- 更新日 : 2026年1月28日
雇用保険被保険者証はいつもらえる?タイミングやもらえない・届かない時の対処法を解説
雇用保険被保険者証(雇用保険証)は、転職や給付金申請の際に必要な重要書類ですが、「いつ受け取ったのか記憶にない」「手元に見当たらない」という方が非常に多い書類です。
原則として、この書類は入社後、雇用保険への加入手続きが済み次第発行され、従業員へ手渡されます。
本記事では、「雇用保険被保険者証はいつもらえるのか?」という疑問に明確に答えつつ、手元にない場合や、紛失時の再発行手順について、人事労務のプロがわかりやすく解説します。
目次
雇用保険被保険者証はいつもらえる?
雇用保険被保険者証が発行されるのは「入社手続きの直後」です。発行手続きが済み次第、本人に渡されます。
会社保管としている企業もありますが、会社で雇用保険被保険者証を保管することは、雇用保険法施行規則10条違反となります。会社で保管しないように注意しましょう。
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アルバイトやパートでも雇用保険被保険者証はもらえる?
所定の労働条件を満たしていれば、雇用形態に関わらず雇用保険に加入し、被保険者証が発行されます。
「正社員ではないから」という理由で発行されないことはありません。
雇用保険の加入条件(適用基準)
週20時間以上などの条件を満たす場合、加入は義務となります。
以下の2つの条件を両方満たす場合、事業主はパートやアルバイトであっても雇用保険に加入させる義務があります。
- 31日以上引き続き雇用されることが見込まれること。
- 1週間の所定労働時間が20時間以上であること。
この条件を満たして働いている場合は、被保険者証を受け取る権利があります。
学生(昼間学生)の場合の例外
原則として昼間学生は雇用保険の対象外ですが、例外的に加入対象となるケースもあります。
通常の大学生や高校生は、学業が本分であるため雇用保険には加入できず、被保険者証も発行されません。
ただし、以下の場合は例外として加入対象となります。
- 通信教育、夜間学部、定時制の学生である場合。
- 休学中に働いている場合。
- 卒業見込み証明書を有し、卒業後もその事業所で継続して勤務する予定がある場合。
そもそも雇用保険被保険者証とは?
雇用保険被保険者証とは、労働者が「雇用保険に加入手続き済みであること」を証明する公的な書類です。
かつての健康保険証のようにプラスチック製のカードではなく、縦長の小さな白い紙片(またはA4用紙の一部)である点が特徴で、別名「雇用保険証」とも呼ばれます。
雇用保険加入の証明書
この書類は、失業時や育児・介護休業時に給付を受ける権利があることを示す証明書です。会社がハローワーク(公共職業安定所)へ「資格取得届」を提出し、受理された証として発行されるものだからです。
この保険証がある=「雇用保険(失業保険)のセーフティネットに入っている」という確実な証拠となります。
マイナンバーカードなどとは異なり、病院で提示したり身分証明書として日常的に使ったりすることはありません。そのため、財布に入れて携帯する必要はなく、基本的には自宅で大切に保管する性質のものです。
使用するタイミングは限定的ですが、いざという時(失業や転職)には必須となる重要書類です。
記載内容と被保険者番号
被保険者証に記載されている中で最も重要な情報は、11桁の「被保険者番号」です。
この番号は、マイナンバーや基礎年金番号と同様に、一人の労働者に対して生涯一つの番号が割り当てられるからです。
転職して会社が変わっても、この番号を引き継ぐことで過去の加入期間を通算し、失業給付の受給資格などを判定します。
券面には以下の情報が記載されています。
- 被保険者番号:4桁-6桁-1桁の数字(例:1234-567890-1)。
- 氏名:労働者の名前(カタカナ表記の場合が多い)。
- 生年月日:本人確認のための生年月日。
万が一、紙の被保険者証を紛失しても、この「被保険者番号」さえわかっていれば、転職先での手続きはスムーズに進みます。
離職票との違い
雇用保険被保険者証と離職票は、名前が似ていますが役割も届く時期も全く異なる別の書類です。
転職活動において「どっちが必要なのか」を混同しがちですが、以下の表のように目的と提出先が明確に分かれています。被保険者証は「加入証明(会員証)」であり、離職票は「退職証明(給付申請用)」と覚えておきましょう。
| 項目 | 雇用保険被保険者証 | 雇用保険被保険者離職票 |
|---|---|---|
| 主な役割 | 「雇用保険に入っています」という証明 (転職先での加入手続きに必要) | 「会社を辞めました」という証明 (失業保険をもらうために必要) |
| いつ届く? | 発行され次第、手渡し | 退職後10日〜2週間 (給与計算確定後に発行されるため) |
| 形状 | 細長い紙片、またはA4用紙 | A3サイズやA4サイズの複写式用紙 |
転職先に入社する際に必要なのは、原則として「雇用保険被保険者証」のみです。
新しい会社では、あなたの「被保険者番号」を使って雇用保険の加入手続きを行います。この番号は一人に一つ割り当てられる原則として変わらない番号であるため、前職の被保険者証を提出して番号を引き継ぐ必要があります。
一方、離職票は次の就職が決まっていない人がハローワークで失業保険をもらうための書類なので、転職先が決まっており、失業手当を受けない場合は提出不要です。
雇用保険被保険者証を紛失した場合の再発行手順は?
雇用保険被保険者証は、ハローワークの窓口で申請すれば即日で再発行が可能です。
急いでいる場合は、自分で再発行手続きを行うのが最も確実です。
ステップ1:必要な持ち物を準備する
手続きには、本人確認書類が必要です。
- 本人確認書類:運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなど(顔写真付きの公的証明書)。
- 前職の情報:以前勤めていた会社名、住所、退職年月日などのメモ。
※被保険者番号がわからなくても、氏名・生年月日・前職の会社名から検索して再発行してもらえます。
ステップ2:ハローワークでの申請手順
全国どこのハローワークでも手続きが可能で、所要時間は10分〜20分程度です。
- ハローワークの総合受付で「雇用保険被保険者証を再発行したい」と伝えます。
- 「雇用保険被保険者証再交付申請書」を受け取り、氏名、生年月日、直前の事業所名などを記入して提出します。
- 本人確認完了後、その場で新しい被保険者証が交付されます。
ステップ3:電子申請(e-Gov)を利用する場合
ハローワークに行く時間がない場合は、インターネット経由での電子申請も可能です。
「e-Gov(イーガブ)電子申請」を利用すれば、自宅から申請が可能です。ただし、マイナンバーカードやICカードリーダー(または対応スマホ)、電子証明書の準備が必要であり、郵送で手元に届くまで数日〜1週間程度かかります。即日手に入れたい場合は窓口へ行くことを推奨します。
雇用保険被保険者証はいつもらえるか把握し、手元にない時はすぐに再発行しよう
雇用保険被保険者証は、発行され次第、手渡しされることが通常です。会社が保管するケースもありますが、そのような扱いは違法となるため、注意しましょう。転職の際に提出が必要となるため、大事に保管してください。
もし手元に見当たらない場合は、ハローワークの窓口へ行けば即日で再発行手続きが可能です。転職先で必要になるのは失業給付用の「離職票」ではなく、この「雇用保険被保険者証(被保険者番号)」ですので、混同しないように注意してください。
再発行は身分証明書があれば誰でも簡単に行えます。会社からの郵送を待っていては間に合わない場合、自らハローワークに足を運ぶことが最も確実でスピーディーな解決策となります。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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