事業主やフリーランスの場合、6月中旬頃に自治体から直接自宅(住民票の住所)へ納税通知書と納付書が郵送されます。

普通徴収とは、送られてきた納付書を使い、自分で金融機関やコンビニエンスストア、キャッシュレス決済などで納付する方法です。

納付書の種類と支払い回数

普通徴収の納付書は、通常「一括納付用(全期分)」と「分割納付用(第1期〜第4期)」が同封されています。

原則として年4回の納期に分かれており、資金繰りに合わせて支払い方法を選べます。

  • 第1期:6月末まで
  • 第2期:8月末まで
  • 第3期:10月末まで
  • 第4期:翌年1月末まで

※納期限が土日祝日の場合は、翌営業日になります。

確定申告の内容が反映されているか見る

通知書が届いたら、まずは記載されている所得金額や控除内容が、自身が行った確定申告の内容と一致しているか確認しましょう。

特に、ふるさと納税寄附金控除や、医療費控除が正しく適用されているかは要チェックです。

計算ミスや申告漏れがあった場合、税額が高く算出されている可能性があります。その際は、速やかに管轄の自治体へ問い合わせてください。

※自治体の一例として提示

住民税の納付書や通知が届かない理由は?

時期が過ぎても住民税の通知や納付書が届かない主な理由は、「住民税が非課税である」「住所変更の手続き漏れ」「会社側の手続き遅延」などが考えられます。

郵便事故の可能性もゼロではありませんが、まずは自身の状況が以下の条件に当てはまっていないか確認してみましょう。

所得が非課税限度額を下回っている

前年の所得が一定基準以下の場合、住民税がかからないため、納税通知書自体が送られてきません。

たとえば、単身者で給与収入のみの人の年収が110万円以下(自治体により金額が異なることがあります)の場合などが該当します。

非課税であっても、国民健康保険料の算定などのために申告が必要なケースもあるため、収入がゼロでない限りは確認が必要です。

1月1日以降に引越しをした

住民税は、その年の1月1日時点に住民票がある自治体から課税されます。

そのため、1月2日以降に引越しをした場合、現在住んでいる自治体ではなく、「引越し前の自治体」から通知書が届きます。

郵便局の転送届を出していないと、旧住所に送られた通知書が宛先不明で自治体に返送されてしまい、手元に届かない原因となります。

会社の手続き漏れやミスがある

会社員で「給与から引かれるはずなのに通知がない」という場合、会社が自治体へ提出する「給与支払報告書」にミスがあったり、提出が遅れていたりする可能性があります。

また、入社したばかりで普通徴収から特別徴収への切替手続きが完了していない場合や、給与以外に収入がある場合も、自宅に納付書が届いてしまう(会社には届かない)ケースもあります。

住民税の納付書が届いた後の支払方法は?

住民税の納付方法は、原則として徴収区分(特別徴収か普通徴収か)によって決まっています。会社員は特別徴収が原則ですが、普通徴収の場合は多様な支払い手段が選べます。

近年はキャッシュレス化が進み、わざわざ窓口へ行かずに納付できる方法が増えています。

普通徴収で利用できる主な納付手段

住民税の納付書が届いた場合、以下の方法で支払いが可能です。

ポイント還元を受けたい、時間を節約したいなど、自身のライフスタイルに合わせて選びましょう。

  1. 窓口納付
    銀行、郵便局、コンビニエンスストア、役所窓口。
    領収証書がその場で手に入るため、紙の控えが必要な場合に適しています。
  2. 口座振替(自動払込)
    指定口座から自動で引き落とし。
    納め忘れを防ぐのに最適です。一度手続きすれば翌年以降も継続されます。
  3. クレジットカード払い
    「地方税お支払サイト」や自治体の指定サイト経由で納付。
    ポイントが貯まるメリットがありますが、別途決済手数料がかかる場合があります。
  4. スマートフォン決済アプリ(QRコード)
    PayPay、d払い、au PAY、楽天ペイなど。
    納付書の「eL-QR(QRコード)」を読み取るだけで支払いが完了します。手数料がかからないケースが多く、手軽です。

納期限を過ぎてしまった場合の対処

万が一、納期限を過ぎてしまった場合は、手元の納付書が使えなくなることがありますので注意しましょう(特にコンビニ払い)。

その際は、役所の税務課に連絡して納付書の再発行を依頼するか、金融機関の窓口であればそのまま納付できるか確認してください。

放置すると延滞金が発生するため、気づいた時点で早急に対応することが大切です。

住民税決定通知書の電子受取とは?

企業の担当者にとって、住民税決定通知書の「電子受取(eLTAX)」は、紙の配布作業を削減し業務時間を大幅に短縮できる有効な手段です。

従来、自治体から送られてくる大量の紙の通知書を従業員ごとに仕分け、封入し、配布するという作業は大きな負担でした。

2024年度(令和6年度)より、特別徴収税額通知の電子化が本格的に推進されています。

電子受取のメリットと導入の流れ

会社がeLTAX(エルタックス)を通じて「電子データ(正本)」での受け取りを希望すると、以下のメリットが得られます。

  • ペーパーレス化:
    紙の書類を保管・配布する必要がなくなります。
  • 配布の迅速化:
    PDFやメール、社内システムを通じて、従業員へスムーズに通知データを渡せます。

導入するために必要な準備

電子受取を利用するには、以下の手順で申請を行う必要があります。

  • STEP1:
    給与支払報告書を提出する際(毎年1月末期限)、eLTAX上で「特別徴収税額通知の受取方法」を「電子データ」に設定する(特別徴収義務者用・納税義務者用でそれぞれ設定)。
  • STEP2:
    通知先となるメールアドレスを正しく登録する。
  • STEP3:
    5月に通知データが格納された旨のメールが届いたら、eLTAXからデータをダウンロードする。

この仕組みを活用することで、5月の繁忙期におけるバックオフィス業務の負荷を大きく下げることが可能です。

まだ紙で運用している企業は、次年度からの切り替えを検討してみてはいかがでしょうか。

参照:eLTAX(エルタックス)での特別徴収税額通知データ受け取りについて/三田市
個人住民税特別徴収税額通知(納税義務者用)の電子化について|eLTAX

住民税の到着時期と確認のポイントまとめ

住民税の通知がいつ届くかは、会社員(特別徴収)なら5月中、個人事業主(普通徴収)なら6月中が目安となります。

手元に届かない場合は、非課税対象であるか、住所変更や手続きの行き違いがないかを確認しましょう。

本記事の要点
  • 特別徴収の通知は5月に会社へ、普通徴収の納付書は6月に自宅へ届く。
  • 1月1日時点の住所地から課税されるため、引越し直後は旧住所からの転送に注意する。
  • 普通徴収の納付は、スマホ決済やクレカ払いなどキャッシュレス対応が進んでいる。
  • 企業担当者は、eLTAXによる電子受取を活用することで、配布・管理業務を効率化できる。

住民税は地域社会を支える大切な財源です。通知書が届いたら内容を速やかに確認し、期限内の納付や従業員への配布をスムーズに進めましょう。


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