押さえておきたい!クラウドファンディングの基本とおすすめサイト10選

インターネットなどを通じて、不特定多数の群衆(=crowd[クラウド])から資金を調達(=funding[ファンディング])するクラウドファンディング。従来の資金調達方法に比べ、「個人が簡単に」、「世界中のより多くの人から」、「短期間で」資金を集める方法として注目を集めています。

そこで今回は、押さえておきたいクラウドファンディングの基本ポイントと、主な国内サービス10選をご紹介します。

クラウドファンディングとは何か?

クラウドファンディングとは、ある目的のために不特定多数から資金を集める行為、またはそれを行えるネットサービスの総称です。

新聞紙面や街頭にて資金を募る昔ながらの方法もありますが、現代のクラウドファンディングといえば、主にインターネットを通じた資金集めのことを指します。ネット上で自身の達成したいことや想いを上手くPRすれば、数日で数百万円の資金を集めることも可能です。

クラウドファンディングの歴史


クラウドファンディングが世界で最初に登場したのは、約400年前のヨーロッパ。17世紀初頭に活躍した書籍編集者ジョン・テイラーが、書籍の印刷代を寄付によって集めたのが始まりではないかと言われています。彼は資金提供者へのお礼として、書籍に寄付者の名前を掲載するという方法をとりました。このような返礼は、現代のクラウドファンディングでもよく見られます。

1880年代になると、アメリカでもクラウドファンディングが始まります。当時は自由の女神像の製作真っ最中でしたが、途中で資金が底を尽き、像の台座が作れなくなるという事態に…。そこで新聞社に勤めるジョセフ・ピュリッツァーが、紙面にて読者に「台座への資金寄付」を広く呼びかけ、資金不足の危機を回避しました。

他にも、中世ヨーロッパで活躍していた音楽家は、制作活動のためにパトロンに頼るだけでなく自ら資金集めの活動をしていたと言われています。クラウドファンディングの歴史は、実は意外と長いのです

クラウドファンディングの流れ

ネットサービスを通じたクラウドファンディングの一般的な流れをご説明します。

プロジェクトの登録・投稿

まずは利用したいネットサービスにて、ご自身が資金を調達した結果達成したい目的、内容などの必要事項を申請(登録・投稿)しましょう。

プロジェクトの審査

その後、運営会社による審査が入ります。審査期間は1週間以内というところもあれば、非公開のところも。また審査基準も、サイト内で公開されていたり、非公開だったりとバラバラです。気になる方は、審査基準を公開しているサイトをいくつか見て参考にすると良いでしょう。

プロジェクトの開始

審査を通過したらプロジェクトを公開し、いよいよ資金集め開始です。プロジェクトに載せる文章、写真などの素材、見せ方の工夫などによって、いくら集められるかが変わってきます。資金を集めて成功した他プロジェクトを参考にするなどして、念入りに準備しましょう。

SNSなどで情報拡散、閲覧者・支援者への活動報告

インターネットでの資金集めを成功させるコツは、まずは閲覧者を増やすことです。ご自身や活動母体のSNSで情報を告知したりして、どんどんPRしましょう。

さらに、こまめに途中経過を報告するなどして、見ている方が「支援したくなる」「育てている気持ちになる」仕組みをつくることが大切です。プロジェクトを公開しただけで安心せずに、目標金額の達成まで根気強く、支援者や支援金額を増やす取り組みを続けていきましょう。

プロジェクトの終了

目標金額を達成した場合、そのネットサービスの手数料を差し引かれた金額がご自身の口座に振り込まれます。一方、目標金額を達成しなかった場合は、「未達成」として支援金は支援者に返金され、プロジェクトは終了します。

支援者へお礼をする

クラウドファンディングでは、プロジェクトが終了した後のフォローもとても大事です。事前にネット上などで約束した「支援者特典」があるならば、それを実行しなければいけません。

(例)1,000円支援者には先行入店特典、10,000円支援者には年間フリーパスプレゼント…など

また、それ以外にも、獲得した支援金で着実に目標を達成している姿を継続的に報告する、お礼のメールや手紙を送る、承諾を得た上で支援者一覧に名前を掲載するなど、できることは色々とあります。

支援者たちは、出資を通して具体的なモノが欲しいというより、「支援の成果」や「支援を通じたつながり」を得たいという動機で支援していることが多いのです。

クラウドファンディングの現状

日本では、クラウドファンディング市場の累計支援額は2014年11月時点で20億円を突破しており、今も拡大を続けています。ここで、特に獲得金額が多かったプロジェクトをご紹介しましょう。

【1】
プロジェクト名:がん患者が自分の力を取り戻すための場マギーズセンターを東京に
支援金額:22,068,000 円
掲載サイト:READY FOR?

【2】
プロジェクト名:70年の時を越えて、幻の国産車「くろがね四起」復元計画始動!
支援金額:13,241,000 円
掲載サイト:READY FOR?

【3】
プロジェクト名:歴史的な19世紀のレンズを現代のアナログ&デジタルカメラ用レンズとして蘇らせる
支援金額:10,611,600円
掲載サイト:CAMP FIRE

1,000万円台を超えるこのような高額達成プロジェクトは、ジャンルこそバラバラであれ、発起人の並々ならぬ熱い想いと社会的メッセージが込められている点が共通しています。人々がストーリーに共感・感動できるプロジェクトには、多くの支援が集まっているのです。

国内大手クラウドファンディングサービス紹介

現在、日本では総合型ジャンル特化型など、大小含め数多くのクラウドファンディングサービスが存在しています。その中でも特に押さえておきたい10サイトをご紹介しましょう。

1.日本最大、有名人発信のプロジェクトも多い【CAMPFIRE】


国内最大のクラウドファンディングサービス。累計1,000件以上のプロジェクトで約4.9億円の支援金を集めています。

豊富なプロジェクトが常時掲載されており、アートやネットサービス系を中心にバラエティに富んだラインナップになっています。堀江貴文氏の新刊に関わるプロジェクトや、キングコング西野亮廣氏のNYでの芸術活動を支援するプロジェクトなど、有名人発信の話題性あるプロジェクトが多いのも特徴の1つ。ユーザーも、そうした話題に興味を持つ比較的若い層が多いようです。

・サービス名:CAMP FIRE
・審査料金:無料
・掲載料金:無料
・プロジェクト成功時の手数料:支援総額の5%(※2016年2月24日より変更)
・調達失敗時の支払いなど金銭の動き:支援者に全額返金
・サービス開始時期:2011年6月~

2.日本初のクラウドファンディングサービス!【READYFOR?】


創始者である米良はるか氏が「誰もがやりたいことを実現できる世の中を」という想いのもと、2011年4月に日本で初めてオープンさせたクラウドファンディングサービスサイト。これまでに累計約1,600プロジェクトの資金調達を行い、集まった支援金額は8.4億円に。日本のクラウドファンディング市場で最大の累計額を誇ります。

「◯◯患者のために」、「◯◯国に学校を」など社会性が強いプロジェクトが比較的多いのが特徴です。また、手数料は達成金額の17%と、業界内でも低い水準に設定されています。そのため寄付率も、競合サービスは概ね10%前後なのに比べて、20%と高くなっています。

・サービス名:READYFOR?
・審査料金:無料
・掲載料金:無料
・プロジェクト成功時の手数料:支援総額の17%
・調達失敗時の支払いなど金銭の動き:支援者に全額返金
・サービス開始時期:2011年3月~

3.手数料国内最安値。芸術活動をプレゼン・支援するなら【Motion Gallery】


主にクリエイターやアーティストの資金調達支援を目的につくられたクラウドファンディングサービスサイト。手数料は国内最安値の10%です。

二種類の資金調達方式を用意しており、一般的な「目標金額未達時には支援金が決済されない」コンセプト・ファンディング方式と、「目標金額達成の可否に関わらず支援金が必ず決済される」プロダクション・ファンディングがあります。

・サービス名:Motion Gallery
・審査料金:無料
・掲載料金:無料
・プロジェクト成功時の手数料:10%
・調達失敗時の支払いなど金銭の動き:支援者に全額返金
・サービス開始時期:2011年7月~

4.利用ユーザー層、サイトのユーザビリティともにプロ志向の【COUNTDOWN】


COUNTDOWNの特色は、グローバル・プロ志向であること。そのため、一般的なサイトでは5,000円未満の寄付金額の割合が多いのに対し、ここでは5,000円以上の依頼が6割を超えています。

そしてもう1つ特筆すべき点は、ユーザビリティの高さです。新規登録、ログインなどが簡単にできるように設計されており、この使いやすさから新規・継続ユーザーが増え続けています。

・サービス名:COUNTDOWN
・審査料金:無料
・掲載料金:無料
・プロジェクト成功時の手数料:20%
・調達失敗時の支払いなど金銭の動き:支援者に全額返金
・サービス開始時期:2012年9月~

5.8割の高い成功率!新しい買い物体験という位置付け【kibidango】


kibidangoと他クラウドファンディングサービスとの違いは、そのコンセプトに現れています。ここでは支援を募る人は、「アイディアを実現できるプロフェッショナル」であることが大前提。そして支援者は、「支援することで面白いもの、ワクワク感(=きびだんご的商品)」を得る買い物体験ができるという設計になっています。

このちょっとした敷居の高さと、運営側の手厚いサポート体制のおかげで、プロジェクトの成功率は8割と高めです。

・サービス名:kibidango
・審査料金:無料
・掲載料金:無料
・プロジェクト成功時の手数料:10~14%(決済方法により異なる)
・調達失敗時の支払いなど金銭の動き:支援者に全額返金
・サービス開始時期:2013年3月~

6.地域×クラウドファンディング【FAAVO】


FAAVOのコンセプトは、「出身地と出身者をつなぐこと」。ユーザーは応援県を設定し、その応援県のユーザーと一緒に各プロジェクトを盛り上げていく、という方法が大きな特徴です。

FAAVO宮崎など、地域ごとにサイトが用意されており、現在約30のエリアで展開されています。自分の地域のFAAVOがなければ、定められた条件を満たせば1ヶ月程度で新たに開くことができます。

・サービス名:FAAVO
・審査料金:無料
・掲載料金:無料
・プロジェクト成功時の手数料:20%
・調達失敗時の支払いなど金銭の動き:支援者に全額返金
・サービス開始時期:2012年6月~

7.日本初「モール型」クラウドファンディングサイト【GREEN FUNDING】


日本で初めて、クラウドファンディングをASPサービスとして提供を始めたのがGREEN FUNDINGです。パートナーとなった企業は、2014年9月時点で18社。パートナーの費用は、スタンダードプランで導入費用が50万円、月額の固定費が0円です。収入としては、成果報酬の5%を受け取れる仕組みになっています。

サイトの利用者として見るGREEN FUNDINGは、モール型のクラウドファンディングサイト。パートナー企業掲載のプロジェクトを中心に掲載され、バラエティ豊かなラインナップとなっています。

・サービス名:GREEN FUNDING
・審査料金:無料
・掲載料金:無料
・プロジェクト成功時の手数料:20%
・調達失敗時の支払いなど金銭の動き:支援者に全額返金
・サービス開始時期:2013年4月~

8.ビジネス支援特化型クラウドファンディング【ShootingStar】


ShootingStarのコンセプトは「ビジネス特化型」。そのため、新しいアプリの開発、社会起業など、新規事業に関するようなプロジェクトが多く掲載されています。

また、「露出」の仕方に強みを持っていることも、ShootingStarの大きな特徴です。greenzなどのクラウドファンディングサービスに支援をする層が読むネット媒体と提携しており、それらの媒体へプロジェクトが掲載されることもあります。また、TV番組制作、広告制作、雑誌編集などの専門家に「伝わりやすい画面設計やコミュニケーション方法」を相談することも可能です。

・サービス名:ShootingStar
・審査料金:無料
・掲載料金:無料
・プロジェクト成功時の手数料:20%
・調達失敗時の支払いなど金銭の動き:
・サービス開始時期:2013年6月~

9.サイバーエージェントグループが運営する【Makuake】


「アメーバ」でおなじみのサイバーエージェントグループが運営するクラウドファンディングサービス。3,000万人を超える会員を持つ大手サイトと連携した告知力などは、やはり大きな魅力です。

また、アメブロは芸能人の公式ブログが多数あることで有名ですが、Makuakeでもタレントなど有名人の参加が多く見られ、華やかな印象になっています。

・サービス名:Makuake
・審査料金:無料
・掲載料金:無料
・プロジェクト成功時の手数料:20%
・調達失敗時の支払いなど金銭の動き:
・サービス開始時期:2013年8月~

Makuakeについては、以前に当ブログでもご紹介しました。
Makuake中山社長が解説!クラウドファンディングをビジネスに活かせ!!
日本発の製品やコンテンツを世界へ!クラウドファンディングMakuakeが目指すもの

10.日本で唯一ポイント支援ができる【WESYM】


日本のクラウドファンディングサイトで唯一、Tポイントや楽天スーパーポイントなど手持ちのポイントで支援ができるのがWESYMです。掲載されているプロジェクトは、音楽や映画などのクリエイティブ領域、スポーツ選手支援などのスポーツ領域が多くなっています。

期間内に目標額を達成した場合のみ支援金額が払われる「チャレンジ型プロジェクト」の他に、既に実行が決まっており、目標金額が集まらなくても決済される「ダイレクト型プロジェクト」もあります。

・サービス名:WESYM
・審査料金:無料
・掲載料金:無料
・プロジェクト成功時の手数料:20%
・調達失敗時の支払いなど金銭の動き:支援者に全額返金
・サービス開始時期:2011年10月~

おわりに

今や、個人が手軽に資金調達を行える時代となりました。しかし、一言でクラウドファンディングと言っても、一つ一つのサービスによって目指すところや得意な領域、手数料や仕組みなど、様々な違いがあります。それぞれの特徴や利点を確認し、ご自身の目的達成のために一番役立ちそうなサービスを見つけて、ぜひ今後の資金調達にお役立てください。

また、クラウドファンディング以外の資金調達に興味がある方は「起業を目指す人は必ず確認しておきたい「資金調達方法」の基礎まとめ」も参考にしてみてください。

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BIZ KARTE編集部

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