• 作成日 : 2025年5月28日

TeamSpiritとは?業務フローを変える主な機能と使い方を解説

勤怠管理や経費精算、工数集計など、毎日の業務に欠かせない作業は、地味ながら時間と手間のかかるものです。「もっと効率的にできないか」「システムを使えば改善できるのでは?」と感じたことのある方も多いのではないでしょうか。

そうした日常業務の効率化をサポートするのが、クラウド型業務支援ツール「TeamSpirit(チームスピリット)」です。

この記事では、TeamSpiritとは何か、どのような機能があるのか、そしてどんな業務課題に役立つのかを解説します。

TeamSpirit(チームスピリット)とは?

TeamSpiritとは、株式会社チームスピリットが提供するクラウド型の業務支援サービスです。勤怠管理、工数管理、経費精算といった業務を1つにまとめ、バックオフィス機能を一元的に管理・自動化することを主な目的としています。TeamSpiritは中小企業から1,000名以上の大企業まで、幅広い規模の企業に対応しており、それぞれのニーズに合わせた柔軟な利用が可能です。

TeamSpiritの中核となるのは、主に以下の3つの機能です。

  • 勤怠管理
  • 工数管理
  • 経費精算

これらの機能が統合されていることにより、データの連携がスムーズに行われ、個別のシステムを導入・運用するよりも効率的に業務を進めることができます。

また、TeamSpiritはSalesforceのクラウドプラットフォーム上で稼働しているため、高いセキュリティ環境で重要なデータを保護することが可能です。

さらに、TeamSpiritは単に業務を効率化するだけでなく、蓄積された「ワークログ(業務ログ)」を分析することで、組織の課題発見や改善につなげることに貢献します。 例えば、残業時間の分析による働きすぎの防止や、プロジェクトごとの工数分析による収益性の向上などが期待できます。

TeamSpiritの主な機能

TeamSpiritは、勤怠管理・工数管理・経費精算という3つのコア機能を中心に、業務を効率的に進めるための便利な機能を数多く搭載しています。これらの機能が連携することで、日々の記録が自然と組織改善のための情報となる仕組みが特徴です。

勤怠管理(TeamSpirit勤怠)

TeamSpirit勤怠は、社員の出勤・退勤時間を正確に記録し、休暇や残業の申請・承認をオンラインで完結できる機能です。具体的に以下のような特徴があります。

  • 打刻方法が豊富:PC打刻、モバイル打刻、ICカード打刻、QRコード打刻、生体認証打刻、GPSなどから選択可能
  • 多様な勤務形態に対応:テレワーク、シフト勤務、フレックスタイム制など多様な勤務形態にも柔軟に対応
  • 自動集計機能:勤怠データをもとに、労働時間、有給休暇の残日数、法定労働時間の超過状況などを自動で計算
  • アラート機能:過重労働の兆候がある場合、管理者へ警告を通知

工数管理(TeamSpirit工数)

TeamSpirit工数は、日々の業務にどのくらいの時間をかけているかを、プロジェクト単位やタスク単位で記録し、可視化します。具体的に以下のような特徴があります。

  • プロジェクト別・業務別で記録可能:日々の作業時間をプロジェクトや業務内容ごとに細かく記録できるため、進捗状況やリソース配分を正確に把握
  • SalesforceカレンダーやGoogleカレンダーと連携し自動入力も可能:SalesforceカレンダーやGoogleカレンダーと連携し、スケジュールに登録された予定を自動的に工数として反映可能
  • 入力はPC・モバイル両方対応:外出先やリモートワーク中でも工数の入力や確認が可能
  • 原価計算や人件費の見える化に貢献:各プロジェクトにかかった人件費や原価をリアルタイムで把握
  • リソースの過不足も見つけやすくなる:従業員の作業時間や工数データを可視化し、リソースの過不足を早期に発見

経費精算(TeamSpirit経費)

TeamSpirit経費は、日常的に発生する交通費、出張費、交際費などの申請・承認・精算をデジタル化し煩雑な作業を軽減できます。具体的には、以下のような特徴があります。

  • 領収書をOCRで自動入力:スマートフォンで撮影した領収書をOCRで読み取ることで手入力の手間を削減
  • 経路検索と連動し交通費を自動計算:経路検索サービスの情報をもとに交通費を自動的に計算
  • 申請~承認~振込を電子化:経費の申請から承認、精算、振込までの一連のプロセスを電子化でき、経理業務を効率化
  • 電子帳簿保存法インボイス制度にも対応:法令を遵守しつつ、経費精算業務を円滑に進めることが可能
  • 会計システム・給与ソフトと連携可能(例:マネーフォワード、弥生会計など):さまざまな会計システムや給与ソフトと連携できるため、二重入力の手間を削減

主な共通機能

  • ダッシュボードとレポート機能:リアルタイムに勤怠状況や申請件数、コストを可視化
  • ワークフロー管理:申請金額や申請内容に応じて承認フローを自動で振り分け
  • 社内SNS:社員間の情報共有や通知を効率化
  • 電子稟議:稟議書の作成~承認までをペーパーレス化
  • カスタマイズ:導入企業の使い方に応じた柔軟なカスタマイズ

外部サービスとの連携

TeamSpiritはさまざまな外部サービスと連携できるため、既存の業務システムを活かしたままスムーズに導入できます。以下は代表的な連携先です。

  • Salesforce:標準連携・基幹システムとして活用
  • SmartHR:人事情報との同期
  • freee人事労務:従業員情報・勤怠連携
  • SAP SuccessFactors:大企業向け人事管理との統合
  • マネーフォワードクラウド:会計・給与ソフトと連携
  • 弥生会計 / PCA会計:経費データとの自動連携
  • Jira / Backlog / Asana:プロジェクト・タスク管理ツールとの連携
  • Google カレンダー / Microsoft Outlook:スケジュールデータとの連携

これらの連携により、データの二重入力などを防ぎ、より正確かつスムーズな業務遂行が実現できます。具体的な連携方法や対応範囲はサービスのバージョンや契約内容などによって異なる場合があるため、導入前に詳細を確認することをおすすめします。

TeamSpiritを使った業務フロー

TeamSpiritの使い方はシンプルで、PCでもスマホアプリでもスムーズに操作できます。主な利用者別に、日常業務の中でTeamSpiritがどのように使われているかを具体的に見ていきましょう。

【従業員】の使い方

  1. 出退勤の打刻
    PCやスマホアプリを使って、出社時と退社時に打刻。外出先ではGPS付き打刻、オフィスではICカードや顔認証での打刻も可能です。
  2. 休暇の申請
    有給休暇・特別休暇・振替休日などの申請を、カレンダーから選んで簡単に入力。承認状況はリアルタイムで確認でき、紙での提出は不要です。
  3. 残業や早退の申請
    勤務時間が所定を超える、または早退する場合にはオンラインで申請。上司からの承認がスマホ通知で届くため、やり取りがスムーズになります。
  4. 経費の申請
    出張時の交通費・宿泊費などの領収書をスマホで撮ってそのままアップロード。交通費は出発地と目的地を入力するだけで自動計算されます。
  5. 工数の入力
    その日に行った業務をプロジェクト・タスク単位で記録。SalesforceカレンダーやGoogleカレンダーと連携すれば、予定から自動反映も可能です。

【管理者】の使い方

  1. 申請の承認
    部下から届いた休暇、残業、経費の申請に対し、PCやスマホから内容を確認し承認・却下を行います。金額や申請内容によって承認フローを自動で設定できるため、管理者の手間が減ります。
  2. 勤怠のモニタリング
    管理画面では、チームメンバーの出退勤、残業時間、休暇取得状況などがリアルタイムで一覧表示されます。長時間労働が続く社員がいるとアラート表示され、早期に対応できます。
  3. プロジェクトの進捗と負荷状況の把握
    従業員が入力した工数データをもとに、プロジェクトごとの稼働時間やコストを確認できます。必要に応じてメンバーのアサイン調整も可能です。
  4. レポート・分析
    集計された勤怠・工数・経費データをもとに、チームや部署単位でレポートを作成できます。PDFやCSV形式での出力も対応しており、月次報告などにも活用しやすくなっています。

TeamSpiritの機能の使い方

TeamSpiritの代表的な5つの機能について、実際の使い方をご紹介します。PCでもスマホアプリでも基本の操作は共通しています。

1. 勤怠打刻の使い方

出社や退社の際には、TeamSpiritで出退勤の時刻を打刻します。打刻はとてもシンプルで、勤務スタイルに応じていくつかの方法が選べます。ここでは、代表的な打刻方法と操作の流れを紹介します。

  • PCで打刻する
    ログイン後のホーム画面にある「出勤」または「退勤」ボタンをクリックします。
  • スマートフォンアプリで打刻する
    アプリを起動してワンタップで打刻できます。GPS機能と連動して位置情報も記録可能です。
  • ICカードで打刻する
    オフィスに設置されたICカードリーダーに社員証をかざすことで、出退勤が記録されます。
  • 顔認証・パスコードで打刻する
    生体認証や暗証番号を使った打刻も設定可能で、セキュリティを高めたい企業に適しています。
  • 打刻忘れ時の修正申請
    万が一打刻を忘れた場合は、後から「打刻修正申請」画面から理由とともに記録を提出できます。管理者の承認を得られれば修正が反映されます。

2. 有給休暇の申請方法

休暇の申請は、カレンダー形式の画面から日付を選んで、必要な項目を入力するだけで完了します。上司の承認もリアルタイムで進み、申請状況も画面からすぐに確認できます。

  • 申請画面にアクセスする
    メニューから休暇申請や勤務表などの申請関連メニューにアクセスします。
  • 取得したい日を選択する
    勤務表で休暇を取りたい日をクリックまたはタップします。
  • 休暇の種類を選ぶ
    有給、特別休暇、振替休日など、会社で設定された休暇の種類から選びます。
  • 理由や備考を入力する
    必要に応じて簡単な説明やコメントを入力します。
  • 申請を送信する
    送信ボタンを押せば完了です。承認者に通知が届きます。

3. 工数入力の方法

日ごとの業務をプロジェクトやタスク単位で入力することで、作業の内訳や効率が「見える化」され、プロジェクトの管理にも活用できます。

  • 工数入力画面を開く
    「工数入力」メニューから対象の日付を選びます。
  • プロジェクト・タスクを選択する
    会社で登録されている一覧から、自分が関わった業務を選びます。
  • 作業時間を入力する
    各タスクに費やした時間を、時間単位または分単位で入力します。
  • コメントを添える(任意)
    どのような作業をしたか簡単にメモを残すこともできます。
  • 保存して提出する
    入力が終わったら「保存」または「提出」をクリックして完了です。

4. 経費申請の方法

領収書をスマホで撮るだけで、OCR機能が内容を読み取り、金額や日付が自動入力されます。交通費の場合は、経路を入力するだけで金額が自動計算されるので便利です。

  • 経費申請画面にアクセスする
    メニューから「経費申請」を選びます。
  • 費目を選ぶ
    交通費、宿泊費、交際費など、該当する経費の種類を選択します。
  • 金額・利用日を入力する
    領収書に基づき、利用した日と金額を入力します。
  • 領収書の画像をアップロードする
    スマホで撮影した領収書の画像をアップロードすることで、OCR機能が日付や金額を自動で読み取ります。
  • 経路検索で交通費を自動計算する
    出発地と到着地を入力するだけで、適切なルートと運賃が自動表示されます。
  • 申請を送信する
    内容を確認して申請ボタンを押すと、承認フローに進みます。

5. 申請の承認(管理者用)

管理者は、従業員からのさまざまな申請(勤怠・休暇・経費など)を確認し、内容に応じて承認または差し戻しを行います。承認フローは事前に設定することができ、申請内容や金額に応じて自動で適切な担当者に振り分けられます。

  • 承認一覧にアクセスする
    「承認待ち一覧」から処理が必要な申請を確認します。
  • 申請内容をチェックする
    休暇の種類、工数の記録、経費の金額や領収書などを確認します。
  • コメントを添える(必要に応じて)
    承認時に簡単なメッセージを加えることができます。
  • 承認または差し戻しを選択する
    内容に問題がなければ「承認」、不備があれば「差し戻し」を選択します。
  • スマートフォンからも操作可能
    外出中でもアプリから承認作業を進められるため、処理が滞りません。

TeamSpiritの導入方法とダウンロード

TeamSpiritはクラウドサービスとして提供されているため、特別なインストール作業は不要です。導入の流れもシンプルで、企業ごとの運用に合わせた設定を行えばすぐに利用を開始できます。

導入の基本的な流れ

  1. プランの選定と契約
    まずは株式会社チームスピリットと利用契約を結びます。機能の範囲(勤怠・工数・経費など)や利用人数に応じて最適なプランを選びます。
  2. 管理者アカウントの発行
    契約後、企業の管理者向けにアカウントが発行され、初期設定が可能になります。
  3. 初期設定を行う
    組織構成、勤務形態、承認フロー、休日設定、申請項目などを管理画面から設定します。必要に応じて、既存の人事データをCSVで一括取り込みも可能です。
  4. 従業員アカウントの登録
    社員情報を登録すると、各従業員にアカウント情報がメールで送信されます。初回ログイン時にはパスワードの設定を行います。
  5. 社内への運用開始
    基本操作の説明やマニュアルを共有し、全社的な利用をスタート。設定が完了していれば、すぐに打刻や申請などの日常業務に活用できます。

スマートフォンアプリのダウンロードと利用方法

TeamSpiritはスマートフォン向けアプリも提供しており、外出先や在宅勤務でも業務が行えるようになっています。

  • アプリのダウンロード
    iPhoneは「App Store」、Androidは「Google Play」でSalesforceのアプリをダウンロードします。
  • ログイン方法
    ブラウザ版と同様に、企業から発行されたURL・ユーザーID・パスワードを使ってログインします。Salesforce連携企業ではSSO(シングルサインオン)でのログインも可能です。
  • スマホでできる主な操作
    • 出退勤の打刻(GPS対応)
    • 休暇や残業の申請
    • 経費精算(領収書アップロード)
    • 承認処理(通知機能あり)
    • 勤怠や申請の状況確認

まずはチームスピリット社との契約が必要です。その後、管理者が初期設定を行い、従業員にアカウントを配布します。スマートフォンアプリも用意されているので、外出先でも使えるように設定しておくと便利です。

TeamSpiritの料金プラン

TeamSpiritは、企業の業務ニーズに応じた多様なプランを提供しています。​勤怠管理、工数管理、経費精算など、必要な機能を組み合わせて利用することが可能です。​ここでは、各プランの特徴と選び方のポイントをご紹介します。

プラン名主な機能初期費用月額ライセンス費用(税別)※1最低利用ライセンス数 ※2
TeamSpirit勤怠勤怠管理(打刻、休暇申請、残業申請など)¥150,000¥400/人¥20,000/50ライセンス〜
TeamSpirit工数工数管理(作業時間の記録、原価分析)¥150,000¥300/人¥15,000/50ライセンス〜
TeamSpirit経費経費精算(交通費、出張費、領収書OCR等)¥150,000¥300/人¥15,000/50ライセンス〜
チムスピMixTeamSpiritより2製品(勤怠+工数など)¥150,000¥600/人¥30,000/50ライセンス〜
チムスピMix+勤怠+工数+経費のフルセット¥150,000¥800/人¥40,000/50ライセンス〜

※1 TeamSpirit勤怠、TeamSpirit工数、TeamSpirit経費は月額ライセンス費用に加えて基本サポート費用(ライセンス費用×20%/月)が発生
※2 50ライセンスを下回る場合も50ライセンス分の費用が発生

TeamSpiritが向いている会社とは?

TeamSpiritは、企業規模や業種を問わず幅広く導入されていますが、特に以下のような会社におすすめです。

以下のような会社に特におすすめです。

  • 勤怠や経費管理の煩雑さを感じている会社に
    勤怠や経費をExcelや紙で処理している企業では、ミスや確認作業に時間がかかりがちです。TeamSpiritを使えば、申請から承認、集計までをシステム上で一元化でき、業務の効率化と標準化を図ることができます。
  • 多様な働き方に対応している会社に
    テレワークやフレックスタイム制など柔軟な働き方が浸透している職場では、勤怠管理の複雑さが課題となります。TeamSpiritなら、スマホ打刻やGPS連携に対応しており、場所を問わずスムーズに運用できます。
  • プロジェクトごとのコスト管理が求められる会社に
    プロジェクト単位で業務を進める業種では、作業時間の把握が重要です。TeamSpiritの工数管理を使えば、どの業務にどれだけの時間がかかっているかを可視化でき、原価管理やリソースの最適化にもつながります。
  • 法令遵守や働き方改革を重視している会社に
    労働時間や休暇取得の管理が求められる中で、TeamSpiritはアラートや自動集計機能により、労務リスクを低減します。正確な勤怠データの記録と運用によって、コンプライアンス強化を自然に実現できます。
  • Salesforceをすでに利用している会社に
    TeamSpiritはSalesforce上で動作するため、すでにSalesforceを導入している企業にとっては、システム連携やユーザー管理がスムーズです。営業活動との連携や工数の自動取得も容易で、全体の業務効率が高まります。

TeamSpiritはチームの効率的な働き方を支える仕組み

TeamSpiritは、勤怠・工数・経費といった日常業務を1つの仕組みでまとめることで、組織全体の情報をスムーズに流し、判断や対応のスピードを高めます。多機能でありながら、実際の業務フローに自然と溶け込む設計がされており、管理部門だけでなく現場にもメリットがあります。業務を無理なく効率化しながら、働き方の質を少しずつ見直していくサービスです。


※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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